2018/05/11 のログ
ご案内:「王都マグメール 富裕地区・音楽堂」に紅月/アカツキさんが現れました。
紅月/アカツキ > 「嗚呼、何だか異様に疲れた…」
普段あまり来ない富裕層地区に、それも、まさか女装で舞台にのぼり演奏する羽目になるなどと…っ!

何でそんなことになったかと言えば、数日前にとある酒場で三味線を弾いたのが原因だった…まさか、あの場に貴族が紛れていたとは。
酒場の主人に深々と頭を下げられては断りきれず、顔を隠す事を条件に参加を決めたものの…今度は貴族から直々に『花魁が見たい』とねだられ、出された衣装の品の無さに呆れて、うっかり自前の着物を見せたのが運の尽き。

何故、何故筋骨隆々の若者が女装せねばならんのだ…お上の考える事はわからん。

物珍しさから絡まれに絡まれ、何とか逃げ出したが…バックヤードまで行けばやり過ごせるかな?
淡い期待を胸に、搬入口からプチ脱走。

…ふと、何やら箱の上で食事中なフードマントを見付ける。
あれは、まさか。

「……、…ブレイド?」

ブレイド > 「ん?」

パンをもっちゃもっちゃと咀嚼しながら呼ばれたほうを向けば…

「ぐぉっふ!」

むせた。
ゲッホゲっホと咳をしつつお腹を押さえてぜひーぜひーと息も絶え絶え。
そろそろ仕事かな?と思っていたところに不意打ち気味に食らったからさすがに耐えきれなかった。
かつてみた恩人であることはわかった。
わかってなお耐えられなかったのは許して欲しい。

紅月/アカツキ > 「うわっ、ちょっ、おいぃ!?」
三味線を小脇に抱えてあせあせ、あわあわ…自分が原因と気付いていないこの男、盛大に噎せたブレイドに近付くと背中を撫でる。

「大丈夫かー?お茶でも飲むかー?」

…悪気は、ない。

ブレイド > 背中を擦られ手でお茶は大丈夫と制しつつも、ゲホゲホとしばらく咳を続ける。
ゼェゼェ吐息を整えて、最後にミルクを一口のんで、はーーー…と、一息。

「わり、さすがにこう、びっくりしたっつーか
なんでいるんだっていうか、なんでそんなとこからそんなカッコででてくんだよ」

可笑しいと言うわけではない。
まぁ、たしかにちょっと肩幅とか立派なガタイの男が着るような服じゃないのはしっている。
まえに、異国風の宿に泊まったときに見たやつと同じだし。
だが、なんとも似合ってないというわけではなく、様になっている。
ただ、音楽堂の中から出てくるとは思わなかった人物と格好だったので驚いただけだ。

紅月/アカツキ > …ヒーコラ言ってるけど大丈夫かな、コイツ。
一番大丈夫じゃない存在が何を言うか、と、読心術に長けた者がこの場にいたらツッコんだだろう…だがしかし、非常に残念ながら、この場には二人しかいない。

「え?…あー、ね。
何でだろーなーホント、ハハハ…」

思わず素が出た事にも気付かず、乾いた笑いを漏らす。

「いやさ、この間酒場で飲んでたら『演奏予定の楽士が遅れてる』って聞いてさ、何となくコレ弾いて時間稼ぎしたら…貴族に聴かれてたらしく。」

コレ、と言いながら三味線を見せる…黒漆に金銀刺繍の民族織物が映えてきらびやかだ。

「…引き受けなかったらギルドに名指しで依頼するとか言われたらさ、な?」

いやぁ参った参った…苦笑して。

ブレイド > 「はー……なるほど、そういうことか…」

ようやく落ち着いた。
鼻からミルクがでなくてよかった。
しかしなるほど、異国の楽器か。なんか搬入するときに珍しいものをいくつか見たような。
だが、知り合いがこんなところで演奏しているとは思わなかった。
知っていれば、この間の礼も言っただろうに

