2021/03/28 のログ
エレン・ローズマリー > ハイブラゼールを離れ、王都での一時
旅行気分であれど、落ち着く場所はやはりこのような場所
アケローンや、ハイブラ等で行われる性と暴力の場所。

ダイラスの酒も美味しいものの、王都の酒も中々の味だった
王都の貴族 港湾都市の貴族 互いに混ざり合うこの闘技場で一杯目の甘いカクテルを空にしてしまえば
それ以上、口の中は甘い味を欲しない。
赤い瞳は目の前の暴力とステージに色を増やす赤を眺め、ここまでその鉄臭い匂いが香ってきそうだ。

歓声 呷り 懇願 肉の音

「スゥゥゥゥゥ

            ハァァァァァ……」

そして血の香り。
王都の店を、ハイブラでの参考にしようと訪れた場所は、なかなか心地がよい
王族も訪れるのだろうか
ハイブラでは、中々訪れない身分だけに、少し辺りを見回してみながらも、さて
私はこの決闘上を愛でて楽しもうか 仲の良い貴族の代理人として、招待されてしまうのも、捨てがたい。

ご案内:「王都マグメール 富裕地区2 地下決闘場」にソラムさんが現れました。
ソラム > 「......あの、大丈夫ですか...?」

床に転がり腹を抱え、悶絶している代理人の一人にそう声をかけるのは、この場では異色だと見て取れるだろうか。
白銀の髪に赤い瞳、黒いコンバットスーツを着た小柄な体格の少女。目立った武器はなく、拳でノックアウトにしたのだろう。
冒険者として来ててよかったと内心思いつつも、ステージを見回す。どうやら今ので最後の相手のようで、誰も上がってくることはないだろうか。

「......ふぅ。一旦休憩、かな」

そう呟くと少女は軽快にステージから降り、近くに置いていた自身の荷物の中から木の実を取り出し、口に放り込み、軽く息を吐く。

エレン・ローズマリー > 先ほどの見せしめという名のショーステージ
賭けは勿論なく、皆はそのやりとりを楽しむ場所
それが終わり、血は敢えて綺麗にするときと、綺麗にされないときがある。

見せしめという名 騙された冒険者への恐怖
ステージの赤は時には彩を与え続行される場所でもある。
今回は綺麗に整えられ、次がまた別口の案件であると分かるリピーター
その常連へと密やかに教えられる一見

             ざわっ

次は一瞬ざわめきが立っていた。
無理もない 冒険者という代理人同士の決闘で行われた賭けを含めるいざこざを解決される場
そこで異色な装備 アルビノカラー そして 対の角

「亜人?」

一人、眉を片方クイッと持ち上げ眺めるエレン
頬杖を突き、眺めていると恰幅のいい髭の紳士が傍を訪れていた。
脂汗などはなく、香水も好いものを使ったお肌サラサラデブ
エレンの知り合いであり、エレン本人は口元を髭のような黒で染めた肥え猫のような愛らしさを感じる相手。

『ごきげんよう エレン嬢 いけない子だ またこんな場所を訪れて。』

笑む相手に、エレンも微笑みを返す。
席を立ち、目の前でコルセットドレスのスカートを両手で持ち、つま先を片方床へカツンッと叩く音

「ご機嫌麗しゅうございますわ おじ様。
 だってここが一番落ち着くんですもの。
 ―――ところで。」

チラリと眺めるのは、ステージ。
気遣う余裕すら見せ、悶絶する冒険者代理人を眺める小柄なアルビノの女童

『珍しいだろう? 角付きだが鬼人でも鹿の獣人でもない。
 あの成りで剣と銃を使うのだそうだ。 ―――君のようにね。
 負けるようなことがあれば売り飛ばしてやったものを……。』

