2019/03/04 のログ
ご案内:「王都マグメール 王城」にレティシアさんが現れました。
レティシア > 王城内にある書庫は、天井まで届くような書棚が幾つも設えられ、王国内のありとあらゆる書物が納めされている。
それは、数百年前に書かれた古文書から、庶民のレシピ集やらと、幅広い。
深夜のせいか、静かな書庫内。
人間の姿に擬態した魔族の女は、フラフラと高い書棚の間を歩いてゆく。
時折、足を止めると、並んだ本の背表紙へと視線を向ける。
特に何か目的の物がある訳ではないのか、その足取りは気まぐれで――

レティシア > 暫く書棚の間を歩いていれば、ふと書庫の奥で足を止めた。
視線に入った書物に指先を伸ばし、それを引き抜く。
女が手にしたのは、この国の歴史が記された書物。
細い指先でペラペラとめくり、とあるページを開く。
そこに書かれているのは、とある時代の背景やら、偉人やらの功績――。
「暁の魔女」と書かれた文字に、無意識に指先で触れて、ふっと唇に微笑が浮かぶ。

ご案内:「王都マグメール 王城」にオーベさんが現れました。
オーベ > 屋敷からバスケットを手に王城までやってくる
入り口で夜警の衛兵に事情を話して、腰の長剣と杖を預けると衛兵1人を伴って書庫にまでやってくる
本来であればすんなりと通れそうなものだが衛兵が付いてきたのは男の顔にまで伸びた刺青のせいだと思う
書庫の扉をノックして扉を開けば、こほんと咳をして中へと足を進める

「レティシア様、屋敷の者に頼まれて夜食をお持ちしました」

あくまで自分は下男ということになっているので
かつては王宮に務めていたから言葉遣いにも妙な所はない
彼女の意識がこちらへと向けば、ちらり、と衛兵の方を見てから彼女の方へ再度、視線を向けた

レティシア > 声をかけられる前に、此方へと向かってくる気配を感じる。
そして、聞こえる己の名前に、書物から顔をあげ、視線を其方へと向けた。
視線の先には、何やらバスケットを手にした男とそれに付き添うような衛兵の姿。

「嗚呼…それは確かに、うちの使いの者だわ。…お手数をかけたわね、下がって頂戴。」

女は男の傍に付き添う衛兵へと声をかけ、ヒラヒラと片手を振りながら、下がるように申し付ける。
己の言葉に礼をして下がる姿を見送ると、今度は本日は下男の設定らしい男へと視線を向けて。

「こんな所まで…一体、どうしたの?」

まさか、王城の中にまで迎えに来るとは思っていなかったのか、女は不思議そうに首を傾げる。

オーベ > 去っていく衛兵に愛想笑いを浮かべながら、ご苦労さまです、と一声かける
その姿が見えなくなれば、はあ、と息を零してから改めて彼女の方へ視線を向ける

「いや、別にどうということもないけれど…
 そうだな、レティの働く姿でも見ようかな、と思ってね」

持ってきたバスケットを手近な机の上に置く
天井にまで届きそうな書棚を見上げては圧倒されたように息を吐いた
古い書物や書類、伝承がぎっしりと並べられており読み解くには一生かけてもまだ時間が足りなそうに思える

「…お腹が空いているなら食事をしたらどうかな?
 僕が作ったものでは無いから、そこは安心していいよ」

屋敷のメイドが作ってくれた簡単に摘めるものと飲み物が中には入っている
書棚から視線を彼女へと向けて、手近な椅子に腰を下ろすとじ、と彼女に視線を向ける
この姿の彼女は普段のそれと違い、新鮮だったから

レティシア > 己の屋敷の使いだと身分を偽って、王城へと忍び込んだくせに、いざ衛兵がいなくなれば、緊張の糸を解くように息を吐き出す男に、くすりと女は笑みを零す。

「あら、働くだなんて…。
あたしは、”現在(いま)”の、此方には仕えてはいないわ…。
あの屋敷を維持する為に顔を出しているようなものだわ…」

三度の飯より書物が好きな男は、すっかり王城の書庫に魅せられているよう。
予想通りの反応に、更に笑みを深める女。
お腹が空いていると聞けば、一瞬、きょとんとしてから、女は小さく噴出した。