「アンタも大変だな」

同じく苦笑しつつ、パンをパクっと食べきってしまう。

紅月/アカツキ > 「ま、アレだ。
代わりに給料ふっかけて搾り取ってやったけどな…迷惑料だ迷惑料。
全く、そういう趣味だと思われたらどうしてくれるんだってぇの」

黒いベールを被っているものの、それは舞台ならともかく間近で見れば案外スケスケで…すんごくイイ笑顔でサムズアップする姿が見られる事だろう。

「…あ、なぁなぁ、今日最後まで片付けやってくのか?
こんなトコで飯食ってんだ、おおかた裏方か何かだろ?」

軽く首を傾げて、一応といった感じで確認をとり。

「終わったら飯行こうぜ飯ーっ!
打ち上げてまた絡まれんのヤだもん俺、な?行こう?…な?」

もし回避されなければ肩を組むように片腕で首元をガシッと確保して、ずいっと顔を近付けると…なんかちょっぴり切実そうな空気を纏いつつ『お願い』をして。

ブレイド > 「へー…さすがに演者やらされるってーなら
オレの報酬以上に貰えそうだな。
でも、なかなか似合ってんじゃねーの?わかんねーけど」

めっちゃ笑顔だ。
この様子だと、相当搾り取ったのだろう。景気のいい話だ。
彼の国のことはわからないし、その衣装が女性用だとはわかるものの違和感はあまり感じない。

「ん、まぁな。一日手伝うだけで結構な報酬だったから…
つか、搬入のときいなかったんだな」

ということは、その楽器は自前のものか。
なかなかいいものをもっているんだなーっと感心して。
そんなことを思ってると肩を組まれた。なるほど、やはり彼も彼で大変らしい。

「メシ、そうだな。前の礼もしてねーし…貧民地区の酒場だけどいいか?
この辺はあんま詳しくなくてよ」

紅月/アカツキ > 「似合っ…ば、お前なぁ……」

ちょっぴり照れたような様子で動揺し、けれど『わかんねーけど』と続けばベールごと目許を片手で隠し。

「…コレ、こっちで言うところの、国を傾けるレベルの娼婦の特別衣装、な?
ソレを男が着るってことは…そういう事だぞ?」

一応昼間だし、やんわり言ったつもりだが…伝わっただろうか。
衆道こわい。

「ん?おう、後からこの格好でなー。
やけくそで表から堂々と入ってやったさ、イイ宣伝にはなっただろ」

ヤレヤレ、といった様子で苦笑しながら肩を竦めてみせ。
けれどもブレイドが同伴を了承すれば喜色満面。

「やーりぃ!
あぁ構わん構わん、着替えて出るからな!
くぅー、良かった…この格好で打ち上げ出させられるトコだったんだ」

全くアイツら人が悪いぜ、と笑って。

ブレイド > 「………あー、ぁー………
大変だな、アンタも…」

なんか納得して頷く。
そんな役柄やらされたら、流石にそんな表情もするだろう。
そういう趣味の人間もいることは知っているが、自分は幸運なことにそういう者と関わったことはない。

「むしろ吹っ切れてるじゃねーか。
せっかくの仕事っつーか、楽士のかわりって楽しそうじゃねーか。
楽しんでるみたいで何よりだ」

ケラケラと笑い返して。
ヤケになってもこの男なら楽しんでやってそうだと。

「こっちもそのカッコでこられたら困るぜ。
貧民地区にそんな良さそうなもん着てったらそれこそふっかけられちまう。
タダの酒場から、期待はすんなよ?」

紅月/アカツキ > 「…いや、まぁ、今に始まった事でもないんだけどな、残念な事に」

目許が穏やかな、体がしっかり男のわりに中性的な顔だからか、こういったコスプレめいた依頼は初めてではない…だって、こういうことさせる奴らって金払いイイし。
しかし引き受けたからと言って、自分がソッチ系なのかと訊かれれば話は別なのだ。

