2018/10/17 のログ
ヒビキ > 異装の女剣士に続いて表れたその少女は、こちらもこちらで酒場にたむろするゴロツキ共の理から外れていた。
普通の子供であるならば、涙どころか小便すら垂れて逃げ出すだろう凝視を向けられ、怯むどころか優雅なカーテシーすら披露して見せたのだから。

そんな少女と半身で対する肉感的な長身。
その身を包む緋色の"着物"の上で要所を鎧う黒鋼の"和甲冑"は、この国で一般的に用いられる装具とは趣を異にする遠い遠い東方の辺境にて用いられる逸品。
そこに刻まれた傷痕と各所の歪みは、娘が数多の修羅場を潜ってきた事を示す物。

そんな歳に見合わぬ戦歴を有する女剣士が、今、感情を映さぬ切れ長の双眸でじっと見下ろすのは、己の胸元程の背丈しかない小柄な少女。
一般人は愚か、周囲の冒険者すら誤魔化すだろう擬態も、ヒビキの鋭眼は騙せない。
人ならざる物、淫魔の類。

「…………………………。」

―――が、そんな事はどうでもよかった。
その少女はとてもとても可愛かったのだ。

健康的な色合いの頬にほんのりと朱が滲む。
物言わぬ無表情が、しかし、妙にそわそわとした浮ついた空気を漂わせる。
野良の猫などは、ヒビキがこの状態になった途端にピャッと逃げてしまうのだが、眼前の少女は華奢な白手を向けて案内など頼んでくる。
いきなり降って湧いた夢のような幸運に、凄腕の女侍は無言のまま少女に迫り、しなやかに鍛え上げられた細腕を開くと――――いきなりがばーーっと真白な小躯を抱きしめようとする。

チューベローズ > 視線をこちらに向ける異装の女剣士。
自身とは対極的な肉感的な長身。
要所を守るために付けられた装備には相手の今までの戦いの歴史を刻んだ傷痕。

そして、相手の立ち姿をうっとりと見詰める少女。

ソワソワした空気を漂わせゆっくりと歩み寄り、否迫る相手が腕を開けど少女はその場から一歩も動く事は無く相手を迎える様に穏やかな笑みを向ける。

「きゃっ…」

腕を広げたあたりで相手のしたいことに気づけば、逃れることなく相手の胸に囚われる少女は小さく悲鳴を上げながらも、楽しそうに笑い伸ばしていた肘を曲げ、相手の背中から腰を柔らかく撫でていく。

「お侍様? どうなさったのですか?」

相手の腕の中、形のいいぷっくりとした唇が甘く囁きかけながら、ころころと笑いながらもう片手を伸ばし、傷も一つないシルクのような小さな手で自信を抱きしめる相手の顔を撫でようとする。

ヒビキ > 「~~~~~っっ♡♡」

むぎぅぅうううっ♡
情け容赦のない抱擁が、少女のつま先を床から浮かせた。
銀髪ロングの小顔は豊満なる乳肉に完全に挟まれて、興奮に火照った体温と魅惑の柔感に埋もれている。

女サムライの緊張漲る挙措に反応して獲物に手を伸ばしたベテラン冒険者も、まさかこの様な光景が展開されるとは思っていなかったのだろう。
唖然とした気配が狭苦しい冒険者酒場に静寂を作るも、無数のハートを散らして少女とのハグを堪能するサムライ娘にとってはまさしくどうでもいいことなのだろう。

そんな凶行に犯されながらもじたばた暴れるどころか抱擁に応えるかに細腕を回す少女に、ヒビキはもう昇天してしまいそうな幸せを感じてぷるぷる震える。

ほのかな汗香を含む、若い娘に特有の柑橘の体臭が彼女の肺腑を占有するまで続けられた濃密な抱擁が、ようやくにして解かれた。
膝を曲げて浮いた小躯を着地させたヒビキは、そのまま彼女と目線の高さを合わせたまま―――あれ、これってもしかして微笑んでる? というなんとも分かりづらい表情で告げた。

「――――――…ごめん、興奮した。」

存外可愛らしい年相応の声音は掠れた小声。
熱帯びた頬を撫でる小手にこちらも手を重ね、その滑らかな手の平にすりすりと頬ずりを施す。

チューベローズ > 抱き上げられても少女は嫌がる素振りも無く、コロコロと笑いながら、豊満な乳房に顔を埋めながら柔らかく浅しく相手の背を撫でていく。

相手の腕の中の少女は薄い体ながらも、柔らかくしなやかな体。
それは、相手が力を籠めれば容易く折れてしまう程に儚げでもあった。

少女は少女で外の冷たい空気よりも、温かい相手の体温と柔らかさを楽しんでいて。
ようやく下ろしてもらえば長い睫毛を揺らしながらぱちぱちと瞬きをして、告げられた言葉にクスリと楽しそうに笑みを相手に返した。
何処か無表情ながらもなんとなく変わった相手の表情を確かめる様に頬を撫で。
相手の手で挟まれながら頬摺りをされればするりとその手を逃がして、かわりに目線を合わせた相手の首に腕を回し今度は少女から相手を抱きしめてみようとする。

