2020/02/23 のログ
■ネメシス > 「大所帯なの。 何かお店とかやってたりするのかな?
ひょっとして、商家の生れとか?
ふふ、ありがとね♪」
ネメシスもまた、ユネに興味を持っていた。
特段探るわけでもなく、際限のない好奇心がなせる業。
立ち振る舞いや雰囲気などから貴族や騎士の類ではないように見受けられた。
見た目だけでは判断できないこともある為、一概には言えないが。
とはいえ、新しい友達。嫌がるようなそれ以上は決して聞かないだろうが。
「ああ、ここってそういう所あるわよね。
私は大丈夫よ。 むしろどんと来いって感じ。」
白い素肌を曝け出し、特段隠すこともない。
公の場で女を犯すこともままある為、肌を見られてもあまり気にしなくなっていた。
「あら? やっぱり目立つわよね。」
一糸纏わぬ姿となったネメシスは、自らの裸を隠すこともなく。
にんまりと笑ってはユネの手を掴み。
「それより、早くお風呂に入りましょ。」
他の出会い方をしていたならばいざ知らず。
今は新たな友人として接しているネメシス。
…相手がその気になってしまえば、その限りではないのだが。
二人きりの浴場に足を運べば、掛かり湯をしてから浴槽へ。
「露天風呂って気持ちいわね。
うちも一つ作ろうかしら。」
露天風呂は檜の香りが漂う眺望の良い風呂であった。
縁に頭を預け、極楽気分を味わっている。
■ユネ > 「まぁーね、此処から、そんなに遠くないとこで。娼館、やってたり。
だから着せたげたりも出来そう、って感じかなー…後はね、お化粧とかも…
ぁーんー…ネメシスだと、そっちは大丈夫、かなー…」
(夜の商売も、立派な商売。なので商家?と問われると。半分くらいは肯定する。
そのまま、上半身を少し屈め、彼女の顔を覗き込んで。
…殆ど化粧も要らないんじゃないか。という膚の白さや綺麗さを、羨ましげ。
そちらの方面に意識が向いてしまって。逆に彼女の家だとか、仕事だとか、聞きそびれたが。
今日のところはすっかり、良い所のお嬢様だろう、と決め込んでいるので無問題。
…いずれ、彼女の素性を知る機会が有ったなら。その時は、さて…どうなるか)
「ほほぅ。良いね、ノリが良くて良い感じ。そっちの方面でも、仲良くやれそう、かも?
…ん…ふふ。うちに来てくれたら、色々、サービスしちゃおっか」
(ちゃっかり営業発言挟みつつ。そういう事、そういう所、同じく肯定。
この段階で彼女の素裸を見たからこそ、娼館に誘った――のではなく。
例え彼女が完全に女性体でも、其処は変わらなかっただろう。
抱いたり抱かれたりは、必ずしも性差が必須でもないし。夜を楽しむというのは、他にも色々な形が有るのだから)
「…いやー……これは、こう、不意打ちだ…よー…
と、ぉっと。…確かに。固まってたら風邪引いちゃうし、ね?」
(それはもう山程、見たり咥え込んだりしてきた、異性の象徴だが。
彼女が備えている物は。中でもトップクラスと言って良い代物だと。萎えた状態でも分かってしまう。
一緒に浴場へ、そして湯船へ。その間も。少々、落ち着けそうになく。ちらちら視線。
…友達なら友達で。寧ろそっち方面でも仲良くしたい、そんな娘なので。
とはいえこちらも。彼女が嫌がるなら、食べちゃう訳にはいかないよなぁ、などと。
一応、そのくらいの常識は有る為に。なかなか此方からは切り出せず)
「ぅー――…ん、っはー……
普通のお風呂より…色々、気持ちーよねー……
お湯は難しいかもだけどー…これだけでも、良い感じ…?」
(檜の香る湯船の作りは、なかなかに新鮮な体験だった。
のんびり風情の彼女と違い。此方は、檜の匂いを嗅いでみたり。
両手に温泉の湯を掬い上げて、効能を考えてみたり)
■ネメシス > 「へぇ~、娼館。
どこのお店? 今度お邪魔しちゃおうかしら。
そう? これでも外の仕事が多いから大変なのよ。」
娼館と聞き、却って食い入る様に尋ねる。
ユネが居るのならその日を見計らって店に行く程度は平気でやるだろう。
顔を覗かれれば、ちょっとドギマギし、視線が泳ぐ。
自分の美貌を褒められることは珍しく、嬉しそうに角度を変えて表情を繕ってみたり。
「そうね、私って基本的にいつもこんなノリなのよね。
だからユネもノリが良いタイプだから助かるわ。
ほんとに? 期待してるわよ。」
いよいよ本格的に店に行く算段を建てている。
ユネの身体はネメシスの興味を惹くに十分で。
友達と言う関係でなければ直ぐにでも襲っていただろう。
「そうよ。冷えたら体に悪いわよ?」
掛かり湯をしている間も、ユネの視線が気にかかる。
元々不意打ちの類を得意とするネメシスだけに予想以上に視界が広く、
視線や気配の類には敏感であった。
「あ、浴場によってお湯の中身が変わっちゃうのね。
流石に良いお宿ね。」
温泉=気持ちいい程度の認識だけに、お湯の良しあしがあるとまでは思わず。
ソムリエのように湯の加減を確かめているユネに感心する。
そして、全身でお湯を堪能すればすすっとユネの近くへと。
「ところで、さっきから私のコレをちらちら見てたようだけど。
ひょっとして、入れて欲しいのかしら?」
ユネが動かねば、その手を掴んで握らせることだろう。
ネメシスの巨根はユネの手が触れていくたびに少しずつ頭が持ち上がり、
オーク顔負けの巨大な肉剣が天を突くように聳える。
蠱惑な表情を浮かべると、甘ったるく耳元で囁き、ふっと息を吹きかける。
■ユネ > 「良いよぅ?ネメシスだったら大歓迎しちゃう。
…うん、ちゃぁんと、自分でお相手したいな――ぁ」
(経営してる側、即ち、働いている娼婦ではないのだけど。
どうせノリだとか趣味だとかで、彼女達と同じ事をやっている。
こちらも、彼女が来るというのなら。それに合わせて、お店に出てみよう、と。
かくかくしかじか、店名やら住所やら。今の内にばっちり伝えておく)
「んー…そ、なんだ?まぁ外回り多いと、見られる機会…多いかもだし、ねー?
結構、ストレス感じちゃう仕事、だったり?
それだったら。こういう時こそ、ストレス発散したい、なんて。分かっちゃうかも」
(外の仕事と言われると。きっと、営業…とまでは言わないが。
顔を利かせなければいけない仕事や、立場に有るのだろう。そういう風に納得。
人の前に立つのが当然なら。手が掛かっているのも当然なのかもしれないと。
半分くらいは間違っていないかもしれない、そんな想像を重ねながら。
どんな物にせよ、仕事をしなければいけない…というのは大変だと。頷いてみせる。
そういう面でもシンパシーが増す一方。もうすっかり、ずっと前からの友達気分という所。
そして、一緒に掛かり湯をする間なども。
更に親交を深める為にも、身体の方でもお付き合いしたいなー、などと。
無理矢理手籠めにされるのは好きではないが。それでさえなければ、基本娘は大歓迎。
…折々向ける視線も。見れば見る程、胸が高まるような有様も。すっかりバレているのだろうか)
「大体、ここの地下から湧いてるもんだし?
同じお湯まで、自宅で再現しよ、ってなったら。……此処から買えたりするのかな…」
(ちょっと真剣に悩んでしまった。
宿としては、文字通り売りである温泉の湯を。量り売りなどする事に、どんな損得勘定を持つだろう。
もし、それが可能だったなら。自分の家、というか娼館の方でも。サービスに組み込めそうなのに。
…とまぁ、そうやって珍しく。頭を使おうとしていたから。
きっと忍び寄るのもお手の物であろう彼女の接近に。まるで気がつけないままで)
「っわ、ひゃ…っぅ!?」
(手を取られ、その侭湯の中、肉棒へと。思わず上げてしまう声は…
刻一刻と増していく、肉の更なる大きさと。湯の温度を超える熱さとに。
手だけではなく、肌も触れ合う程に近ければ。ぞくりと全身を総毛立たせるような素振りも。伝わった筈。
…触れさせられた其処から。びくんと一度強張りこそしたものの。手を逃がそうとする事はない。
掌を押し返すような膨張を、ゆっくりと撫で回して。どの辺りを摩擦すれば、より強く跳ねるのか。探りだす。
耳を擽る甘声と吐息とに。はぁ…と。温もりつつある息を零せば。
彼女に向けてみせる瞳は、にんまり、微笑むような物)
「…そ…だねー……こんなの見ちゃうと。そりゃ、欲しいって…思うじゃない?
けどなー…ちょっと、なー……ん…ふ、ふふ…?
直ぐ入れちゃうのも、勿体ないし?…じっくり、仲良くなりたいな…ぁ……?」
■ユネ > 【継続となりました】
ご案内:「九頭龍の水浴び場」からユネさんが去りました。
ご案内:「九頭龍の水浴び場」からネメシスさんが去りました。
ご案内:「九頭龍の水浴び場」にリシェさんが現れました。
■リシェ > -お約束待ちです。-
■リシェ > (どうしよう。あぁどうしよう。
今の内から、もう、胸に痛みを覚えている、そんな気が、してしまう。
こんなに朝早く、出掛ける事なんて、初めて。
そもそもからして、外出自体、少女にとっては未だに、珍しい。
…事情を知らない貴族等に、捕まってしまわないように。心ある人が、いつもと、違う格好をさせてくれた。
それもまた。まるで、別の誰かになったかのようで。どきどき、しっぱなし。
そうして。所在無く。或いは、所在を決められないまま。宿の入口にたつ少女。
手持ちぶたさに、小さなポシェットを弄りつつ。落ち着かずに、あちこちを見回したり、俯いたり。)
ご案内:「九頭龍の水浴び場」にトルテさんが現れました。
■トルテ > (夜の間にしんしんと降り積もった雪が王都の景色を穢れ無き純白で染め上げる晩冬の早朝。朝日が差し込むにも今少しの猶予を必要とする時刻。紺色の空の東の果て、九頭龍の山峰の向こう側にオレンジ色のグラデーションを滲ませる様子の美しさに思わず雪踏む足を止めていたお嬢様は、吹き付ける寒風にブルル…っと小さく身震いした。白テンの毛皮も暖かそうなマフラーに冷えた頬を埋める様に身を竦め、顔の前で擦り合わせたミトンの手袋の上からハー…っと白く色づく吐息を掛ける。九頭龍の水浴び場と呼ばれる王都随一の温泉宿。つい先程までは暖房の効いたエントランスのソファに座って行儀よく待っていたのに、少しでも早く会いたいという気持ちが抑えきれずに約束の時間の前に外へと出てきてしまったお嬢様は)
「――――――っ!?」
(そこに、再会を夢見ていた儚げな後ろ姿を見つけて垂れ気味の黒瞳を大きく見開いた。よもや彼女の方も約束の時間の前に宿に訪れ、こうして入り口で待っていてくれていたとは思いもよらず)
「―――――リシェ……っ!」
(気付けば貴族令嬢としていつだって保っていなければならない淑やかさも投げ捨てて、雪踏む足音も危なっかしく駆け出していた。もう少し遠い位置に彼女が立っていたのなら、きっと辿り着く前に無様に転んでいただろう鈍くさい動きが、そのままぼふっと天然の柔肉クッションの衝撃吸収を頼りに友人の小躯に抱き着こうとする。)
■リシェ > (良く良く、考えたなら。約束を交わしたその人が、どちらから来るのか、まるで考えておらず。
だから漠然と、市街の方を向く形で、立ち呆けていたのだけれど。)
「………きゃ……っ…!?」
(お陰で、すっかり、不意打ちを。喰らってしまう形になった。
普段はほとんど、昼夜逆転している、そんな少女が。頑張って、早起きしてきた、そのつもりだったので。
よもや、彼女の方が、先に宿に入っていて。後背に回した、宿の入口、其方から出て来るだなんて、全くの想定外だったから。
ぎゅ。きゅ。新雪の踏み締められる、不思議な音色が、近付いて来たかと思えば。振り返る暇もなく、背中から、飛び付かれて。細い、虚弱な身体は、大きく傾ぐ。
わた、わた。バランスを取ろうと、腕を振り。それでも、とてもとても、ボリューム差が有る彼女の、勢いと。慣性の法則とに、抗いなど出来ず。
そのまま今にも。倒れて、しまいそうになっては………)
「と…るて、っ、トルテ…!だっ、も…ぉ、大丈夫、で………っ…」
(今にも二人して。真白い雪の中に、埋もれ込んでしまいそうになった…ものの。どうにか、こうにか。必死に、ぎりぎりで踏み留まったのは。
折角着せて貰った、普段と違う装いを、守りたかったのと。
それ以上に、いつ見てもお洒落さんな、彼女の方も。埋もれて、濡れて、風邪を引いて…などとは、させたくなかったから。
どちらが、どちらを支えているのか、分からなくなる程。ぎゅぅ。しっかり、しがみつく。
途中で、半回転したのだろう。真っ直ぐに向き合って、そうすると。彼女の、柔らかな双乳に。埋もれてしまいそうになるのは…何時も通り。)
■トルテ > (背の高さこそほぼ同じとはいえ、妖精めいて儚げな風情の彼女と違ってこちらの方は駄肉をたっぷり蓄えた重量物。溢れんばかりの想いのままに飛びつくのはまずかろうと寸での所で急ブレーキを踏んだのが功を奏した。そうでなければ不意打ちまがいの抱擁に可愛らしくふらついた彼女の小躯を、雪上に押し倒してしまっていただろうから。)
「―――あぁっ、リシェ、リシェです…っ! リシェの匂い、リシェの感触、リシェっ、リシェっ、リシェえ………っ!♡」
