2018/08/13 のログ
ご案内:「王都マグメール 貧民地区」にタマモさんが現れました。
■タマモ > ふわり、と貧民地区の建物の一つ、その屋根へと少女が降り立つ。
その視線は、屋根の上から眼下に広がる光景へと向けられていた。
「ふむ…何とも珍しい光景じゃのぅ」
そんな呟きと共に、視線は炊き出し、施しを行う修道女達へ。
その表情は、何とも言えぬ微妙そうなものだった。
「何かの行事なのか知らんが、こんな時にだけ大々的にするのは気に入らん。
人間の、こう言った点だけは、理解し難いものじゃ。
………ゆえに…」
そこまでの言葉を紡げば、すぅっと目が細められる。
そこから覗く瞳は…今だ、金色ではあるも、掛かる赤味は濃い。
「………少々、愉しませて貰おうか」
ふわりと、少女の身から目には映らぬ力が流れ始める。
少女の立つ屋根から、漂い流れ落ちる力は地面へと…そして、周囲へと広がってゆく。
それらはすぐに消え去るも、その場に居た者達に、不確かなる変化を齎す。
周囲に対する認識力の低下、何が起ころうと、それが異常と思えなくしてしまう。
その力が、周囲を浸食した事を確かめれば、少女は屋根をとん、と蹴る。
宙を舞い、ふわりと開けた空間へと着地をするも…そんな行為をした少女に、一切の注目は向けられない。
それを見、力がしっかりと巡った事を確信し、ふむ、と一つ頷いた。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区」にチュチュさんが現れました。
■チュチュ > 神に食物を捧げ、それを民に振舞う。
この街に於いて長き歴史を持つこの習わしは
この年も行われていた。
貧しい者の住まう地域ならば、修道女たちの施しは有り難く受け入れられ
人々は列を成す。
老いた者は涙を流さん勢いで修道女に頭を垂れ、幼き者は笑みを浮かべそれを口にする。
果たして本当にそれが「神の施し」であるのか。
神が民を救うならば、本来この貧しい地区は存在するのだろうか―――
そんな光景を目にし、悪戯心かはたまた皮肉めいた行為か
金色を宿す存在から放たれた「何か」がその場に広がり、染み込むように消えていった。
元々がその施しを授かるために集う者達は、屋根の上から降り立った存在に意識を向けない。
けれどたった一つ。
物陰からきょとん、としたような顔つきで視線を向ける者がいた。
白い、幼女。
幼女はその場に施しを受けに来たわけではない。
食欲というものは存在していない。あるのは―――別の、欲。
ともあれ幼女は、その金色に近づくでも話しかけるでもなく、ただ、視線を向けたまま動かなかった。
■タマモ > 「さて、さっそく………ん…?」
確認を終え掛け、楽しむ為の獲物でも探そう…
そう考え、動こうとするのだが…己に向けられる気配を感じ、かくん?と首を傾け、そちらを見る。
視線の先に居たのは、一人の白い幼女だった。
「ほほぅ…妾の力、効いておらんな?お主?」
そうでなければ、今の己は認識しないはずだ。
周囲の認識ないまま、獲物を決め、その者だけ力を解除して愉しもうと思っていたのだが…
問いながら、少女はゆっくりと幼女に歩み寄る。
視線を幼女に向けたまま、さて、どんな動きを見せるか…そう考え。
■チュチュ > 果たしてその者が何を思い、何を行おうとしたのか。
それはもう、永遠に謎のままなのかもしれない。
物陰の存在が気付いたように、その相手も己の力の及ばぬ存在に気付いたから。
「みんな……不思議な、感じ。お姉さんと、違う感じ……」
歩み寄った相手は、その存在をどう思うか。
幼女の白い眼には、まるでその者だけが色を残し、他の者は色を失ったように見えたから。
その者だけが現実味を帯び、その他の者はまるで別の空間に居るような、感覚。
幼女自身も、その「現実」の中にいたのだけれど。
果たして問いかけの返事になっているだろうか?
幼い―――少なくとも外見は―――語彙では、自分が感じたことの全てを言語にするのは難しかった。
「お姉さんが、キラってなったの分かったの。何だろうって思って、来たの」
相手もまた、少女と呼べるような外見であったが、幼女は怯えるでも、恐れるでもなく、すぐ目の前で見上げたまま答えを続けた。
その白い瞳の奥、少し力のある者が覗き込めば、幼女の「本質」に気付くのかもしれない。
自らを隠そうという気もなく、その術も持たず。
■タマモ > まぁ、問うたのは、物は試しと言った感じだった。
この手の相手は、答えが返ってこないとか多い、そう思ったからで。
…だが、予想とは違った、幼女からの返答があったのだ。
「ふむ…じゃろうな、周りの者達には今、ちょいとばかし呪いを施した。
もっとも、お主には掛からなかったようじゃがのぅ?
