2018/10/20 のログ
■カイン > 「あんまり戦い詰めもやりたくないんだがなあ、
商隊の護衛ってのはただでさえ気を使うってのに」
難儀なもんだと文句を言いながら酒を煽りながらゆっくりと息を吐く。
首を鳴らして目を細めつつ、軽く肩を揺らせば苦笑いを浮かべ。
「ま、こうやって国乱れててくれたほうが俺たちとして流行りやすいんだがな。
そっちのことを目的にしてる連中も動きやすかろうし」
一人二人心当たりのあるものは居る。何とも大変そうだと頭の隅で考えながら酒をもう一度煽り。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区/酒場」にぼたんさんが現れました。
■ぼたん > 薄暗い酒場の扉をそおっと開き、きょろきょろと中を伺うフードを目深に被った姿がひとつ。
なぜか最後に後ろを確認すると、さっと中に入って壁沿いに身を寄せる。
「えェっと…」
改めて視線を泳がせると、カウンターに見知った姿を見付けてほっと息を吐く。
「………」
あまり目立たないよう、カウンターの方へそおっと近寄っていく
■カイン > 「…ん?何だ、見た顔だな。
どうかしたのかい、こんな所で」
暫く口混じりに酒を楽しんでいた所に感じる気配、
ふと振り返ってみれば見知った顔が見えた。
どことなくからかうようにそう笑って告げて問いかけながら、
女性の方へと視線を向ければ軽く目を細めて笑ってのけ。
「こんな所までどうかしたかい?
また捜し物ってのなら、付き合えるけな」
それとも酒でも呑みに来たかと上機嫌に問いかけ。
■ぼたん > 声を掛ける前振り返った相手に、少しだけ眼を瞬く。見つかっちまった、と小声で漏らして気だるげに笑みを浮かべて
「久しぶり…うん、ちょいと訊きたいことがあってねえ」
男の隣の席を指して、いい?と首を傾げる
■カイン > 「聞きたいこと?そりゃあまた、あら給った物言いだな。
別に構わんがどうしたんだ?」
訝しげな表情を隣の女性に向けながら酒を煽り、
不思議そうな表情を隠しもせずに肩を揺らしてみせる。
どうぞ、と隣の席をススメながら小首を傾け。
■ぼたん > 許しを得た隣の席に着きながら、相手の反応にふふふと笑う。
「大したことじゃァないよ…にィさん、旅の護衛とか、そういうのもやってンの?」
言いながら、カウンターの向こうのマスターに酒のメニューを見せてほしいとジェスチャーを送る。
「もしやってたら、幾らくらいかなァって…」
首を傾げ、フードの奥から相手を伺う。
■カイン > 「そりゃあ、場所によるな。
それこそ近場なら知合相手にふっかける気もないが、
遠出となると色々入り用だしな」
向かう先によると言いながら頬杖を付きつつ、
相手を見下ろしながら不思議そうに問いかけて見せ。
■ぼたん > マスターからメニューを受け取ると、その上に指を走らせながら
「エぇとね、ダイラスに行こうと思ってンだけど…船じゃァなくって、陸から」
ちょっと遠いよねえ…と漏らす。
メニューを見ながら首を傾げて、何となく名前が気に入ったものを指さして注文する。
「ううん…ちゃんとお代は払うつもりだけど…」
■カイン > 「陸路で?俺もよく行く場所だし構わんが、何をしに行くんだ?」
不思議そうな様子は変わらぬまま、
とはいえ事情は気になったのか問いかけながら目を瞬かせてみせる。
乗合馬車なども出ている区間である。護衛自体は判るが、
それほど面倒な道程であるだろうかと顎に手を当て。
「余程厄介なものでも買いに行くのかい?」
■ぼたん > 構わない、の言葉に少し嬉しそうに笑って
「ちょいと、お魚の仕入れの相談に行きたくって…ついでに、ここら辺のこと全然知らないから、巡ってみようかなァと思って」
すこし、間をおいてから俯いて
