2021/04/24 のログ
ご案内:「九頭龍の水浴び場」にエレイさんが現れました。
■エレイ > 「──ぶえぇ~い……」
日の高い時間帯。
太陽の下、変な声を漏らしながら露天風呂で湯に身を浸して寛いでいる金髪の男が一人。
湯船の縁の岩に背を預け、濡れて張り付いた前髪をかき揚げざま、頭に載せたタオルを手に取り
軽く顔を拭っては、ぷぅ、と息を吐き出し。
「……うむ、今日もいい湯だなと関心顔になる。ここの風呂のクオリティの安定感は圧倒的にさすがって感じですなあ……」
ハッハッハ、と何が楽しいのか笑い声を上げながら、タオルを頭に載せ直し。
そのまま湯を堪能しながら、やがて音程の外れた鼻歌なんかも響かせ始める。
そんな男の近くでは、なにやら小さな物体がプカプカと浮かび、湯面が波打つのに合わせて揺れている。
それは銀色のボディに赤いつぶらな瞳の、アヒルのおもちゃだった。目的は不明だが、男が持ち込んだものようで。
陽光を照り返すそのアヒルに時々ちらりと視線をやりつつ、男はのんびりと湯を楽しみ続けていて。
なおこの浴場は混浴だが、現在はスタッフの策略により入り口のみ女風呂と偽装されており、
そうと知らぬままうっかり入ってきてしまう客なども現れるかもしれない。
ご案内:「九頭龍の水浴び場」にソラムさんが現れました。
■ソラム > 今現在、女湯と偽装されている露天風呂の扉を開ける人影があった。
14歳程の小柄な体格に絹のように艷やかな白銀の髪を背中まで伸ばし、赤い瞳と色白な肌を持つ少女だった。
彼女の額にトレードマークとなっている漆黒のツノは生えておらず、ペッタンコのまな板状態だった胸も巨乳とまでは言えないがいつもよりかは若干膨らんでいた。
「確か露天風呂は混浴だった筈」
何で女風呂と偽装されているのだろうかと内心首を傾げつつ、露天風呂へ足を踏み入れる。
夜の景色がいいこの露天風呂は、日中の景色もまた良く、彼女が此処を度々訪れる理由でもある。
身体を洗い流すと湯船に浸かろうと足を向けるが、先客を見つけた為、湯船へ飛び込むのは流石の彼女でも自重し、男の邪魔にならないようにそっと湯船に肩まで浸かるだろうか。
「______あぁ〜......」
体の芯から暖められるのを感じ取ると、無意識に声が漏れ、露天風呂に響くだろうか。
■エレイ > のんべんだらりと湯を楽しんでいれば、湯船に近づいてくる気配と足音にはたと気づいて振り向く。
やがて現れた少女が、男の存在に気付きながらも特に動揺した風もない様子に
ぱちくりと軽く瞬きをしながら、その白い裸身を湯船に浸してゆくまでを目で追っていって。
無意識だろうか、心地よさげに漏らすその声にふ、と表情を緩め。
「──やあやあコンニチハ。なんだか慣れた様子だったがキミもココの常連ですかな?」
と、へらりとゆるい笑みを浮かべながら少女に声をかけてみる。
■ソラム > 先客の男に声をかけられると。少女は首を傾げつつ、右手の指を数を数えるように折っていき。
「______此処には、度々」
結局数えることが億劫になり、度々と男に答えるだろうか。
左手で湯船のお湯を掬うと、右肩と背中へ流し、少女が首を曲げてみるとコキッコキッと軽い音が鳴るのがわかるだろうか。
■エレイ > 「そうか俺も何度も泊まってるし泊まらなくても風呂に入りに来たりしている
一級常連なので数えだしたらキリがないだろうな」
指折り数えようとして、億劫になったか途中でやめた少女に小さく吹き出しつつ、句読点のなさそうな
口調でつらつらと言葉を紡ぎ。
首をくきくきと鳴らしているのを見ればぱちりとまた瞬きを一つ。
「……実は結構お疲れだったりするのかね? 肩のマッサージでもする? 実は俺はマッサージもかなりうまい」
湯から両手を出してワキワキと動かして見せながら、ほぼほぼ冗談のつもりでそんな提案を。
年若い少女の見た目をした相手に対してのセクハラそのものの発言、まあ乗ってはくるまいなぁなどと考えつつ彼女の反応を待ってみて。
■ソラム > 「重たいモノを振り回すときに、肩使うから.....」
疲れているのかと聞かれ、少女はそう答える。
彼女が冒険者だと証明できるものはこの場には持ってきていないようで、証明できるものはないけどと補足するだろうか。
「私は上手く出来ないから、頼める、かな?」
男からの提案を承諾し、彼女は内心やっと肩が楽になると思ったりしているようだ。