ハァ、と溜め息ひとつ。
けれどケラケラと笑うブレイドにつられ、こちらもククッと笑うと。

「ま、そうだな。
ここ最近、魔獣狩りか遺跡に潜るか勉強かで中々休めてなかったし…思いっきりコイツと歌えたのはスッキリしたわなぁ」

穏やかに笑う様は、確かに楽しげだ。

「っはは、そりゃあ困るな!
いーっていーって、貧民街には貧民街の気軽な旨さがあるんだからさ!」

あの騒がしさ好きだぜ、とニッと笑ってみせ。

ブレイド > 「そりゃー…それだけ顔がいいってことじゃねーの?
オンナみてーとは言わねーけど、なんつーかな?
いや、やっぱわかんねー…」

男前だということはなんとな~くわかる。
なんとな~くわかりはするが、やはりその手の話は自分には理解できないもので。

「でもま、オレも結構いい仕事もらったし
変な偏見もあんまりねーからやりやすかったし…
いい働き口だと思うぜ?お互い今回は得したな」

前会ったときは、こちらは散々な目にあっていたので
今回は幸運だったと言える。

「んじゃ、決まりだな。
終わったら打ち上げとアンタへの礼…っつーか、面倒押し付けた詫びで。
オレのおごりでいいぜ?」

同じように笑って。少し裏が賑やかになってきた。
午前の部が終わったところかな?

紅月/アカツキ > 「いや、わからんでいい。ありがとな?
…つーか、お前さんはそのままでいてくれ、マジで」

彼が避けなければ、ボフボフグリグリとフードの上から頭を撫でる事だろう。

「そうさな、スッキリしたスッキリした!
お前さんにもまた会えたしなー。
正直楽器や裏方だけならまたやりてーわ」

ふふっ、と笑って。
…あの後逃げ切ったか地味に心配していたのだ、元気そうで何より、ってね。

「お、んーじゃあ馳走になろうかねぇ?」
また楽しみが増えた、と付け足して笑い。

「…っとと、そろそろお前さんの仕事が始まるか?」

搬入口の向こうの騒がしさに首を傾げて。

ブレイド > 「ガキじゃねーんだから…
いや、ガキだけど…」

微妙な年頃と言うかなんというか。
避けはしないが文句は言う。頭ガクンガクン。

「ウケがよけりゃまた雇ってもらえんじゃね?
頼んでみりゃいいだろ。オレも聞いてみてーしな。
今回は、タイミングが悪かった…っつーか、知らなかったし」

次こういう仕事があったら聴いてみたいものだ。
もちろん、裏からということになるだろうが。
さすがに客としてここに入れるとは思っていない。

「ん、そうだな。アンタは午後まで休憩ってとこか?
ま、また後でってことになるかな」

木箱から飛び降りて大きく伸び。
空になったミルクの瓶を道具袋にしまって。

紅月/アカツキ > 「はっははは!
ガキのフリはやれるうちにやっとけ、今しか出来ねぇんだからよ!」

あー面白い、と顔に書いてあるような楽しげな笑顔で。
今度は優しくポフッと頭に手を置いて。

「…今回ウケられると定期的に女装させられそうなのがネックだけどな、次こそ燕尾かタキシードで勘弁してもらいたいところだ。
って、なんだよ水臭ぇなぁ、ソロで良けりゃあ今晩酒場で弾いたるっての。
真横で聞けるぞ?特等席だ」

ハァ、と溜め息をついていたが、にやり、と楽しげに笑って…木箱からヒョイと飛んだブレイドを眺めながら午後の酒宴に思いを馳せる。

「おう、今度は俺が昼飯の番。
んじゃあ仕事あがりに…裏口の方がいいか?」

軽く首を傾げて落ち合い場所の確認を。

ブレイド > 「ガキだからなんて言い訳は
ガキであってもしたくねーんだよ、オレは。
男だからよ、ガキにだって意地はあんだよ」

にやりと笑って、拳でとんとアカツキの胸を叩く。
わかるだろ?と、言いたげに。

「ま、給料の相談できるくらい融通きくなら、衣装くらいなんとかなんだろ。
つか、いいのかよ?まーたそんなこといって。
貧民地区で絡まれるってなると、平民地区やらここいらの客より厄介なのが寄ってくるかもしれねーぞ?」