………まぁ、だから何だ、と言う訳でも無いがな?」
まぁ、何がどう感じたなんて、面倒そうな話を聞く気はない。
なぜ幼女に力が効かなかったのか、それを考えるのも面倒だ。
幼女の、そんな単純な答えを聞けば、さらりとそう答える。
「ふむふむ…して、そんな相手に近付いて、何かあるかもしれん…
そう言った事は、考えんかったのか?」
周囲に影響を与える何かをしたのだ、普通に考えれば、そんな相手には警戒の一つや二つはするだろう。
なのに、この幼女は平然と己への認識を示し、無警戒に己の問いに答えた。
ずいっと間近まで近付けば、身体を屈め、僅かに低いだけの幼女の顔を覗き込む。
その問いの答えにも興味はあったが…そうして、覗き込んだ顔、その瞳、更に瞳の奥…それが見えると、また首を傾げた。
細かなものまでは分からない、ただ…見えたそれの感覚が、己がよく知る感覚に近いのは、理解する。
…それを理解すれば、少女はくすりと笑う。
面白い幼女だ…なのだが、まぁ、まずは今の問いを聞いてみようかと、耳を傾ける。
■チュチュ > 外見からして、幼女は普通の人間とは違うだろう。
精神と外見が合っていない人外も多いだろうが、幼女はその類ではないようで。
どのような返答だろうと「返事をした」という事実が大事だったのかもしれない。
力に飲み込まれば答えることなどできず、そもそもが認識しないのだから。
同じ磁場というべき空間に存在したとて、我を失っている者もいないわけではなく、そういう意味でも幼女はある意味でしっかりと返事を向けたから。
「呪い……?チュチュ、何も分からなかった……」
コクリと首を傾げ、不思議そうな面持ちで見上げたまま。
呪いという単語にも怯える様子もなく。
「怖く、なかった。だって、お姉ちゃんから―――気持ちいい、をいっぱい感じたから。チュチュ、気持ちいい、大好き。お姉ちゃんも、気持ちいい、好き……?」
身長差は然程大きくはないが、それでも、相手の方が覗き込む形になる。
幼女は視線を逸らすでもなく、相手―――少女がクスリ、と笑みを零し何かを悟ったその時、幼女は返事を返した。
若しかしたらその言葉も、問いかけの答えになっていなかったかもしれない。
要領を得ないような、脈絡のないような。
それでいて、幼女の本質を剥き出しにした言葉。
性など知らぬのが当たり前のような姿形から、躊躇いもなく向けられて。
■タマモ > うんうんと、幼女の答えに頷いてみせる。
なるほど、はっきりとした事は分からないが…少女は、そう言った存在なのだろう。
「分からぬならば、別にそれで良い。
………うん?…あぁ、チュチュとはお主の名か。
ふむ…妾だけ、知るのは不公平じゃな。
妾の名はタマモじゃ、分かるかのぅ?」
と、ふと、その言葉の中に幼女自身の名が含まれていたのに気付く。
言葉の通りだ、自分だけ知るのはいかんと、それを理解するかは分からないが、己も名乗っておいた。
そして、続く己の問いに答えた幼女の言葉。
それを聞けば、幼女を見詰める瞳は再び細められた。
「ふふ…そうかそうか、チュチュは気持ち良いのが大好きか。
もちろん、妾とて、気持ち良いのは大好きじゃぞ?