■エレイ > 「重たいものねえ? ……ほうキミは冒険者か実は俺も同じく冒険者でな名前はエレイというんだが
謙虚だから呼ぶ時はさん付けで良い」
証明のない名乗りだけの肩書きを、男はあっさり信じた様子で笑みを浮かべながら、
自身も同業だと名乗りとともに告げて。
「──って頼んじゃうのかよ。……まああ頼まれてしまったからにはやるのが大人の醍醐味。
じゃあちょっとこっちに背中を向けてくれたまえ」
ほぼ完全にツッコミ待ちの心境だった男は、素直にマッサージを頼まれて逆にツッコんでしまった。
とはいえ彼女が冗談を言っている風ではないことも伝わったので、男はすすっと
そちらへ近づいてゆけば、彼女に男に背を向けるよう促し。
彼女がそれに従ったなら、男はその肩に両の手を添えて、緩やかに白い柔肌に
指を押し付けマッサージを開始してゆくだろう。
■ソラム > 「ん、わかった」
男にそう言われて背中を向けると、男の手が肩に触れるだろうか。
「ん、ホントに上手、だね」
指を押し付け肩をゆっくりと揉んでマッサージをしている男に背中を向けたままそういうだろうか。
■エレイ > 何の疑いもなく男に背を向ける彼女に眉を下げた笑みを浮かべつつ、少女の肩に手を触れさせ。
ほんの一瞬瞠目した後、フッと笑って指を動かしマッサージを始めてゆく。
男の手指は彼女の肩から首の付け根にかけての筋肉を丁寧にマッサージし、そのコリをじっくりとほぐしていって。
「──それほどでもない。謙虚だから褒められても自慢はしないが、キミが心地よく
なってもらえているなら何よりです」
上手だと言われて気を良くしつつ、マッサージを続けながら彼女の姿を無遠慮に眺め回していって。
「しかしまあキレイなお肌ですなあ。もう少し大人のボディをしていたら
変な気分になってしまっていたかもしれんべ」
ケタケタと笑いながら、そんな軽口を叩いたりし。
■ソラム > 「ありがと、コレでも歳はとってるよ」
肌が綺麗と褒められ、素直に感謝しつつそういうだろうか。
彼女の肌は見た目に反して強度は高く素手で岩を砕ける程の硬さがあるが、触ると普通の肌のように触れることができ、男の指は白い肌に沈むだろうか。
■エレイ > 「ワハハ、そりゃ龍娘チャンだもんなあ。こんな場所で堂々としてるのにも色んな意味で納得がいくという意見」
などと、さらっと彼女が龍人であることを把握しているような言葉を笑いながら口にして。
充分にマッサージを施したところで、そっと肩から手を離し。
「──ご満足いただけましたかねぇ? では俺はそろそろ上がるとするべ結構な長湯になっちまったからな。
ちなみにキミのお名前は何というのかな?」
そういってゆっくり立ち上がり、頭の上に乗せていたタオルを腰に巻くと浮かべていたアヒルも回収し。
ふと彼女の名を聞いていないことを思い出せば、笑顔で訊ねてみて。
■ソラム > 「私は、ソラム」
それが名前だと男に答え、少女も湯船から立ち上がり腰にタオルを巻きつけると、男の顔を覗き込むように見つめ、
「不思議な人、だね」
男にそう問いかけるだろうか。
彼女の正体を看破できる人はかなり強い部類に入る者達だろう。
男の回答は偶然とも取れると思うが、少女は看破していると判断するだろうか。
■エレイ > 「ソラムちゃんだな。──おや、そっちも上がるのかね? じゃあ一緒に行くとしまひょ」
彼女も立ち上がるのを見て眉を持ち上げつつ、タオルを男同様腰に巻きつけるのを見れば
やっぱ堂々としてんなあ、なんて笑って。
覗き込んでくる瞳を見つめ返しつつ、その口から紡がれた言葉には目を細めて笑み。
「そうかね? まああちょっと変わった能力を持ち手ではあるが……基本的には俺はただの謙虚な旅人で冒険者だよ。
では行こうか上がったらジュースをおごってやろう」
などとはぐらかすような言葉を返すが、目前の少女を『龍』であると認識してなお泰然としている
男が少なくとも常人でないという事は明白だろう。
ともかく、男は彼女の肩をポンと軽く叩いて促すと、共に浴場を後にして──
■ソラム > 「私は子供じゃ、ない」
ジュースを奢ってやるという言葉に反応しそう反論するが、男に促されると渋々男の後についていくだろうか。
はぐらかされて終わったが、この男は只者ではない。
そう思いつつ、少女は露天風呂を後にするのだった______。
ご案内:「九頭龍の水浴び場」からエレイさんが去りました。
ご案内:「九頭龍の水浴び場」からソラムさんが去りました。