それこそあれ。あっち系のあれが来るかもしれない。

「そうだな。つか、オレは表にいけねーし。
適当にそこらで落ち合おうぜ」

ひらりと手を振り歩き出す。
またあとでな、と言葉を残して。

紅月/アカツキ > 「!…おうよ、それでこそだ」
にやり、無論だと笑顔で返し。

「だといいんだけどなー、ハハハ…気合い入れて掛け合ってみらぁ。
…うん?あー、問題ねぇさ!
貴族とかが居なそうな分、多少荒っぽくお引き取り頂けるしな…何ならタマ潰したらぁ」

…奪っていいのは奪われる覚悟のある奴だけ、だから、な?
笑顔で恐ろしい事を言う男花魁、もはや容赦なしである。

「あいよ、頑張ってらっしゃい!」

手を振り見送る。
働く兄ちゃんの背に特大のエールを!

ご案内:「王都マグメール 富裕地区・音楽堂」からブレイドさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 富裕地区・音楽堂」から紅月/アカツキさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 富裕地区」にネーヴェさんが現れました。
ネーヴェ > (待つだけの時間は退屈だ。だが、役目を選り好み出来る立場ではない。――とある貴族の屋敷。目の前、一向に開く気配の無い扉を見上げ。)

――ふ、は…

(退屈、を。形に変えた嘆息一つ。
今頃扉の向こうでは。王族の末端、或いは若手の貴族、等と呼ばれる飼い主達が。
客を集め、酒を交わし、贅を凝らし、女を連れ込み――さぞ、お楽しみなのだろう。
それに追随したい訳ではないが。護衛とは名ばかり、彼等が飽きるのを待つしか無い時間。
時折、四肢を動かし、腱を伸ばし、凝りを解し、などするものの。
剣呑な侵入者など見受けられる事のない、暗く続く廊下を眺め続ける単調さには、辟易するしかない侭だった。)

まして、これじゃ ……ね。

(背後から漏れ聞こえる、男達の喧噪と…女達の、嬌声と。)

ご案内:「王都マグメール 富裕地区」にアシュトンさんが現れました。
アシュトン > 随分暇してるみたいじゃぁないか

(唐突と聞こえてきた声は、彼女の眺めている暗い廊下――正確には、貴族の邸宅らしくやたらと高い天井。
通りの暗がりより更に暗い、闇の溜まりからぬるっと。さかさまになった顔が現れる。
どうやら、廊下の上部になんらかの形で釣り下がっているようだ)

というか、俺はてっきり君もあれに混ざるモンだと思ってたんだが。
まさかただの護衛を延々やらすとはな、予想外だった。

(逆さの体勢のまま、器用に首をかしげていた。
盗みに入っていた……訳ではなく。ギルドから正規の依頼で、警備に付いている状態である。
餅は餅屋、とでもいうべきか。普通人が気が付かない、裏側の入り口を潰すには自分の様なモノが向いているのだ。
説明を受ける時にでも、お互い顔位は見ているかもしれない)

ネーヴェ >  …今日は偶々 かも。――それとも…初物好きとか、集まったか――っも。

(あまり誇れるカミングアウトではない。ましてそれが、会話の張本人達ではなく。彼の雇い主、己の飼い主、の話なら。
ともあれ。不意の声が、何処から、そして誰の物なのかは、直に知る事が出来た為。太刀に手を掛ける所迄いかずに済んだ。
――顔を上げる。)