「――あら、やだ、ここで?
お前、今、自分が仰った言葉の意味……判っていらっしゃって?」

今は人間に擬態をしているが、己の本性は性を糧とする淫魔。
この男は相変わらずだと、クスクスとしきりに笑いながら、書物を手にしたまま相手へと近づいてゆく。
バスケットが置かれた机に書物も置いて、此方を見つめる相手の傍へと近づいてゆき――。

オーベ > 彼女の考える通りすっかり王城の書籍の多さに圧倒され、呆気に取られていた
一平民である自分が王城の書庫に入る機会など滅多に無いのだからそれも致し方ない

「レティが顔を出して安心するものがいるのであれば、
 それも立派に働いているのだと思うけどね…」

膨大な蔵書の数々に目を奪われて迂闊な発言をしたのだと気がついたのは彼女の指摘の後だった
彼女がこちらに近寄ってくれば、ぴっ、と人差し指を立てて彼女の動きを制そうとして

「迂闊な事を言っておいて何だけど、深夜とはいえ王城でおイタをするものではないよ
 王宮という所はどこに耳目が隠れているか判らないからね…屋敷を維持したいのなら尚の事さ」

かつては宮仕えをしていた身である
王宮内では特にちょっとした噂に尾が付き、羽が生えて身持ちを崩すなんてことはままある事
差し出した人差し指で軽く彼女の額を押しやるようにしてから引っ込めて周囲を確認する

「…とはいえ、君の事だ
 少し位の噂やスキャンダルなんて気にもとめないだろうから…」

そっと額に掛る薄金の髪を指先で払えば、書棚の影に隠れるようにしてそっと額に口付けた
そうして寄せた身体を離せば、笑ってこれで許して欲しい、と囁くように伝えて

レティシア > 「お貴族様との会談なんて、退屈なだけだわ…」

女にとって、働くという概念はないらしい。女はひょいっと肩を竦めながら、退屈だと繰り返す。
相手の直ぐ傍らに立ち、その表情を覗き込もうとした所で、目の前に出される人差し指。
つい、寄り目になりながら、相手の指先を見つめてから、相手の表情へと視線を移し。

「誰かと誰かが睦み合っているのは、ここでは日常茶飯事だわ…誰も気にしなくってよ?
もし、誰かに見つかっても――ちょっと忘れて貰えれば良いじゃない――」

クスリと笑いながら、物騒な言葉を口にした所で己の額を相手の指先が触れる。
常だったら、避けられるそれに、女は素直に受け入れる。
そのまま、指先は己の髪をかき分け、額へと暖かな唇が触れると、女は空色の瞳を閉じる。
てっきり、それから、己の唇へと触れると思っていたのに、男は己から身を離す。
許せと囁かれた言葉に、女は盛大に不満げな声を上げる。 
次の瞬間、急に相手の腕を掴めば、くるっと身体をひねり、相手の身体を書棚へと押し付けようとして。

「これで許されるなんて、淫魔の女相手に――甘いんじゃないかしら?
……小屋に行っても、いつも留守だし、気配を辿っても掴めないし…お前、さては魔力の痕跡を消していたでしょう?
もしかして、この国を離れていたのではなくって?」

片眉を弧を描くように上げた女が口にするのは、恨みめいた言葉の数々。

オーベ > 「…僕が口出しすることでもないけれど王宮の風紀が乱れるのはあまり好ましい事ではないね…」

彼女の言葉に困ったような表情を浮かべ口元には苦笑を滲ませる
忘れてもらえばいい、なんて平然と言ってのける辺りは彼女らしいのだけれど

そっと髪を掻き分けて微かにだが確かに彼女の額に唇で触れる
囁いた言葉への彼女の反応が思った通りのものであったから少し笑ってしまった
…と思えば、不意を付くように彼女に腕を掴まれ、そのまま身体を書棚へ押し付けられてしまう
書棚から本が落ちてやこないか、と心配したがそんな事もなく、短く息を吐き出した

「レティにはいつだって譲歩しているつもりだけれど?
 ……いや、レティに黙って国外へ出たのは謝るけれど、少々込み入った事情があってね
 我が身に受けた「呪い」の事もあるのだけど、一箇所に長居すると良くないモノが貯まるから」

