2018/10/16 のログ
ご案内:「貧民地区 冒険者の酒場」にヒビキさんが現れました。
ヒビキ > 傷だらけの筋骨も隆々たる粗暴な雰囲気の男達。
扇情的な薄衣で彼らに媚売る場末の娼婦。
煤けたランプがぼんやりと照らす狭苦しい酒場では、今宵も薄汚れた男の体臭と商売女の品のない香臭が混ざり合い、がなり立てるような笑い声と耳障りな嬌声が一種独特な混沌を形作っていた。

真っ当な人間であれば夜間には決して近づかぬであろう貧民地区の冒険者酒場。
そのスイングドアが、錆軋む音を奏でて開かれる。
向けられる視線が声を失った。
不気味な静寂が波紋の様に広がる中、お調子者の奏でる軽薄な口笛がやけに大きく響いた。

女にしては高い身長を有する、まだ年若い娘であった。
歩みに合わせて馬尾の様に揺れ靡くぬばたまの艶髪。
気負いも感情も覗かせぬ無表情が、切れ長の双眸も涼やかな美貌を際立たせる。
緋色の"着物"の襟元に深々と谷間を形成する乳房の豊かさは、周りの娼婦が霞む程。
太帯にきゅっと括れた柳腰が、覗く太腿も蠱惑的なチュニック丈にむっちりとした肉付きを浮き上がらせる丸尻との間に、悩ましいまでの曲線を見せつける。

ご案内:「貧民地区 冒険者の酒場」にチューベローズさんが現れました。
チューベローズ > 怖いもの知らずの少女。
冒険者酒場には面白い事があるとそそのかされ、屋敷を抜け出し、ちょっとした戯れと、自身の護衛をしてくれそうな人物を探そうと足を向ける。

ポク、ポクと貧民地区の薄汚れた石畳を厚底のブーツで進めば歩く度に長い銀髪の髪が揺れ、ふわりと広がったスカートの裾が風と歩く動きによってゆるやかにたなびく。

「ここがそうなのかしら。」

中から聞こえるのは笑い声や、嬌声。
それは少女にとって明日をもしれぬ者たちの祭りのようにも感じる。

そして、スイングドアを両手で広げる様に開け放てば、その場にはあまりにも不釣り合いな少女であった。

ヒビキ > 白のゴシックドレスも愛らしい少女が扉を開いたのは、先客たる女剣士が異様な静寂を生み出した直後。
喧騒の混沌下に叩き込まれるよりは、多少マシであったと言えたかも知れない。
しかし、降って湧いた静寂の中、勢いよく開かれたスイングドアの立てる軋みに全ての客の視線が集中するのは身を竦ませるに十分な出来事と言えるだろう。
その視線の主が、けばけばしい化粧で歳をごまかす娼婦やら、犯罪者丸出しの凶相を持つむくつけき冒険者なのだから余計に酷い。

そうした無数の瞳の集中に一拍遅れ、黒塗りの長刀を背負った緋色の長身が、むちむちの尻肉を拉げながらゆるりと振り返り

「――――――……ッ!」

ピクッとその身を跳ねさせた。
歳にそぐわぬ過剰なまでの色香を匂い立たせつつも、紛れもない武人の気配を纏う娘の小さな動きに、腕の良いベテランなどは反射的に武器の柄に手を滑らせる。

チューベローズ > スイングドアを開いたときに目の前には身長も高く、鍛えられながらも柔らかくしまった尻肉や肉感的な体を東の方の着物とかいった服に身を包んだ者。

そして、店内の娼婦や冒険者たちや凶相を向けられれば、銀色の瞳をゆっくりと滑らせ、スカートの裾を摘み軽くひざを曲げ優雅な挨拶を向ける。

かと思えばこちらに振り返るなり身を跳ねさせる相手に目の前に立つ少女はころころと涼やかな笑みを零す。

「驚かせてしまいましたか?」

つぶらな瞳、長い睫毛が揺らめき相手の事を眺めながら意図せぬ悪戯が成功したと無邪気な笑みを浮かべる少女。
武器の柄に手を伸ばすベテランたちの作るぴりついた空気を感じているのか、感じていないのか。
店の中で唯一自身の興味を惹いた武人の気配を漂わせる相手の瞳を銀の瞳がまっすぐに見つめ少女は相手に向け手を差し出す。

「こういった場所は初めてですので、案内をしてくださいませんか?」

自分よりもこの場になじんでいそうな長身の相手を見上げ、柔らかな微笑みを向け問いかけた。