2020/09/09 のログ
■マレク > 「いや前言撤回。やっぱり君達が王様でなくてよかったです」
カップに口を付けて熱い茶を飲んだ魔族の男は、チョコレートとクリームをたっぷり使ったケーキに盛り上がる孤児たちを見下ろし、口の右端を吊り上げる。
「もしそんなことになったら、私はこれ以上ないほど困難な立場に置かれたでしょうからね」
「何独りでゴチャゴチャ言ってんの?」と孤児に言われた男は、食えと言わんばかりに自分の買ってきたケーキを分け与えられ、苦笑いする。共感能力により、自分に浴びせられる親しみを感じ取って、顔が熱くなり頬を掻いた。人の感情を買うのは良いが、こうも純粋だと流石に恥ずかしい。こんな子供達が、こんな所にいるとは思わなかった。
「やりにくいなぁ……本当に」
孤児たちに笑われながら、男はケーキの切れ端を食べるのだった。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区」からマレクさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区」にシーナさんが現れました。
■シーナ > 母が元気な時に世話になっていた娼館から、自宅へ戻る帰り道。
ふと、後ろから誰かの足音が聞えた気がして足を止め、そっと肩越しに振り返ってみた。
「――――誰も、いない……かな」
月明かりだけがか細く照らす通りは暗く、少し先はもう闇に紛れてしまっている。
けれど少なくとも、見える範囲に人影らしきものは無く、
しばらく見つめていても、何かが動く気配も無かった。
「……やだな、もう。
もうすぐ家なんだし、怖がることなんか無いのに」
この時間、大通りには街頭に立つ娼婦たちや、それを目当てに来る荒くれ者たちが多いから、
敢えて、街灯すら無い裏通りを辿って帰ることにした。
確かに暗くて怖いけれども、家まではそう遠くないし、表通りよりは安全なはず。
―――――きっと、普段出歩かないような時間帯だからだ。
心細さのあまり、誰かが後をつけてくるような気がしただけだ。
右手に提げていた小さな巾着を、ぎゅっと胸元へ抱き締める。
今は、そこに入っているお駄賃のことだけを、家で待つ家族のことだけを考えて、
ひたすら前を見て歩くことにした。
「それにしても、マダムはいい人だなぁ。
お皿洗いしたぐらいで、チップまでおまけしてくれたし」
黙って歩くのはやはり怖いから、自然、独り言が多くなる。
ざくざくと、古びた靴をだぶつかせながら、―――――家は、まだ少し先だ。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区」にアシュトンさんが現れました。
■アシュトン > 「さぁて、仕掛けとしてはこれで稼動するはずなんだけどな、理論上は」
(暗闇に支配された裏通り、その更に影が深く沈んだ片隅に。
小さな水晶玉のようなモノを手の中で転がしつつ、小さくつぶやく男が一人。
物陰から眺めるその先、通りの隅にあるのは同じような球体で。
――新型の捕縛用装置。とでも言えばいいのか。
仕事で使う上で用意したのはいいが、いきなり実践に投入するのも不安が残る。
という訳で、不幸な通行人を実験材料にでもするべく、息をひそめ隠れているのだった)
■シーナ > 血筋に少しばかり、普通の子供と毛色の異なるところはある。
しかし、特別な能力に恵まれたわけでも無く、何かの訓練を受けたことも無い、
ごくごく当たり前の子供に過ぎない身では、暗がりに隠れた誰かを気配で察知したり、
ましてや、罠を回避するなんて離れ業とは、全くの無縁であった。
てくてくと、細い足を規則正しく動かして。
早く家に帰りたい、帰らなきゃ、と思っているからか、