珍しくそわそわとしながら事情を話していく
一度、故国へ戻り師と今生の別れを済ませてきた事であったり、生家に戻り結婚した…という報告をしたり
それ以外は周辺の国をあてもなく放浪したりとそんな所であった

「…でも、こうしてまた、君の所へ帰ってきたよ
 寂しいと少しでも感じてくれていたなら嬉しいけれど、呆れてしまったかな?」

すまなかった、と最後に一言付け加えれば表情を緩めると困ったように笑って誤魔化そうとする

レティシア > 女は、王宮の風紀なんて、どうでも良いとばかりに鼻で笑う。
それより、己の言葉に困ったような表情を浮かべた相手に空色の瞳を細める。
趣味が悪いと言われても、女は相手のこんな表情が好きらしい。

「なぁに?何が可笑しくって?」

笑う相手に女は訝し気に首を傾げ。
書棚へと相手の背を押し付け、お互いが向き合うようになれば、ぐっとその距離を縮める女。
まるで相手を逃がさないとばかりに、片手を書棚へとトンっと付きながら、男の表情を覗き込み。
相手の口から出る、今回の失踪の詳細に、軽くねめつけながら、耳を傾ける。
その内容は、十分に納得できる物なのだが、素直に頷けないのがこの女らしい。

「――――で、言い訳はそれだけかしら?
 あら、自分の夫に置いていかれて、寂しくない女がいると思って?」

己の責めるような言葉に、困ったように笑う相手は謝罪の言葉を口にする。
男が誤魔化そうとしているのは判っているが、己の好きな表情を見させられては、
女は「あぁ、もぅ!」と苛々とした声を上げて。
ぐぃっと顔を近づけると、己の唇を相手のそれへと押し付けた。

「さっき、オーベはいつも譲歩していると仰ったわね?
じゃあ、今日もそうして頂戴。
屋敷に戻るわ―――暫くベッドから出さないつもりだから、そのつもりでいて頂戴。」

ぴしゃりと言葉を発すると、相手の腕を掴んで、急かすように歩きだす。
まさか、城で転移の魔法を使う訳にはいかないから、馬車で戻るしかないとも口にして――。

オーベ > 彼女の大きな瞳がこちらの表情をつぶさに覗き込むようである
普段、菫色の瞳の色が今は空色に輝いて新鮮であった
彼女が怒るのも十分理解できるから、素直に事実だけを述べて後は野となれ山となれ

「…確かに、レティの言うとおりだと思います…」

不思議なもので彼女の瞳から逃れることが出来ない
菫色でも空色でも勝ち気で長いまつ毛の揺れる瞳で、じっ、と見つめられるとなんとも抗い難く
それで自分は困ってしまって笑っているような、困っているようなでいるしか無いのだけれど

じっ、と見つめ合うことしばらく
彼女は苛立ったのか、なんなのか声を上げたかと思えば不意に唇を塞がれてしまうから、
んっ、と驚き混じりの吐息を零せば逆らうこと無く彼女と唇を重ねる
そっと彼女に添えようと伸ばした手がぴたり、と止まり唇が離れていけばだらり、と落ちて

「…ええっとね、レティ…
 僕も羊を預けたミレーの御老体や、王弟閣下に挨拶に行きたいのだけど…
 ……―――はい…判ったから…引っ張らないで…」

彼女に強く言われてしまえば自分に否があるのは判っているからそれ以上は言えない、言えるはずもない
ぎゅ、と彼女に腕を掴まれれば引っ張られるようにして彼女に連れて行かれるのであった……――

ご案内:「王都マグメール 王城」からレティシアさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 王城」からオーベさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 王城/廊下」にラミスさんが現れました。
ラミス > 本日の警護の仕事が終わり、王城から私室へ帰ろうと灯りの乏しい薄暗い廊下を歩く騎士が一人。
王城の中なのに薄暗いのは後ろ暗いことをする者達がわざとそうしているから、だったりするのだがそんなことは騎士は知らず、倹約しているのだろう、くらいに思っている。

「今日も何事もなく任務が終わって良かった。
後は戻るだけなのだが、どうもこの廊下の辺りは薄暗い所為か、道が分からなくなりそうになるのだよな。
いや、まさかこの歳で迷子などと…いやいや、まさかまさか…え、ここはどこだ?」

