2018/05/15 のログ
リア > 「あの…僕…本はほとんど呼んでないので…きっと面白いかと…思います…。作法の本とか…料理本とかでも…仕事を忘れて読んじゃうほどで…」
(えへへと恥ずかしそうに笑いながら語る少年。黒と赤のリバーシブルマントに貴族の服装。そして、気付かずに開いてしまった口からは鋭い2本お犬歯が見えてしまう)

「あぅ…ごめんなさい…。僕、あまり外を見た事無くて…つい、散歩と言ってきてしまいました…。あと…きっと魔族でも…ほとんどは僕の知り合いだから…大丈夫かと思います。」
(少し困ったような顔で笑うと、さも当たり前の様に魔族が知り合いだと言う。それもそのはず、彼の父親は魔族の中でも有名な方で、ほとんど父を知らないものはおらず、自分にも悪魔について等話したこともあるため、ある程度ならどうにかなると思っている)

ミリーディア > 「なるほど、物事を知ってゆくと云うのは楽しいものだ、その気持ちは分からんでもない」

知識こそが全て、其れを当然と思っている少女からすれば、少年の其の姿勢は好感が持てた。
其の少年の出生や、今の立場、存在なんてものは、二の次である。

「其れが問題なのだよ、この王城内で君の様な魔族が堂々と歩いている、そして、付近に魔族の知り合いが居る。
其れが知られたら、当たり前だが全員が討伐対象だ、と云う事は分かっているかね?
せめて、其れを誤魔化せる様な知り合いの人間を連れ歩く事だ」

如何も理解をしていないらしい少年へと面倒そうに説明する。
因みに、親の名前を挙げれば少女は其れが誰かが分かる。
そして、自身が魔族の国に居た時の名前を名乗っても、其れが少年には分かるだろう。

「其れで…付いて来るのかね?
其れとも、其の侭残ってみるかね?」

入り口で立ち止まった侭、言葉を向けながら少年の様子を眺めている。

リア > 「あぅ…!…ご、ごめんなさい…僕のせいで…いっぱい…迷惑を起こすようなことをして…。」
(少女に言われたことが胸に刺さる、あまりにも無知過ぎた故に自分が多くの迷惑をかけると知り、少ししょんぼりとしている)

「ぅ…えっと…その…」
(キョロキョロと少女と本棚を見る。ここには気になる本がたくさんあるため、読んでみたい気持ちがある。しかし、このままここにいればきっと少女は居なくなり、帰れなくなる。けれども本が…っと悩みながらずっとキョロキョロと見比べる)

ミリーディア > 「謝る必要は無い。君は、今其れを知った。
そして、今はまだ何も問題は起こっていない…
これからは起こさない様にする、そうだろう?」

其の言葉の通り、少年はまだ何も問題は起こしていない。
此の侭、自分の案内に従い外に出て行けば良いだけである。
気に掛けている少年なのだが、向ける言葉は普段通りであった。
柔らかく慰める様な言葉を選ぶのは得意ではない。

「先も言ったが、此処に在るのは此の国の歴史だ。
そんなもの、本屋に行けば幾らでも手に入る程度の代物さ。
読みたかったら、君のご主人様とやらに頼んで買って貰い給え。
其れが無理そうなら本屋で立ち読みでも良いんじゃないかね?」

とは伝えるも、此処に在るのは事細かく残されたもの。
だが、細かい部分まで知っても仕方ないと考えての事だ。
其れに、どうせ此処に在るのは本当に全て、では無いのだから。
そして、続けた言葉は本屋にとっては止めて欲しい事だろうが、少女がそんな事を気にする性格ではなかった。

もしまだ悩む様ならば、問答無用で王城の外へと転移させてしまうだろう。

リア > 「ん…確かにそれもそうかもしれませんね…。ここで、歴史のある様な場所だからこその貴重さはあると思いましたので、ここで読みたかったです…。…でも、無理ですよね。僕みたいなへっぽこ悪魔が居たら、迷惑…ですよね…。」
(少ししょんぼりとするような感じではあるが、にっこりと笑う)

「ごめんなさい。やっぱり僕、帰りますね…。」
(寂しげではあるものの、きちんと判断を付けた)

ミリーディア > 「君が思っている程、貴重な歴史は納められてはいないさ。
所々欠けた歴史なんて、知るだけ損だろう?
別に儂にとっては迷惑ではないが、君に何か在ったら君の知り合いが困るんじゃないかと思うが…違うかね?」

少年が如何思っているかは、全く分からない訳でもない。
だが、自身の存在を理解しているなら、理解すべき問題である。
少々厳しい様だが仕方ないだろう。

「宜しい、では案内しよう」

無駄に力を使わずに済んだのは助かった。
其れで良いとの判断を決めた少年を連れ、王城の外へと出て行くのであった。
本日は少々用事が在る為、少女は外出である。

リア > 「はい…。」
(そのまま少女の言葉を見に受け、きちんと覚える。回りのこと、自分だけの気持ちで動いてはいけないこと。そのすべてを覚え、城の外へと出る。そのあと、点々と人に聞き、自分の勤める家へと帰るのであった)

ご案内:「王都マグメール 王城」からリアさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 王城」からミリーディアさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 王城」にネーヴェさんが現れました。
ネーヴェ > (…城の表から門を潜り、広間に通され――其処で待機する途中。
あぁ、面倒だ。つくづくそう思わざるを得ない――この、然るべき場所へと随伴する為に着せられた、メイド服、という奴は。)

――――……っ…

(息を吐く。勿論自らの立場を隠さぬよう、衿周りは広く取られ、背も大きく開かれて。
証と呼ぶべき刺青、首輪、それ等を周知の物としているが。
それ以外に関しては――普段と大きく異なっている。
正直、あまりに動き辛い。袖だの裾だの飾りだの。長すぎて多すぎる。
こんな事で、万が一侵入者でもあれば、どう動けと言うのだろうかと…)

…いや。それが――無い、から。かな。

(自らの嗜好を縛めた。
仮にも王都、そして王城、ど真ん中。
早々明確な「敵襲」などと呼ばれ得る物は無いという事か。
…気を取り直し、壁に預けた背を離せば。きちんと姿勢を正す立ち姿。
――主の帰りは、未だか。)

ネーヴェ > (やがて。奥の扉が開く。儀仗の兵達が槍を掲げ、足音が響く。
――主の。娘を飼い慣らす主達の、ご帰還だ。)

お待ち、して。おりました。

(言葉などそれだけで良い。尻尾を振る必要もない。
そんな物は、言わずとも知れているのだ。
足を止める事の無い彼等に傍らから寄り添い、付き従い帰路に就く。
犬は犬として、ただそれだけで。)

ご案内:「王都マグメール 王城」からネーヴェさんが去りました。