まぁ、とは言え…今は、深く深く気持ち良くなって、堕ちて行くのを見る…それが、一番じゃろう」
逆に幼女から問われる言葉、それに答えながら、鼻先が触れる程に顔を寄せる。
「チュチュの、そんな姿…見せてくれるか?」
続く問いの言葉と共に、ねろりと、少女の伸ばす舌が、幼女の唇を舐め上げる。
■チュチュ > まるで毒気を抜かれたかのように、少女は幼女と会話を続ける。
会話をする二人の様子は、周囲の者達の意識の外にあり、誰も視線を向けることはなかったが。
「うん、チュチュは、チュチュ……。お姉ちゃんのお名前、タマモ、お姉ちゃん」
片方にだけ名を告げることは余り宜しくないのかもしれない。
一方的な関係、とするならばそれも構わないのだろうけれど。
幼女は少女に名を告げられると、見上げたままコクンと顔を小さく縦に動かし頷いた。
「チュチュ、気持ちいいのが好き。タマモお姉ちゃんも、気持ちいいの、好き?よかった、チュチュと一緒……。いっぱいいっぱい、気持ちよくなるの、チュチュ、好き」
目を細め己も好きだと答えた少女に、幼女はほんの僅か笑むように表情を崩した。それまでは、無表情のようにどこかぼんやりとしていたのに。
そして、顔が近づけられる。吐息がかかるかのような距離のそれから、幼女は逃げることはなく。
「チュチュ、いっぱい気持ちよくなるの好き。気持ちよくなって、頭の中が空っぽになって、何もわからなくなって気持ちいいだけになるの、好き。タマモお姉ちゃん、チュチュのこと、気持ちよくしてくれる?チュチュがチュチュじゃなくなっちゃう迄、気持ちよくしてくれる……?」
それまでと比べ物にならぬように饒舌に、長い言葉を幼女は向ける。大きな声ではなく、呟くように、囁くように。
何のことはない。幼女自身、堕ち狂うことを望んでいる。
差し伸ばされた舌、幼女は自分の欲を紡ぎ終えると口を閉じることなくそれを受け入れた。
■タマモ > 「うむ、そうじゃ。…まぁ、タマモ、で良いのじゃが…呼びたいように呼べば良いじゃろう」
周囲の状況は理解してる、そうしたのは、己なのだから。
そうした中で、幼女と言葉を交わし続ける。
徐々に饒舌になってゆく幼女だが、少女はある意味で安心していた。
正直、こちらからの一方的な会話だけになったら、辛いものがあったからだ。
「ふむふむ…となると、チュチュは色々と楽しんできておるんじゃのぅ?
せっかくじゃ、愉しむ前に、チュチュがどんな事をしてきたか、覚えておる限りで良いから教えてくれんか?
妾は、そうした話も大好物でな…どうじゃろう?」
己の言葉に、表情を崩す幼女。
あぁ、こんな表情も出来たのか…それを知れば、更に別の表情も見たくなってくるもの。
だから、幼女の次の問いに、こう答えるのだ。
「そうじゃな、チュチュが望むならば、それが出来るか試してやっても良い。
まぁ、場は整っておるしな…その場に、向かうかのぅ?」
幼女の唇を舐めた舌を、ぺろ、と己の唇にも沿うように舐めて一旦戻す。
するりと伸びる手が、幼女の腰に回され、抱き寄せようとする。
問いの答えなんてものは、決まっているようなものだが…
それを聞く事が出来たならば、そのまま、整えた場とやらへと幼女を誘うのだろう。
■チュチュ > 「うん、タマモお姉ちゃんはタマモお姉ちゃんだから、タマモお姉ちゃんって呼ぶの」
名だけを呼んでも構わない、と告げたつもりだろうが、幼女は何とも不思議に繰り返しながら一人ごちた様子で。
どこかぼんやりと志向が薄いように感じられる幼女、「それ」を切欠に饒舌になった。
「そのため」の存在なのだから、致し方ないのかもしれない。
「ん、楽しいかは、分からないけど……気持ちよくて、嬉しいのいっぱい。あのね、全部ね、舐めしゃぶられたりね……お尻を向けなさいって言われてね……それからね―――」
初めて、見た目相応の「無邪気さ」を得たかのように話し出す幼女。
けれどその内容は、如何に自らがみだらな行為を経験してきたか、というものであったが。
その最中、幼女の独白に挟むように言葉が向けられた。
「チュチュ、タマモお姉ちゃんに、いっぱいいっぱい気持ちよくしてほしい。チュチュのしてきたことも、チュチュの知らない気持ちいいも、一杯教えて欲しい。それでね、チュチュの頭の中が空っぽになっちゃうのをね、いい子いい子ってして欲しい」
躊躇いも、迷いもなく。唇を舐めた舌が引かれ、言葉の誘いと共に手を回される。拒むなら、逃げればよいだけ。きっと追いかけてこないだろう。