それが叶えば、
抱きしめる相手の耳元に唇を寄せ、吐息で耳を擽りながらそんな言葉を甘く囁きる。
「お侍様… ずっと立っていては疲れてしまいます… 良ければ、お侍様に抱っこして休ませて頂きませんか?」

と、どこか悪戯っぽく口角を上げながら甘い甘いおねだりをするだろう。

ヒビキ > 「―――――っ!?」

いつ逃げ出されるかと恐々としつつ少女を愛でていたヒビキなれば、相手からの抱きつきには心底仰天させられる。
一瞬ビクッと総身を強張らせ―――しかし、すぐにその身から力を抜いて、ふにゃりと力の抜けただらしのない表情(無表情)で、少女の頬に生頬ずり。

そんな折に耳孔へと注ぎ込まれるさらなる追撃。
幸せの余りぶっ倒れそうになりつつも、無駄に整った顔をキリッと引き締め、鼻息も荒くコクコクと頷いた。

そして、彼女の気が変わらぬ内に! とばかり華奢な膝裏と細腰に腕を回して立ち上がり、王子様の如き見事な姫抱きにて純白の小躯を持ち上げる。
周囲の冒険者と娼婦はぽかーんっと間の抜けた表情。
当のヒビキは緩みそうな頬を引き締める様に無駄にキリッと引き締めた凛々しい無表情。
なんともシュールな空気感の中、ふと頭に浮かんだ疑問を口にする。

「――――…サムライ、知ってるのは、珍しい、かも?」

チューベローズ > 相手が仰天すれば、クスクスと楽し気に笑いながら生頬摺りを受けながら少女はぎゅぅと抱きしめる力を強めて。
耳元への追撃、お姫様抱っこをされれば相手の腕の中ではしゃぐ様に足を揺らめかせながら、がっつく相手の鼻を指でツマミかるく揺らす悪戯。

「いろいろ調べたから知っているの。だって…私…強い人が大好きだから。」
鼻息を荒くしていた相手がきりっとすれば少女は楽しそうに微笑みながらその頬から唇の端へと指を滑らせる。
少女は甘く囁きかけ、間近から銀の瞳で見つめ。

「強い騎士やお侍様に守ってもらって、お礼のキスとかしてみたいわ?
それが特に強くて綺麗なお侍様になら…たくさんキスを…そのもっと先も…」

シュールな空気感ながらも少女は少女で気にすることなく今にも頬に触れそうなほどに唇を寄せ…。
吐息で肌を撫でるとすっと顔を離してしまう。

「でも、名前もわからない人には抱き上げてもらったお礼のキスも出来ないわ…」

それは暗に相手が名前を告げればお礼のキス、強いことが分かればその先もというあまりにもはっきりとした餌が相手の腕の中に。
少女は歴戦を相手と共に潜り抜けた鎧をまるで愛撫でもするかのように撫でていく。

ヒビキ > 女らしい細さを保ちつつも、しなやかに鍛え上げられたヒビキの双腕は、少女の小躯を持ち上げた程度では微動だにしない意外な安定性を見せた。
さらしを巻かれていてさえ重量感たっぷりに膨らむ豊乳はドレススカートの細脚の上に乗せ、愛らしい小顔を己の頭部のすぐ真横に寄せる夢の様な姿勢。
しかも、この小悪魔ときたら鼻先を摘んだり、頬を撫でたり、更にはその白指を唇へと滑らせるなんて戯れさえ見せてくるのだ。
自分は程なく鼻血を噴いてぶっ倒れるのでは……なんて心配が頭をよぎるのも仕方あるまい。
とはいえ、鉄壁のポーカーフェイスからはそんな様子はまるで伝わらぬのだろうけど。

そんな少女が至近で零す囁きは、可愛らしい声音に見合わぬ恐ろしいまでの蠱惑を孕む危険なセリフ。
ふらりと傾いだ長身が、ポニーテールの後頭部をガンッと野太い柱にぶつけた。
傍らのテーブルにて固唾を呑んでこちらを見守っていた冒険者が、思わず『うぉっ!?』と声を漏らすが、当のサムライ娘は何事も無かったかの様に姿勢をただし、一際引き締められた表情で告げる。