(感極まるとはまさにこの事。こちらを気遣う親友の言葉に応える余裕さえなく、非力な双腕で力いっぱいに抱き締める抱擁は、華奢な彼女にとっては少々息苦しささえ覚える程の物になっていたかも知れない。それでも桃の香りを纏う柔肉は、寒空の下でじっと待っていてくれたのだろう少女の冷えた体躯に人肌を染み込ませ、じんわりと温めてはくれただろう。もしかしたら泣いてさえいるのではと心配されそうな嗚咽めいた鼻息は、くんくんすんすん、鼻先で真白な首筋を擽る様に匂いを嗅いでしまっているからの物。しばらくの間ゼロ距離の密着を離さぬまま、久しく感じていなかった親友の感触を十全に味わう。その途中で彼女の細腕もまた、ぎゅっと強く抱き返してくれるのを感じ取れば、ますますその抱擁を解き難くなってしまう。――――とはいえ、いつまでもこうしているわけにもいかない。今はその時間と積もった雪の寒さ故にひと気もないが、本来ならば人通りも多い温泉宿の入り口前。平民としての変装も完璧な己―――と、トルテは思い込んでいる―――と違い、王城で飼われている籠の鳥たる親友は、黙っていてさえお姫様としての気品が滲んでしまっているのだ。そもそも好き勝手に王城を出入りする事さえ許されぬ彼女が、どの様な経緯でここに訪れる事が出来たのかさえ分かっていないのだから、たぶん目立つのは良くない。そう思って名残惜しそうに身を離そうとして……結局できずに今一度彼女の首筋に頬を摺り寄せ抱き締めて、それからようやく抱擁を解き、代わりに彼女の手を握る。ミトンと手袋故に控えめな手繋ぎなれど、そうでも無ければ指と指を絡めた恋人繋ぎを強要してしまっていたはずだ。)
■リシェ > (今までのように、ベッドに座して待っていた、などの状態だったなら。彼女も押し留めず、少女も必死にならず、諸共に倒れ込んでいた、筈。
さすがに。温かく柔らかな、王城のベッドと。同じく柔らかではあれ、水分の塊、何より冷たい、雪の中とは。比べる訳にもいかなかった…様子。
つっかえ棒のように、全身に籠めた力と、きっと彼女も精一杯頑張ってくれただろう、制動とが噛み合って。冷たい中に、埋もれてしまう事が、無かった代わり。)
「とるっ……ふ…ぁ、ゃっ…息、出来なっ…………ぷは…!ぁ…も…トルテ、…っい…つもより………ぃ…」
(腕の中と、胸の中。すっかり、埋められてしまう。もがもが。矢張り必死で、首を揺すり、どうにか。息の出来る所まで、乳圧の中から、顔を上げたものの。
その侭、首筋を擽る吐息の、くすぐったさと甘やかさに。白く滑らかな肌が擦り寄せられる、温かさと柔らかさとに。終始、鼓動が跳ねそうになる。
取り分け…見慣れているようでいて、それでも新鮮さを感じてしまう、のは。
温泉宿に相応しい、瀟洒な浴衣の…激しい挙動のせいだろう、少々乱れた衿から、間近で覗く項の白さ。思わず、どきりとしてしまい。終始、上手く言葉が出なかった。
たっぷり、十秒、二十秒、もしかするとそれ以上。抱き締められていた事だろう。
何とか落ち着き始めれば。おそるおそるといった素振りで、此方からも、腕を回して。ぽんぽん、彼女の背を摩ったり。
やがて、そっと。最後は二人共、抱き締め合って。彼女が、此方に頬を寄せる間。少女の方は、こつんと額を預けるように。
そうしてようやく、宿の中へ。ロビーの中へと歩き出す。きちんと繋ぎ有った、手。其処に、しっかり、力を入れてしまいつつ…)
「当然…と、言うしかないのが、残念ですけれど……わたし、慣れていなくて。…トルテは、温泉って。良く来るんですか…?」
■トルテ > (抱き着きの衝撃で襟元の緩んだ浴衣が、お風呂上りの清潔な匂いの中にもトルテ特有の桃の果汁めいた香りに蒸れた豊乳の谷間で親友の小さな頭部を挟み込む。その中でもがもがと苦し気に暴れた彼女がようやく顔を持ち上げれば、今度はその首筋に鼻筋と鼻息、そして時折そっと触れ掠める唇の感触でくすぐったさを与えてしまう。そんなトルテはトルテで王城以外のロケーションで、本当に久しぶりに親友との再会を果たすことが出来たという幸せでいっぱいいっぱいになっていて、彼女がこちらの首筋に鼓動を跳ねさせていた事には気付けずにいた。もしもそれに気付いていたなら、気恥ずかしさを伴う嬉しさに我慢しきれず、この場所で、衝動のままに彼女の唇を奪ってしまっていたかも知れない。そんなやり取りの後、しっかりと手を繋いだまま、それでもいくらか落ち着いた距離が、ほんのりと頬を赤らめたトルテの童顔を彼女に晒す。再会の喜ばしさと、興奮と、そして気品も忘れてはしゃいでしまった己への気恥ずかしさが、もじもじとしたはにかみ笑いを親友に向けてから、ゆっくりと宿の中へと歩を進めた。)
「お久しぶりです、リシェ。わたくしの大切な親友。お元気そうで本当に何よりです」
(ロビーへのさして距離もない道すがら、今更ながらに再会の挨拶を済ませたトルテは、どこか不安げに繋いだ手指に力を籠める少女の様子にぱちくりと黒瞳を瞬かせ、こちらを軽く見上げながら紡がれたその言葉に納得しつつ表情を綻ばせた。)
「―――ふふっ、そうですね、それなりに利用させて貰っていると思います。わたくし、こう見えても結構下町の事情に詳しいのです。ここのお宿では、まずあちらのかうんたーと呼ばれる場所で宿泊や温泉利用の手続きをするんですよ」
(どこかお姉さんぶった得意げな言葉が、最近ようやく落ち着いて利用できるようになった温泉宿のシステムを初心の親友に伝え、にこやかにこちらを見つめる受付嬢の少し手前でハッと何かに気付いた様に動きを止めて)
「――――……あっ、リ、リシェ。今日は、その、だ、大丈夫なのですよね? お城の方からの許可は頂いているのです……よね……?」
(彼女の耳元に寄せた唇が囁き声で鼓膜を擽りながら問いかける。黒瞳が形作る不安げな上目遣いは、彼女がついに王城から抜け出して来たなんて可能性も無いではないから。もしもそうなら、トルテは何を捨ててでも己の屋敷で彼女を匿うつもりなのだけど、同時に彼女がその様な暴挙に出るとも思えずにいる。眼前の親友は囚われの慰み者という不幸な境遇を完全に受け入れてしまっている所があるからだ。恐らくは今回の外出も、何かの偶然が奇跡的に絡み合って、お城の偉い人からの許可を得ての物なのだろうと思ってはいる。とはいえ、彼女と出会えなかったこの期間に、トルテの方でも物凄い変化があったのだから、もしかしたら彼女の方にも何かがあった可能性はあって、それ故に宿帳への名前の記載の前に確認する必要があると考えたのだ。)
■リシェ > (少女の方も、これはこれで、推し着せ衣装が。ややこしい事になりそうで。
ふわふわとした裾が跳ねて、乱れて。今にも絡み合いすらしそうな、二人の両脚の狭間で。縒り合わされてくしゃくしゃと。
それでも。此方から身を離すというのは。最初から、選択肢にすらならず。相当な時間、抱き合っている事となる。
くしゅと啜るように、鼻を鳴らすと。鼻腔を擽る、彼女の纏った、甘酸っぱい香りに。何だか少しばかり。初春を先取りし、独り占めしている気分。
寧ろ腕の中に包まれた、接触部位から感じる温もりが。暖房の効いた所から出て来た為か、息せき切って駆けつけてきた為か、とても温かかったから。それがますます心地良く。
お陰で。最後に、ぎゅっと強めの抱擁をしてから、身を離すその際にも。額で、頬で、しっかりと。彼女の体温を覚え込む。
唇にそれを感じるのは…今はまだ。我慢、我慢。)
「トルテも…何時も通り、お元気そう…ですね?まだまだ寒いです、けれど、お風邪などは……大丈夫な、ようで。安心しました。
大事な、大事なお友達に。もしもの事が有ったら……なんて。思いたくありません、ので…」
(それこそ、彼女が。貴族のご令嬢としては、結構な頻度で、あちこちを出歩いていると。話だけは、聞いているから。
こんな冬空の下、体調でも崩していたら…などと、考えてしまうものの。貧弱気味の少女とは、比較にならない、健康体なのだろう。何時も通りの様子を見せてくれる。
そっと、安堵の吐息をつきながら。案内されるまま、カウンターへと歩み寄っていく。此処でと言われて頷きながら。ごそごそ、荷物をまさぐって。)
「今日は色々、教えて下さいね?トルテ。 ぁ……」
(そんな中。何処か不安げな、彼女の声が。睫を透かす問い掛けるような眼差しが。何を言いたがっているのか、察する事が出来たから。
少しだけ瞳を揺らして、言葉を選んだ…後。もう一度、しっかりと、彼女の手を握り。)
「………はい。世間が、休日と。伺いましたので……頑張って。お許しを、いただきました。
少しだけ。少しだけ、ですけれど…わたしにも。お城の外を、教わる機会が。増えて、きたのです。」
(それはそれで。例えば…城外の不埒な場所でも、嬲られるようになったとか。外泊のように連れ帰られて、その先で好きに使われるだとかといった。日常の延長ではあるものの。
例えば今日も…ポシェットの中には、何処に居るかを城へと伝える、魔導の道具が入っているだとか。
今日一人で動く暇を作る為、ここ暫く、いつものおしごとを…いつも以上に頑張ってきた、だとか。色々条件こそあれ。それでも、外出、外泊である事には間違いない。
だから、安心して下さいね、と。少しばかり、苦笑気味に。微笑んでは、頷いてみせる。
これも、いつもの彼女だと、分かっているのに。自信有りげな様から、小動物のように不安な様まで。くるくる表情の変わる友の姿に。何処か眩しげに、瞳を細めて。)
■トルテ > (『大事な大事なお友達』親友の可憐な唇が紡ぐその言葉に思わずきゅんっと感極まる。カウンター越しにこちらを見つめる受付嬢の視線が無ければ、再び「リシェー!」と抱き締めていたかも知れない。運動不足はいつもの事なれど、それでも食欲を我慢しきれぬ健啖のおかげか、トルテはあまり体調を崩したりはしないので、体調を慮る言葉にもにこやかな頷きを返す事が出来た。そんなお嬢様は、続けて発せられた『色々教えて下さいね?』なんて言葉にドキッと鼓動を跳ねさせた。彼女との関係を考えれば無理からぬこととは言え、何気ない調子で発せられたその言葉についついいやらしい想像をしてしまったから。そんな己のはしたなさに対する羞恥を、頬に滲んだ僅かばかりの桃色で抑えて、問いかけに応える彼女の言葉に耳を傾ける。『頑張ってお許しをいただいた』という言葉にはまたしても例えようの無い喜びを覚え、『城の外を教わる機会も増えてきた』という言葉には今回の様に王城外での出会いのチャンスを期待して心を弾ませる。実際には彼女の生活をより淫惨な物にしかねない変化なのだろうが、そこに思い至る事の出来ないトルテは素直に、ぱぁっと表情を輝かせた。)
「そうですか…っ! それは本当に良かったですっ! ……んっ、ぅ」
(どうしようもなく弾む言葉が再び品を失いそうになっていたので慌てて小さな咳払いにて表向きの落ち着きを取り戻し、橙色の双眸を細めてこちらを見つめる友人の美貌に―――あぁ…っ、今日もリシェは素敵です……♡ なんて感想を密かに抱きながら、己の豊満な乳棚にそっと手を添えたお嬢様は改めて彼女に問う。)
「―――リシェ、お小遣いは頂いて来ましたか? 城下では何をするにしても大抵はお金という物がかかるんです。今回はわたくしの部屋に泊まってもらおうと思っていますし、その間の食事の手配なんかも済ませていますから、宿帳への名前の記載だけで大丈夫かと思いますけど、もしも手持ちがないのでしたらわたくしが――――……ええと、貸して差し上げます」
(思わず、今回の逢瀬の払いとして―――なんて言葉を口にしそうになって言い直す。今回はいつもの様に籠の鳥の娼姫とその客ではなく、同年代の親友としての再会なのだ。そこにお金のやり取りなんて無粋な物は存在しない。わたくしの奢りで―――と言わなかったのは、この貸しが彼女に会いにいくプライベートな理由にもなると考えた小賢しさから。ちなみに、貨幣システムくらいは分かっているかも知れないリシェにわざわざその説明を向けたのは、当のトルテが初めて街に出た時、そうした常識を知らなかったがために犯罪奴隷に落ちそうになったから。無論、そんな恥ずかしい過去は親友にも明かさず、ただただ頼りがいの経験者としての先輩面ばかりを向けるのだ。)
■リシェ > (一方で、少女の方も。…そういう風に、彼女の事を呼ぶのは。思っていた以上に、どきどき、と。胸を高鳴らせてしまう、物言いだった。
これ迄幾度か。手紙を交わす中で、友人と、親友と、書き連ねては…実を言うとその度に。自分で自分の書いた手紙を前にしながら、顔に手を当て、赤面してしまう、等してきたので。
まして直接こうやって。面と向かって、口にするのは。今でも、恥ずかしくて堪らない。
どこか生温かな視線を、二人へと向けてくる受付嬢は。何とも初々しく、可愛らしい、少女達だなどと。考えているのかもしれない…実際の所は。
この二人は、それはもう。ついつい想像逞しくなってしまう程、数え切れない程に、淫靡な交わりを重ねている、そんな仲でもあるのだけれど。
いずれにせよ、彼女が、納得してくれたようなら。それ以上、言葉を重ねる事はせずにおく。
許して貰う為、頑張ってきた、というのは…当然。彼女と重ねてきたそれとは、似ても似付かない、手酷い扱いを。大勢にされた、という事で。
こんな場所で…それ以上に、彼女に対して。矢張り、言い淀んでしまうものだから。
自身の扱いを、当然だ、と思っていても。少女にも一応、良識の欠片程度は、備わっているようで。)
「…後は、お休みには色々。催しも有るでしょうから。…普段出来ない事を、皆様、優先なさるのでしょうね…?