幼女はぎゅっとその手に、腕にしがみつくようにして、誘いに乗った。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区」からタマモさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区」からチュチュさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区」にシュルさんが現れました。
■シュル > 昼間の貧民地区。働いてない者も多いので
入り組んだ細い道でも人通りはある程度ある。
その中でも特に人通りの少ない通りに腰かけ、その往来を眺めている娘が一人いる。
彼女はこの場所にいる事が多い。治安が悪いと言われてはいるが淫魔の側面を持っている
自身としては、辛い言葉をぶつけてくることもあるが
単純に性欲だけを求めてくるココの人物達とのやり取りはむしろ通常の対話と大して変わらず
寧ろ彼女にとっては趣味の一環で自分を痛めつけてくる富裕地区の人間達の方が
好きになれなかった。この前も金のある好事家の家を結界ごと爆弾岩で吹き飛ばしてしまったので
特にこの場所で大人しくしている事が多かった。
しかも貧民地区は自分のような露出度の高い恰好をした女性が多い。
彼女の場合は最悪雨水でも生存できるので、ココでじっとしているだけで
日々の時間をつぶす事が出来た
ご案内:「王都マグメール 貧民地区」にエズラさんが現れました。
■エズラ > 明け方まで場末の酒場で飲んだくれていた。
正確には臨時の用心棒として雇われていたのだが、その日は無茶な客もおらず、気付けば客と共に飲み明かすことになったのである。
目を覚ました時はカウンターに突っ伏していた。
自分と同じようなのがそこいらに転がっているのを見て苦笑し、店を出る――
「~……朝日がまぶしいぜ……いや昼か」
伸びをして天を見上げ――そのまま大通りを目指して歩き出し、近道となる人通りの少ない通りへとさしかかった時――
「……おおっ」
通りに佇み、往来を眺めている――娘。
とてつもなく扇情的な姿である。
座り込んでいても、そのスタイルの良さは如実に見て取ることが出来た――立ち上がれば己と同等かそれ以上の上背であろう。
それよりも何よりも――その顔や肢体のすべてが、異様なまでに美しく洗練されている。
思わずぽかんと大口開けて、そのたたずまいに魅入られてしまう――
■シュル > 昼下がりの空をぼーっと見上げている娘。
立ち止まり、見ている存在には気づく事が無くただひたすら雲の流れを眺める事
実に30秒ほど、時折気になる往来に目をやると、自分をあっけにとられたように見ている相手
其処でようやく気付く。少し座り位置を変えると、ムチムチとした肢体が柔らかく動く。
ずっと眺めている、相手をただ静かに眺める。それもさらに続くようなら
娘は肩を少し上げると、きょとんとした表情で首を傾げた。
その様相は体つきに反して幼い少女のようだった。
「………?」
少し高くなったボロボロの石階段に腰かける娘は、小さくなるようにふるまいながら
手を太ももに置き、相手を見つめている
■エズラ > はじめ、こちらに気付かぬ様子で空を見上げていたが――しばらくして視線が交わった。
漆黒の眼窩――それもまた彼女の異様な美しさを助長していた。
ジッとこちらを見つめるその姿は、彼女が動いているのを確認する前だったなら、非常に精巧に作られた彫刻と見紛うばかりである。
「……はっ」
キョトンと首をかしげたところで、漸く我に返る。
やけに幼げなその動作が、これが白昼夢ではないと告げていた。
「アア……すまねぇジロジロ見ちまって――あんまり綺麗だったもんでつい、な」
ぽりぽりと寝癖のついた髪を掻き分けながら、素直に言葉をつむぐ。
「どっかの店の娘か?ここいらじゃ初めて見たぜ――そんなとこで何してる」
■シュル > 「きれい」
相手の男性の言葉を聞くと、ムニっと自らの頬を両手で包みながら桃色の頬が少し赤らむ
きゅっと目を閉じながら照れているようで、かみしめるように下を向いている。
下ろしていた足を上げると、黒いヒールのニーハイブーツに包まれるむっちりとした太ももが柔らかく
曲がり、小さく縮こまるようにしている。
「みせのむすめ」
「いっぱい通ってるひとたちのこと?…わたしは働いてないから、ちがうとおもう」
眼にはちゃんと眼球が備わっている。少女のような幼い表情を
相手に向けると小鹿のようにキュルっとした、瞳の無いつぶらな目になる。
「わたしは、何もしてない…ずっとここで人をみているよ」
■エズラ > 「だと思ったぜ――お嬢ちゃんほどの美人がここらの店に入ったとなりゃ、オレが知らねぇはずはねぇ」
自然と、口から「お嬢ちゃん」という言葉が出た。