「――――ヒビキ。イヌカイ=ヒビキ。それが、名前」

じっと彼女を見つめての凛々しい名乗りが、無表情のままつむ…と双眸と閉ざした。
ふるふると震える長い睫毛。
心なし持ち上げられた顎先が、小さく隙間の開いたプルンと血色の良い唇を彼女に向けている。
その無表情からは伺い知れぬだろう胸の鼓動も、姫抱きの密着が彼女に伝えているはずだ。

チューベローズ > 少女が相手に抱かれたままはしゃいでもびくともしないその安定感に気を良くしながら、スカート越しに感じる相手の胸の柔らかさも心地よい。

鉄壁のポーカーフェイスに隠されながらも、自身の言葉や行動で、相手の鼓動が早鐘の様に打たれるのを楽しんでいたりする。

「あっ…」

餌が強すぎたかしらと傾く相手の体、落ちぬようにキュッと抱きつくのは相手にとって役得か。
少女の薄い胸が、幼い体が自然と相手にさらに寄せられる。

鈍い音を立てながらもきりりとした顔を向けられれば、くすくすと、楽しそうに少女は天真爛漫な笑みを浮かべていた。

「ヒビキ様。 素敵なお名前ですわ…」

くいと持ち上げられた相手の顎先を白魚の様な指が撫でる。
此方を見詰めていた瞳が閉じられれば、柔らかい笑みを浮かべ、まずは額、次に閉じた瞼に、形のいい鼻先に少女の柔らかい唇が触れる。

「ヒビキ様…ヒビキ様の腕の中とても気持ちよくて暖かくて…大好き。 ちゅ…♡」

先程したたかに打った後頭部を労わる様に小さな手が撫でてから、プルンと舌血色の良い唇に少女のみずみずしい唇を触れさせる。
薄く開いた唇、少女の唇が小鳥の様に何度も何度も啄み、熱くぬめる舌先でチロっと舐めあげて相手の口の中へ少女の下をすべり込ませ、相手の舌と一瞬触れた瞬間に、少女の下は戻り、唇を離そうとする。

ヒビキ > どれほど可愛らしい外見をしていようとも相手は淫魔。
否、淫魔だからこそこうして酷く可愛らしく、時には穢したいとさえ思える様な愛らしい容姿で愚かな人間をたぶらかすのだろう。
―――…などと、もっともらしい考えもよぎるのだが、白ゴス幼女の愛らしさにすでにメロメロになっているサムライ娘的にはそんなあれこれは結構どうでもよくなっていたりする。
可愛いは正義、などと言うけれど、あれは真理だったのだなぁ……とか達観する。

「―――…ん、ぅ……あっ、……ん、ちゅ……っ♡」

顎先を撫でる指の動きにゾクゾクと背筋を震わせ、焦らすかの様に額からゆっくりと降りてくる小さくて柔らかなキスの雨。
そして、再びふらつきそうになるセリフの後に待ち望んでいた口付けが重ねられれば、恍惚としたサムライ娘の肢体の震えは姫抱きの少女にもダイレクトに伝わる事となるだろう。
繰り返しのリップノイズにぽってりとした唇が何度も食まれ、更には小さな舌がにるりと口腔にまで入り込むという予想外のサービスまで与えられて

「~~~~~っっ♡」

鍛え上げられた細身が甘イキした。
傍らで見ていた娼婦が、サムライ娘の下肢の小さな痙攣に『あ、あれ? なんかこの子イッちゃってない…??』と困惑の呟きを漏らしたりしているけれど、今のヒビキはただただ幸せの只中。
少女の唇が離れた後も、赤く染まった美貌は双眸を閉ざしたままで口付けの感触を反芻し

「―――――…ごちそうさま♡」

ぱっちり見開いた双眸が若干の潤みを持って、小さく告げた。

チューベローズ > 特にまだ催淫もかけているつもりもなかったがノリノリの相手。
少女は嬉し気にキスの雨を震わせ、キスの度に震える相手の体が心地よく。
ついついサービスを過剰にしてしまう。

相手の快感のおかげで少女の淫魔としての空腹が収まる。
少女の白い肌は桜色に上気して、キスをたっぷりと味わう。
相手の柔らかい唇も、そしてほんの一瞬滑りこんだ相手の口内も…。