あ、え…っと、それは、はい。……馬車に乗せて、いただいて、途中の此処で…下ろして頂く時に…」
(本当に。良く動く、切り替わりを繰り返す、彼女の表情も声も。微笑ましくて可愛らしい。
二人きりだと、甘えるようにくっつき合う事も多い、彼女が。どうやら、宿の手前、頑張っているようだと。それも察する事が出来るから。
頑張れと応援したい気持ち。もっと彼女を眺めていたい気持ち。その二つが鬩ぎ合って…
不意に問い掛けられた際。気も漫ろな少女は、少々、反応が遅れててしまったものの。
それでも再び。魔導器やら筆記具やら、ハンカチやら、飴玉やら…引っ掻き回して漸く。財布を引っ張り出した。)
「大丈夫…です。ちゃんと、預かって、参りました。
……トルテに、お借りしたり。返して欲しければ…って、お呼びしたり。…それも、素敵なのですけれど。
…えぇと………です、ね。この位、有りましたら。大丈夫だと、聞かせていただいているの…ですが……」
(きっと。受付嬢が、ぎょっとしただろう。
流石に、お金が必要と。その事実くらいは、解っているものの。残念ながら、連れ回されるペットのようにしてきた、少女に。金銭感覚は備わっていなかった。
じゃら。音を立てて出て来た、金貨。持たせてくれた人に、残金は返却する約束です、などと。口にしてみせるものの。
正直、その金額大半が、あまる事になるだろう。あからさまに高額な金貨ばかり。持たせてくれたという人は。間違い無く、市井と無縁の偉い人。)
■トルテ > (親友の口にした、トルテとの時間を作るために色々と頑張ったという言葉の裏側。この時は、普段あまり我を出さない彼女が、外ならぬ自分の為に頑張ってくれたというそれだけで天にも昇る幸せな気持ちになったのだけれど、後日改めてその内容に思い至ったトルテは、彼女がどの様な扱いをされたのかと心を痛める事になる。同時にどうしようもなく脳裏に思い描かれるその情景でついつい自慰に耽ってしまったりもしたのだけど、そんなオチはたとえ親友と言えども明かす事は出来ない。こちらのお嬢様は娼婦と言えども生粋の姫とは異なり、良識を塗りつぶしてしまう程の淫欲を抱えた残念な貴族令嬢なのだ。〉
「そうですか、でしたら安心ですね」
(彼女の返答に微笑みと共に頷いたお嬢様は、未だに彼女のお姉様気分。城の外に出た経験のほとんどない彼女を、自分が導き守らねばならない。そんな誇らしさを伴う使命感で高揚するお嬢様は、逆にその庇護対象から妹を見るような優し気な視線を向けられている事にさえ気付いていない。そんなトルテは、品の無い行いと自覚しつつも、小さな手指がごそごそと掻き回すポシェットの内部についつい視線を向けた先、何に使うのかさえ分からない魔導具や、何故そんなものを入れているのか不思議でならない筆記具に混ざって飴玉なんかが混ざっている事にくすりと忍び笑いを漏らしたりもする。そして彼女がついに財布を取り出して、事もあろうに大口の商談くらいでしか使われない白金貨を引っ張り出したところで、絶句する受付嬢とは異なりトルテの方は嬉しそうに童顔を輝かせ)
「ふふっ、リシェ。そのお金では高額過ぎて、きっと城下では何も買えませんよ? ここでは一端わたくしが立て替えて置きますので、細かいお金が無いようでしたらやはり貸し、という事にさせて下さいませ」
(親友の方でも貸し借りに伴うプライベートな再会理由を素敵だと考えてくれていた事に幸せを感じつつ、白色に輝く貨幣を財布に戻す様にそっとその手を抑えたトルテは、適正よりも少しだけ多めなチップを含めた金額の支払いと記帳を行いカウンターを後にする。)
「さぁ、こちらですリシェ。お部屋の方は予め抑えてあるんです。素敵なお部屋が空いていたんですよ」
(受付での手続きを終え、正式に不思議で淫らな宿の客となった親友を最初に誘うのは今宵一晩、もしかしたら明日のお昼くらいまでは彼女と過ごせるかも知れない二人部屋。入り口にて靴を脱ぎ、素足で"畳"と呼ばれる植物性の敷物の上を歩く不思議な作法を教えつつ、"襖"と言う名の引き戸を開く。その先にあるのは日も昇ったばかりだと言うのに完璧にベッドメイクの整えられた敷布団。キングサイズのその上に、ちょんちょんと二つの枕が揃えて置かれている辺りが、お嬢様の"やる気"を感じさせる事だろう。そんな室内に白色の淡光を差し込ませる"障子"を開けば、ガラス張りの窓から雪の積もった中庭を眺める事の出来る部屋付きの露天風呂が確認出来た。 ――――が、このお風呂を利用するのは今ではない。前日からこの宿に泊まり込み、迷子になる程広い施設をうろうろしたトルテには、親友を誘って行いたい計画があるのである。)
「荷物は置きましたか? でしたら早速参りましょう! わたくし、とっても面白いお風呂を見つけましたの!」
(浴衣に包まれた豊乳がたゆんっと揺れる程足早に友人に迫ったトルテの双眸には、娼姫との初めての夜を思い起こさせる爛々とした煌めきが見て取れるはず。大きな童瞳がキラキラと輝く様はそれなりに絵になるのかも知れないけれど、その奥底にあるのはどろりと淀んだ淫らな想い。となればもう、このお嬢様の計画と言うのもあまり健全でない物なのだろう事は、それなりに付き合いの長い親友にも察する事が出来るかも知れない。しかし、羽織をはじめとした防寒具を脱ぎ捨ててミトンの手袋も外したお嬢様の、今度こそしっかりと指を絡めた恋人繋ぎには確固たる決意が滲んでいる。リシェが多少抵抗したとて無理矢理に引きずっていきそうな勢い。)
■リシェ > (出来るだけ。ばれないように、口を噤んだ。そのつもりで。…だから、きっと、彼女には、秘密のままに出来ると。
そう確信してしまう辺りは。世間知らずというよりは、可能性を疑う程、多くを想像出来ない…というべきだろうか。
決して、気付かれない、そう思うから。近い未来に、彼女がどうしたか、何が有ったか。それを知る事は、ないだろう。
そうしてカウンターの上に、しばし。小さな小さなポシェットに、良くもぎゅうぎゅうに詰め込めていた、と言えそうな小物類を。ばらけてしまう。
これが、早朝でなかったら。きっと、他の客を、後ろに並ばせ待たせる事になり。ますます焦っていただろう。
幸い今は、まだ大丈夫。おかげでどうにか。早い内に、財布の中身を取り出せたのだけど。)
「え……えぇ、っ、ぇ…?ですけれど、これも、お金だと…
あ………は。い。そう、なのですね……すみません。お願いします、トルテ……」
(しゅん。お金はお金、なら同じだとはいかないらしい。
一つ勉強になったとも言えるし。矢張り、申し訳なくもある。…そして同時に。あわよくばの約束も、形を変えて、現実になりそうで。
彼女には、迷惑を掛けるのに。後日の結果を考えると、それはそれで、嬉しくなってしまうのが。我ながら度し難い。
止められた手を、彼女が代わりに立て替えてくれる間、ぎゅっと握ってしまいつつ。何はともあれ、記帳だけは、自分で。
そうして、あらゆる意味で頼らざるを得ない、親友に。手を取る形で、連れられて。
宿の奥まった場所にある、とある部屋へと誘われる。)
「………驚き、ました。…改めて見ても、余所のお国の風情、だと。思っておりましたけれど…此処は格別、なのですね?」
(作りからして、この国とは違う。そんな宿ではあるものの。
ロビーの辺りは、まだまだ。木製とはいえ、カウンターが設えられていたり。それこそ、履き物を脱ぐ必要は無かったり。異国文化との折衷仕様だった筈。
それと比べてこの部屋は。裸足の足裏に、い草の不思議な滑らかさを感じたり。低く床に敷かれた、それでも柔らかさを感じさせる布団が存在したり。
更には紙造りの洒脱な遮光仕掛けの向こう。拡がる庭も、石造りの燈籠だの、雪を被った松のうねりだの。いっそその侭窓の外は、異国なのではないかという景色。
おまけに、庭にはしっかりとした露天風呂の湯船も。其処から湯気を上がっている様子すら、見て取れる。
但し窓外の景色に関しては…ちゃんと堪能出来ていただろうか、怪しい。何せ、露骨な程に存在を主張した、二人で一つの布団の方に。目を向けては頬を赤らめて、など。せずに居られなかったから。
きちんと履き物を揃え。小さな荷物を、これまた襖とやらで仕切られた、押し入れなる不思議空間に仕舞った所で…もう一度。手を取られ。)
「わ、わ…っ、だ…いじょうぶ、急がなくても…とる、てっ?それって、どんな…ぁ…あぁあ……」
(きゅ、っと音を立てそうな程。しっかりと繋ぎ合う手。絡み合った指と指。
恋人繋ぎの甘やかさに、普段なら、少女として胸ときめかせそうなものの。今はどうやら、そんな余裕も無いらしく。
見上げた彼女の、瞳の中。とろとろと濡れるような、雌色の眼差しを垣間見て、どきりと胸を高鳴らせた、途端。
リードの力も強い彼女に、引っ張られて、再び。宿の中を、移動する事となる。
動転混じりの、少女の声が、右から左に、ドップラー効果すら交えつつ。フェードアウトしていく先は…さて。どんな場所なのか。)
■トルテ > (忙しい時間帯で無かったという事もあるだろうけど、カウンター上に小物をまき散らしてしまって慌てる様子や、取り出した貨幣が高額過ぎて逆に下町では取引に用いづらいという事実にしょんぼりとする様はとてもとても愛らしく、思わず受付嬢と共に優しい微笑みを浮かべてしまった。そうしたどこか子供っぽいあれこれも、きっとお城の中での娼姫と客といういつものやり取りでは見る事が出来なかった物の一つ。そんな一面を見る事が出来ただけでも十分幸せなのに、今日はまだまだ彼女との思い出を重ねる事が出来るのだ。夢でも見ているのかも知れない。そんな風に思いながらも、ほっぺたをつねって幸せな夢を終わらせてしまう事もしたくなくて、今宵の褥へと案内する足取りもついつい早足になってしまった。)