でも、暇は本当。――わざわざ、狙ってくる の。……無さそう。

(覇権争い、権力争い。国という物が存在する限り、永劫消滅思想にないが。
だからといって連日連夜、血腥い権謀詐術、暗殺その他が起きている訳でもない。
本日の酒池肉林に、不穏な侵入者は来ない…そう、タカを踏んでいた。
一応――怪しい素振りの人物は居る。目の前の、天井にぶら下がった某だ。
とはいえ、見た目が怪しい、というだけであり。本日の同業である事は承知済み。)

アシュトン > あー……さっきちらっと覗いたが、確かにそんな感じだったかな。
とはいえ、薬とかでもう大分べろんべろんになってるけど。
なるほど。そりゃま、普段は飼い主様に可愛がられてるわな。

(くくっと、喉元で小さく笑い。釣り下がったまま器用に、前後に揺れた)

かくいう俺も暇なんだがな。
こういう場所はそもそも警備が厳重だし、薄い所や怪しい所には仕掛けて来たからな。
コレで入って来れるヤツはそうそう居ないが……一番怖いのは力任せに正面突破してくる輩だな。

(小さく唸って眉を寄せた。
つまり、警報も罠も警備もガン無視で、全部力でねじ伏せて突っ込んで来れるヤツである。
もっとも、それほど力のある人物は限られているし、余程恨みでも買わない限り、そう無い状況だが)

ふーむ……

(じーっと、お貴族様の飼い犬……飼い狼、とでもいうべきか。暫くと眺めた後に。
天井から落下すれば、くるりと回転。音も無く足から着地すると、すぐと傍まで近寄ってくる)

ネーヴェ > 覗いたの?――あんまり勝手、しないで。

(小さく吐息。味方側とはいえ、天井なりその裏なりから、飼い主達を覗かれる…というのは。精神衛生上宜しくない。
服務規程範囲外だと言わんばかり、逆さまの男を睨め上げるも。)

そういう時の為の、私。あぁ、だから今日は、外なのかも―――

(常とは違う楽しみを、飼い主と客達が選んだから…というのが実情であれ。
力に力で対応し得るから、己が、最後のラインを預けられているのだと。
そういう風にも考えておきたい。
そんな己に対して、頭上の彼は。あらゆる障害を、すり抜け潜り抜けてくるタイプ。
同業故に勝手を知ったるという事か、と。彼の「仕掛け」とやらに首を傾げ…)

――――…何…?今、まだ…

(傾げた、その侭で。彼との距離が近付いた。
先方から近付いて来たその様子に。眼を細めて。)

アシュトン > 申しつけられた仕事だけしました、というのは阿呆の言うセリフさ。
特に、俺は『裏側』の守り役だからね。妙なのが混ざって無いか確信しただけさ。
後は……俺が持ってきた薬の効き具合とか。

(途中までは真面目に説明していたのだけれども。
最後の付けたし部分で、微かに口の端が上がった。
とてもよーく効いていたようです、処女が突っ込まれてよがる位には)

なに?そういうのに襲われる可能性ある系主人?
本当の化け物との戦闘は、それこそ服務規定範疇外だから、依頼人逃がしたら俺もさっさと退くぜ?
物理式と魔術式で両方仕掛けた来たから、デカい力なんて使ったら一瞬で感知できるだろうけど。

(えー?とでも言いたげな表情である。
援護位はよしみでするが、直接とそんな奴らと殴り合うのは専門外である。
自信のある方にお任せしたい所)

まだ、仕事中?
どうせ暇な上に、壁の向こうでお楽しみ中なのに、お預け喰らってるのもつまらなくなってきてな。
それとも、抜いて落ち着かせてくれるかい?