「あとアタシ、乗り物が色々ダメみたいで…」
消え入りそうな声
■カイン > 「なるほど、難儀な体質だな。
そういう話らなら仕方ない、今度歩いていくとするか。
正直、そこまで手間のかかる話でもないからな」
それこそ、先程も言ったとおり仕事でよく行き来する距離である。
改めて大した事ではないと笑い飛ばして見せながら、
問題ないと言い告げて今度こそ相手の言葉に喉を鳴らし。
「じゃあ今度都合のいいときにでもいってくれ。
ちと歩くが、そこは覚悟してもらわんとな」
■ぼたん > 了承の言葉に、明らかにほっとした表情になる。気だるげに笑いながらごめんね、と呟いて
「ありがと…で、幾らくらいかかンの?」
お金貯めとかなきゃいけないから、と言いながら、マスターが差し出した酒のグラスを受け取る。
■カイン > 「金はそうだな、こんなもんか」
そう言いながら提示したのはそこそこ程度の額。
相場よりは少し少ないといったところではあるだろうか。
「体で払ってくれるって言うならそれはそれで歓迎だけどな?」
にんまり笑いながらそんなセクハラ発言をのたまい。
■ぼたん > 相手の示した金額にうんと頷くが、次に首を傾げて
「…大丈夫?アタシが組合で聞いたとき、もっと随分高かったけど…」
乾杯?と何となく儀式のように相手のグラスに触れ合わせてから、一口。軽口にふふふと笑って
「だからアタシそっちは上手じゃァないンだって…」
■カイン > 「他の奴らと違って俺は個人でやってるからな、
気分で決めるのさ」
だから問題がないと言いながら肩をすくめて言い返し、
グラスの触れ合う音の響きに軽く喉を鳴らし。
「上手さなんて求めてない、ってのも前言ったよな?」
■ぼたん > 数度瞬いてから、気だるげに笑ってありがと、と呟く。
「じゃァ、日取りが決まったら連絡するね…どこか、にィさんに伝言できるとこある?」
フードの奥から上目遣いになりながら
「…じゃァ何、求めてンの」少しだけ人が悪そうに笑みを浮かべる。
■カイン > 「伝言なあ。まあ、適当にこの辺の宿の人間に言伝てもらえれば見つかると思うがね」
そこをごまかす輩はおるまい。
少し考えた後に言い返した後、人の悪そうな表情を見て喉を鳴らし。
「そりゃあ、一夜をともにして楽しそうかどうか、だ。
そういう意味ではぼたんは合格だな、ついでにかわいい顔を見せてくれれば尚の事良いがね」
そう言い返すまま酒をぐいと煽る。
■ぼたん > ふうん?と首を傾げてから、わかったと頷いて
「ホント、にィさんて顔広いねえ…」
少し、可笑しそうにくすくす笑う。
「楽しい、ねえ…美味しいごはんなら自信あるけど…」いまいちぴんと来ない様子で目をくるりと回す。続いた言葉にもの好きだね、と笑ってフードを外して
「……ここらの女の子みんなに、にィさんに口説かれた事あるかどうか聞いて回ってみようか…」
横目でにらむようにしてから、グラスに再び口をつける
■カイン > 「此処にいついて長いからな。
ま、この辺りだけだ。もっと奥の方になるとまた話が変わる」
あっちの方とは折り合いが悪いと言いながら手を横にひらひらと降ってみせる。
何かと問題と感じる部分はあるらしい。
「そりゃあ、可愛い子を口説くのは男の義務だからな。
別に聞かれて困るようなことはないぞ?」
しれっと言い放ってみせるのは何とも碌でもない言葉である。
全く否定を混ぜずに言い切れば、肩を揺らして喉を鳴らし。
「それで、どうするんだ?」
そう笑いながらか買うように相手を見下ろしてみせる。
■ぼたん > 奥?と瞬いて、首を傾げて
「…此処にも『もっと奥』ってェのがあンの?」思わず周りを見回す。
からかうような様子の相手に数度瞬く。次には挑むように人の悪い笑みを浮かべ
