2015/11/21 のログ
ご案内:「王都マグメール 王城2」にサロメさんが現れました。
サロメ > 中庭で、数人の神官達と言葉をかわしているサロメ

オアリーブへ向かう前に王城の守りの最終確認にとやってきていたのだが……

『おかしい、妙です』
『退魔結界に異常はないはずなのに、場内の魔素濃度がこんなにも高い』
『普段よりも遥かに、何者かが入り込んでいるのでは?』

「………」

由々しき事態だ
王城には魔族が外から侵入できぬよう、強力な結界を張り巡らせてある
にも関わらず、王城の中に魔族が潜伏・侵入している

それについては一つの仮説があった

「…結界を素通り出来るレベルの魔族か」

結界といえど式で組まれた魔術・魔法には違いなく、それはより高度なディスペル能力を持つ相手には通用しない

それでも上級悪魔程度ならば触れた瞬間に絶命するほどのものだ
以前オーギュストが指揮し、王城に結界を貼り直しているのだから

つまりは、上級悪魔程度では済まない者が入り込んでいる

サロメ > 「…ここで頭を捻っていても仕方がない、退魔中隊を分隊し、城の各地点に配備しろ」

戦力を分けるのは危険でもある、が…
ここで侵入者を見つけられれば、あわよくばその目的も知ることができる

「ウィスパーのスペルを習得していないものにはスクロールを渡せ。
 何か異常を見つけたらすぐに連絡をまわすんだ、いいな?」

部下達は一斉に散開し、広い中にはにはサロメ一人が残される

「そもそも、人間になりすました魔族がどうやってこの城に入り込んでいるのかと疑問に思っていたが…。
 魔王や魔神のレベルに至る者の仕業では、現実的に防ぎようがないな…」

やれやれと溜息をつく

すでに何人かの上役、大臣になりすました魔族の正体を暴き、粛清している
しかし、どれだけ入り込んでいるかが検討もつかないのが現状だ
そもそも特定をするのにも時間がかかりすぎる

無駄にプライドの高い貴族達に疑いの目を向けるだけでもリスクが高いのだ

サロメ > つい先日も一人、正体を暴いて斬り捨てたところだ

ある程度までは順調だった
主に第七師団の予算を減らすよう進言した上役達を片っ端から洗ったからだ
しかしそれもすぐに終わり
現状は蜘蛛の糸を探すばかり

人間に成りすましている魔族は他にもいるだろうし
何より、人間である筈の貴族とて味方とは限らない

「四面楚歌、といった気分だな…。
 明後日にはオリアーブに向かわねばならないというのに……」

南での初戦防衛後、準備を終えた第七師団はオーギュストを筆頭に次々と主戦場へ向かっている

副官である自分は雑務を終えて、一番最後に出立するのだが……

「(城の守衛がこの有様では、私が守りを離れることでまた上役達のイヤミを聞くことになるのだろうな…)」

サロメ > 次々に、各エリアへと散った部下からの連絡がウィスパーによって集まってくる

しかし…

「何処のエリアにも魔族と思しきものはなし…か。
 と、なれば……」

室内だろう

流石に王族や貴族達の眠る私室に踏み入ると後が面倒なことになる

しかし、それを逆手に取れば魔族と繋がっている貴族がいるかもしれないということだ
例えそれが化けた魔族ではなく、人間であったとしても

汚らわしい、腐った上役などいくらでもいるのだ

サロメ > ウィスパースペルによって全体に指示を出す
各自はその場で警戒を

あとお探索は…

「魔力探知で見つかれば、いいがな…」

自分の足で行うとしよう

ご案内:「王都マグメール 王城2」からサロメさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 王城内執務室」にルナルアさんが現れました。
ルナルア > 積み重なった書類の束が、ようやくなくなろうとしていた。

「やれやれ―――、前線では既にかなりの被害が出ているというのに。」

ため息交じりに嘯くのは、立派な執務机に向かって、何やらお疲れの様子である。
幾つかの中隊は既に前線に送っているが、それも小規模なものだ。
はやいところ、大隊全てを動かしたいのであるが。
なかなか、そうも行かないのが現状である。
王都には優秀な医者も多いし、それこそ御典医なんてのもいらっしゃる訳で、自分たち医療騎士隊などさっさと前線にやってしまえば良いものを。

「そんなに、本国まで攻め込まれた時の保険が欲しいんでしょうかね。
……そんな事になれば、我々などいてもいなくても同じでしょうに。」

最後の書類にサインを終えた時には、もう夜も更けている。
しかし、頑張った甲斐もあり、これで明朝には前線に向かえる。

ルナルア > 「ん……ッ、いや、今夜は静かで何よりでした。」

執務机に向かったまま、大きく伸びをする。
この執務室を訪ねる者は意外に多い。
部下や他部隊からの報告等、戦時下でもある今は特にだ。
他にも、個人的に同僚や或いは大臣方なんかに、薬を調合して渡している事もある。
空気を読まずに、戦時下になってものこのこやって来る輩もまぁ、いるのだ。
今夜はその点静かであった。

「……さて、コーヒーの一杯でも飲んでから出立の準備を始めたい所ですが。」

ゆっくりと立ち上がる。
とは言え、こんな時間にコーヒーを淹れる為だけに誰かを呼ぶというのも非常識である。

ルナルア > 執務室にコーヒーが淹れられる魔法機械を持ち込んでいる者もいると言うが。
流石に、そこまでするのは憚られる。
結局コーヒーは諦める事として、机の上の書類を纏め出す。

「はてさて、今の戦況はどうなっているのやら。」

少し目を細めて呟く。
視線を窓の外へ移した。逐次報告は受けているが、情報など受け取る頃には前線では遠い過去の事である。
やはり実際、行って確かめねばなるまい。
その為の準備の方は、既に部下が進めてくれている筈だ。
纏めた書類を『処理済』ボックスへ放り込む。これで朝になれば、部下が持って行ってくれる。
そして自分はその時にはもはや、城にはいない。

「可愛がっていたコたちが、死んでいなければいいのですが。」

そのまま、窓際まで歩いて行って外を眺める。
真っ暗な夜の闇だけが、広がっていた。

ルナルア > 「さて―――……休憩はそろそろ終わりにしましょうか。」

いい加減に荷物を纏め出さねばならない。
この部屋にあるものもそうだが、私物に関しては私室である。
装備類は部下が用意してくれるにしても、流石に全てを丸投げともいかない。

「船酔いの薬もいるでしょうかねぇ。」

どこか暢気な事を呟きながら、執務机に背を向る。
早朝の出立に向けて、本格的な準備を開始した。

ご案内:「王都マグメール 王城内執務室」からルナルアさんが去りました。