2017/05/15 のログ
クロエ > 「顔を立ててあげる、かぁ。ん、その位なら出来そうかな。
 面倒だけど、世渡りってのもお勉強するべきだし。強かにならなきゃ。
 10年かぁ、今のボクには想像できないなぁ。でも、きっとそうなのだろうね」

年長者の言うことは素直に聞いておく。それは両親に躾けられたこと。
現状は出世などする心算がなく、断って現場で働きたいとか考えている少女だが、どうなるかは運命次第だ。

「ん、儀礼的な面が大事なのも分かるのだけど、相手は待ってくれないからさ。
 臨時講師の先生がわざわざ報酬もなしに教えてくれるんだから、積極的に覚えていかなきゃ!
 あはは、ボク自身は非力だから、その分武器やら何やらで少しだけズルする感じ。
 勿論、模擬戦とかではボク自身の力しか使わないけど、実戦では死にたくないし」

分別はついてるよ、とだけ告げておく。
なお、実際は魔力切れもあるため、効果範囲は狭くなる。
広範囲を破壊するのは、本当に追い詰められた時の最終手段だ。
だから大丈夫だろう、たぶん、きっと。

「いやいや、呑気かもしれないけど、打ち込んだら受け止められるでしょ?
 おー……そう言うの、教えてくれる人いないから知りたいなぁって思ってたんだけど。
 ほら、騎士は騎士の道に則った行動を、とかいう先生は何人もいるけど、それだけじゃダメなのは知ってるからさ。
 知識として知っているかどうか、体験したことがあるか、っていうのは重要だから、教わりたいなぁ、なんて」

目の前、黄色い小瓶の中は彼の話から察するに毒物なのだろう。
やっぱりそういうのも覚えておくべきかな、と少女は内心で男に尊敬を抱く。
刹那、時を告げる鐘がなると、少女は木剣を抱えて立ち上がる。

「あ、もうこんな時間かぁ……ボク、そろそろ戻らなきゃいけない感じなのだけど。
 出来れば色々教わりたいから、また会えるかな?なんてね♪
 それじゃ、アシュトンさん、今日はそろそろ失礼するよ。ありがとうございましたっ!」

そう告げて、少女はパタパタと、自分の宿舎に戻っていく。
翌日以降、少しばかり周りの騎士達に気を使い始めたのは、男の忠告のおかげだろう。
それで関係性が変わるかどうかは、また別の話だが―ー。

アシュトン > あぁ、また暇があったらな。
ただまぁ俺もただで教えてばっかりじゃ色々寂しくなるんでな、次の時は何か少し貰うかもしれんがね。
ん、それじゃな。上手い事やってけど。

(ヒラヒラと手を振って送り出したのち、此方は一息とついて。
暫くの後、男の姿もそこから消えていた)

ご案内:「王都マグメール 王城 訓練場」からクロエさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 王城 訓練場」からアシュトンさんが去りました。