その暴力的ですらある肉体に反して、頬を染めたり身を縮こまらせたりする様子は――どこか儚げであり。
それに、少し近付いて見ると――薄絹のような肌はたしかな柔らかさを帯びており、こちらに向いている眼にも、感情を感じることが出来た。
それにしても、彼女の返答は要領を得ない――
「オレはエズラってんだ――ま、働いてる時もありゃそうでねぇ時もある――今は働いてねぇ時だな」
さらに歩み寄り、彼女の前に座り込むようにして視線の高さを合わせ。
その不思議な瞳を、まじまじと見つめる――
「――それにしても、すげぇな――こんな美人がこんな場所に居ちゃ、オレのようなのが寄ってこねぇか?」
■シュル > 近づいてくる男性の姿を目だけでなく頭の動きで追う。
「はたらいてる人をほとんど知ってるの?…女の人がすきなんだね」
ふたたび手を太ももに置けば、非常に豊満な乳房がぷりんと揺れる。
座っている娘を見下ろすなら、柔肉が地面に押し付けられて広がる
丸くむちむちとした餅のような柔らかい下半身が見られる。
基本的に高い弾力は無くもっちりととろけるように動く白い娘の豊満な肉体。
頭が動けば、特徴的な紅いリボンが揺れる
「えづら」
耳で聞いても分かるちょっとイントネーションが違う相手の名前の復唱
娘は屈託のない笑顔を向ける
「わたしはシュルだよ。何人かくる…大体みんな…やさしくしてくれるけど」
「たまに痛いことをする人がいるよ」
■エズラ > 「ああ好きさ――嫌いな男なんか知らねぇ」
近付けば近付くほどに、人間離れした美貌から漂う色香に釘付けにされてしまう。
こちらの名前を復唱するそのイントネーションにも奇妙ないびつさがある。
数多くの異種族と交わってきた男は、目の前の彼女がただの人間ではないということにうすうす感づいてはいた。
しかしそれはむしり好ましいこと――
「シュルか――名前も可愛いな。オレも、優しいぜ――痛いことなんかしねぇ――」
向けられる笑顔にも、妖艶さと同時に少女めいた屈託のなさがある。
極上の身体と、幼さの同居した心――そんな彼女にすっかり心奪われた男は、ゆっくりと手を伸ばし――その頬に柔く触れようとする。
■シュル > 「ホントに?…くびを引っ張ったり、ぶったりしない?」
相手の男性、その普段の生活からすれば私生活に享楽を求める金のある者の
いわゆる【風変わり】な性癖である事は、火を見るよりも明らかのハズである。
「わーーー」
頬に触れられると、嬉しそうに手の甲を持ち、猫のようにスリスリと大きな掌に
頬をすり寄せる。腕を伸ばした時、娘の身体が彼の元にさらに近づいた。
男性の手を感じる娘の表情はうっとりとしていて、何処か幸せそうな顔をしていた。
「んっ、んーっ」
■エズラ > 「そんなことするもんかよ――おお、柔らけー……――」
その肌はしっかり体温を有しており、作り物めいた外見に反している。
こちらに向ける表情も、どこかうっとりと蕩けており。
間近に寄った肢体の迫力も凄まじく、最早男も自身の欲情を隠そうとはしなかった。
「――なぁシュル、ちょっとオレに付き合ってくれよ――さっきも言ったがよ、優しくするぜ――」
何を、とはあえて言わない――頬に触れていない方の手は、ちゃっかりと彼女の腰へと伸ばされて。
拒まれなければ、そのまま立ち上がるように促しつつ、自分も同様に立ち上がる――
■シュル > 「そっかぁ…よかった」
手袋越しの手とその頬は真っ白だがほんのりと温かい体温をしている。
男性の表情を見ながら、合わせて立ち上がり。
片方の手に触れる腰もまた滑らかな肌と下半身に続くむっちりとした感触を伝える
「いいよー」
娘は立ち上がれば、やんわりと相手の背に手を伸ばし、柔らかく大きな乳房を
男性の胸板に押し付ける。マシュマロのようにむっちりとした重みのある柔らかい乳房を
触れられる度にくねる腰に合わせてむにゅむにゅと擦り付けられる
揺れる娘の髪からは薄い梅の花のような香りがしていた。
■エズラ > 立ち上がった彼女はやはり長身――まるで絵画や彫刻のモデルのようである。
しかし、細く華奢な身体とはほど遠い――己の胸板に押し当てられる乳房の迫力といったらない。
漂う花の芳香に、彼女の下腹に押し付けられている男の下半身は、既に熱い猛りを露わにし――こちらからも、身を寄せていく。
「ようし、そんじゃ行こうか――」
そうして彼女の腰を抱いたまま、通りを歩いて行く――
ご案内:「王都マグメール 貧民地区」からエズラさんが去りました。
■シュル > 「うんー」
相手の邪魔にならないように娘もまたぽてぽてとついていった