周囲への注意はいつの間にか、すっかり疎かになっている。
闇に紛れて何かを仕掛けられたとしたら、回避するのはまず不可能だろう。
実験材料としては簡単過ぎて、拍子抜けになる可能性もあるが。
■アシュトン > (とまぁそんな感じで、罠を設置して待つこと暫し。
やはり場所が場所、君子危うきには近づかず。露骨に危険を感じる場所でもあるため、丁度いい獲物など早々見つからない状態、だったのだが。
唐突と、小さく、そして軽い足音。覗き込むとバレる可能性があるため、音だけの判断だが。小柄、体重は軽い、女性か……と適当に判断をつけ。
その音が近づくにつれて、呼吸を忍ばせる)
「…………」
(先の見えぬ闇、文字通りに一寸先は闇。
残り三歩……二歩…一歩…
設置した罠の位置と足音が同じ場所へ被ったその直後、手元の水晶球を軽く握り込むと。連動して罠の方が薄明るく光を湛え。
一拍、その直後。
溢れるよう一斉に、飛び出し襲い掛かるのは無数の黒い触手。一本一本は成人男性の腕程は無い位、だろうか。
しなり、のたうち、くねる、群れ。
ぬたりとした表面のソレは現れるや否や正確に標的を定め。手足に絡み付き、胴を絞め、動きを封じようと殺到する)
■シーナ > もうあと少し、すぐそこに見える角を曲がれば、自宅のあるブロックである。
自然に表情が緩み、足取りは早く、それに比例して不注意になる。
見た目には何ひとつ違和感も無かった、けれどその一歩を踏み出した瞬間、
「え、――――――」
何か、光った―――――と、思う間も無かった。
反射的に足が止まってしまったから、ますますもって簡単な獲物であったろう。
ぞぶ、と、粘っこい音を立てて、黒々とした何かが飛び出してくる。
一本、二本なら避けられもしただろう、けれど数え切れないほどたくさんの黒いモノが、
いっせいに、こちらへ狙いを定めて殺到してくるのだから、
「きゃ、―――――――― や、っなに、いやあ、っ……!!
ぁ、ぐ――――――…っ、な、に、これ、やだ、だれ、か、んん、っ……!!」
悲鳴を上げて、一歩、後ずさろうとした右足に、ずるりと。
地面を蹴って飛びのこうとした左足へも、顔の前で交差させた両腕にも、
細い胴にも、ずるずると巻きついて――――もがく身体を、容赦無く締め上げてくる。
関節が軋む、骨が砕けてしまいそう、もしかしてこのまま、殺されてしまうのでは、と、
恐慌状態に陥った少女の小さな手から、巾着が零れ落ちていった。
けれど今は、そんなことに気づくゆとりなど無い。
助けを求めて、忙しなく首を巡らせる視界すら、黒々とうねる何かに遮られてしまいそうだった。
■アシュトン > (身を絡め取り、動きを奪い、自由を縛り。
少女の視界に映り込む、一面黒の冒涜的な存在と。
続いて、男の声が、聞こえてくる)
「作動自体は問題が無さそうだな。若干遅いが……この辺は調整でどうにかなるか。
しかし随分小さいのが引っかかったな。耐久性については流石に分からんな、これでは。おっと、少し強すぎたかな?」
(憐れにも触手で絡み取られた少女が、見た目をはるかにしのぐ膂力を保持している、という可能性は低そうである。まぁ、そもそも人間の筋力程度では振りほどけない程度には、設計しているのだが。
それは兎も角として。身を軋ませ捻り上げるような力の入れ具合に、歪む顔――は、恐怖の方が大きそうだが。
設定を軽く弄ると、強い痛みは与えない程度。それでいて許すのは身じろぎ程度へ。絶妙な力加減を発揮してくれる触手は、触れてみれば生物的な気配はない。実際、魔力で構成された創造物だ。
手元の球を弄りながら物陰から現れた男は、その様子を眺め。少女と触手へと交互に視線をやり)
「さてと。お嬢ちゃん、こんな場所は危ないから通っちゃいけないって、誰かに教わらなかったのかい?
