2020/03/23 のログ
ご案内:「王都マグメール 王城【イベント開催中】」にリュシーさんが現れました。
リュシー > (泥濘の中へ深く沈みこむような眠りから、ふと、意識が浮上した。

原因はレースのカーテン越しに寝台へ差しこむ陽光だったかもしれないし、
何か、物音が聞こえたからかもしれない。
少なくとも、休息が足りたから、ということではないのだけが、はっきりしている。
――――だって、こんなにも気だるいのだから。)

――――― ぅ、……んー………ん、

(なめらかなシーツの手触りを確かめるように、四肢をゆっくりと泳がせる。
大人二人どころか、三人ぐらいなら余裕で寝られそうな寝台に、今は一人。
薄手の上掛けを腰から下にかけられているけれど、一糸纏わぬ裸身だった。
もぞ、と身動ぎ、シーツに片肘をついて上体を起こすと、
寝ぼけ眼で薄暗い室内をぼんやりと眺め渡し)

……あ、……あれ………。
これ、もしかして………

(久々に、やっちゃったってやつでしょうか。
おもに下半身へ蟠る甘い倦怠感は、もしかすると。
相手の顔も名前も、ついでに言えば何をしたかも記憶になくて、
これはいわゆるヤリ逃げされたのか、それとも。
相手――――が居るとして、その相手によっては、むしろ、
己の方がとっとと逃げ出すべきなのか、とも。
考えてはいるけれど、まだ、寝起きの頭は暢気なもので。
どうにでもなぁれ、という、たいへん投げやりな思考に辿り着こうとしていた。)

リュシー > (あれやこれや、考えないではないけれど、――――眠い。

とりあえずもう少し眠ってから考えよう、そうしよう、と結論づけて、
ぱふりと寝台の上に倒れ伏した。
健やかな寝息を立て始める己が現実に向き合うことになるのは、
まだまだ先の話となるはず――――。)

ご案内:「王都マグメール 王城【イベント開催中】」からリュシーさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 王城【イベント開催中】」にリュシーさんが現れました。
ご案内:「王都マグメール 王城【イベント開催中】」からリュシーさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 王城【イベント開催中】」にリュシーさんが現れました。
リュシー > (そんなこんなで、数刻の後。

眠気に惨敗を喫した己の意識が、ようやく再び覚醒を果たした。
覚醒――――と呼ぶのはおこがましいような、それは見事な寝ぼけ眼で瞬きを数度、
乱れたシーツを巻き込みながら、もぞりと背中を丸め――――

はたと気づいて、勢い良く上体を起こした。
既に夜更けであるのか、月明かりに照らされた室内は一見、
しんと静まり返って誰の気配もない、ようではある。
ある、がしかし―――――)

……ていうか、ここ、どこ。

(恐らくは王城、最後に残る記憶ではそこを訪れたはずであるから。
しかしここはいったい、誰の部屋なのか。
城内に私室を持てるような身分ではないし、客間だとしても、
どちらにしたって己に与えられた場所ではないはず。
であれば当然、ここに逗留している誰かが戻って来るとか、
そういう可能性も考えられるわけで――――)

……取り敢えず、服……っ、

(もぞもぞと怠さの残る身体を動かし、寝台から抜け出した。
くしゃくしゃのシーツを申し訳程度に巻きつけて、素足のままで。
見覚えのない室内をきょろきょろと見まわし、己の服を探そうと)

ご案内:「王都マグメール 王城【イベント開催中】」にルヴィエラさんが現れました。
ルヴィエラ > 「――――それにしても」

(――ふと、そんな折に声が響くだろう。
彼女が寝台を抜け出した辺りで、声は余りにも近く
けれど、室内に人影らしきものはきっと、欠片も無い筈だ
起き上がった所で、衣服らしき物は見当たらず
果たして、彼女が王城を訪れた際に身に着けていた衣装は
何処へ行ったのやら、と言った風情。)

