2019/08/14 のログ
アゲハ >  
「あぁ、いえ、私がではなくて。ほら花を買ってくれるお客様がですね――あはは――」

あははっと頬を掻いて苦笑して、そういう店を使う予定はないんです、と。

「体臭だからか、自分じゃわからないし、そういう気分にもならないので。おお――それは、よいこと? ですねっ」

効きにくいということはそれなりに自分も売る相手として安心できるということでもあり、覚えておこうっと脳内にメモ――

「そのときはお安いのをお持ちしますよ!」

こつんっと、されればおととっとよろけつつ。デコを擦った

「いえいえ、毎度有難うございますっ。あ、長々と時間を使わせてしまいましたっ。早く娘さんに、お花をお渡しくださいっ」

にこにこほほえみつつ、見送る構えである。

アムネシア > 「ああ、なるほどね。
 ま、逃げられない時は思い切りふんだくってやんな。」

タダでヤらせるなんてもったいないよ、と本気なのか冗談なのかわからない笑顔。

「おっと、そうだね。
 じゃあ、ジギィ。明日から私が立つから、メリムにはしっかり治すように言っといておくれ。」

頷く老婆へと買ったばかりのたんぽぽを手渡す。
娘はもう25にもなる、もう会うことは出来ない。
10年前、送り出された時と何一つ変わらない母の姿を見れば、不審に思ってしまうだろうから。
卒業したら孤児院には戻らないし、顔も合わせない、それが孤児院のルール。
少女が店で立つという話も娘には伝えられない。
心配して見に来てしまうかも知れないから。

「じゃ、ジギィも身体に気を付けて。
 君は色々気を付けてな。」

老婆とぽんぽんと抱擁し、そして、花売りの少女も同じように抱きしめる。
そして、人懐っこい笑顔を残し、後ろ手に手を振って少女は去っていく。

「こら!だから、冷やかしはやめなって言ってるでしょ、ジャン!」

通りすがりに男のケツを蹴り上げて。

ご案内:「王都マグメール 貧民地区/娼館通り」からアムネシアさんが去りました。
アゲハ >  
「――わわ」

抱きしめられれば、さっきよりも強い蜜の匂いがして――

「――不思議な人だったなぁ」

アムネシア孤児院。
その名前を、覚えて――

「おはなー、おはなはいりませんかー!」

なんて――またお花を売りに行くのだ

ご案内:「王都マグメール 貧民地区/娼館通り」からアゲハさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区/路地裏」にカインさんが現れました。
カイン > 薄暗い貧民地区の路地の一つ。
様々な商品を商う露天商たちの集う通りの中で、
露店の一つの前に足を止めて品物を眺めて思案顔の男がいた。
その露店で商われているのは荒事に従事している物ならば、
一度は目にしたことがあるだろう治癒や気付けの薬品類や消耗品の類。
そしてそれらの商品から隔離されるように置かれた怪しげなラベルの瓶である。

「えーと、これとこれと…後はそうだな…あー…。
 もう少し負からん?買う量増やしてもいいし」

商品を指定し多後、男とも女とも解らぬ全身をローブで
隠した怪しげな店の主を一瞥しそう交渉を持ち掛けるも素気無く断られる。
残念そうに肩を揺らしながらも一旦そこで注文を区切って再び思案を始める。
傍目には随分と怪しげな、少しはた迷惑な客に見える事だろう。

カイン > 「よし、これで決めておこう。
 全く、少しくらいは色をつけてくれてもいいだろうに」

常連相手に連れない事だとぼやきながら金を先に渡すと、
店主が目の前でそれなりの量の荷物を包み始めるのを眺めて肩を竦める。

「消耗品の類は平民地区とかだとちと足が付きかねんからなあ。
 全く世知辛い。昔はもう少し大雑把だったんだがな、この国」

自分の身の上的に考えていた仕方のない所ではある。
大手を振って歩ける身分では本来ない以上はどうにもならないが。
商品を用意してもらう間に周りを見回せば俄かに人の増えた様子。
それでもちっとも賑やかと思えないのがなんとも陰気である。