(また小さく、唇で弧を描いて笑う。
もっとも、媚薬充満部屋で美女にしごかれても、必要な状態であれば澄ましたままでいられる程度の、訓練はしている訳で。
単純に、半ば冗談のようなモノなのだが。
ぐいと顔を近づければ、軽く胸元にでも触れるよう手を伸ばしてみた)

ネーヴェ > あー……

(少々、反応に困ったかのように。額の辺りを抑えた。
まんまと言いくるめられた、というより、納得させられた故に。
…暗兵の本職とも呼べる者のお墨付きだというのなら。無垢な生娘には、さぞキツい事だろう。)

…接待、になると、どうしても。
もっと偉い人。…当然、もっと狙われがちな人。そうなる と。思わない?
――役目は…きちんと ね、果たして欲しいけれど。

(半目。だが、彼の言葉ももっともだ。命在っての何とやら。それが普通という物だろう。
おざなりに掌を振ってみせるものの。
「逃げる者は背後から斬る」、とでも言わないだけ。気を使っているかもしれず。
続いた彼の言葉に。一度上から下迄。その立ち居姿を、身丈を…躰全体を見遣り。)

それで、もう少しくらい――…
身を入れたり、躰を張ったり、してくれる…なら?
多少のサービス っていうのは―――― 多分、仕事の、範囲内。

(冗談を、冗談と知ってか。それとも。
此方へ伸ばされた手を取り、手首を返してその甲に、唇が触れる間際迄頭を下げつつ。上目に見上げ。
――正直を言えば。先程の阿呆呼ばわりが、少しばかり。効いていた。)

アシュトン > まぁ、君はそれでいいんだろうけどね。
主人の命令を忠実に聞く、番犬という奴さ。
逆に俺は仕事に支障が出ない範囲で、隙間を埋めていく係りって事。
要は適材適所だよ。

(ちょいと肩を竦めてから、ウィンクを一つ。
ソモソモ雇い主は素人だし、警備主任なんかも居るだろうが、『裏側』にそう深い訳でもあるまい。
要は雇い主をあらゆる手で無事に生き延びさせればいい訳であり、その辺はやはり杓子定規では足りないのである。
と、彼女の役割もそれはソレで必要だと、フォローも入れておく)

かもしれんなー、後で参加者の顔もう一回確認するかなぁ。
はっはっは、君が戦って、時間を稼いでいる間に雇い主を俺が逃がす。うむ、見事な連携だ。
とはいえ、可愛らしいからちょっとは助けちゃうかもねー。

(まぁ、足止め程度は出来るかもしれないが。
本来は後ろからプスッと行くのが仕事な訳で、正面切ってのたたかいになるとむしろ邪魔やもしれぬ。
煙幕とか毒とか使うし。いっそ単独の方が良さげである)

そうだなー、だいぶん頑張って確認はしたんだけど。
万が一って事もあるからなー、それに備えるためには、やっぱりご褒美も欲しいよな?

(お堅そう、に見えて案外あっさりと乗ってきてくれたことに、数度瞬きするのだけれど。
次の間には、話を合わせるかのような口ぶりで。
取られた手を軽く動かせば、吐息を感じる手の甲を彼女の唇へと触れ合わせ。
更に身を、すり寄せるように近づいてゆけば、丈の短いスカートから覗く太股へと。もう一方の手で軽くと撫で上げるように、触れる)

ネーヴェ > 適材適所、適材適所 ね。…隙間は確かに、任せざるを得ない …し。

(少しだけ、得物である野太刀を顧みた。これを抱えて天井裏は、確かに無理だ。
無論彼の言う隙間とは、そういう意味だけでないのだが。
其方に関しても、専門家の方が向いている、というのは間違いない訳で。
取り敢えず、天井裏から主人達にちょっかいを出す、等という事が無かったのなら。それで良いとしておくか。)

そう だね、多分それが、一番良い。
…どうせ逃げるなら、連れてって貰ったら、丁度良い… し。

(攻める、守る、逃げる、逃がす。それもきっと適材適所。いざという時は、飼い主達を任せるとしよう。
この場に留まってくれるよりは、寧ろ其方の方が。殿となるだろう己にとっては、助けてくれる、という事になる。
序でを言えば己の方も。護るなどと言いつつも。
寧ろ侵入者、敵対者を斬り潰した頃には。この廊下が崩落していてもおかしくない為に。
いっそ別行動してくれている方が、安全となる訳で。)

