2018/09/30 のログ
ご案内:「王都マグメール 王城」にキュリオさんが現れました。
キュリオ > 夜の更けた時間帯、王城には静かな空間が満ちていた。
――特定の部屋や空間では、淫靡な催し物が行われ、そこでは昼を超える喧騒が満ちているのだけれども。
今、この場所もその一つ。

何の変哲も無い静かな筈だった廊下の一角、遮る物の無い場所にて。
立った侭、2つの影が折り重なり壁に向かって押し付ける様にして身じろぎをしていた。

「ひひっ、ひひひっ♥ そら、もっと気をやらんか…!」

にちゅ、と肉質な音が漏れ聞こえる中で、好色に緩む声が静かな廊下に良く響く。
壁と此方の体で相手を挟み込み、腰を打ち付ける度にその肉質な音を鳴り響かせ。
誰に見られるとも知れぬ場所にて、好き勝手に女を犯す愉悦に浸っていた。

キュリオ > 喉奥から獣の様な唸り声を零し、びくん、と腰が震える。
肉を打つ鈍い音が響き、壁に挟まれた女の体も痙攣を見せ、そのままずるりと床に崩れ落ちる。
存分に精を撒き散らした肉棒が、崩れる女の穴から抜け落ちて、獣欲を溜め込んだそれはまだ、雄々しく反り返ったままだった。

「…く、ふぅ…。
 ちっ、気を失いおったか。まだ物足りぬと言うのに…!」

暗い廊下にて痙攣しながら崩れる相手を見下ろし、その腰を前へと突き出す。
意識の無い女の口を割り広げ、射精したばかりでびくつく肉棒を捩じり込み。
喉奥にまで嵌め込む様に腰を乱暴に打ち付ける度、びくん、びくんっ、と女の足が床の上で上下に跳ねた。
が、反応も無く、大した気持ち良さも感じぬ行為に、再度の舌打ちを零し。
どこぞの部屋にでも夜這いをかけるか、とあらぬ方向へと思考が揺れていた。

場所が場所なだけに高貴な存在には事欠かぬし、問題となろうとも公爵に口をきけば如何とでもなる。
愉悦に口の端を歪めると、その興奮に2度目の射精を迎え。
ごびゅ、と音を立て意識の無い女の口の中へと、逆流する勢いで精液をぶちまけ、悦に浸った。

キュリオ > その後、犯した女はそのままに、その場を去っていく。
ぎらついた目を浮かべ、向かう先にて獲物を求めて―――

ご案内:「王都マグメール 王城」からキュリオさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 王城」にユールさんが現れました。
ユール > (……耳を塞ぎたくなった。
この国では。この城では。良く有る事だと、そう言ってしまえば、それまでかもしれないが。
誰かに犯されて打ち棄てられた、城仕えの女性を一人。偶々見付けてしまった。
とてもとても、一人で何処かに運ぶ事など、出来なかったから。
然るべき者達の手を借りようと、近場の人々に助けを求めたものの。)

「 …ごめんなさぃ ごめん なさい ……… 」

(彼女が救われる事はなかった。
無抵抗を良い事に、幾人かの男達によって、物陰で引き続き嬲られていた。
どうやら、流石に意識を取り戻したのだろうか、微かな悲鳴が聞こえるものの。
くぐもる声は、きっと、口腔すら置かされている、真っ最中だから。
…こんなつもりじゃなかったのに。と。
耳を塞ぎたい、目を背けたいのは、女性の惨状なのか…自分自身の失敗なのか。
ともあれ、男達を止められる筈もなく、少しだけ離れて、廊下の片隅。
ずるずるとその侭壁に凭れ、俯いて座り込むままで居る。)