「止しとくよ…人気者のにィさんを寝取ったって、恨まれたら嫌だもの」
あはは、とまた酒を一口
■カイン > 「ああ、貧民地区の奥の奥。
ただ流れてきた奴らとはまた違う、くらーい情念の渦巻く場所ってのがな」
あそこには近づかんほうが良いと投げ槍気味に言い返し、
方をすくめてみせる。この繁華街よりも更に奥、
そういう場所があるのだと暗に告げ。
「ふうん。そりゃあ残念、だっと」
クツクツと喉を鳴らしてその言葉に応じたかと思えば強めのワインを口に含み、
酒を飲み終わった相手の顎に軽く手を添えてそのまま己の方へと顔を向けさせ、
不意打ちで唇と唇を重ね合わせて舌を軽く押し込み酒を流し込もうとしてのける。
最も抵抗されればすぐに辞める程度の悪ふざけではあるのだが。
■ぼたん > 「…ふウん…」
何となく背筋が寒くなって、少し肩をすくめる。知らない方がいい事もある事くらいは、知っている。
「……!」
すっかり油断していた。流し込まれた酒をごくん、と飲んでしまってから漸く気付いて相手を押しのけようとして
「何すンの…」
もともと自分で飲んでいた酒とも相まって、耳が…化けの皮がはがれそうだ…正気を呼び戻そうと、数度首を振る。
■カイン > 「ま、そういう訳だ。あまり奥には行かないようにな。用事もなかろうが」
肩をすくめるままにそう言い返してみせた後、
首尾よく唇を奪いされればクツりと喉を鳴らし。
「はい、ご馳走様と。…何をと云われれば、
何となくぼたんに意地悪したくなったからかね」
実に碌でもない理由をサラリと口に出しながらクックと喉がなり。
■ぼたん > カウンターに肘をついて、くらくらする額を抑えながら、出来事を反芻して…酒だけではない血色で顔が火照ってくるのがわかる…
「…何となくって…これから雇い主になろうってェひとにすることかい…」
こっちは何となく、顔向けができない。
■カイン > 「これから雇い主になるからこそ、親しくしたほうが良いだろう?」
全く悪びれた封もなくいけしゃあしゃあと言い放ち、
こちらを向かないままの相手の横顔を楽しげに笑って眺め。
「ま、そういうかわいい所が見れるならそれはそれでだが」
■ぼたん > 「…親しく、の意味がヤらしすぎだよ…」はあと息を吐いて気を取り直し、額を抑えたまま男を横目でにらみ付け
「アタシとしてはもう十分…」
かわいい、と言われると再度視線を外してしまう。
「…にィさん、軽口も得意だね…」ぶすっとした声
■カイン > 「別にそれはそれでいいと思うんだがな。
ん?」
相手に横目で見られれば、クックと笑うまま肩を揺らして、
「どうかしたか?」と言わんばかりの視線を向け。
「そりゃ勿論、旅の間軽口で依頼主を和ませたほうがやりやすいからな。
なんだ、ぼたんは俺と親しくするのは嫌かい?」
にんまり笑ってそんな事を問いかけるが、完全にセクハラだ。
■ぼたん > 「…アタシはそういうンじゃァない軽口の方が好みだよ…」
相手の手の上に載ってしまっている。そうしてやり返せる気もしない。
再びフードを目深に被って、自分のグラスの最後のひとくち。
「……絶対、今の見てたら怒る女の子居るよ…告げ口してやるからね…」
■カイン > 「そういうもんかい。ま、好みの問題だからな」
それはそれで仕方がないと笑い飛ばして見せながらも、
恨み言に対して肩をすくめて言い返し。
「そんな好き者はいないと思うがねえ。ま、
やるだけやってみればいいんじゃないか?」
そうにんまり笑って言い返して、クックと喉が鳴る。
「さて、そろそろ遅いからな。帰るなら送っていくがどうする?」
■ぼたん > 無論、聞き込みまでやる気はない。余裕綽々の相手に、やるせないため息が出る…
「うん、帰る…」カウンターに酒の代金を置いて、椅子から滑り降りればくらっと世界が少し回る。