何処にどんな危険が潜んでいるか、分かったモンじゃないぜ?」
(まさにその犯人だと言うのに、まるで他人のような語り草だ。
実験としては、ほぼ成功。用件としてはこれで済んだ、と言ってもいいのだ、が)
「モノのついでだ、操作性の方も、確認させてもらおうかな」
(小さく喉元を鳴らせば、口の端が上がる。
有機的でありながらも無機質な触手は、それに反応したのだろうか。全体を一度大きく脈動させ。
少女の身体を中空に掲げあげると、両脚を開かせるようにぐっぐっぐと段階的に力を籠め。
捕縛用に比べるとやや細い数本、粗末な衣服の内側へと潜り込めば、幼い胸元と秘所を撫で上げるが如く這い回り。その様子が生地へと浮かび上がる)
■シーナ > 化け物――――と認識するのは、身体の自由をすっかり奪われてしまってからのこと。
まさか王都で、しかも家の近くで、昼間のうちなら何度も行き来した通りで、
こんなモノに行き会うなんて―――――少女の頭では、とても処理し切れない。
コレを仕掛けた男の意志に従ってか、獲物が想定外に小さく弱いと認識してか、
締め上げる力がわずかに緩んだ。
けれども振り解こうと力を籠めれば、すぐに察知して強く掴み締められる、
密かな攻防を繰り広げているところへ―――――人影が、ひとつ。
「な、………あ、あなた、が、コレ、を………?
ほ、ほどいて、くだ、さ………っ、あたし、帰らな、きゃ、」
いったいぜんたい、何が、どうして、見知らぬ男にこんなものをけしかけられなければいけないのか。
そんな憤りも皆無ではなかったが、何より今は、得体の知れないものから解放されるのが先決である。
家まではあと、ほんの数分――――こんな場所を通るのだって、ちゃんとした理由があるのだ。
けれど、そう説明するよりも先に、男が、触手が先に動いた。
操作性って、何、と、聞き返す暇も与えられず、どくん、と脈打つ触手が小柄な肢体を吊り上げる。
両腕は頭上でひとまとめに、藻掻こうとする足が宙を掻き。
ぎし、ぎし―――――足首から膝辺りまで巻きついた触手が、無理矢理開脚を強いてくる。
「や、やだっ、なにす、………やめ、させて、スカート、破けちゃ、っ、
――――――ひ、ぁ………んっ、やだ、っやだやだ、やめ、て、ぇっ………!!」
長めのスカートの裾が捲れ、普段人目に晒すことの無い腿が露わになる。
初めこそ、乱暴に扱われた服が破けることを気にしていたが、
―――――ぬるり、ずるり、服の隙間から忍び込んだやや細めの触手が、
直に素肌を這い始めると、服の心配などしていられなくなる。
もぞもぞと胸元で、スパッツの裾から足の付け根辺りで。
蠢くモノの感触はこそばゆく、けれどもそのうちの一本が胸粒を揉み潰し、
別の一本が割れ目の奥へ入り込んでずるずると前後に動き始めれば、
疼くような甘い感覚に、少女の身体はびくりと反応してしまう。
「ゃあ、っあ………な、に、す――――――んっ、んぅ、
離し……て、やだ、変な、とこ、触っちゃ、や………!
やめ、て………おね、が、やめ、やめさせてえ、っ……!!」
とても、恥ずかしいことをされている。
見ず知らずの男の人の前で、触られちゃいけないところを弄られている。
涙ぐんで、必死に声を振り絞って訴えるけれど、
悲しいかな、少女の言葉では、弱々しい抵抗では、触手の動きは止まない。
どころか、ますます執拗に、探り当てた肉の突起を嬲り出す始末だった。
■アシュトン > 「他に誰かいると思うかい?生憎と、邪魔が入らない様に誰も居ない事は確認済みさ。
そうだな、おおよその用事は済んだんで解放――なーんて、言ってくれるとでも思ってるのかい?」
(周囲を数度見回した後に、触手で絡め取られた少女の姿を見下ろして。
弧を描く笑みを浮かべれば、頭を横へと倒した。
ソモソモが捕縛用罠の動作実験だ。例えばこれがむさ臭い男を捕まえた、とかであれば。適当に絞め落した後に解放する所なのだが。
彼女にとって運の悪い事は、一般的に表現して可憐と言っていい姿と、女であった事だろう。