ご案内:「王都マグメール 王城」にヴィンセントさんが現れました。
ヴィンセント > 舌打ちをした。

見慣れた光景。かつては自分も、あの輪の中心に居たことを思い出す。
非力ゆえの、被虐層ゆえの悲劇。

今も昔も変わらない、この国の爛れた空気。

輪の中には見覚えのある貴族もいた。
他の連中も顔こそ知らないが恐らくは権力者のひとりなのだろうか。
触らぬ神に祟りなし、非情に徹して通り過ぎるべきなのだろう。

――視界の隅に、助けを求めて伸ばされる腕が見えた。見えてしまった。

「チ、こんなところで騒ぎを起こしたくはないんだがな――どうも女の涙は苦手が過ぎる・・・!」

お尋ね者になるのかもしれないが、そこはそれ。
助けを求められては無視できないのがヴィンセント・ガディス、彼の性分なのだから――

「こうなったらヤケだ、せめて大騒ぎにしてやる――!」

走り込み、手近な男の後頭部を殴り飛ばす。
地面を抱きしめるような格好で貴族の一人が白目を剥き。

――騒ぎを聞きつけて顔を覗かせれば見えるだろうか。

闖入者に驚き喚く男衆の中心で活劇の如く大立ち回りを演じる、
派手な格好に身を包み、耳と尻尾を曝すミレー族の姿が。

ユール > (あらゆる意味で欲望に満ちて…満ちすぎてしまった、この王国。
まして王城ともなれば、国の中心という事だから。必然、良い物も悪い物も、集約されてしまうのだろう。
濃く煮詰められたかのような欲望が、然るべき立場の者達ですら、容易に暴走させて、今この場のような事態も起こる。
そして、こんな有様が日常茶飯事となってしまったから、城の廊下を行き交う人々も、輪姦以外の何物でもない行為を、止める事はない。
…欲をぶつける男側だけでなく。女の側も。巻き込まれてしまう、同じ犠牲者となる可能性が有る以上、迂闊に近付く者は無い。
だから結局。事を始めてしまった男達が、満足するか、飽きるかするまで。事態は変わらないと思っていたものの。)

「 え? ……ぇ、わ わ っ 」

(不意に騒ぎの質が変わった。
苦痛を訴える声を上げるのが、女から男になった。
恐る恐る、覗いて見たなら、貴族だろうと兵士だろうと、委細区別なく殴り倒されつつある…予想外、極まる光景。
どうやら、通り掛かった誰かの中に、見て見ぬフリを決め込まない者が居たらしい。
…その誰かの姿に、眼を丸く見開いてしまう。
帷子姿など見慣れていないし、ミレーの証にも驚きだし…何より。大柄な肉体も、その暴れっぷりも。
城と、その近辺しか知らないような少女からすると、まるで馴染みのないものだったから。)

ヴィンセント > 「ふぅ、殴った殴った」

死屍累々のような光景の中。
失神し白目を剥いて伸びる男どもが転がり散らばる中心で満足そうに、
あるいは諦めたような表情。

「お嬢さ――だめだ、気ぃ失っているな、こりゃ」

さて、どうしたものか――そう思案にふけようとした瞬間。
劈くような笛の音。騒ぎを聞きつけた衛兵だろうか。

「やべっ、逃げるか―ー、ええい・・・!」

咄嗟に振り向き駆け出――そうとしてやはり舌打ちをしてはくたりと脱力した女性を抱えあげて。
とりあえず人目のつかないところへと走れば。

「おっとと、悪い。少し匿ってくれ!」

曲がり角、物陰になったその場所で黒髪の少女に出くわし小声で協力を募る。
そのまま窓を開けて飛び降り――ずに梁に指を懸けて片手懸垂のような格好でぶら下がる。
直後近付く数人分の重い足音。
窓が開けっ放しなのが気になるが、これで撒けるだろうかと息を殺す。

ユール > (色々な意味で驚かざるを得なかった。…正直、懸念が後から遅れてやってくる程に。
そう、懸念事項。殴り倒された中に、貴族が混じっている事も、騒ぎを大きくしそうだし。
犯人が、どうやらミレー族の誰からしいという事も、これまた話をややこしくしてしまいそうに思う。
とはいえ、女性を助けてくれた事は、確かな事実なのだから。
何とか声を掛けるなり、頭を下げるなり、した方がいいのかしらんと。考え込んでしまっていた、その内に。
…幾つも足音が、怒声が近付いてくる。流石に廊下で大立ち回りともなれば、気付かれない筈もなく。
此方は真面目に仕事をこなしにきたらしい、衛兵達が接近しているのだろう、と。
声のする方、事件の現場、双方の間に視線を巡らせている内に…一方。女性を抱え上げた男の方が、此方へと。)