「ふふ。なんだかヒビキ様に食べられちゃったみたい…」

相手の腕の中無邪気に笑いながら首に腕を絡ませ、すりっと今度は少女から体を摺り寄せて…。
若干潤む相手の瞳を見つめる銀の瞳も濡れていた。

「私の…チューベローズのいっぱい大好きを込めたキスは美味しかった?」

甘える様に相手の首に腕を回したまま頬を相手の項に摺り寄せ、少女の頬で撫でながら囁き、じゃれ付く様に項や、頬、耳に唇を寄せたり頬をすり寄せていく。

店内の他のお客の視線には悪戯っぽい小悪魔の様な微笑みを振りまいていた。

ヒビキ > ―――…ゴンッ。
響いたのは、再びふらついたヒビキの後頭部が奏でる鈍い激突音。
先程の冒険者が再び驚愕の呻きを漏らすも、ヒビキはやはり何事も無かったような顔をして背筋を伸ばす。
『何を言うか!食べられたのは私の方だぞ!』と力強くアホな主張をしたいくらいではあったが、口下手なサムライ娘は無言を保つ。

「―――――…おかわりが、欲しくなるくらいに」

少女の無垢な―――もしかしたら計算づくかも知れないが―――戯れにぷるぷると幸せの震えを醸しつつ、無表情を保つサムライ娘は静寂から抜け出せない酒場の中を、無人の野を行くかの如く歩み始める。

そして、眼前の客のグラスに酒を注ぐ途中で動きを止めた、厳つい顔の中年男の前にて脚を止めると。

「―――――…冒険者、登録。それと、部屋。防音、一人用、ベッド一つ。」

淡々と己の目的を告げる。
当初の目的である冒険者登録の続けての部屋の確保は、何気にチューベローズと名乗った少女のお持ち帰りを目論んでいたりする。
『防音て……一体何するつもりだよ……』と、少し離れた所から聞こえてくる呟きに、サムライ娘は『ぽ……♡』無言のまま頬を染めた。

チューベローズ > また響くいい音。
そしてすぐにこちらの世界へと戻ってくる相手に少女は優しい笑みを向け、後ろ頭を撫でていく。

「ふふ。 ヒビキ様ったら…」

お代わりが欲しいと告げる相手、楽し気に笑い、無表情を保つ相手の頬をつんつんとつつけば、無人ののを行くがごとく、進む相手。

効いていればベッド一つ、防音の部屋。

どうやらもう少し相手と一緒にいられるようで少女は周りの客の突っ込みに染まった頬にキスを一つ。

「では、私は依頼を、とりあえず今日一晩と、明日私の家までの護衛を一名…指名依頼で。」

そう告げてから少女は相手の腕の中で身をよじりいくばくかのお金を中年男の前に。

そして少女はさらに爆弾を一つ落とすように相手の耳元に唇を寄せて。

「これでヒビキ様の初めてを一つ頂きましたわ…」

それは、相手にだけ聞こえる様に耳元で甘く、甘く吐息で擽りながら囁きかける。

ヒビキ > 『お、おう……それじゃあこの書類にサインを……』
サムライ娘と白ゴス少女の周囲を置き去りにしたやり取りに気圧されつつも、端的に告げたヒビキの要望にはきっちり応える中年男。
さらさらと滑る羽ペンが、拙くも力強い筆跡で必要事項を書き終えて冒険者登録を終わらせる。

そしてサムライ娘の腕の中でおとなしくしていた少女からの依頼に一瞬驚きの表情を浮かべた男だったが、すぐにその意図に気付けば厳つい凶相にニヤリとした笑みを浮かべてサムライ娘に目を向ける。

「――――…ん、引き受けた。部屋はキャンセル。」

投下された爆弾に、ついにつぅーっと伝い落ちた鼻血を取り出した手ぬぐいでさっと拭き取り、サムライ娘は純白の幼女を姫抱きにしたまま酒場を後にする。

『な、なんだったんだ……ありゃあ……』『さ、さぁ……?』
最初から最後まで二人のペースに呑まれっぱなしだったゴロツキ達が、ようやく普段の調子を取り戻し始めたその頃、少女の家へと辿り着いた二人がどの様な事になっていたのか。
この場にそれを知り得る物は誰一人として存在しなかった。

ご案内:「貧民地区 冒険者の酒場」からヒビキさんが去りました。
チューベローズ > 冒険者登録を見る時など初めてであった。
物珍し気に眺めながら、終わったところで、出す発注。

落とした爆弾にあふれる鼻血。
心配そうに眺めながらも、大丈夫なようで有れば相手の腕の中にすっぽりと納まったまま家へと連れて行ってもらうのであった。

ご案内:「貧民地区 冒険者の酒場」からチューベローズさんが去りました。