ご案内:「王都マグメール 貧民地区」からシュルさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区」にスーファンさんが現れました。
■スーファン > 捕り物があった。
場所は平民地区。道を歩く婦人を背後から賊が襲撃し、携えた手提げ籠の中身を奪い去らんとしたものだ。
賊の足は速く、上手く逃げ遂せるかと思われたが、しかして生憎とこれを捕縛せんと後を追う者の足は更に速かった。
かくして賊は貧民地区まで逃げるものの、其処で追いつかれ、打ち倒され、衛兵に連れて行かれた。
夏の日差しが眩む程に鮮やかな日中の事だ。
「……ン。見当たらんな。はて、何処で落としたか。誰かが持ち去ってしまったかな」
そして、これは夜の帳も間も無く落ちようかと云う、世界の全てが茜色に染まった時の事。
周囲に在るのは半ば倒壊し、廃墟とも思われる家屋ばかりの貧民地区の一角にて、何かを探すシェンヤン人と思しき女の姿。
彼女こそ日中に賊の少年を打ち倒した張本人で、追跡の最中に落し物をしたうっかり者の──私である。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区」にルースさんが現れました。
■ルース > 貧民地区の一角、物取りや危険人物が徘徊し始める時間帯に歩く男。
神餐節が終わったとなれば平穏を取り戻すのが普通であるが貧民地区はそうではなく。
その時の旨味に今頃乗ろうという馬鹿も多く問題が多発し、それのある程度の取り締まりと受けた仕事の最中。
「お…。お嬢さん、迷子か?ここは物騒な場所だぞ?」
特に治安が良いとは言えない一角にたどり着き、この辺りでは見ない服装の少女を見つけ声をかける。
服装的にはシェンヤン人であるが、実際はあちらの服を来た王国人かもしれない。
ただ、この辺りを歩くには上物と言える服装、物取りが手を出す前に迷子なら送り届ける必要がある。
そう考えて後ろから声をかけていく。
■スーファン > 「風水卜占の類が不得手なのが厄したな。誰かが拾った所とて、売れるものでもあるまいが……そこの君は知らないかな?」
瓦礫の上にまどろむ猫に声をかけるも返事は無い。撫でようと手を伸ばしてみた所、素早く何処に逃げられてしまった。
「……佳い。猫はそういうものだろう。うん。けして私に巫蠱の才が無いのでは、無い筈だ。」
紅で縁取られた碧眼を顰めた所で背後よりの声。腕を交互の袖内に隠した格好で振り向くと、
そこには優男風の青年が居た。
「……ン。否、迷子では無い。この辺りで落し物をしてな。これくらいの符を紐で束ねたものなのだが……」
善良そうな御仁に見えたのもあり、私は腿の巻いた収納帯から符を一枚取り出し、誰何に答える形で質問を返した。
■ルース > 猫に話しかける姿は年頃としては可愛く見えるが場所が場所。
もしこれが同僚なら、適当ないちゃもんをつけて手を出していたなと、
振り返った少女の顔を見ればはっきりとそう思える可愛らしさ。
「迷子でないのなら物好きとしか言えない場所だぞ?ここで落とし物……?
符?紙を紐で束ねたものね……」
見せられたものは何かで見せられたシェンヤンで使われている符。
こんな場所でそれを捜すという言葉に、昼間にあった大取り物を思い出し。
「あぁ、昼間の物取りを捕まえたっていうのがあんたか。
この辺りで落としたなら探すのは大変だと思うが手伝うか?」
その時に落としたのだと思えば、気まぐれで手伝いを申し出る。
このまま当てのない巡回を続けるよりはよほどいいという考えで。
■スーファン > 「悪所であるとは思うが、それよりも落し物をしたままと云うのは寝覚めが悪い。
見つかるか、見つかるまいかは別として探す行為に意味があると──」
青年に咎められた気がして、つい抗弁を仕掛けた所で言葉が止まる。
彼に、何か思い当たる事があったような節が見受けられたからだ。
「……ン。如何にも……だが噂になるのが早いのだな。佳い、賊が減るならば喜ばしい。
そして手伝いにも感謝する。実際に大変で、些か難儀していた。猫の手も借りたかったが、生憎先程振られてしまった。」
一歩近付き、身を乗り出すもお目当ての回答ではなく肩の力が抜けていく。
けれでも善良そうな申し出自体は嬉しいもので、に、と口端を緩めて拱手の礼をしよう。
「そして目星なのだが、家屋の屋根を跳ねた際に落としたのではないかと思う。
ゆえにこうして路地を見ているのだが……」
その後は乱雑に詰まれた木箱の隙間を覗き込んだり、身を屈めて壁の穴を覗き込んだりと、己の目安を説明す。
■ルース > 「ろくでもない場所だと判ってるなら諦めるのも手だぞ?