「  っ ぇ ぁ   はい…!? 」

(いつもの少女らしからぬ、素っ頓狂な声をあげてしまった。
それでも、どうにか頷いてみせたのは。…大半、男の勢いに圧されて、だった筈。
人一人を抱えた侭、ひらりと窓から躍り出す姿に。ますます呆気に取られてしまい、ぱくぱく、唇が開閉を。
あらゆる意味で思考が纏まらずにいる内に、衛兵達も到着する様子。
当然偉い人から順番に、気絶した者達が助け起こされ、運ばれ始めて。
逃げるだの隠れるだの、まるで思いつけずにいた少女自身も。当然、衛兵達の眼に止まる。
……何が有ったのか、という質問なのは。当然、華奢で非力な少女が、大の男数人を殴り倒した筈がない事と。
この少女が、どういう立場、どういう扱いなのか、という事が。城の者には、それなりに、知られているだろう為。
動転して、心臓が悲鳴を上げ暴れ回っている胸を。少し押さえ込むようにしながら。)

「 ぇと そ の  悪い人…? おおきくて こわそうな …そ…んな 人が。 
 窓から急に 飛び込んで …えぇと もしかする、と 泥棒さん ―――― 」

(あぁ、申し訳有りません神よ。と、内心で。ばっちり嘘を吐いてしまいました。
男が飛び出したのと、真反対を指さして、こくこく、頷いてみせる。
…衛兵達がそれを信じたのは、近頃、何かと不穏且つ。実際侵入者やら、泥棒やらの騒ぎが有ったらしいから、だろう。
息せき切って彼等が城の奥へと駆け出していく。…それを見送った後。そろり。窓の方を振り返ってみた。)

ヴィンセント > (泥棒、そうきたか・・・)

スリルと、ユーモアと。
笑えて震える指にどうにか力を込めてやり過ごせば遠ざかる足音。
どうやら撒けたようだ。

「よっこら――しょっと。
お嬢さんありがとうな。俺はヴィンセント。お嬢さんは何て名だ?
お嬢さんさえよければお礼をしたいところだが
・・・とまずはこっちを先に解決しないとな。この娘さんに心当たりはあるかい?」

器用によじ登り、再び廊下へ。
同時に名乗りと質問を投げかける。
とりあえず抱えたままの女性を何とかしなければどの道あるかないかも分からない罪状でしょっ引かれかねないと考えながら、赤いジャケットを脱ぎかぶせる様に着せる。

「さぁて、こっからどうするかな――」

ユール > (さぁ、先の男はどうしただろう。
飛び降りて逃げたのだろうか、だとしたら、女はどうなったのだろうか…と。
窓の外を覗く為、近付いてみれば。)

「  っ !! 」

(声が出ない程驚いた。結構な高さである筈の、窓の外。
そこから、ひょこりと男の頭が、出て来たのだから。…外側に掴まっていたらしい。
いくつかの質問を投げかけられるものの。これまた、咄嗟には言葉を返せずに。
こくこく、幾度か頷いてから。)

「 ぁ ぇ、と。 …いいえ ありがとう…ござい ます。こちらこそ。 
 …其方のお方は 確か、 わたしと同じで す。だから …もう少し先に。
 侍女達 の控え室 有ります ので …… 」

(其処迄連れて行ったなら。事情を知ったる…そして、解っていても助ける術を持たなかった侍女達が。
異性には頼り辛い処置などに関しても、何とかしてくれる筈。
一度改めて廊下を見回し、今なら、兵士などに見咎められる事は無さそうだ、と確認してから。
此方です、と男に手を振って。)

「 それから わたし は。 …ユール と、 その お呼び下さい ませ。 
 …ちょっぴり 悪い子になって しまい ました が…一応。子爵家の娘 です … 」

(嘘も方便。そういう事で、赦して貰えますように。
眉を下げ、何だか、情けない表情になりながら。)