仕事量分、追加報酬…とか、そういうの。請求するにしろ ……無理 でしょ…?  だから。

(後日はともあれ。宴もたけなわの現段階で、賃上げ交渉など望むべくもあるまい。
主の代わり――それを、躰で払う、という奴にしか成り得ないのは。雇われ者以下のただ働きだから仕方ない。
仕事の一貫、と考えているという意味合いでは、堅いと言えば堅いのだが。
彼の求めるそれを、拒む事はしなかった。
…甲に口付け、軽く吸い。其処に舌を這わせてから。)

っ、――少しだけ …こっち。

(触れられた腿が。膝が、爪先が。二、三歩分だけ脇へ逃げた。
手を取る手はその侭に、彼を引き寄せ引き連れて。
扉の片脇、廊下の壁に。背を預けられる位置取りへ。)

アシュトン > 身体は君の方が小さいけどね。
狭い所に入り込むには、技術があるんっすよ、技術が。手足の動かし方とかね。

(お互いに理解していることだが。隙間というのはそれだけではない。
例えば意識の隙間、認識の隙間、時間の隙間。何処にでも忍び込む隙間はあるのだ。
なお、見張りはするが当然ちょっかいは出しません。万が一があったら飛び込むけど)

金払い自体は良かったから、有り難いけどさ。
俺は案外、雇うのも高いんだけどね。あぁ勿論、君なら追加の報酬としては十分過ぎる。
これからも相手をしてくれるってんなら、格安で優先的に仕事を受けてもいい位さ。

(手の甲に触れる柔らかな感触と、濡れた舌の這う感覚に、双眸を僅かに細め。
さて、此方の手を這わせてゆこうと考えた、のだが)

おぉっと。
まそうだな、安定が悪いか。

(スカッと素通りして、軽く前につんのめる。
引き寄せられるままに、壁際へと寄れば。一度ちょろりと、周囲を見回して。から。)

それじゃ、改めて。
何かありゃ俺がすぐに感知できるんでな、暫くは気にしなくても大丈夫だぜ。

(顔を彼女の首筋へと近づければ、唇で軽くと吸い付いて。
もう一度、とばかりに太股からその付け根を目掛けて撫で上げてゆく)

ネーヴェ > 正直。出来ない事は――任せられれば、良いのかな って。思ったり…する。
お互い、出来る事を、するべき時に出来た――ら、 …何とかなる 多分。

(護衛という任務においても、そうだ。
忍び込む者、殴り込む者。それぞれを知るお互い。
…勿論、やるべき事が起きてしまう有事という奴が。無いに越した事は無い。
気にするな、とは言われたが。はいそうですかと直ぐ様、意識を散らしてしまう事は出来ない。
壁へと寄りつつも、頭の上で揺れる耳は、逐次、音を拾っていた。
これも、出来る事という奴だろう。彼はともあれ、平均的な一般人よりは、ずっと聴覚に優れているという自負が有る。)

それ を決めるのは …ね。私じゃない。御主人様。
…まぁ今日の所は―― …?
抜いて って、そっちじゃぁ――なくって…?

(今後も雇い、金を払うか。飼い犬を宛がう、という方法を取るか。何れにせよ決定権は主の物。
壁へと背中を預ける為に、背負う太刀を一度下ろし、立て掛けた…勿論、あくまで手の届く範囲内。
その侭更に彼の手を引き寄せ、躰の触れ合う極至近。
首筋を預け、其処を吸われる合間、己は彼の手を離せば。跪くべく腰を下ろすつもりだったのだが。
それを阻んだのは、再び腿を這い上がってくる彼の手だった。
僅かに眉を顰め。)

――――…本番 でいく、つもり…は。予想外……

(それでも。謂わば約束。謂わば取引。
彼がそれを求めるなら、拒む事はしない。
裾を押し上げ股座に迄至ろうとする指先に合わせ。少しばかり脚を拡げてみせ。)