2020/04/04 のログ
カイン > 「酒…といえば酒造でも回ってみるかね。ここのところ安酒ばっかり飲んでらな」

この宿などで供される酒はそれなりの上物が混ざってはいるが、
やはりちゃんと探さなければ見つからないのが良品というのは何においても変わらない。
それこそ偶然に頼ることもできないではないが、あまり男の好みでもないらしい。
そんなことをつらつら考えて空を見上げると。ふっと自然に息が漏れ。

「やめとこう、酒の事ばっかり考えると飲みたくなる」

かといって仕事の事も問題だなと少し渋い顔になり。

「こうしてみると酒のみ以外にあんまり趣味らしい趣味もないな俺…」

自分の無趣味ぶりを自覚して若干げんなりした表情。

カイン > 「…これ以上はさすがにやめておいたほうがいいな。
 また明日、目が覚めた後に入るとするか」

体がずいぶんと温まったことを確かめるように体をほぐし、
立ち上がった後にその場を後にしていくのだった。

ご案内:「九頭龍の水浴び場/岩風呂」からカインさんが去りました。
ご案内:「九頭龍の水浴び場」にダソさんが現れました。
ご案内:「九頭龍の水浴び場」からダソさんが去りました。
ご案内:「九頭龍の水浴び場」にダソさんが現れました。
ダソ > 人々がもっともよく訪れる時間帯から遠のいた、貸切状態の水浴び場。
その一角の浴槽が、こぽこぽと何もいないのに泡立ちはじめ…

ぶくぶくぶく、ざばぁーーっ!
と、お湯が立ち上って逆巻き、ヒトの子供の形をかたどった。

「――――ふぅ、 おんせん、おもしろ…っ」

この、ヒトという存在に興味と愛着を抱いた癒やしのスライム体は、
温泉のお湯と一体化して、老若男女さまざまな人間の肉体を観察し、汚れを落とし、消化し、ゆるやかにお湯と化した肉体で包んで、
全身で温もりを感じていた。

そのなかでも、特にいまお気に入りなのは、この人間の少年体で。
その子供が行っていたように、温泉の中を泳ぎ回ったり、潜水したりして一人で遊ぶ。

…その子には母親らしき人物がいて、時折叱りつけていたのが印象的で、違いといえばスライムには、そうしてくれる相手はいないのだが。

ダソ > 寂しさは感じず、そんな人がいたらなあ、などと空想しながら、
しばしスライム少年の湯浴みは続いて…。

ご案内:「九頭龍の水浴び場」からダソさんが去りました。