「……にィさんが構わないンなら、平民地区の入口くらいまで…」
素直に甘えるのは尺…という雰囲気満々のぶすっとした声
■カイン > 「あいよ、それじゃあ行くとしようかね」
酒をぐいと飲み干し得立ち上がり、
相手に向かって右手を差し出して反応を伺う。
このまま、相手の不機嫌そうなところすらもどこか楽しげに眺め。
■ぼたん > 差し出された手を反射的に取ってしまう。一呼吸のち気付いたように瞬き
「…ありがと…たのむよ」
とはいえ相手の楽し気な様子は癪に障る。俯いてぼそぼそと告げて、半分諦めの気分でしっかりと手を握る。
■カイン > 「どういたしまして、とね。
それじゃあ護衛するとしましょうか、
送れずについてきてくれよ?」
そうからかうように告げてしまえば、一礼を返す。
握り返したてをそのままに外へと連れ立って去っていくことになるのだった。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区/酒場」からカインさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区/酒場」からぼたんさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区/劇場」にアムネシアさんが現れました。
■アムネシア > 日が落ちてより数刻、良い子は寝る時間。
しかし、貧民地区の酒場はまさに今これからと言った熱気に包まれていた。
すでに満席近い店内には笑い声や話し声、そして、怒号があちらこちらから響き渡る。
そんな店に裏口から入ってきたのは修道服姿の年端もいかない少女。
もっとも見た目は幼くとも近郊の孤児院の院長であり、子供たちを寝かせつけた後にやって来たのだった。
そして、それから数分後……ステージの上には黒髪をツインテールにまとめたミレー族の少女の姿があった。
笑みを浮かべポールを片手で握り回って魅せる姿は熟練のもの。
幼くも女らしい身体を見せ付けるようポールを中心に卑猥に踊る。
口笛や卑猥な罵声を浴びせられながら踊る少女は長い脚の間にポールを挟み込み、股間を支点に回りながら上下屈伸を繰り返す。
そうしているうちにポールには粘つく光る雫が纏わりつき、手で触れるとにちゃっと音を立てて糸を引く。
少女は熱に浮かされたような視線を客席へと向け、柔らかな胸の谷間に粘液塗れのポールを挟み込み身体全体を擦り付けるよう上下動を繰り返す。
その胸の頂点にははっきりと膨らんで腫れ上がった先端が浮かび上がっていた。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区/劇場」に虎燕さんが現れました。
■アムネシア > 当然股間の突起も膨らんでいるだろうが、ポールに押し付けられている為に大事な部分が見えない。
両手でポールを握りしめ、両足を投げ出すよう伸ばせば股間へのポールの食い込みはさらにキツくなり、仰け反った少女の逆さの顔が近くのテーブル席へと向けられる。
そして、恥ずかしげに頬を染めて身体を揺する様はもはやダンスではなく自慰。
「ん、ん、ん……あぁぁぁぁ♡」
当然のように感極まった声が響き渡り、少女の腰がガクガクと痙攣し客席から口笛や歓声が上がった。
■虎燕 > 舞台上の上をじっと見る、フードを目深に被った男。
他の観客達が熱狂と情欲に煽られ叫び、野次る中。男は何をするでもなく、じっとその姿を見ていた。
手は固く握られ、まるで何かに耐えるように。
狂乱にも情欲の滾りにも流される事なく。
この淫蕩な舞台が終わるのをじっと待っている。