「はい、わたくしも初めてこの宿に訪れた時は色々と感動いたしました。………ふふっ、その感動を、リシェと共有できる日が来るだなんて……」
(嬉しくて嬉しくてたまらない。その想いのままに押し倒せば、愛らしく頬を赤らめている親友は、きっといつもの様に受け入れてくれるはず。そう考えると、思わず浴衣帯で締め付けていびつな膨らみを誤魔化している淫根が反応してしまいそうになる。でも、折角いつもとは異なる場所に来ているのだ。いつもとは違う、特別な思い出を作りたい。そんな気持ちが、再びの早足で彼女を室外に連れ出した。玄関の片隅に揃えられたスリッパに履き替えて、黒く煤けた様な風情が重厚な歴史を感じさせる宿の廊下を、時折立ち止まって記憶を引っ張り出しながらぺたぺた進む。吹き抜けの階段を登ったり、ガラス張りの縁側の向こうに広がる中庭の雪景色を傍らに通り過ぎたり、時に少し開いた扉の隙間から爛れた他者の喘ぎ声なんかを耳にしてしまうなんてハプニングに頬を赤らめたりしつつ辿り着くのは、かなり奥まった場所に存在する温泉の一つ。その入り口に下がる暖簾に描かれた"混浴"という達筆の意味を、初めてこの場に訪れただろうお姫様は果たして理解出来るかどうか。もちろん、トルテはしっかり理解している。きょろきょろと左右を確認して周辺に人の気配が無いことも確認した上で、暖簾をくぐって目隠し壁に取りついたお嬢様は豊満に肉付いたお尻を浴衣裾に浮き上がらせつつのへっぴり腰で、脱衣所の様子を伺うという奇行に走るのだから。以前の王城で、二人一緒に敢行した露出行為。狂おしいまでの興奮を覚えながらも、ギリギリの所で怯んでしまったイケナイ行いを、今度はここでしてしまおうというのが、この宿の散策の最中に思いついたお嬢様の企みなのだ。)
■リシェ > (あれこれ、不慣れな醜態を晒しつつ、も。どうにか、部屋まで辿り着く事が出来た。…ほとんど、彼女のお陰だけど。
それが済めば、今宵泊まる事となる部屋に。座り込んで落ち着く事も、淫靡な夜を夢想し続ける事も出来無い内に。兎角やる気を見せる彼女に、引っ張られて。
つんのめるような、早足気味の足取りで、宿の奥へ…更に奥へ。
際限を知らずに、何処までも拡がるようなこの宿の、深い所。それはまるで、人目を憚るかの程に。
へっぴり腰で、手を引かれ、歩いて行く間。息急ききってしまうのは、仕方がないものの。寝具を離れたからだろうか、思考の方は、少しだけ落ち着いて。)
「何が…有ったのでしょう、ね?トルテは、色々な事を、色々な所で、体験して。ご存じですから。
……そう、そう言えば……」
(思い出す。確か彼女は、以前の手紙で。話したい事が出来た、そう言っていた。ひょっとすると、それは。此処と関わりが有るのだろうか。それとも…また違う事、なのだろうか。
気にはなってしまうものの。話を切り出すタイミングは、彼女次第の方が良いだろうから。今は、引かれる侭に着いていく。
まるで迷路を進むかのように。階段を上がったり、下りたり。吹き抜けや渡り廊下に、白い息を零しては。その場所の温もりを求めるように、しっかり恋人繋ぎのまま、掌を押し付けたり。
ぺたぺた。二人分のスリッパの足音は、更に随分、受付からも宿泊部屋からも離れてしまい…奥へ奥へ進む度。小さな家族風呂等から、甘い声音が、漏れ聞こえてくる。そんな頻度が増してくるのも。
更に潜れば潜る程。時に淫らな水音が、同時に幾つも連なっている気配や。狂おしげにすら聞こえる程、過度の快感に悶える空気を感じたり……
宿にこびり付いた、肉欲色の雰囲気が。徐々に色濃くなっていく。
そうしてやがて辿り着いたらしい、目的地。
暖簾に記される文字の意味は、大丈夫、世間知らずの玩具姫にも、良く解る。…いや、解ってしまうという事は。寧ろその方が、大丈夫ではないのかもしれない。
彼女が、何をしようとしているのかも。大体、察せてしまったのだろう。
髪を持ち上げた項を覗かせ、恐る恐る…という風にはあまり見えない、寧ろスリルを求めるかのような風情で。脱衣所を覗き込む親友の背中に。ぴとりと、寄り添うように擦り寄れば。
耳元辺りへ届けてしまう、少女の吐息も。寒い廊下を歩んできたとは、思えない程。熱っぽさを持っており。)
■トルテ > (ダンジョン。冒険者と呼ばれる方々が一獲千金の野望を胸に挑むという地下迷宮。トルテが決して赴く事はないだろうその場所は、たぶんここと似たような雰囲気があるのではと思える程、複雑で広大な宿泊施設の奥深く。巨大な化け物の胃袋に向かって歩いているような不安を覚えずに済んでいるのは、奥へと進む程に漏れ聞こえてくる頻度の増える淫音のおかげなのだろう。時に、遠くに見える階段の裏側で、大胆にも一糸まとわず腰を打ち付け合うカップルの姿を見てしまったりもすれば、これから行う予定の企みもあってくらくらしてしまう。きっと恋人繋ぎの手のひらに滲んだ汗は、彼女にも気付かれてしまっているだろう。そうして辿り着いた目的地。暖簾をくぐったその先で、斥候と言うには見るからに鈍くさく壁に張り付くお嬢様。その背にそっと近寄る華奢な気配。表情を見るでもなく分かる体温の火照りと、耳朶を擽る吐息が孕む淫らな期待。親友もまた、これから行うつもりの行為を何となく察していて、その上で倒錯的な興奮を感じてくれている。その事実にますます興奮しながらも、黒瞳が覗き込んだ目隠し壁の向こう側―――そこには幸いにして先客たる男性客の裸体が晒されている事もなく、着替えを入れる脱衣籠の整然と並ぶ木棚にも利用者の存在を示す物は存在しなかった。ほっと安堵の吐息を漏らして脱いだスリッパをその場に残し、改めて親友の白手を引いて脱衣所に入り込む。浴場から染み出す生温かな湿気と、女性客よりも男性客の利用の方が多いだろう場所ならではの独特の臭いが二人の少女を出迎えた。どきどきどきどきと一人胸の内側で鼓動を乱すお嬢様は、親友と、そして己の逃げ道を塞いでしまおうとするかの様に脱衣を始めた。)
「――――あの……、ですね。ここ、実は、混浴っていう温泉なんです。リシェは混浴って分かりますか?」
(淫猥な行為を日常とする彼女の事、男女入り乱れる大浴場での乱交などが、その勤めに入っている事などもあるだろう。それでもここは、そうした行為を前提とした淫宴の場ではない。そういった出来事を期待して訪れる利用者も多いとはいえ、あくまでも基本的には通常の温泉宿の一施設に過ぎぬのだ。シュルシュルと茜色の太帯を解き、浴衣の合わせがハラリとはだけられた。着物に抑えられていた豊乳がたゆんっと重たげな弾力を持って揺れ撓み、ぼろんと垂れた剛直が萎えた状態でいてさえ十分な野太さでトルテの"雄"を見せつける。女性用の下着では包み隠す事の難しい巨根は、勃起などしてしまえばもうどうしようもなくスカートを膨らませ、ただの服皴だなんて言い訳が通用しない程の違和感を見せつけてしまう。そのためトルテは、いつだってそれを下着の上に引っ張り出して、ベルトや腰紐などで下腹に密着させているのである。そんなふたなりならではの事情を滲ませる脱衣を続けながら)
「こ、これからリシェとわたくしは、……は、ぁ、……はぁ、ここで、お風呂に浸かるん、です……っ。はぁ……っ、はぁ……っ、リシェ、は……大丈夫、です、か……?」
(今やトルテの頬はリンゴめいて真っ赤に染め上げられていた。恥ずかしいくらいの炎熱を宿す童顔がちろりと流す横目にて友人の様子を伺いながら、下着の横紐に指を差し入れ―――引き下ろす。にちゃ…なんて粘着質な水音が聞こえてきそうなくらい、瀟洒なレースの黒下着の股布は濡れそぼってしまっていた。そこからあふれ出す甘酸っぱい匂いは、男女問わずに淫行の相手を務めさせられる娼姫なら馴染みと言えるだろう雌の発情臭。)
■リシェ > (実際この宿の設立には。それこそ地下に広がる迷宮の深奥にて、冒険者を待ち受けている方が似合いそうな…人ならざる存在が関わっている、とか。そんな噂も有るような場所。
だからこそだろうか。もう、宿の外観から見て解る大きさを、明らかに矛盾して上回る程。長大な距離を、歩いた気がする。
…先を行く友と違って、怖さのような物は、微塵も感じていないのだが。
それは、この身に流れる半魔の血が、半分人界から外れつつあるような、宿奥の雰囲気を。いっそ、性に合ったものとして、捉えているのかもしれない。
或いは…ただ、純粋に。空気の怪しさ、染み込むような異様さなど、気に留める暇がなく。
揺れる灯火に照らし出される、障子越しの影が。絡み繋がり合った、男女の物である事や。
にちゃりとした、露骨な程の淫臭を放つ、情交の残滓のような液体が。例え隅とはいえ、廊下の中に蟠っている事などに。
どうしても、意識を持って行かれてしまっている、だけなのかもしれない。
中にはもう、今正に、事に及んでいる真っ最中。此方に気が付く余裕もないまま、脚を絡め、立った侭でまぐわう人影に。
寒さなど、どこかに忘れてしまったと言わんばかり。庭木に抱き付き尻を突き出す女性に、腰を突き出し穿つ男性の姿すら、ちらちら、見付けてしまうから。
…王城でなら、当たり前だと、言えてしまう筈の事柄も。余所で目にしてしまうと。何やら、違和感混じりの、薄暗い興奮が有る。
堂々と、混浴の旨を記された、脱衣所の中は。…少なくとも、それらしい声や物音は、聞こえて来ない。
程無く、歩き出した彼女に連れられ、中に入ってみても。先客の姿は、存在しなかった。…安堵する、べきなのだと思う。
ずっと繋いでいた、手が離れる際。じとり。汗ばんだ気配を、貼り付いた掌に、伝えるのは。彼女も…此方も、同じ筈で。)
「大丈夫…ですよ?ちゃんと、解ります、トルテ…つまり、これって…そういう事。です、よね…?