落としたものを探したいのは俺も判るが…下手したら明日はお前が売られる立場になるかもしれないってのに」
抗弁を口にする少女に、どれほど危険か判っていないなとあきれ顔。
言葉が止まった事にどうしたというように目を向けて。
「あー、やっぱりか。そりゃまあ、蛇の道は蛇って奴だ。ああいうのは一人捕まえても変わらないって。直ぐに出てくるしな。
そりゃここで探すのは一苦労だ。猫は…さすがに無理だろ?
礼は気にしなくていい。気にするなら酒に付き合うか一晩付き合ってくれりゃいいから」
少女は近づけばより顔がよく見え、一人納得するように頷き。
本当に気まぐれな事に礼を言われれば、手を揺らして返し。
そして少しの冗談も混ぜたりとして。
「跳ねたってこの上をか?よく倒壊しなかったな……。
それならどこにあってもおかしくないか」
その姿で飛べば下から見れば絶景だったなと、肩を落とし。
木箱の隙間や壁の穴を覗き込む姿を後ろから見るだけでもいいもの。
だが手伝うといった以上、何もしないわけにいかず。
何処で捕まったかは解っているのでどうするんだかと考え…ありそうならと倒壊した建物の瓦礫の隙間を覗きこみ。
■スーファン > 風月を経て半ば朽ちかけた木箱。
かつては中身が有っただろうが、今や腐りかけ用を為さない大樽。
元が何であったのか判別としない襤褸布の塊。
本来ならばきっと、不快な温度と湿度が支配する中、
汗一つかかず涼しげに探索をするも状況は芳しくない。
「……ン。日が落ちれば諦めるとも。符自体はまた描けば良いものだから……
売られてしまうのは困るな。道士としての修行が出来なくなってしまう。
系統違いだが、動物を意のままにする術も長じれば可能ゆえ、無理とは限らない、ぞ」
後ろから聴こえる声に揺れた声が返るのは、身体を伸ばし手を伸ばし、結果抑揚も伸びるから。
身を起こして振り返ると青年もまた、同じようにしている所で。
「気にはするが……酒はあまり。一晩は、もっとだ。手が早い貴方のお名前は何と言う?
私はスーファンと云う。シェンヤンから来た。そして跳ねるのは、このようにする」
冗談に少し笑って、名前を尋ねてから周囲の火と水の性を呼方で持って操り、軽やかに倒壊しかかる壁の上へ。
丁度彼の上、夕日を受けて悠然と名乗って……少しだけ、得意げだ。
■ルース > 移動しながら落とすから……、そう考えれば建物の中を重点的に眺めて探し。
内装や家具だったと思われる朽ちたもの、運悪く襲われた被害者の持ち物。
この辺りをねぐらにしている者たちの住居があったりと、揉めない程度に探し。
暑い気温の中であるが、遺跡やダンジョンに比べればマシと涼しい顔で探して。
「この辺りで確実って確証がないならそれが良いかもな。
お前さんみたいな可愛い子なら、奴隷として売られるような場所なんだよ。
だからな、出来れば来ないほうがいい場所ではあるな。
本当か?それは凄いな」
狭い場所を探したり覗き込めばどうしても不自然な姿勢になってしまい。
何度も身体を伸ばしては固まらないようにして何度目かと場所を探して振り返り。
「これでも顔は効くんだ。付き合ってくれるなら宿さえ教えてくれれば確実に届けれるんだけどな。
スーファンか、いい名前だな。服装でそう思ったけど、やっぱりか。
俺はルースだ、まあ…冒険者だな。へぇ、身軽なもんだな」
耳が早いのは伝手がある身体と笑みを浮かべて答え、少女の行った事に驚きを見せ軽やかに壁の上に飛んだ事に口笛を吹き。
自分の上で夕日を受けて名乗る姿に拍手をして見せて。
■スーファン > 「本当だ。本当だが──私には無理だ。修行中ゆえ」
夕日を受けて拍手をも受けて、得意そうにしてみせるも次には肩を落とし、
そのまま上体を屈め、軟体芸のようにくるりと名乗る彼の側へと着地をす。
「……ン。ウース、否。ルウス、ルースか。仮に符は見付からなくとも善良な貴方と出会えた事は、佳い。