そう言ってエレンの頭部をゆっくりと、芋虫のような手指で撫でるそれに身を任せ。
そしてエレンを見下ろすデブ猫のような中年紳士。

『―――興味があるかね?』

「……ステージの名目に反するのでは?」

『賭けのみにすればいい。』

「……おじ様。」

そう言って、にっこりと笑みを浮かべ、頬に手をやる相手の手に、小さな手が優しく添えられる。

「私に賭けてくれないとしばらく口もきいてあげませんわよ?」

そう言って、互いに笑みながら、互いに凡そ、数試合後に、開始されるだろう。
獲物は自由 やりとりも自由
互いに貴族と冒険者という実力はある者同士の、場が。

―――“数試合後”―――

『お待たせしました 次のステージのご紹介です。』

始まる声は、まるで酒精の銘柄を紹介するような丁寧なものから始まり、互いに結界の解かれたステージにやってくるのだ。

エレンとソラム ダンピールと角付きの亜人が。

ソラム > 「.....しまっておくべきだった...かも」

ざわめきが立った時を思い返し、少し後悔をするが後の祭りのようで。
試合に促され、待機場所にて静かに深呼吸し、腰に吊った純白のエストックを右手で触れると、改めて思考する。

「(たしか次の相手は.....誰だっけ?)....ま、いっか」

そう呟いていると結界が解け、ステージへと促される。
今度はフル装備、つまりエストックとハンドガンを両腰に、そして大型の剣____バスターソードを背中へ吊っているが右手でバスターソードの柄を握ると、背中から抜きステージへと放る。
少しだけバスターソードの刃が食い込み、突き立つ形で固定されたのを確認すると、自身もステージへと上がる。
自身が龍だと気づかれていないことが幸いだろうか。

エレン・ローズマリー > 結界が解かれ、両者はステージの上へ
白と黒で彩られた貴族か良き商人の娘と一目でわかる姿
コンバットスーツという異色の装備と、細剣 両片手剣を携える亜人
二人が小柄なこともあり、二人が異色なこともあり、ステージは賭けが行われる。

先ほどまで素手で抑え込んだ冒険者が、あの身なりのいい娘を膝突かせる展開も
そしてあの冒険者を屈服させる貴族の展開も、どちらも酒を旨くする。
貴族の面子云々など、ここにはない。

そして、進む中でエレンは背中に身幅がそれなりにある剣を背負い、腰には銃が差された上質革のホルスター
装備も互いに似かよるところまでは、観客は目を通して理解していた。
最初に、まるで挑発か、それともエストックのみで挑戦しようとしているのか
バスタードソードを軽々と放り、ステージへと突き立てたソラム。
赤い瞳は、パチリと突き立てられた目の前の剣を眺め、結界は再び閉じられた。

綺麗に整っていようと、未だ血の香りが残る舞台の上で、その剣が突き立てられた身を、引き抜いて見せる。
ここで外へと放り投げ、場を有利に進めたとしても、なんら罵詈雑言はない。
寧ろ撚り、展開を進めろと意識は高まるだろうか。

「……フフッ。」

剣身を眺めたエレンは、宙へと廻し放った。
降りて来る剣身が廻り、剣先へ爪先をかけ、軽いノック。
再び持ち上がったそれ 剣先がスッとエレンの手指で掴まれ、添えられる。
ソラムの前に、握りが来るように、スッと静々と差し出し、受け取った様子を周りはどう見るのか。
剣を敢えて放る余裕を、剣を差し出し返す余裕で終わらせた余興。

二人は剣を取り、握りに指先を渡し、準備が出来上がった。
既に紹介は終えられたソラムとエレン 開始の合図と共に。瞳を細め、笑みを浮かべ、鬼歯を覗かせたエレン。

「楽しみましょう? ソラム ―――きっと素敵な夜になるわ。」

そして帯電する剣身と共に、互いは動き出す。

ソラム > 「(読み違い、かなぁ.....)....ありがと」

差し出された自身のバスターソードを受け取り、改めて右手一本で持ち上げると、肩にかける形でかまえる。

「.....実力、発揮できなかったら、ごめん」

エレンへ予めそう告げると、ゆるりとした体勢に直し改めて持ち替え構えるだろうか。
目の前の少女に似ているが少し違う色をしている赤い瞳で少女を見つめるとどう攻撃をしようかと考え始める。