「――――随分と、心地良さそうに眠る物だね、リュシー。」

(――そうして、再び。
今度こそ、幻聴などでは無く、彼女の傍で声が聞こえるだろう
そして、其れは酷く近く――彼女が体に巻き付けた、シーツの内側辺りから。
もし、彼女がその正体に気付いて、シーツの内側を探るなら
にょろりと一匹の黒蛇が、其の胸元から肩の辺りまで、這い上がって来る筈だ
もし、驚いてシーツを投げ捨てようものなら――まぁ、恐らくは
其の時もシーツから這い出した黒蛇が
酷いではないか、なぞと言いたげな瞳で彼女を見上げるやも知れぬけれど)。

リュシー > ――――― は、

(――――声が聞こえた。
あまりにも近くで、あまりにも唐突に。
その声が慣れ親しんだ男のものであっても、不意打ちは怖い。
とくに、いったい何があったのだか、まるで思い出せないまま目覚めた、
こんな、特殊な場面では。

月明かりだけを頼りにしているとはいえ、目につく範囲に着衣らしきものもなく、
声の主と思しき人影もなく。
そんな状況で、更に声が聞こえて――――巻きつけたシーツの奥で、
ナニカが蠢く気配がした。
ぎく、と肩を揺らして声のする方を、というか、気配のするところを、
恐々と覗き込んでみると。)

―――――――― ッッ、しん、ぞ、止まるかと思、っ……!

(そういう登場の仕方、本当にヤメロ。
思わずオトコ丸出しで、そんな台詞を投げつけそうになったけれども、
―――――ギリギリのところで、辛うじて、堪えた。
かわりに、伸ばした右手でシーツごと、喋る黒蛇をぎゅむりと掴みあげてやろうかと。)

ルヴィエラ > 「はは、御目覚めかな、愛しい娘。
それにしても、久方ぶりに会いに来たと言うのに
よりにもよって、こんな場所とは―――――」

(ハハハ、と道化師めいた、彼女にとっては慣れ親しんだ声音が
相変わらず愉快気に其処まで喋った所で――むぎゅり、掴まれた。
彼女の掌の中で、にょろにょろと動く蛇の尻尾が、てしてしと手の甲辺りを軽く叩き
それから、にょろりとその手首辺りへ尻尾を巻き付かせつつ。)

「まぁ、落ち着きたまえ、此れには理由が在るのでね。
此処を散歩するには、これが一番都合が良いのだよ。」

(若干声がくぐもり気味なのは、多分掴まれて居るからだろう
掌の中から、首根っこの辺りまでにょろりと這い出しつつ
若干シーツに埋もれながらでは有るが、やれやれと娘の蛮行(?)に一呼吸を置き。)

「……まぁ、日が昇るまでには起こそうと思って居たのだがね。」

(もし、まだまだ気持ち良く眠り続けて居る心算であれば――
なぞと言いながら、其の儘掌をするりと這い出して
腕を伝い、娘の首元へと移動しよう
子蛇、とは言えぬ大きさでは有るし、確かに肌を這う感触は在るだろうが
其処に重みは、然程感じぬはずで)。

リュシー > ―――― こ、ら。
ぐねぐね、動くな、この……っ。

(声の主が誰なのか、つまりはこの蛇が誰なのか。
もうわかっている、わかっているけれども、掴みあげてやりたいのだ。
うねうねと蠢く存在は捉え難く、にょろりと手首を巻きついて、
掴んでいたはずの部分さえ、容易く這い出してくるけれども。
そんな蛇の顏―――というか、頭、を見つめる眼差しは、ものすごく剣呑であり)

……それで、散歩のついでに、ひとの寝込みを襲ってみたってワケデスカ?
起こすなら普通にやってくれてもいいと思う、てゆーか、
普通の人間は、蛇に起こされたいとは思ってないからね。
ぼくが普通の女の子だったら、ほんとに洒落になんないからね?

