2017/10/16 のログ
ウィルバー > 「随分と滅裂じゃないか。 これは母親の教育が不味かったね。
今度母親にはきちんと叱っておくよ。」
放任させ過ぎたことを今更ながら後悔し、深い息を吐き出した。

「君は命がけじゃないからね。
まさか結婚を控えた息子に反抗されるとは思わなかったよ。」
安易に子を産ませた己のまさしく蒔いた種の逃げ場をなくすべく、
周囲の建物の壁や屋根、煙突を次々に凍らせていく。
流石にそろそろ騒ぎになりそうではあるが。

「なんだい? そろそろ当局も来るし、手短に頼むよ。」
足元に移動を始める半スライムの息子から距離を取るべく高度を上げる。
当局がそろそろ来るのではないかと周囲へ気をそらしてしまう。

カゼ=ドーソン > 「俺は、人間としても、魔族としても生きてやるよ!」
そう高らかに宣言し、周囲の建物に糸お張り巡らせてパチンコ玉の要領で飛ぶ
そしてそのまま自分の体を一つにまとめウィルバーに迫る

「俺は半魔半人、半端者!どっち付かずに生きていくぜ!父上!」
ウィルバーの体を自分の粘体で包むそして相手が何かするより早く粘体を硬化させ鋭い針を作って串刺しにする、不死身なので死なないだろうが痛手を負わすことに成功した

ウィルバー > 「…なら、僕に構わず好きに生きなよ…。」
腹の真ん中を串刺しにされた僕は、長らく味わったことのない大きな傷に眼を丸くする。
刺さった針を腰に帯びているサーベルで切り離すと、体をコウモリの群れに変身させその場を後にする。

彼の相手は遅まきながら現場に集結しつつある当局の人たちに任せるとしよう。

僕はまっすぐに屋敷を目指して夜の空を飛ぶ。
屋敷についたら彼の母親かそれ以外の誰かからまずは血をもらうことにしよう。

カゼ=ドーソン > 「へ、そうすうりょ、父上、あとで新しい苗字考えて送るぜ」
訣別の意味も込めてか苗字を捨てると宣言しウィルバーを見送った

「・・・・げ、やべぇ、見つかったらめんどくさいな、こういう時は母上からもらった体が役に立つぜ・・・」
地面にべしゃりと着地して、そのまま隙間に入り込んで逃げる
新しい苗字を考えながら、その場を後にした

ご案内:「王都マグメール 貧民地区」からウィルバーさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区」からカゼ=ドーソンさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区」にクトゥワールさんが現れました。
クトゥワール > 何処にでも脚を向ける性分の己だが、この辺りに来るのは初めてだ。
貧民地区と呼ばれる場所を、とりたてて忌避していたわけでもないが。今までは積極的に訪れる用事も特になかった。
貧民などと冠されていてもそれなりに人気と賑わいはある。主には客引きのたぐいだが、人影のそれなりにある場所を歩いている。今はまだ。

「とはいえ、この先どう歩いたものか――」

帽子の奥、紅色の瞳は小さく揺らいで辺りを見渡す。
このような場所、己のような出で立ちは却って奇異に映るのか。客引きのちらほらある割には声を掛けてくる物はいない。
かと言って此方から声を掛けたらば商売の話になりそうではあった。まあ、そうは言っても己は暇人である。別にそれでも構わないといえば構わないのだが。

そもそもここへ訪れた理由は、何処にでもありそうな話に興味を惹かれたからだった。
―貧民地区の外れにある廃墟に、夜な夜な幽霊が出るらしい―

世界中あらゆるところで語られているそんなフレーズに、事の真偽や如何にと脚を向けさせる程には男は時間を持て余している。
とはいえこの土地に詳しいわけでもない。その上伝聞と来ては、正確な場所はあまりわからない。
その情報すらも現地で仕入れればよかろうと思いながら今ここにいるという訳だった。

ご案内:「王都マグメール 貧民地区」にレフェーリアさんが現れました。
レフェーリア > 「――はい、お大事に……薬は売らずに、ちゃんと飲んで下さい……」

賑々しさだけは確かに存在しながら、怪しい雰囲気が各所から溢れる。
無遠慮に旅人に話し掛ける男にしても、路上で倒れこんで死んだ様に眠っている人影からも。
決して治安が良いとは言えないが、確かに人は暮らし、過ごしているらしい空間の中。

一人の女性が路上で、魔法を使って生傷や化膿した傷を治し、薬まで与えている。
治療費が無い者に対しても一切無償で、惜しみない治療を施している姿。
万に一つの可能性ではあるが、流行り病が突如として訪れるがまま富裕地区にまで蔓延る事も無いとは言えない。
故に時折彼女の様な治療師や食事の炊き出しまで定期的に訪れるものだったが、今の彼女はただ個人的に施しを分け与えている。

「……ええ、お大事に……」

最後の一人らしきボロを着た男を見送ってから、ふらと訪れた足音、その存在に視線を向ける。
明らかに感じ取れる範囲が広まったような、異形、魔に属する者の感覚をその旅人から感じ取り、かといって何もせずに、視線だけを向ける。

クトゥワール > 兎も角も脚を留めた所で何にもならぬと、足先の向くに任せて進んで行くと少し変わった光景を目にする。
何人かの人間が、道端の女に声を掛けては離れていく。
道端の女に声をかけるまでなら単なる客引きと変わらぬもの。だが一人が離れてはまた別の者が言葉をかわす――何かを受け取っている者も居るようだ。
興味を惹かれ、眺めながら進んでいくと段々その仔細が見えてきた。
どうやら医療行為であるらしい。

「――……。」

最後の一人を見送ったらしき女は、方向的に丁度近付く形になる己に視線を向けてきた。
沈黙は、思案。このまま通り過ぎても良いが、何れにせよ何処かで道を聞かねばならない――話しかけてもすんなり終わりそうなこの女であれば適任かもしれない。

「失礼。道を訪ねたいのだが、伺ってもかまわないかね。」

そう思い近づいた矢先、女の姿が己の爪に映り込む――彼女の裏面が情報となって己の脳裏に流れ込んでくる。
――これは案外面白いかもしれない。