トルテが、してみたいって。…しても、大丈夫だって。そういうのなら、わたし……どうしましょう。何だか、もぅ……」
(用語として、分かる、ではなくて。其処に籠められた意味が、彼女の目的が、解る。
だから、同じく、脱衣を始めれば。少女の肌は、うっすらと。倒錯めいた興奮への、薄桃色を帯びている。…もう、既に。
乱交。輪姦。それ等だけなら、良く有る事。…けれど其処に。今までは在り得なかった、大事な大事な友の存在が、溶け込んでくるともなれば。
いっそ共に何処までも…などと、以前願ってしまった事を。否応なく思い出して。
まるで、あの時は開ける事が出来無かった、扉の向こう。それが、脱衣所の先に。待っているような気がしてしまう。
慣れているから、手際良く。全ての衣服を脱ぎ落として。準備を終えて振り向けば……ほぅ、と。息を漏らしてしまう。
どれだけ見ても。きっと生涯。この光景に…彼女の裸身を眺める事に。慣れる事は、出来ないだろう。
何よりも、誰よりも、女らしい女の体付き。これ以上ないのではという程の豊穣ぶり。白く、柔らかく、馨しく…それこそ、同性すら見とれてしまうのに。
同時に目を惹くのは。真逆だからこそ、これまた過剰といって良い程に、雄その物である、剛直の存在。
今はまだ、反り返ってはいないものの。それでも、受け容れてきた自分に、感心してしまいそうな程のサイズを。既に備えている。
…つんとした、雌の匂い。それを滲ませているのは。彼女なのか…少女自身なのか。もう、区別がつかなかった。
程無く、彼女も。下着から何から、皆脱いでしまったから。後はもう。最後の、決意だけ。
もう一度、そっと、今度は此方から。繋いで貰う為に。指を絡めて握って貰う為に。手を差し出していく。そうすればきっと。何でも、出来てしまうと思うから。)
「…………トルテ。……トルテが、居て…くれたら。…えぇ、大丈夫です、わたし……きっと。
色んな事をして……ふふ…?新しい事、出来てしまうと……思うんです。」
(指を絡める仕草は、そっとそっと、柔らかく。けれど繋いでしまったなら、離したくないかのように、力を籠めて。
……そうして。湯気の立ち籠める、湯船へと連なる扉。未知が待ち受けるかのような、其処を開けてしまったら…)
■トルテ > (ここに至るまでに目撃した数々の淫景がそうさせたのか、トルテの興奮が伝播したのか、問いに応える親友の声音もまたべっとりと爛れた淫欲に塗れているように思えた。自らの着衣を剥ぎながら、二人の少女だけが存在する脱衣所の中で盗み見る親友の肢体。新雪の様にシミ一つ見られない白肌が、風呂上がりの様にピンクの色彩を滲ませていた。トルテに比べれば控えめで、それでいて手のひらで包み込めば十分なボリューム感を楽しませてくれるだろう双丘の先や、薄い肉付きの中でほんのりと子宮の丸みを浮かばせる下腹の先の秘園についつい垂れ目を向かわせてしまうのは、ふたなり男根が醸す雄欲がトルテにも存在するからなのだろう。こちらと同じく発情の香を滲ませる極上の肢体を眼前に暴発しそうになる獣欲、それさえ圧して未だに太幹を萎えさせる気弱なお嬢様の覚悟の無さを後押ししたのは、彼女の自ら差し出してくれた繊手。淫魔の血が混ざっていると言われる魔性のフェロモンに誘われる様に持ち上げられたトルテの手指が、そのまま自然と彼女に絡みついていた。)
「――――あぁ……っ♡ リ、シェぇ……っ♡ わたくしも……わたくし、も……リシェと一緒でしたら、きっと、……きっと……っ♡♡」
(興奮よりも緊張の方が勝っていたがために大人しくしていた淫根が、怯えの頸木を破砕してむくむくとその鎌首を擡げ始めた。その肢体と同じミルク色の胴部と、膨れ上がっていくにつれて自然と包皮の捲り上げられていく亀頭のピンクは童子めいて愛らしくも、ただでさえ野太かったそれがミキミキという異音さえ錯覚させつつ肥大化し、反り返っていく様子は獰悪さすら感じられよう。そうしてついに、お嬢様の身体の前面、ぷにぷにと柔らかそうな腹部の臍上にまで完全に剥き上がった亀頭を持ち上げた剛直は、長さにして25cm、太さは実に6cmにもなろうかという巨根サイズ。人外とまでは言えぬにしても、一般的な男性の物をあっさりと凌駕する怒張は、以前リシェと交わった時よりも一回り以上逞しくなっていた。)
「はぁ…っ、はぁ…っ♡ り、りしぇ……い、一緒にいて、ください、ね……? 最後まで、一緒に……っ♡」
(ビクッ、ビクッと戦慄く怒張の鈴口から先走りの透明汁を膨らませたお嬢様が、不安と興奮のぐちゃぐちゃに絡みついた掠れ声にて懇願しつつ、こちらからも絡めた指先に力を込めて身を寄せる。西瓜と変わらぬサイズの白鞠がプラムくらいの大きさでぷくっと膨れるピンクの乳輪と、その中心にてピンとしこった乳首の尖りを彼女の美乳に押し付けながら)
「――――ん、ちぅう……っ♡」
(契りめいた口付けを交わす。そうして最後に脱いだ黒下着の、染み込んだ淫蜜のぬらつきも露わなクロッチを、脱衣籠の一番上に乗せて摺りガラスが曖昧にしか向こう側を覗かせない浴場へと歩を進める。雌の淫臭も濃厚なショーツは入り口に残してきたスリッパと共に淫欲を抱いた雄を誘う事だろう。たとえ誰も来なかったとしても、大好きな親友と二人、どの様な相手が訪れたとておかしくない公共の場で全裸を晒して絡み合うなら、それだけできっと一生忘れる事の出来ない記憶として脳裏に深く刻まれる事になるはずだ。 ―――カラララ…と小気味よい音を立ててスライドドアが開かれた。摺りガラスのヴェールに包まれ、曖昧にしか先の様子を見せていなかったその場所は、先程目にした中庭同様、異国情緒あふれる東方作りの庭園。純白の雪綿を積もらせた景色の中央、黒々と濡れた岩色を露出させる露天の堀風呂で揺らめくのは、薄く白を広げる濁り湯。無粋な木柵などではなく、植樹の配置を目隠しとした広々とした空間。昇ったばかりの朝日が、薄暗い宿の淫気など嘘の如き眩しさで積雪を煌めかせ、軽く吹き付ける冬風がしっとりと絡む湯気の温かさの中にも身を切る寒さを伝えてくる。)
「――――ひぁあっ♡」
(そんな不意打ちに漏らす驚声にも滲む淫らな興奮。しかし、どろどろに絡まった淫気ばかりが充満していた心根に、少しばかりの余裕も出来た。今の所は他の利用者のいない貸し切り温泉。これもまた、大切な友人との大事な初めて。未だに消える事なく瞳の奥に揺らめく欲情を残しつつ、それでも少し屈託の消えた笑顔を傍らの友人に向けたお嬢様が)
「リシェ、行きましょうっ♡」
(はしゃいだ声音で積雪から顔を覗かせる飛び石を踏んで湯船にいざなう。)
■リシェ > 「………っわ…ぁ、トルテ……そんなに。…期待して……くれるんですね…♡♡」
(差し出す指先の向こう。聳え立つ、としか言えない程に、立派な…立派な、膨らみきった獰猛さを見せ付ける、彼女の男根に。少女の方も自然と、熱っぽく、息を揺らがせる。
それはもう雄々しすぎて。猛々しすぎて。肉質で出来上がっている事を、疑ってしまいたくなる程の、硬さを想起させるのみならず。
指を絡めた掌だけでも、熱でもあるのではないかという程に感じてしまう、彼女の熱さを。更に更に上回った灼熱の存在を思わせる。
お城の寝室等とはまた違い、仄かに暖色めいた色合いの、脱衣所の灯りに照らし出された、てらてらと濡れ光る男根は。凶悪さを増せば増す程、彼女が求めてくれている、その証だから。
少女にとっては、どうしようもなく抗えない、悦びにしか成り得ない。
その上、散々見せ付けられて、意識させられてしまった、他人の痴態。彼等彼女等と同じ場所で、同じ事を…いやきっと、それ以上の事になるのだと。思ってしまえば。
きゅっと狭める内腿の隙間を。とろりとした淫らな蜜が、糸を引いて滴り落ちていく程に。
とはいえ今は。先ず、湯船に向かう事を優先するだけ、理性は残ってくれていた。
直ぐにでも触れてしまいたい、熱の塊の代わりに。離したくない、そう言わんばかりの素振りで、繋いだ彼女の手を、一度胸元に押し抱いてから。
改めて…二人で、脱衣所の引き戸を開けて。湯船が待つ、外へと足を踏み出そうと。)
「は……んっ……ん、ちゅむ、…ぁふ……♡」
(湯気の曇りすら見える、硝子を透かした寒気を、ほんの少しだけ感じる、扉前。
ひったりと寄り添い合った、二人の少女の肢体は。まるで、端から同一の物であったかのように、同じ興奮の色に染まった物。
一足先に、すっかり一つになってしまったかのような、絡め合った指先に導かれるまま。寄り添うだけでは尚足りずに、肌と肌が捏ね合うように。
大きさこそ、圧倒的、としか言えない差が有るものの。それでも、彼女の雪玉に紅を載せたかのような、乳房の向こうに。
自身が抱く物と等しい、胸の高鳴りを覚える事が。いっそ、愛おしくすらあるような。
誓いの…だけで済ますには。少し、長すぎるかもしれない、そんな風に口付けて。唾液の糸もそのままに、ガラス戸の向こうへと。
湯気の向こう。たちまちその場に拡がったのは、白い…白い、景色。
枝振りも見事な木々が、そこはかとない自然さで、露天の湯船を横から、上から、包んで守る中。
深く掘り込まれた岩風呂は、沸々と温かな湯を湛えて、入浴客達を待っていた。
雪すら降りしきる早朝の寒気は、白い湯の温もりを想像してしまうと、いっそ寒暖差によるスパイスばかりを思わせて。自然、足取りが前へと、出されたのなら。)
「っひゃっぅ!…っふ……そ、うですね…?早く入って…温まりたい、です…♡」
(勿論そこには、貴女と、という言葉が。言うまでもなく、掛かっている。
裸足の足先が触れた、冷え切った石と、積もった雪の冷たさに。思わず、飛び上がるようにして。
掛かり湯も身体を洗うも、きっと、何処か忙しなく。二人で湯船に浸かる為に。)
■トルテ > (こっそりと友人の恥部を盗み見るお嬢様の黒瞳が、感嘆の声音に合わせてとろりと溢れ伝う雌蜜を目にして肉の雄蛇を跳ねさせた。今すぐにでも華奢な身体を壁に押し付け、蕩け切った香りで雄を誘うその身体を蹂躙しろとふたなり巨根が命じるも、それをしてしまえばもう戻れなくなる事なんてわかりきっている。そうなる前に大事な友人との小さな冒険を楽しみたいという想いから、熱烈に口付けに応えてくれる彼女の唇からも繋がる唾液の糸も名残惜し気にスライドドアを引き開く。その直前、更に身を寄せた彼女の下腹に巨根の胴部が押し付けられれば、煮えたぎる情欲がびゅるるっとあふれる先走りとなって一足早く彼女の肢体にマーキングの臭い付けを施した。そんな淫欲の残滓がへばり付いたままだからなのか、『早く入って温まりたいです』なんて他愛のない言葉にさえ蠱惑的な物を感じてしまったりもする。)
「ふふっ、ほら、リシェ、遅いですよ♪ 早く来ないと置いて行っちゃいますよ?♡」
(恋人繋ぎは外さぬまま、冬風に晒されようともいきり立ったままの巨根と豊満な乳房を揺らしながら、危なっかしいステップで飛び石を渡って湯船に向かうお嬢様。後頭に軽く纏めた亜麻色髪が、そこから飛び出す髪束を小動物の尻尾めいて揺らす後姿。そんなトルテに一拍遅れて追従する事になるだろう華奢な肢体を豊満な裸身で受け止めて、一瞬の密着にさえ溢れる悦びについつい「ちゅむ♡」と戯れのキスを触れさせたりして。幸いにな事に利用者が滑って怪我などせぬように対策が施されていたのか、運動音痴なトルテも無様を晒す事なく温泉の畔に辿り着くことが出来た。そしてその傍ら、裏返しに置かれた木桶を前にしゃがみ込み、折りたたんだ脚線にむっちりとした肉付きを浮かせながら濁り湯を汲んだトルテは――――にこっ。不意に友人に向ける笑顔の孕む不穏な気配に彼女が反応する前に)
「―――――えいっ♡」