警護していた女性王族に送る者をつけましょうか、と言われた意味がようやく分かる。
行きと帰りで内部の印象が変わる為に非常に分かりづらく、初めて来るものや慣れていないものは迷いやすいのだ。
そしてこの騎士は王城のこの辺りは余り来ることがない、つまり不慣れな区画ゆえに王城で道に迷うと言う珍事を起こしていた。

ラミス > 慌ててはいけない、そうこういうときこそ落ち着いてと深呼吸を数回繰り返し、落ち着いたところで廊下を見回してみる。
帰るのが難しいならもう一度、警護していた女性王族の部屋に戻って恥を忍んで送りの人を付けて貰えばいい。

「そうだな、恥ずかしいがここで道に迷ってうろうろしているところを見られてしまう方がもっと恥ずかしい。
一度、戻ろう…戻ろう…はいいんだが、私は一体、どちらから来たんだったろうか…」

迷っている自覚のないうちにこちらだろう、という感覚で歩いてきた為に、戻ろうにもどの道を歩いて来たかが分からなくなっていた。
暫く悩んで考えて、仕方ないとばかりに腰に差したロングソードを鞘ごと抜いて、床に剣先を立ててそっと手を離す。

「良し、取りあえずこっちに行ってみよう。
何、もう迷ってるんだからこれ以上迷っても同じことだ。
そのうち誰かに会うだろう」

がしゃん、と音を立てて剣が倒れ、剣が指し示す方向へと取りあえずは歩きだす。
道すがら誰かに会えれば道を尋ねればいい、相手も迷子でない限りは案内して貰えるだろうという楽観的かつ希望的観測で歩いている。

ご案内:「王都マグメール 王城/廊下」にマリアン・ブラックバーンさんが現れました。
マリアン・ブラックバーン > 練兵場から戻る道すがら、灯りの少ない廊下を通っている途中で金属音が聞こえた。
音の大きさからして、誰かが剣でも落としたような音。

乱闘か、はたまた侵入者か。
廊下を駆けること数分、音がした場所へとたどり着く。

「先程の音は君か。 見た所ひとりのようだが、ここで何かあったのかね?」

音の主と思われる者は鎧を纏った女騎士。
足元には鞘に入ったままの長剣が一振り落ちている。

他に誰か居るのかと思いきや、その様子は無く。
菫色の頭が右に傾く。

ラミス > 分かれ道に来るたびに剣を倒していると、思ったよりも大きな音がしてしまった。
そしてその音に反応したかのように近づいてくる足音に、ふとこれだと自分は不審者なのではなかろうか、と自覚して。
そして足音の主が姿を見せれば女性であることにほっとし、質問をされればびしっと居住まいを正して。

