2020/04/03 のログ
ご案内:「九頭龍の水浴び場」にダソさんが現れました。
■ダソ > 本格的に賑わう前の、真昼間の大浴場。
夜勤明けの仕事人や、夫が帰る前に身を清めに来た子連れの主婦などが訪れて、
その客足も落ち着き、ひとときの無人となった水浴び場…その、床に広がった水たまりがぷるぷると震えて、
徐々に渦巻きながら一箇所に集まり…肌色のスライムの集合体となって立ち上る。
「とぷっ…っ あれが、にんげん、 にんげんの、カラダ、う~んと…うん、しょ、うん、っしょ…っ」
スライム体は、じっくりと観察した人間の身体を真似るように、
一所懸命に粘液を5体へと伸ばし、頭と、足と、腕とを、
最初はヒトデのようなおおざっぱな不格好さで形取り…
徐々に、徐々に、精度を上げて人の形をつくりだしていく。
■ダソ > 幼い身体の手をにぎにぎ、自分の形状と、触覚を確認するように確かめて。
ぺたぺたと可愛らしい裸足の音を響かせながら、今日はニンゲンのマネをして、お風呂に実際に入ってみようとチャレンジする。
お湯の中に足を伸ばし、つま先からふくらはぎ、膝までを入れていく
「ぅあ、あつ、いっ」
ヒトの触覚、温感や冷感まで再現したスライム体の身体、
ぷるぷるの赤子のような肌は敏感に40度以上のお湯の熱を伝えて。
けれども、ここで引いては、ニンゲンとお近づきになれない、と一生懸命に耐え、ゆっくり身を沈めていく。
「う、 うーーーーーーっ…あつ、い。
…ヒト、こんなの、いいの? …たいへん。」
まだ、その熱さやお湯に浸ることを、心地よいことだと認識はできない様子。
そのまま胸まで、肩まで沈めていき…どこまで浸かっていいかの加減がわからず、
顎、頭、頭頂まで、ついには全身がお湯に沈む。
肺呼吸でないため、溺れるということはない少年ではあるが、
傍目から見れば幼児がお湯の中に沈んだきり浮かんでこない、ちょっとした恐怖の光景。
ご案内:「九頭龍の水浴び場」からダソさんが去りました。
ご案内:「九頭龍の水浴び場」にクレス・ローベルクさんが現れました。
■クレス・ローベルク > 「はー、温かくなってきたけど、やっぱこの時間はまだ寒いからなー」
男が一人、浴場の縁に頭をあずけて、殆ど寝そべる様にして温まっている。
今は夜中。何時もなら酒場なり娼館なりを適当に歩く男だが、この宿に来る時はまず風呂に入る。
そして、身体を温めてから、自室なり娯楽室なりで過ごすのが、男の宿の使い方だった。
「にしても、最近はハードだったからなあ……流石にちょっと疲れが溜まってたかな」
溶けるなあ……と脈絡のない事を言いつつ、ゆったり湯に入っている。
■クレス・ローベルク > 「それにしても……誰も来ないな」
がらんとした大浴場を貸し切り、と言えば聞こえは良いが。
正直、これはこれで寂しい感じがする。
「んー、一応期待もしてたんだが」
何を、と言うのは野暮であろう。
この旅館に来たのは、正にそういう事をするために来たというのもある。
勿論、この旅館は娼館という訳でも無いので、期待としては半分半分ではあるが。
しかし……
「いや、それにしても夜だぞ。誰も居ないって事あるかな?」
と、首を捻る男。
何か変な原因があるのか、それともたまたまなのか……。
■クレス・ローベルク > ――男は首をひねったまま、湯船からあがっていった
ご案内:「九頭龍の水浴び場」からクレス・ローベルクさんが去りました。
ご案内:「九頭龍の水浴び場/岩風呂」にカインさんが現れました。
■カイン > 月が天頂へと向かう頃合い。
月光に照らされた岩風呂の中を一人貸し切り、
ゆっくりと体を伸ばす男の姿が有る。
一度体を伸ばした後、ゆっくりと力を抜いて目を細め。
「はぁ…こうやって一日の締めくくりに湯に浸かると、何というか生き返るって感じがするな。
最近はあんまり風呂に入るってコト自体が出来ない旅ぐらしだったし、
暫くのんびりと街で過ごすのもいいかもしれないな」
街道をゆく商人たちの護衛やら、
大海をゆく船の護衛やらと、正直な所あまり落ち着ける仕事をしてない昨今である。
ここまでのんびりとした時間を取れるのは久方ぶりだとひとりごちながら肩を叩く。
それなりに長く生きてるせいか、どうにも所作が所帯じみてる。
■カイン > そろそろ大きめの仕事をするのもいいかも知れないが、どうするかね。
タナール砦くらいならいいんだが、流石に主戦場の方に行くのは気が引ける。
知り合いなんかと鉢合わせたら目も当てられない」
面倒なことになるのが目に見えてるとぼやきつつに、
大きく体を伸ばすと自然に熱っぽい息が漏れる。
段々と軋むような感覚を覚えるようになった体の節々に、
思わず首を慣らし。
「ここらで一度ちゃんと休むか、
街で暫く過ごすかね。…ま、連れ添いも居ないんじゃ酒飲むくらいしかやることないが」
あまり言ったことのない場所の酒場めぐりでもしようかという算段。
既に発想が完全に飲兵衛のそれである。