(流し掛ける温水は、白皙の美少女の白金髪の肩から下に不意打ちの熱を刺し込ませる。一度は赤味を帯びる程の興奮に火照っていた肢体も、寒風の洗礼で柔肌表面の熱を奪われているはず。長時間の利用を前提とした緩めの湯水であれ、そうして冷えた身体には十分な驚きを与える事が出来るだろう。)
■リシェ > (少女の方は、何と言うべきか…もう、堂々と。大きく大きくそそり立った男根も。その向こうに、儚く息づくのだろう、女の証も。はっきり見てしまう。寧ろ見ずにいられない、意識するしかない、と言わんばかり。
確かに、もうこの瞬間から、壁に押し付けられたり…床に押し倒されたりでもして。その狂暴極まる男根に、貫き通されてしまったら…もう、止まらなくなるだろう。あらゆる形で、どろどろに染まってしまうまで。延々交わってしまいそう。
実際。臍より上まで、容易に達する亀頭から。勢い強く飛び出す、先走り…と呼ぶのが憚られる程、濃い雄臭に満ちた液体は。付着した肌どころか、少女の理性を、容易に焼きかねない代物。
だから、お互いに。今は外に出る事を、最優先。肉柱の感触、先走りの熱さ、幾度も触れ挿す唇の柔さなどに。逐一、ぴくんぴくん、肌を震わせてしまうので。歩みは、なかなか進まないかもしれないが。)
「とるっ……大丈夫で…すよ、ほら、こういうのは。相手は逃げないと、言いますし…」
(それでも。待ち受ける湯船の温もりを思えば。互いに、足取りが速まるのは、仕方がない話。
こちらも、何時の間にやら、きっちりと。長すぎる程に、長い髪を。くるくると襟足の方に纏め上げて。
おかげで、普段以上に、項やら何やら、晒す事となるからだろうか。唇だけでなく、そんな辺りにも、彼女の唇が触れてくる。
以前語り合った、証の話を思い浮かべてしまい。どぎまぎと視線を彷徨わせるから、足元不注意に他ならないが。
幸い、彼女と同じく、転倒する事のない侭。無事、目的の所まで。
つい、あちらこちら、意識を散漫に飛ばされてしまい。到底落ち着く事が出来無い為に。…その不意打ちには。全く、対処出来なかった。)
「……………!!?っぁ、つ、ぁ、あ……もぅっ…!とる、て……もぅ、…もぅ……!」
(人間?動転しきってしまうと、語彙など掻き消えてしまう、らしい。
熱すぎる訳ではないが、矢張り、寒空とのギャップに。強かに感じてしまう、温度差が。少女に、声にならない声を上げさせる。
盛大に飛び上がり、意味も無く左右を見回して、それから。様々の欲と、悪戯な気配とを溶け合わせた、彼女の顔を見下ろすと。
真っ赤に頬を染めたまま…両手を、突き出した。細いなりに、それなりの力を入れてしまった、両腕が。突き飛ばすように、彼女の肩に、もし触れてしまったなら…ひょっとして。)
■トルテ > (どうしようもなく重ねてしまう繰り返しのキスは、唇どころか頬や首筋、鎖骨など、狙いも曖昧な愛情の伝達手段めいて淡い代物。にもかかわらず、そうした刺激に密着する彼女の肢体が跳ねるいやらしさが、膨れ上がった怒張の興奮を冷めやらぬ物にしているのだろう。そしてトルテと同じく運動が苦手なはずのお姫様は、その体格差を見せつけるかの様に軽やかに追いかけてくる。白銀の背景に溶け込んでしまいそうな白肌と、そこに黄金の艶を与えた様な長髪。いつもは自然に流されているそれが、こちらと同じお風呂仕様で纏め上げられ、首筋を飾る後れ毛と共に儚げな魅力を強めていた。そんな、どこか妖精めいて現実味の感じられない美少女の、唇だとか胸の先端の淡い色付きが暖かな血のめぐりを感じさせて、抱き締めた際に伝わる体温と共に堪らない安心感を与えてくれる。そうした触れ合いにはしゃぎ沸き立つ心根が、普段であれば気品を重んじて決してせぬだろう戯れを彼女に浴びせた。)
「あははははははははははっ♡ リシェってば、全く無防備なんですもの。そんなに隙だらけでは、すぐにお財布とか取られてしまいますよ?」
(不意打ちの成功が引き出した可愛らしい反応に、お嬢様ははしたなくも屈託のない笑い声を響かせる。周囲にも漏れ聞こえるだろう若い娘の笑い声は、傷口から滲む血の臭いに反応するフカの群れの様に男達を引き寄せかねないだろうけど、今のトルテはそんな事さえすっかり忘れて、同い年の友人との心地よい戯れに身を浸す。再び先輩風を吹かせたその言葉も、当然トルテが経験した過去の醜態からの物。)
「――――っ、きゃあぁぁあっ!?」
(そんな風に偉ぶっていた当の本人もまた、か弱いお姫様からのまさかの反撃と言う予想外のアクションに無警戒の隙を晒し、折りたたんだ脚線のつま先だけで身を支える座り姿でわたわたと振る手で虚空を掻きながら――――ばしゃぁぁぁんんっと温水の中に倒れ込んだ。がぼぼぼぼぼっと盛大に泡を散らしつつ、予想外の角度で突き出される手足がばっしゃんばしゃんと温水を巻き、どうにかこうにか立ち上がったお嬢様は頭の上から盛大に湯水を滴らせ、にっこり笑顔で前髪を掻き揚げながら友人に近付いて)
「―――――お返しですっ!♡」
(ぐいっと乗り出す動きでたわわな双乳を重たげに垂れさせながら手を伸ばし、彼女の手首をしっかりつかんで湯船の中に引きこんでしまおうとする。)
■リシェ > (キス一つだけにすら、たちまち、逆上せ上がってしまいそうな程。彼女の口付けは快かった。
実際の感触が、極淡い物なのだという事など、差程関係なく。その口付けを施してくれるのが、大事な大事な、彼女なのだという事、それ自体が。身震いする程の、嬉しさで、気持ち良さ。
この侭だと、間違いなく。飛び石を渡る間に、腰が砕けて、へたり込んでしまいそうだ…などという事すら、考えてしまうから。
あくせく、彼女に追い縋っていく、少女の、常らしからない足取りの速さは。それだけ、必死だった、という事で。
それも有り、息を乱してしまう分。ますます、奇襲に対応出来なかったのだろう。
明るい、軽やかな笑い声。割と引っ込み思案だとされる彼女が。自分の前では、そんな表情を見せてくれる。
とっても有難いし、普通なら、微笑み返していたのだろうけど。今回ばかりは、流石に、そうもいかなかった様子。同じく、普段は見せないような勢いで。思わず、彼女の肩を押してしまえば……)
「やり、すぎっ…今のは流石に、トルテ、び…びっくりしたんです、から…っ……
も…ぅ………え、ぇ、っ…ぇ……?そ…それも、困りま…す、わたしのお財布、先ほどの…」
(ぷりぷり、腹立たしげにしていたものの。物の見事に、湯船の中へと沈んだ彼女が、間際に口走った台詞。それに思わず、色を失ってしまう。
…そう、少女の荷物の中には。それこそ、宿の者が、対処しかねてしまう程の。多分盗まれたとしても、盗人が逆に困ってしまう程の。大金が入っているのである。
勘定は出来なくとも、お金は大事、そのくらいは分かっている為に。急に不安が強くなり、脱衣所の方を向こうとした…途端。)
「!?と…トルテ、それ、待っ………きゃぁぁあぁ、っ!?」
(頭上の枝から、雪の塊が転げ落ちる程の。甲高く宙を切る、乙女の叫び第二段。
がし、と手を掴まれてしまった途端。どう足掻いても勝てる筈の無い、スタイルの差を重量差へと変換されて。あっという間に、バランスを崩して…落ちる。
顔と言わず頭と言わず。全身湯の中に潜ってしまい、暫し、ばたついた後。息を荒げて顔を上げ。きっと、自分の跳ね散らかした湯を。再び、被ったであろう彼女へと。じっとりとした目を向けてから…)
「……………ふ、…っふふ。…あ…は、…っ。あははは…っ……!♡♡♡」
(きっと、普段なら在り得ないのだけど。もう、声を上げて、笑ってしまいながら。湯船の中で、彼女に飛び付くように、抱き付いて。
幾度も上がる大きな声。はしゃぎ合う少女達の笑い声。…確かに、それを誰かが聞き咎めれば。興味を引かれ、或いは邪な思いと共に、足を踏み入れるのかもしれない。
或いは逆に。これだけ、姦しく声を上げていると。少なくとも、温もりを求める野生動物などは。あっという間に、散っていそうではあるか。)
■トルテ > (こちらと違って女の子らしい重さ控えめな少女の細身は、身体全体を後ろに投げ出すようなトルテとの綱引きに抵抗らしい抵抗もせずに湯船に没した。そうして立ち上がった白躯の見事なまでの濡れネズミぶりと、オレンジ色の双眸の可愛らしいジト目に見上げられれば)
「――――……っぷ、くふっ♡ ふふふふふっ、あはっ、あはははははははははっ♡♡」
(彼女の笑い声とシンクロする様に、こちらもまた再びの笑声を空に向かって響かせていた。その最中に飛びついてくる、お姫様らしからぬ活発な動きには驚きながら、それでも愛情いっぱいに受け止めて、二人諸共再び湯中にその身を浸す。彼女との邂逅は、いつだって煮え滾るふたなり巨根の獣欲と共にあったから、こんな風に普通の友達の様に笑い合える日が来るなんて思ってもみなかった。かつては同様に笑い合える友達だっていたはずなのに、淫魔に攫われてからは一変してしまった人間関係。その中で、こんな風に笑い合える親友と巡り合う事が出来たのが、前髪から滴る水滴に紛れて涙を滲ませてしまうくらいに嬉しかった。)
「はぁ……、はぁ……、はぁ………、はぁ……………」
(一頻り笑って乱れた呼吸を、親友の細身を抱きしめたまま整える。トルテの背は温泉奥で厳かな景観を作る石柱の立つ浅瀬に預けられ、それぞれ異なる柔らかさで拉げる乳房を重ね合わせたまま、じっと至近距離から彼女の視線に絡める黒瞳。)
「―――――……リシェ。わたくし、貴女の事が好き。大好きです。お姉様と出会っていなかったならきっと、お友達のままではいられなかったくらいに……」
(突然こんな告白をされても困ってしまうだろう。そもそも彼女はその立場上、そうした相手を持つことだって決して許されぬはずなのだ。それでも言わずにはいられなかった。この感情をなんて呼べばいいのだろう。愛情、友情、恋情、慕情、憧憬、そして淫欲。そうした感情がぐちゃぐちゃに混ざり合った強くて色濃い気持ちのうねりが、最も使い慣れた好きという言葉を持って親友に伝えられた。今はむしろ、肉欲とは遠い普通の友達めいた気持ちが心の大部分を占めているというのに、それでも密着する下腹部の中心で強張る灼熱は湯水の中にあっても一際強く感じられる。豊乳の先は先ほどからずっと尖りっぱなしで、濁り湯の揺らめきに隠れて見えないけれども、彼女の太腿が触れる恥肉はにゅるにゅると卑猥な感触を伝えている事だろう。)
「…………りしぇ………ん、ふぅ……♡ ぁむ、ん……ちゅ♡ ちゅる……れるぅ……っ♡」
(そのままゆっくりと近付ける顔が再び彼女の唇を塞ぎ、その合間から伸ばす桃舌を口腔内に潜り込ませ、彼女の唾液の味を堪能しながら舌と舌を擦り合わせ、絡ませていく。)
■リシェ > 「ふ……ふふ、は、あはは…っ…♡も…ぅトルテ、てば……あ…はは、あは……♡♡」
(二つの水飛沫を上げる事となった露天風呂。其処ら中に、濁り湯が飛び散ったかと思えば。たちまち冷えて、岩肌の上に消えていく。
それと比べて。濡れた湯船に反響する、二人の少女の笑い声は。当面消えないのではないかという程に。長く、響く事となった。
矢張り湯面を大きく乱して、飛び付いて、抱き締めて。入浴中としては、もう完全に、マナー違反なのだけど。そんな事、気にも留めず。身体で、心で、感じる温もりに身を浸す。
抱き付けば。抱き返されて。また大きく、バランスを揺らしつつも。今度は二人、支え合うようにして。
…そのまま。どれだけ長い事、笑い合っていただろうか。すっかり息が上がる頃になって。ようやく、声を収めると。)
「……っふ、ぁ。ふ………はふ… ……そう、いえばですね、トルテ……」
(やっと、落ち着いてきた辺りで。そろそろ、切り出す事にしよう。