「はっ!申し訳ありません、私は王族警護騎士のラミスと申します。
いえ、特に異常はありません、ただ剣を倒してしまっただけであります!」

敬礼をして倒した剣を拾い腰に差して、さて、どうやって説明をしてどうやって道案内をして貰おうと、首をかしげている女性を見つめ、気づく。

「あの…どこかお加減でも悪いのでしょうか?
お顔の色が優れてらっしゃらないですが…」

暗い所為でそう見える、という感じでもなく、青白い肌をした女性にどこか具合でも悪いのだろうかと心配そうに見つめて。

マリアン・ブラックバーン > 訓練場の兵士達と異なり、立ち振る舞いが自然だ。
騎士らしい騎士を見れて心が温かくなる。

「そうか。異常が無ければそれでいい。
ここ最近は物騒だからな。 お互い気を付けるとしよう。」

彼女はこの国では少なくなりつつある真面目なタイプのようだ。
見ず知らずの私の顔色を見て心配してくれる。

…なら、少し楽しませてもらうとしよう。

「なに、少し具合が悪くてね。
少し肩を貸してくれるか。
近くに私の部屋がある。」

私のような者が城内に居ることを知らないようなので、それに乗っからせてもらった。
額を手で抑えては、よろめくように彼女の肩へと凭れかかる。

彼女が私を支えてくれたのならば、部屋までの道順を指でさし示して。

「私の名はマリアンと言う。 おなじ宮仕えだ。
以後宜しく頼む。」

彼女の耳元でか細い声で語っている間に魔力を放つ。
吸血鬼ならば大抵の者が有する、他者を魅了する類の魔力だ。

ラミス > 「はい、異常はありません!
確かに魔族の蠢動もあると聞きおよんでおりますし、気を付けなければですね」

その最中、道に迷うと言う恥ずかしいことをしてしまって心の中で赤くなり、立ち居振る舞いのしっかりした女性に嬉しく思ってしまう。
こういうタイプの女性と知り合う機会もなかなかないからだ。
そして顔色を心配すれば具合が悪いと言う女性に、それはいけないと、よろめき凭れてくる女性へと肩を貸して。

「具合が悪いのに走って…申し訳ございません、私が不注意だったばっかりに。
はい、部屋まで送らさせて頂きます。
マリアン様ですね、こちらこそ宜しくお願い致します…」

耳元で話されて、かかる吐息がくすぐったく、そして何故か顔の近い女性にドキドキしたものを感じてしまって、格好良い同性だからだろうかと思う。
それでも、とにかく今は彼女を部屋へ連れていくのが先決と、指示されるままに歩き始める。

マリアン・ブラックバーン > 「それも君達のような心強い騎士様が警護してくれているからこそ。
そう、魔族は油断ならない連中らしい。ゆめゆめ気をつけるとしよう。」

余りの白々しさに言っていて顔が熱くなりそうである。
だが、ラミスと名乗った騎士には効果的であったようで。
私の彼女の頼もしい肩に頭を預ける幸せを味わうことができた。

「とんでもない。城に務めるモノとして当然の行いだ。
ありがとう、ラミス君。
少しの間君の厚意に甘えさせてもらうとしよう。」

魔力も相性などがあるのだが、彼女とは良かったのか効き具合は悪くない。

部屋まで歩いている間に散々魔力で彼女の身体を解しておいた。
今の彼女は見えない手に全身を愛撫されているような感触があることだろう。

数十メートル程歩いただろうか。私の部屋の扉の前に辿り着く。

「このまま休みたい。ベッドまで案内しておくれ。」

扉に施錠はしておらず、取っ手を回せばすぐに開かれる。
ベットと机がある程度の地味な部屋。
彼女の肩を借りたまま、ベッドに辿り着けば静かに腰を落ち着ける。

「さてラミス君。多忙な騎士である君の手を煩わせたことへ何かお礼をせねばならんな。
一体、何をすれば君は満足してくれるだろうか。」

赤い瞳がいよいよ輝きを強める。正常な判断能力を持っていればすぐに魔族と看破されることだろう。
ここまで散々我が魔力の影響を受けたラミス君はどうなることか。

ラミス > 「そう言って頂けると光栄であります!
はい、気を付けます!
…具合が悪いのに駆けて来らせてしまって、申し訳ありません。
私の所為でもありますので、お気になされないで下さい!」

言葉遣いや立ち居振る舞いから上の役職の方だろうと緊張しつつ答えて。
しかし、何故だろうか、彼女に肩を貸して歩いているだけなのに頬が熱くなり胸が高鳴ってしまう。
更に身体が熱くなり記憶には残っていないものの、散々快楽を刻まれた身体はその影響を色濃く受けて、火照っていってしまう。

「失礼いたします!!それではゆっくり腰掛けられて下さい。
急に体勢を変えると貧血が悪化してしまいますので…いえ、騎士として当然のことをしたまでのことですので、お気になさらずに!
あ、え、マリアン様、瞳の色が………………?」

ゆっくりとそっと、気遣いながらベッドに腰掛けて貰う。
御礼をしなくては、という女性に慌てたように首を振ってこれもまた勤めだから、と謹んでお礼を断ろうと瞳を見て答え。
そしてその瞳が赤く輝いていることに気付くも、声を上げたり武器に手を掛けるでなく、ふらふらと吸い込まれるように彼女へと近づいていってしまう。

ご案内:「王都マグメール 王城/廊下」からマリアン・ブラックバーンさんが去りました。
ラミス > 【移動!!】
ご案内:「王都マグメール 王城/廊下」からラミスさんが去りました。