(あたり一帯に響き渡るような悲鳴をあげたかもしれないし、
衝動のままに叩き潰そうとしたり―――それは、普通の令嬢のすることではないか。

とにもかくにも、そのぐらいびっくりしたのである、とは、
強く、強く主張しておきたい。
そうしていいとも言っていないのに、しゅる、とちゃっかり首許に落ち着く黒蛇に、
相変わらずひどく眇めた眼差しを向けながら)

……ていうか、ぼく、ゆうべの記憶が全然ないんですけど。
なんか、知ってたりする?

(この態度で、徹底した他力本願まで披露するのは、なかなかイイ性格というやつではなかろうか。)

ルヴィエラ > (蛇と言うのは鱗に覆われていて、尚且つつるつるして居る
要するに、頑張って掴もうとしても、最初のひと時だけで
其の後はいとも容易く、彼女の掌から抜け出して仕舞うだろう
うなぎの様だとは言わないお約束。

彼女の首元へと居座ったなら、其処が定位置で在るとばかりに柔く巻き付き。)

「久方ぶりついでの、御茶目な悪戯なのだけれどねぇ
いやなに、普通の人型では、そもそも此処には入れないのだよ
呼ばれても居なければ客人でも無い、何より私は『歓迎されない』
勿論、御前だからこそ赦してくれるだろうと、確信しての悪戯込みだがね。」

(少なくとも、シーツの中に居たのは故意犯である。
彼女の主張自体はちゃんと受け止めて居るのだが
生憎相手がコレでは、効果の程はどれ程やら――兎も角
反省の色は余り無さそうな蛇の目が、彼女の瞳を見上げたなら。)

「――――生憎乍ら、其れは私にも判らぬのだよ。
此処は王城、私の力が最も弱まり、外からでは及ばぬ場所
全くでは無いがね、騒ぎを起こす利点が無いのも在る
だが、兎も角――碌な理由では、無いと思うがね?」

(――幾ら彼女が、何らかの理由により空腹であったとしても
記憶が全くないほどに混濁するとは考えにくい
なら、少なくとも彼女の記憶が途切れた辺りで
何かが在ったと考えるのが妥当だろう。
ちろり、蛇の小さな舌先が、彼女の唇辺りへと触れつつ。)

「――――だが、この部屋は如何やら、とある貴族の借り部屋の様だ。」

(――一番重要な情報は、後に告げるのだ)。

リュシー > (にゅるり、つるり、多少追い縋ってみたところで労力の無駄か。
ともかく一度は締めてやれたので、それで満足すべきか、とため息をひとつ。
けれどまだまだ、眼差しも表情も、寝起きな上に不機嫌そうで。)

お茶目とか要らないから、フツーに、起こして。
―――― って、え?

(きょとんと目を瞠って、今更ながらに思い出す。
そうだった、ここは王都の中枢であり、彼は魔族なのだった。
なるほど、どこにでも無条件で入り込んだりは出来ない、のか、と、
――――そこまで考えて、ふと疑問が。)

え、でも、ぼく、結構ここの図書室とか、ぬるっとお邪魔したりして…って、
やっぱり悪戯する気で入ってるんじゃんか!

(うっかり聞き流しかけたけれども、結局悪戯目的か、と。
今度こそぎゅうっと首を締めあげてやろうかと思ったが、
――――まともな答えが返って来るとは思えなかった方の質問に、
存外真面目な答えが返ってきたので、いったん保留とする。
ちょろ、と唇へ触れる細い舌先に、くすぐったい、と文句は言ったが)

……やっぱり変だよねぇ、うんうん――――― っ、て。

ちょ、……ソレ、知ってんなら早く言おう……!?

(己もかつてはその一員だったからこそ、
この国の貴族なんて、ロクなものではないと知っている。
首許に巻きついている蛇へ、両手でがしり、縋りつくようにして。
振り絞るような声で詰りながらも、視線は忙しなく室内を巡り)

え、ちょ、本当に、ここに居ちゃダメなんじゃないの、ぼく。
てゆーか、服、っ……なんで、え、
コレ、ドアから出てってもいいやつ?

(扉が一枚、見えてはいるが。
廊下に続くものだという保証すらないそれは、脱出口たり得るのか、と)