彼女が、何かを話したいと言っていた。それは、大切な事なのか。切迫した事なのか。やはり、気になってしまうから。
湯船の、浅い岩肌に、彼女が背中を預ければ。寄り添うように、覆い被さるように。しっとりと身を寄せて。彼女と、温泉と、双方の温もりに目を細めつつ。
やがて、夜の前後を思わせて、対照的に重なる瞳。その中に彼女を映し込みながら。
…長い、長い間を置いて。ようやく紡がれた、彼女のその言葉に。少女はそっと微笑んで。)
「…知っています。わたしが、トルテの事を、とても…とても、好きなのと。同じくらいか、それ以上に。あなたが、わたしを…好きで、いて下さる事を。
わたしにとっても。トルテは大切で……特別で。本当に、大事な大事な……他には居ない、お友達、なんです……」
(快楽を交え合う、その行為に。少女は殆ど、暴力的な情欲や、支配的な征服欲、唯々シンプルな肉欲…そういった物ばかりを、感じてきた。それこそ、幼い内から、ずっと。
だから、恋情、慕情、そういった感情に関しては。きっと、大きく歪んだ思いをしか、抱いていないし…これからも、そうなのだろう。
でも、それだからこそ、逆に。大切な親友だと、はっきり言い切る事の出来る、彼女との関係が。何より深い、情なのだと、考える。
当たり前のような、美辞麗句を並べ立てた、愛の告白を受けるより。悩んで、悩んで、必死に搾り出してくれたのだろう、彼女の告白の方が。少女にとっては、何よりも喜ばしい。
悩まないで。苦しまないで。そう言いたげに、触れ合わされる頬と頬は。告げられた言葉の、前でも後でも変わる事がない、温もりを。彼女に伝えられると思いたい。
…いや、きっと、変わってしまう。硬く尖る、胸の感触。…大きく、大きく滾りきった、男根の熱さ。それ等に触れて、少女の頬も肌も。熱さを増さざるを得ないから。)
「く…っふ、ん……む、ぅふ、ぁ…♡……と…るて……わたしも。わたしも、大好き…ですよ……♡」
(やがて。極自然に唇が重なっていく。吐息も唾液も、舌のぬめりも、皆求め合うように。深く、深く、繋がり合って。
口腔粘膜、身体の中に、彼女の舌を受け容れる。その瞬間の心地良さに、ぴくん。と、抱き付いた肌を震わせながら…
岩肌の存在に、彼女の背へと、回す事の出来無い掌は。湯の中へ滑り落ちていく。
包み込まれるように柔らかく、湯船の温もりに、花を散らしたかのように色付いた乳房を擽って。触れたら竦むのかもしれない、臍の周りを辿り落ち。
そしてそのまま…向かう先は、決まり切っている。最初だけ、わざと焦らして。湯の中へと、ぬらつく淫液を滲み出させるのだろう、彼女の秘裂を辿る指。
上から下へ。下から上へ。そうして…男根を。辿るように指先が、根元から、裏筋を辿って。先端へと。)
■トルテ > (告白に対する彼女の返答は、当然と言えば当然の物だった。大人の駆け引きなんて望むべくもないお嬢様の本音なんて、老若男女の差を問わずに肌を合わせてきた娼姫にはとっくの昔にお見通しだったのだ。自分だけが気付いていなかったその事実に、何とも言えぬ気恥ずかしさを覚えて、かぁぁぁ…っと染まるその頬が、トルテの想いと同じか、それ以上にこちらを想ってくれているという言葉を聞いて大きく黒目を見開いた。少なくとも友達としての好意は持ってもらえているだろう。最近は親友として恥ずかしくないくらいに親しくなれているようにも思える。せいぜいがその程度のレベルだと思っていたからこそ、彼女の答えには驚かされた。はじけるような喜びは不思議と無く、けれども、触れ合う素肌から伝わる体温の様にじわじわと広がる喜びばかりがそこにあった。そして、『わたしも大好きですよ♡』なんて直接的な言葉で想いを告げられた時にはもう、奪うような勢いで彼女の唇を塞いでいた。)
「はぅ、ん、ふ…っ♡ れるっ、れりゅ…っ、ん、りゅ、ちゅぅうう…っ♡ りしぇ、好き……す、きぃ……っ♡ んちぅ、ちぅうう……ちゅぅぅうう……ッ♡」
(にちゅる、じゅる、じゅるる…っと水音の卑猥さを増していく同性の親友との口付け。それはもうキスなんて甘やかで可愛らしい物ではなく、口舌で行う性行為としか言えぬだろう淫猥な絡みつき。鼻息だけでは酸欠を免れる事の出来ない爛れた密着が、時に息継ぎめいて重なる唇を離す物の、そんな最中でさえ貪欲に相手を求める舌が無様なまでに延ばされて、口外でもにゅるにゅると彼女の舌腹を舐め擽ってしまう。その途中途中で気まぐれに下方へと流れる唇が、吸血鬼の如く彼女の首筋に牙を突き立て、深く深く刻み込む所有欲の赤。数日の間は消えないだろうキスマーク。虫刺されなんて言い訳も通用しないだろう淫らな痕跡。)
「はぁぁっ♡ ふー…っ♡ ん、ふぅう…っ♡ は、むぅ……ちゅ、れちゅるっ♡ んちゅぅう……っぷぁ、はっ♡ はぁっ♡ りしぇ、り、しぇぇえ……っン、ぁむぅ…っ♡ れりゅ、れりゅぅう…っ♡♡」
(興奮に爛れ切った熱息を響かせながら無意識に揺らめかせる空腰が、にゅるぅ、ぬにゅるぅうっと溢れる先走りと雌蜜で彼女のお腹と太腿に生温かな粘液を塗り広げる。もっと深く重なりたい。彼女と一つになってしまいたい。そんな想いのままに力を込めて、彼女の背筋を彷徨う細腕が、繊細な細指の先を潜り込ませるお尻の谷間。そのままちゅぷんっと不浄の肉孔に沈める中指を肉吊り鉤の様に曲げ、少女の白腹を用いたオナニーを加速させる。最近では恐る恐る前の方にも指を入れてみたりはするけれど、処女の間はずっとお尻ばかりを弄繰り回してきたトルテなので、一本だけの鉤指挿入でさえ的確に娼姫の弱点を抉り嬲って肉悦を昂らせる。)
「――――ぅあっ!♡ は、あッ、り、しぇ……んっ♡ ぁ、ぁ……ん、ぅ、ぅう…っ♡♡」
(そんな愛撫への返答の如く、無駄な肉付きの多いお腹を撫で下がっていく彼女の繊指に擽られるヘソ孔がびくんっと戦慄いてその指先を食み、今一番刺激を欲しているだろう灼熱には触れぬまま、白濁の色彩さえ湯水に散らし始めた雌溝を弄ぶ。泣き出す寸前の様に眉根を歪め、しかし、幾度も秘裂を撫でる指先の甘やかさにはどうしようもなく蕩け声が漏れてしまう。)
「はっ、はぁぁ…っ、り、しぇ、そ、こ……ら、め…っ♡ ひぅ、ん……っ、らめ、れすぅう…………んぅあッ!?♡ はっ♡ はぁっ♡ あっ、あぁぁあ…ッ!♡♡」
(淫行の最中にお姉様と交わした口約束を寸での所で思い出し、最早理性も溶け消えた舌ったらずな声音で、それでも膣への挿入に首を振る。―――が、彼女の洞察はどれほど深いのだろうか。雌華ばかりを可愛がるだけ可愛がって、散々焦らされて不満たっぷりに跳ねる巨根にあっさりと矛先を向けた指先に、今度こそトルテは憂いの消えた蕩声を響かせた。)
■リシェ > (それはもう。幾百、幾千、好きという言葉を。聞かされてきた。言わされてきた。
どれだけ望む事のない相手であろうと、犯されながら、好きですと紡がされたり。胎に白濁を注がれながら、愛していますと誓わされたり。
勿論、そうでない人も、多くはないが、居たものの。本当の本当に、好きという言葉の意味を、考える事が出来たのは。極々僅か…なのだろう。
そんな少女だからこそ、辿々しくも、それでも意を決して告げてくれた、彼女の言葉に。嘘も偽りも無いと、はっきり、感じる事が出来るから。
くすぐったくて。嬉しくて。温かくて…愛しくて。二人一緒に、言葉を忘れてしまいそうなのではないか。などと考えてしまう程。胸の奥が熱くなる。
口から零れる吐息に、火が付いてしまうかもしれない、そう思ってしまった頃に…彼女から、唇を重ねられていく。
もう、そうなってしまえば。止まる事が出来なくなるのは、少女の側も、同じであって。)
「んふ、っん、ん、ちゅ、んっぅ…♡っふ、ぅ、は…ぁぁぁ……♡好き、わたしも…です、と…るて……ぇ…♡
もっと…っはん、ん。む、ぁむ……♡もっとい…っぱい、好き…って、言ってください……♡♡♡」
(ねろりねろり、口中を求め合う。貪り合う。口腔を互いに犯し合うかのように、舌遣いは遠慮も加減も失って。とろけた唾液を、唇と言わず歯列と言わず、何処も彼処もに擦り込んでは。互いの味を、舌が覚え込むように。
息をする合間すら惜しんで、口外でも尚、絡み合う舌同士。伝い落ちて糸を引いた唾液が、彼女の喉に、胸元に落ちていくのが。そのままにしてしまうのが、勿体ないとばかりに。
這い下ろしていく指先で掬い取り。肌へと塗り込めていく。乱れる吐息に、水面の上まですら、跳ねて暴れる膨らみに。尖りに尖る、指先程もあろう、その先端に。
お返しのように、少女の側は。徹底して、口付けで責められる。痛い程吸い付かれ、強すぎる程の吸引は、しっかりと。その場に、鮮血ほどにも紅い痕を、刻み込む。
…彼女の、証。そう考えてしまうだけで、気が遠くなりそうで。びくんと背中を浮き上がらせ、更に喉を晒すように、彼女の上で震えつつ…)
「ん、っ、っ、ぅ゛……ひぅ゛…!?トルテ、っ、っふ、ゃ…お湯…っ…お…しりっ、中にお湯、入っ…っちゃ、っぁ、っ、ぁ、っあ…♡♡
ぁ…っ、ん゛ふ、…ん…わ…た……わたし、……もぉ゛っ……♡♡♡」
(湯船の外だったなら。ぷちゅんと、濡れた音を響かせていた、筈。
性器の側から溢れ出し、湯にとろけた蜜が、漂い貼り付く窄まりに。ぷつりと、彼女の細指を、埋められて。
押し込められたその指は。もう、何処が弱いのかなど、何もかも知り尽くしている…と言うように。実際、これまでに幾度も、弱い所を探られたのもあって。あっという間に、排泄じみた、禁忌の快感で。少女を追い上げる。
たまらず、仰け反り、乳房が跳ねて。前へ前へ、押し付けるような、薄い腹が。彼女の柔肌との合間に、逞しく膨れ上がった男根の幹を、挟み込んでは。腰がくねる都度、擦り付けられる。
腹と腹。腰と腰。隙間を辿り縫うように、指先を這い下ろしていけば。臍が、秘裂が。僅かに擽っただけでも、しっかりと、応えてくれる。
雄だけではなく、雌としても。…彼女の全身が、昂ぶりを覚えていてくれているのが。矢張り、とても嬉しかった。
本当ならそのまま。どちらでも、気持ち良くなって貰いたかった…かもしれない、けれど。擽る指先に対し、ひくひくと揺れる秘裂と裏腹に。彼女は、首を横に振る。
…思えば、彼女と、数え切れない程、肌を重ねてきたものの。前の孔を、彼女が使ったのは、見た事が無いし…それ以前に。確か、其処は護られているのだと。聞いた事が有る…封が破られたという事は、知らなくて。
だから、その思い込みも有ったのだろう。程無く、少女の指先は。いつも通り、男根へ。)
「は…っぁ、ぁっ、ぅ゛…♡トルテ…の、指ぃ…お尻の、あ…な、こんな……にぃ、ぃ゛っ…♡
っぁ、っ、ん、っひぅ゛ぅ…!!♡♡も…こんな、っ、もぅす…ぐっ、良くな…っちゃ、っ……っぁ、あ、んっ、ん゛ん…!?♡♡」
(どろどろとした先走りを、湯の中に散らしていく、亀頭に触れて。それだけで、かっと子宮が、下半身が熱を増す程。
竦むように、力の入る括約筋が。擦り上げられる直腸襞と、曲げられた彼女の指とを、思う様擦れさせて。
舌を突き出し、竦めた瞳に、涙すら浮かべ。…きゅぅ、と。搾り取ろうとするように。手の中に、男根の括れを包み込めば。
同じように、泣きそうな顔の彼女。その瞼に、唇に。二度、三度と口付けながら。)
「我…慢、出来な……ぃ、です……今日…お尻にも、…っぁ、ぅん…♡こ…っちにも、トルテ…のが、欲しい…
い…っぱい、お腹の奥……まで、ごりごりして、っ…トルテの精子で、満たし……て、下さい……♡♡♡」
■トルテ > 「ふあぁぁぁ……ッ!?♡ す、き…っ♡ 好き、ぃ…っ♡ リシェ、わたくし、ぁ、んんぅ…っ、好き、なんれしゅ、りしぇが、すき、ぃい……っ♡」