更に言ってしまえば単純に、不運、だが。
ここで逃がさず捕まえてしまった方が、『使い道』は幾らでもあるのだ。
もがく四肢も逆らう力も、華奢な筋力では大した問題ではないのだろう。
宙に浮かせて強引に開脚させれば、スカートの内側がはっきりと此方へと見えてしまう状態へと
シャツやスパッツの中では触手が蠢き、身体をまさぐってゆく)
「服の事を気にしてるって事は、まだ随分と余裕がありそうだな。実験対象としては、有り難いよ。
次は、もう少し細かくいってみようか」
(敏感な箇所をまさぐる触手の動きが一瞬、止まったかと思えば。先端からスッと幾つも裂け目が出来。複数の触手へと分裂する。
太い一本がのたくるのとは打って変わって。どことなく繊細な力加減も加わって。
小さな胸のその先端部。薄桃色の頂点に狙いを定めると、不規則な動きで撫で上げ、摩り。ささやかな丘の形を微かに歪め。
初々しい割れ目の内側、その粘膜を撫で上げながら。一本の先端が吸盤状に変化すれば、陰核へと吸い付き、強い刺激で吸い上げる
「変形も操作性も十分か。ちょいと改良してやれば実用範囲だな。
どうしたんだい、声の方は随分と愉しんでいるように、聞こえるんだけどな。なぁに、まだまだ始まったばかりさ」
(薄く片目と閉じると共に、水晶がまた薄明るく光る。
更に複数の触腕が衣服の中へと入り込むと、引き絞るように力を加えて、上も下も、衣服を破り捨てようとしていた。
少女の裸体を余すところなく、此方の眼前へと晒してしまうかのように)
■シーナ > 誰もいない、誰も来ない。
まさにそういう場所だからこそ、少女も帰宅ルートにこの道を選んだのだ。
この時間、この界隈では、ヘタに人と行き会う方が危険だから。
―――――現に今、この人と行き会ったために、こんな目に遭っている。
「だ、だっ、て、……あたし、なんにも、して、な………ひっ、
やっ、やあ、開か、せ、ない、で………っっ、
止め、て、ほどいて、ぇっ、きゃああ、あ―――――!!」
女、ではあるけれども子供なので、黒い触手に絡みつかれていても、色気には欠ける眺めだろう。
しかしそれはあくまで、客観的にいえば、ということで、主体として現在拘束中の身には、
スパッツを履いているとはいえ、スカートの中がすっかり覗けてしまう形に足を開かされるのは、
いくら子供だって、恥辱以外の何ものでもない。
その上、服の中でモゾモゾ動く触手は、本来、乳房とも呼べないささやかな隆起を際立たせ、
小さな肉粒を卑猥に尖らせてしまおうと――――、
下腹を探る方は、幼い割れ目を弄りながら、不意に少女自身も意識したことの無い肉芽を、
包皮ごと、じゅくっ、と吸い立てたりするのだから。
「や、だぁっ、やめ、て、おねが、やめてよ、ぉ………!
たのし、く、なんか、なィ、いッ………、コレ、コレっ、
や―――――― ぁ、ひゃあ、んっ、やぁああ、あ゛………!!」
ぬ、ぢゅ、ぐちゅ、っ―――――ごく微かに、湿った音が響き始めている。
楽しくなどない、気持ち悪い、怖い、としか思えないのに、
極限状態で嬲られている身体が、ひとりでに甘い熱を孕み出し、
生理的な反応として、身体の奥からじわじわと蜜が滲み始めていた。
ずる、ずるる、っ―――――更にと潜り込んできた触手の群れが、
まるで薄紙のように容易く、少女の服を引き裂いてしまう。
「服が」とは、もう言わなかった、言えなかった。
見ず知らずの男の前で、幼くとも紛れも無く、少女、である裸身を、
余すところなく暴かれてしまう、という、羞恥と、絶望が強過ぎて。
触手に纏いつかれて、丸く縊り出された胸の膨らみ。
玩ばれて淡く色づき、つんと尖りつつあるその先端。
そして、あられもなく開かされた脚の付け根、掻き分けて潜り込んだ触手を湿らせ、
ヒクヒクと戦慄き綻び始めた割れ目と、赤く充血し、わずかに顔を覗かせた肉芽。
そんなものすべてが、月明かりの下で男の眼前に晒され、小刻みに震えていた。
強張った顔は、見開いた瞳は、今や怯え切っている。
―――――気が、遠くなりそうだった。