――話があるのだ。舞台の上の、あの人に。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区/劇場」から虎燕さんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区/劇場」に虎燕さんが現れました。
■アムネシア > 視線だけで孕んでしまいそうなほどのギラつく男たちの視線と熱を浴びながら果てた少女はポールを股間に挟んだまま腰が抜けたようにへたり込む。
「ふぅ、はぁ、はぁ……。」
荒い吐息はダンスの疲労に寄るものだけではないことは誰の目にも明白だった。
そして、そんな発情した雌猫を男たちが放って置くはずもなく、店主の形ばかりの『踊り子には手を触れないで下さい』との言葉を無視して客の男がひとりステージの上へと乱入する。
「ん、あ、ちょ、やめ……あっ!んああああっ♡」
黒髪のミレーの少女はあっけなく男に組み敷かれ、その野太い肉棒を幼い孔へと受け入れる。
処女膜が引き千切れる音と感覚、それが繋がった二人へと伝わり、男が『こいつ初物だぜ』などと嬉しそうな声を上げる。
一体何度目の処女喪失だろう、一体何人に処女を捧げたことだろう……。
何度も味わった破瓜の痛みにはすでに慣れてしまっている。
「あっ♡あっ♡あっ♡」
故にすぐに乱れ始める姿に淫売めと蔑んだ罵声が浴びせられる。
そして、大きく股を開かされ犯される少女は何度も絶頂を叫び、ついには最奥へと白濁を注ぎ込まれる。
それが……3人。
正常位、後背位、騎乗位、そして、最後には駅弁の体勢で犯されながら客席の間を見せびらかすよう持ち運ばれた後にようやく解放された。
「はぁ♡はぁ♡はぁ♡」
客席の床にぐったりと座り、惚けた表情で喘ぐ少女の股間から出されたばかりの白濁が泡を立てて溢れ出した。
■虎燕 > 男とて木石ではない。
人並みに性欲はあるし、女を抱く事だってある。
だが、だからといって――
恩人が多くの、顔も名前も知らぬ男達の慰み者になっている姿は、正直、堪える――
背徳感が無いといえば嘘になる。
興奮が無いといえば嘘になる。
だがそれでも、性欲よりも先に、物悲しさと郷愁が先に立つ。
欲望の宴はようやくひと段落したようだ。
ボロボロになって客席の床でぐったりとする少女の側へと駆け寄り――
羽織っていたフード付きのマントを、そっとその身にかける。
「――大丈夫ですか?」
ミレー特有の耳が見えてしまうが、気にした様子はない。
■アムネシア > 不意にかけられた声はここでは聞いたことがないほど優しい。
肩にかけられたマントに手を触れ、快楽に潤んだままの瞳で見上げればそこには同族の男の顔。
「ああ、ありがとう。」
卑猥な衣装に張り詰めた乳首を浮かび上がらせ、ずらされた股布から除く割れ目は数刻前の処女だった頃と変わらない清楚な佇まいながらも張り詰めた淫核が少女が受けたカイアr区の深さを物語る。
それでも受けた優しさに応えるよう昔と変わらない笑顔を浮かべ、お礼の言葉を口にする。
周囲の男たちからは次はあいつかと言った好色の視線が男と少女へと向けられ、その次を争うようお互いを牽制し始める。
■虎燕 > 「いえ――お久しぶりです、先生」
もう30年以上も前の事だろうか。
王国におけるミレーの仕打ちに憤り、一人孤児院を飛び出した少年。
その少年は北へ行き、シェンヤン帝国へと仕え、そして頭角をあらわした。
理不尽な扱いを受ける同族を助ける。ただその目的の為に力を、金を、権力を欲した。
そして、ようやく故郷へと戻り、見たものは――
まったく変わらぬ恩師の姿と、さらに理不尽さを増す同族への扱いだった。
「先生、どうして――」
権力を得てから、何度も手紙を送ったのに。
孤児院宛に密かに資金を送ろうとも試みたのに。
何故この人は未だに――こんな目にあわなければ、いけないのだろう?