「(相手は遠近両方に特化....読み合いが重要、かな?)」

少しの沈黙の後、様子見を選んだのか少しずつ位置をずらしながら相手を観察しているだろうか。

エレン・ローズマリー > 互いに小柄なら、バスタードソードほどの丈
そして互いが握れば、それは大剣と同じほどの扱いになる
唯一違うそれは身幅 そして、エレンが握るそれは青白い紫電が帯びる剣であることだった

ふと、余り昂りのない声色と、エレンの素敵な夜がその通りでなければごめんという言葉
首をかしげて見せるエレンが、其処にはいた。 技術等なくとも、その種族性が、エレンの期待をそのままに。
始まるとソラムは冒険者らしく、読み合いを行うように間合いを維持し、足取りは小さい。

そんなソラムを、体を 頸を廻し眺めていたエレンが、翼を広げる。
真剣勝負は楽しい しかし、ここはショーステージであり、そんな店を同じく経営するエレン
周りも楽しませるような魅せ合いをしなければいけない。

貴族同士ならば殴り合うだけでも楽しい
しかし 目の前にいる 亜人とダンピールならば 亜人とダンピールらしく やり合わなければいけない。
頭を前方へ倒し、陰りが生まれる表情 そして笑みを浮かべるままにその陰りで赤い二つの視線が残る
翼は開かれ、上下に牙を立てるような端は白く照明で照らされて、後ろへと翼を一息に、被せた。

         それは突撃          それは衝撃

二人が亜人らしく ダンピールらしく、帯電と血で彩りっていく
銃声と火薬が、銃口閃光を放つ
結界端に叩きつけられたソラムの終着は、結界内の紫電が未だ蛇のように舞台で走る中、エストックが体に突き立てられたままのエレン
帯電熱と、最後の衝撃で結界端で倒れ伏せたソラムが気絶したのなら、エストックを抜き取り、放り投げ
自身の剣身を突き立て、周囲へ向かって貴族らしくスカートをつまんでの一礼で終えた。
結界があろうと、飛んでくるかわからない帯電紫電 銃声と銃弾
適度なスリルと、大きく動くエレンに、亜人らしくエストックという牙を突き立てたソラム。
周りは適度に満足したことだろうか。

「―――……。」

倒れ伏すソラムを眺め、エレンは笑みを浮かべるままに、剣身を背負う。
バスタードとエストック 共に回収され、運ばれていくソラムに対し、席で眺めているおじ様と視線を交わした。
意図を理解したのか ソラムをこの闘技場とは別の個室へ エレンもそこへと案内されながら

―――やがて舞台は変わる。

ご案内:「王都マグメール 富裕地区2 地下決闘場」からエレン・ローズマリーさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 富裕地区2 地下決闘場」からソラムさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 富裕地区」にソラムさんが現れました。
ご案内:「王都マグメール 富裕地区」にソラムさんが現れました。
ご案内:「王都マグメール 富裕地区」からソラムさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 富裕地区」にルーミスさんが現れました。
ルーミス > 「……今日も、仕事終わり…っと」

貴族の巨大な邸宅ばかりが立ち並ぶ区域の、大きく開けた広場。
中央に小さな噴水が設置されているため、ちょっとした休憩場所でもあるのかもしれず。
そんな所で錬金術師は一人、古ぼけた長椅子に腰かけ夜空を見上げていた。

仕事ゆえ仕方ないが、やはり貴族を相手にしているのは疲れる。
少し休んでから家に帰ろうと考え、しなやかな両脚を前方に投げ出して少々だらしなく寛ぐ。

どうせ誰も見ていないからいいだろう、という適当な思考。
貴族様は邸宅内でぬくぬくとしている筈だ…

「……なんつーか」

惨めに思えてきたので、軽く頭を振り払ってその想像を頭から追い出す。

ルーミス > 「……さて、帰るか」

程々に休憩したところで、ゆるりと立ち上がる。
軽く尻を払って身なりを整えると、静かに歩き出した。

そのまま富裕地区の路地へと消えていく。

ご案内:「王都マグメール 富裕地区」からルーミスさんが去りました。