符術では縁は得られぬ故な。名は……そうか?よく男のようだと云われたもので……いや、ありがとう
宿は、今は平民地区にある『両表のパリテール金貨』なる所だ」
慣れない褒められ方をした所為か、数度瞳を瞬いて、頭を振るって事無きを得る。今時分が夕暮れ時で良かったとも思おう。
「ルースは冒険者なのか。そういえば組合に登録すると動き易いとも聞く。
顔が広いのならば、その辺りの知見も?ついでに、美味い食事所なども?」
符を探すよりも、ルースへの興味が勝った。
右へ左へと首を傾けながら質問を幾つかし、言外に食事ならば付き合うと言った風。
■ルース > 「無理なのか…実はな、そう言うのは話でしか見た事がなくて興味があったんだよな」
もしかして見れるのかと期待をしたが、肩を落としての言葉に仕方ないと。
そして今度は側へと着地する姿、身体を傷めずにそう言う動作が出来る事に感心して。
「ルースだ、ルース。フルネームだとややこしいだろ?だからルースでいい。
善良と言われても悩むな……だってな、今回はそういう気分だっただけなんだよな。
符術ってやつでも縁は無理なんだな。気をつけないとこの国は腕のいい魔法使いなら魔法で縁を作ってくる。
男の?そうか、俺はいい名前だと思うな、スーファンにぴったりだってな。
平民地区の『両表のパリテール金貨』か、もし見つかったら届ける」
男のようだと聞けば、そんな気もしなくはない。しかし、そう思うよりも少女によく似合うと笑みを浮かべ告げて。
「それなりな冒険者だ。組合に登録してないと面倒ごとがあった時に大変なんだよな。
ん、そうだな。スーファンが登録するから俺の知り合いでそこそこなら融通も利かせれるだろうし…飯屋なら任せてくれていい」
仕事がなく金がある時は酒場や飯屋を回っている、それだけに詳しく任せておけと胸を張り。
少女の言葉に、食事なら付き合ってくれそうな様子に、食いにいくか?と誘いをかけたりとして。
■スーファン > 「……ン。善良だろう。私が嘘をついているとも思わず手伝ってくれた。
そういう気分になれるのなら、それは佳い事だ」
意外そうな顔には意外そうな顔を、相好を崩すように笑うなら、此方も倣って笑み崩れ、
食事の誘いには隣り合い、治安の悪い区域を歩くにはきっと、不釣合いな様相を呈していた。
「道術にも幾つか種類がある。当人の資質にも因るけれど──なんと、この国の術士は凄いのだな」
道すがら幾つか話題を行き交わせ、彼が食事所に心当たりが有る事に、喜びこそすれ眉は些か顰められる。
「ならば、登録の手順当を話しながらの食事にしよう。……あまり高くない所だと、佳いのだが」
流石に色々してもらうのだから、食事代くらいは出さねば礼を失するものであり、
さりとて高級路線は路銀に厳しく、曖昧模糊とした様子で貧民街を後にした。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区」からスーファンさんが去りました。
■ルース > 「これでも人を見る目はあるつもりなんだよ。それにここで探し物って嘘は流石にな……。
そういう物か?スーファンがそれでいいならいいけどな」
自分にあわせて表情を変える姿、それを見れば元から冗談程度にしかなかった打算も消えてしまい。
「まあ、術ってのはそういう物って聞くな。まあ…凄いが褒められる揉んでもないって」
道すがらにいくつかの話題を話し、折角だから一番いい店でも教えようかと思えば眉が顰められ。
「あぁ、いいよ。何なら登録まで付き合ってもいいしな。高くない場所か、了解だ。安くてうまい店にするか」
食事代を気にしているのだと直ぐに察し、気にしなくていいのだがここは少女の考えを無下にしないでおこうと店を選び。
少女も気に入るはずの安くて美味く、量の多い店へと案内するために共に貧民街を後にした。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区」からルースさんが去りました。