(彼女の唇が紡ぐ『好き』という言葉。それによって打ち震える心の芯。彼女もまたトルテと同じくそうした感動を覚えているというのなら、何度でも何度でもそれを返してあげたくなって、請われるままに溢れる恋慕を言葉に乗せた。こちらが彼女の首筋に浮気なキスマークを刻むのと同様、彼女の舌もまたトルテの柔肌を擽り降りて胸の谷間へと伝い落ちる唾液を舐め掬う。そうしてその舌が、豊満な肉丘を丸みを歪ませながら頂きにて震えるピンクの蕾に至るなら、愛撫というにはあまりに淡い刺激でさえもぴゅるるっと白濁のミルクを噴き零し、桃香の体臭に母乳のまろやかさを混ぜ込んだ。)
「いいん、れすっ♡ リシェのお尻、なら、汚くない、から……大丈夫、ですぅ……っ♡」
(まるで理屈になっていない無茶苦茶なセリフを彼女に返し、むしろ湯水の流入に背筋を震わせる少女の喘ぎに嗜虐を煽られたかの様にグチリと肉皴を引き延ばして温水と共に背徳の悦びを注ぎ込む。その刺激に彼女の美乳が揺れ弾むなら、先程の愛撫の返礼とでもいうかの様にトルテの唇が少女の乳首を食み転がす。赤ん坊の様にちうちうと、乳首の形が変わってしまいそうなくらいに吸いついて、しかし、その下腹に淫液を塗り付け続ける巨根のサイズは他者を殴り殺せそうなくらいに力強い野太さと硬さで彼女の臓腑を押し抉る。そうして、もどかしさばかりが続く柔肌オナニーに、可愛らしくも卓越した淫技を覚え込まされている娼姫の繊手が合流すれば)
「んにぁあ…っ♡ はっ、あっ、おちん、ちん…っ♡ りしぇの、ゆび、ぃ…っ♡ すきっ、すきっ、す、きぃ……っ♡」
(恋慕の告白が愛撫の気持ちよさへの感想に堕している事さえ気付かず、再び持ちあがった唇に触れられた瞼を切なげに震わせる。彼女の後孔へと潜り込ませる指が、1本から2本、あっという間に3本まで増えてしまうのは、排泄孔への爛れた刺激にも悦びばかりを持って応えてくれる彼女の喘ぎに誘われたがため。せわしなく揺らめく二人の少女の肢体が、ぴちゃぴちゃと波立てる白濁湯。その湯船の下では、雄雌入り混じる発情液に、高貴な少女の後孔を潤ませる腸液までもが混ざり込んでしまっている。理性が残っていれば、後々の利用者への迷惑なんかも考えたかも知れないけれど、今のお嬢様にその余裕はない。むしろ、親友がそれを理由に行為を拒んだとしても、その拒絶にさえ雄欲を滾らせて無理矢理奪っていたかも知れない。)
「あぁ…ッ♡ ふわぁぁあ…ッ♡ あ、あげ、ますっ、わたくしのおちん、ぽ……リシェのおまんこにも、あなる、にもぉ……っ♡ はぁっ♡ はぁっ♡ ふ、ぁあ…ッ♡」
(もう一刻の猶予も無い。この瞬間にも暴発し、湯水の中に黄ばんだ白濁ジェルをまき散らしてしまいそうな怒張をもどかし気な手つきで無理矢理引き下げ、排泄孔を抉ったままの指先で強引に彼女の位置も調整し)
「あっ♡ あぁ…ッ♡♡ ふにゃあぁぁあぁあぁあぁああ~~~ッッ!!♡♡♡」
(ずりゅりゅりゅりゅっと挿入すると同時に解き放つ。狭肉を無理矢理押し拡げて子宮口を踏みつぶす巨根その物よりもなお熱い白濁の溶岩が、どぷっ、ごぷっ、ぶびゅっ、ぶびゅるるうっと彼女の最奥を蹂躙する。湯水の中でもはっきりと感じられるだろう中出し精液の熱の広がり。しかし、その余韻に彼女を浸らせてあげる事すらできぬ肉欲の滾りは、射精の最中にも関わらず苛烈な抽送で友人の小躯を突き上げ始めた。)
■リシェ > 「っぁ……♡トルテの…声、言葉、気持ち良い…♡も…っと…好き、って、もっとぉぉ……♡」
(むずかりながら、甘えるように。好きというその言葉を、少女は強請る。
鼓膜から、聴覚から、その単語が滑り込んでくる度に。ひくん、ひくんと小刻みに震える身体は。もう彼女の声だけで、快感を覚えているような有様で。
甘えたな欲求その侭、ちゅぅ…と音を立てて、ぷっくりと充血する、彼女の乳首に吸い付けば。途端に溢れ出す、熱く濃い乳汁も。まるで咥内射精を受け止めたかのような、肉欲への充足と。甘くて熱くて、狂おしい程の、愛しさを沸き上がらせる。
弾力を強める乳首を、繰り返し吸い立てて。時折、甘く歯先で扱き。指で強く捏ねたりもして。射乳と共に、膨れ上がるのだろう、彼女の覚える快感を。何度も、何度も繰り返させる。)
「っひゃ、あっ、ぅ…っ゛…!?んぅ――っふ、ぁ、っ、ぃ…いっ…!指っぃ゛…気持ち、良…の…っぉ゛っ……!!♡♡」
(理屈ではなく、それ以上。きっと。お返しのように食まれる乳首は、彼女のように、射乳の悦びこそ無いものの。性感帯として、堪らないほど、快感を与えてくれる。
ましてそれが。彼女に吸われて、舐られて、ともなれば。快感は一入に。それこそ、目に見えないものの、快感その物を、噴き出しているかのように。身を仰け反らせて、悶えてしまう。
…そのまま。悲鳴を上げるかのように、跳ねる声。じゅぐ。じゅぐり。湯の中で妖しく蠢く、彼女の手が。もう一本、更に一本。窄まりをこじ開けて、腸内へと、指先を送り込んだから。
思い切り拡がった菊座は、沸き出す腸液と、雪崩れ込む湯を混ぜ合わせて。敏感な腸粘膜が、焼け落ちてしまいそう。
堪らない気持ち良さに、きゅ、きゅ、と膣孔は竦み上がり。次々と湯の中へ、淫らな蜜を押し出して…下半身を痺れさせ、甘い痙攣を繰り返している感触は。
臍の周囲へ擦り付けられて、乱れた鼓動に揺れる下乳の辺りにすら、到達しそうな男根にも。下腹の強張りとして、擦り付けてしまう筈。
気持ち良い。好き。二つの感情は、きっと、彼女に対してなら。躊躇う事なく、一つに出来る。
あらゆる体液が混ざり込んで、白濁とした色合いを、より濁らせてしまいそうな湯の中で。窄まりを拡げて抉る指遣いに、持ち上げられるようにして。浮き上がった腰が、びくびく、幾度となく跳ねる。
もう止まる筈のない欲望を、思う様口にして。求めたのなら、応えて貰える。後孔諸共持ちあげられれば、ゆらゆら、男根へと擦り付けていく、淫蜜塗れの性器へと。熱い、熱い切っ先が押し当てられて…)
「…たくさん、っ…♡♡たくさん、好き……って、して…下さいね……?♡
トルテの……大好きな、トルテの…♡おちんぽも、精子も、わたし……欲しくて、溜まりません、か……ら、っっ゛、っ…!?」
(ちゅ。持ち上げられた分、上から。彼女の唇に、唇を重ねて。その侭啄むように触れさせながら、紡ぐ声が。ずんっ、と。胎を抉った質量に、一瞬、詰まらされてしまい。)
「っひっぅ゛…!?っぁ、あ、…んっんん、っ、っ…!?っひゃ、っ、ぅあ、…ふぁぁあぁぁぁ、あっっ…!!♡♡♡
っぁ、っぁ、ぁ…ぁ…♡♡びゅ…くびゅくっ、精子、ぃ゛…っぁ、ぅぁ、と…とるっ、トルテの、っ、おち…んぽい…っぱいぃ………♡♡♡」
(次の瞬間には、ごづん、突き上げられて、抉りきられた子宮口へ…その先へ。湯とは比べ物にならない、火傷しそうな熱い、熱い白濁が。一気に噴き上げ、雪崩れ込む。
もうその瞬間、あっという間に、絶頂の極みへと圧し上げられてしまいつつも。びくんびくんと、小刻みな動きを繰り返す細腰は。搾精と、それがもたらす快感とが、とことん染み着いている為に。
求める程に、彼女の方からも、浮力を借りた突き上げで。強く強く、子宮口まで抉られる。見る間にたぽたぽに膨らんでしまう子宮毎、振り回される快感は、少女を絶頂感から戻らせず。当然のように、二つの肉孔は、男根を、指を。喰らい付いて離さない。
……二人密かな、湯船の中で過ごす時間は。まだまだ、始まったばかり。約束通り、前も後ろも、それ以上も。彼女を何度も、受け入れていく。
そしてそれが終わった先にも。部屋で、布団で。時を惜しんで求め合う、甘く爛れた夜が待っている。
休日の逢瀬は。すっかり宿に泊まり込み、明日の朝まで帰りも忘れ。長く長く…)
■トルテ > (本当は他にも彼女に伝えたい事があった。そもそも、告白のどさくさに紛れて伝えてしまった『お姉様』の存在、そのお姉様に貴族令嬢としての唯一の価値ともいえる処女を捧げてしまった事。それらを一番の友達である彼女に伝えて、大人になった事を祝福してもらって、得意げに自慢して、羨ましがられたり、なんなら少し嫉妬してもらったり、そんなやり取りも夢想していたのだ。けれどもこうして始まってしまえばもう、先程脱衣所で感じた危惧そのままに、止める事など出来はしない。)
「あ…っふ♡ はふっ、ふ、う゛ぅぅう…っ♡ ん、ぅ……ふぅう…ッ♡」
(射精の勢いが弱まるのに合わせ、子宮を跳ね揺らす苛烈さも徐々になりをひそめていく。しかしそれは、一般的な男性と同じ性欲の減衰を理由としての物ではない。むしろ余程に淫猥な、注いだ精液をじっくりと彼女の膣襞に染み込ませる様な、そんな意図が含まれてのペースダウン。それでも、拷問具めいて凹凸のはっきりとした硬肉の出し入れは、大きく張り出したカリ首で膣肉を潤す愛液と注ぎ込んだ精液のカクテルを溢れさせ、タンパク質の固まった淫行の残滓を温水の波間に漂わせる。そんな湯水の表面に白色の染みを広げるのは、口腔に噴き出した射乳の余波。リシェの白肌とはわずかに色味の異なる母乳を、射精直後の小休止中のトルテの舌が舐め清め、そのまま北上した唇で再びレズキスの淫音を奏で始める。その間にも全力疾走の後のストレッチの様に、柔らかな動きで腸壁を弄び続けるお嬢様は)
「はぁ…♡ はぁ…♡ わたくし、も……リシェのおまんこ、大好き、ですぅ♡ だから、……ね、また………んっ♡」
(彼女の返答を聞きもせず、一方的な懇願と共ににゅるるんっと巨根を引き抜く。途端どばっと溢れる白濁と、剛直の失われた空白になだれ込む多量の湯水。そこに狙い過たずにゅる…っと潜り込む巨根が、肉塊の体積で白濁交じりの温水を噴出させて)
「はっ♡ んっ♡ あんっ♡ あっ♡ はぁっ、はぁっ、はぁっ、はっ♡ りしぇ、すき、すき、すきぃ…っ♡ りしぇのおまんこっ、おまんこっ、おひめさまおまんこ、ぉ……っ♡♡」
(もう自分が何を口走っているのかさえ分からぬまま、それでも親友を喜ばせたいという想いのままに劣情と愛情の絡み合った気持ちを連呼する。ずどっ、どちゅっ、ばちゅっ、どちゅんっと力強いストロークで少女の美乳を撓ませて、不意打ち気味の排泄を錯覚させるべくいきなり引き抜いた手指で彼女の下肢を持ち上げ行う体位変更。先ほどまではトルテの背を受け止めていた石柱に、彼女の白乳を潰す様に押し付けながら立ち上がり、膝下だけを湯中に沈めた立位後背で突き上げる。わざわざそんな風にしたのは、先程の様にいきなり全て引き抜いた淫液まみれの巨根にて――――ずにゅろぉぉぉおっとわざと緩やかな動きで背徳の拡張感と肉浣腸の圧迫を際立たせる後孔挿入を行うため。いつだって様々な客の変態的なニーズにこたえるため、そちらの孔の洗浄を怠らない彼女であれば、たっぷりと腸液が絡んだ状態で前孔を抉ったり、両孔セックスに湯気立つそれへのお掃除奉仕をお願いしたりも出来るだろうという小賢しい考えの元。幸いにしてトルテが一旦の落ち着きを取り戻すまで、二人の逢瀬に割り込む他者は現れず、かなりの数の交わりに様々な体液の絡みついた体躯を互い違いに洗い清めて部屋へと戻る。そして少し早めの昼食をとった後は、今度は自室の寝具の上で絡み合う。)
「――――ふふっ、おはようございます、リシェ♡ こうして落ち着いてリシェの寝顔を見ていられたのも、もしかしたらこれが初めてかもですね」
(そして気を失うように眠りについたその翌朝、彼女よりも少し早く目覚めたトルテが肘杖をついて観察していた眠り姫の目覚めに囁くピロートーク。王城から辞する父にタイミングを合わせた慌ただしい逢瀬の中では味わえなかった、親友とののんびりとした朝の時間も楽しむ特別な日は、きっとトルテの記憶の中で永遠に色あせる事無く残る事になる。)
ご案内:「九頭龍の水浴び場」からリシェさんが去りました。
ご案内:「九頭龍の水浴び場」からトルテさんが去りました。