2019/08/16 のログ
ご案内:「九頭龍の水浴び場/岩風呂」にカインさんが現れました。
■カイン > だいぶん暑くなってきたこの時期でも風呂は良いもんだなあ…」
宿の一つにあるに設えられた露天風呂、
大きな湯船の中に1人身を浸して心底しみじみと言った調子の声を出す男。
体が芯から温まっていく感触に息を吐きながら、体を大きく伸ばし。
「用心棒稼業は楽でいいんだが、時間が長いのがな。
この時期は雨が降るし…困ったもんだ。
いつでも温泉に入れるような場所ならいいんだが」
そんな場所はこの湯の線源である山脈の方でもそうそうあるものではない。
小さくないものねだりをぼやきながら、熱を強く感じるように湯の中で腕を伸ばし。
■カイン > 「…これ以上はさすがにやめておいたほうがいいな。
また明日、目が覚めた後に入るとするか」
体がずいぶんと温まったことを確かめるように体をほぐし、
立ち上がった後にその場を後にしていくのだった。
ご案内:「九頭龍の水浴び場/岩風呂」からカインさんが去りました。
ご案内:「九頭龍の水浴び場 休憩所」にシャロンさんが現れました。
■シャロン > 日頃は九頭竜山脈の麓で働く少女の、ちょっと遅めの夏休みはまだまだ継続中だった。
昼間は王都でショッピングやら観劇やらを楽しみ、夕方頃に帰ってきての連泊だ。
日が暮れても暑いのは変わらず、一風呂済ませた後にも関わらず、しっとり汗が浮かぶ程。
ともあれ、少女は今宵も浴衣を身に纏い、休憩所でのんびりと過ごしていた。
「暑い時期にはやっぱり、アイスクリームですよねぇ」
今夜のお供は、ガラスの器に綺麗に盛られた三色のアイスクリーム。
白はバニラ、ピンクはいちご、緑は抹茶とのこと。特に緑はレア物らしい。
更に、上にはちょこんとさくらんぼが乗っていて、口直しの求肥が三つ程。
豪勢なデザートに舌鼓を打ちながら、にっこり笑顔の上機嫌である。
ご案内:「九頭龍の水浴び場 休憩所」にアゲハさんが現れました。
■アゲハ > そんな暑い中――黒いドレスを着て。汗をうっすらかきつつ、ハンカチで拭いながら。歩く少女が、通りかかる
「いらっしゃいませー、涼にお花―、お花はいかがでしょうか―」
なんて――小柄な声に似合う、少女らしい声音をしながら。
ゲージ状のカゴいっぱいに入った、たんぽぽ、百合、薔薇を揺らして。
「あ、休憩中のおねーさんっ、一本いかがでしょうかっ」
休憩所にひょこっと顔を出し、スマイルで声をかけたりして
■シャロン > はむはむ、とアイスクリームを半分ほど食べ終わった頃のこと。
温泉宿には珍しく見える黒いドレスを身に纏った女の子が、休憩所にやって来るのが見えた。
ハンカチで汗を拭っているのは、きっと温泉宿について直ぐだからなのだろう。
それにしても、こんな夜中に――と首を傾げていると、何やら売り始めた様子。
物珍しげに観察していると、丁度視線が交わって。
「おや、私ですか?……そうですねぇ、では、押し花に使えそうなのを幾つか頂いても?」
籠いっぱいの花は、どれも綺麗に咲き誇っている様子。
これならば、生花として愛でた後、枯れぬ内に栞にしてしまえるだろう。
とりあえず、幾らかの金子が入った巾着財布を取り出すと、彼女のチョイスをのんびり待ってみる。
■アゲハ >
「あは、ありがとうございますっ」
良かったと、手を合わせて――
「――押し花。押し花ですか……」
むむっと、眉間にシワを寄せて考えて――
うーんっと、カゴの中を覗き込み――
「ゆ、百合と、薔薇でいかがでしょうかっ」
すすすっと、カゴの中を見やすいように前に出しながら。これとか、これとかっ――と、少し小さめの百合と薔薇を1輪ずつ、差し出して――
「ど、どうでしょう?」
チョイスに自信がないのか、不安げに様子をうかがう
■シャロン > 「いえいえ。折角の機会ですし、どの花も可愛らしいですからね?」
選んでもらった花は、百合と薔薇。どちらも可愛らしくて丁度良い。
これならば綺麗な押し花を作ることが出来るだろう。素晴らしいチョイスだ。
「ん、えぇ、えぇ。この位が丁度良さそうです。えぇと、お幾らでしょうか?」
不安げな彼女に笑みを向けると、こてんと首を傾げてみせる。
その横では、涼やかな空調の中でもゆるりとアイスが溶けていく。
■アゲハ >
「えへへ、ありがとうございますっ」
二度目のお礼だ。褒められたから、へニャリとした笑顔を魅せて。
「二輪で4ゴルドになります」
アイスクリームが溶ける暑さ――
夏日、そしてドレスのせいか、汗をかいていたからか。
手渡しで二輪、差し出すほどの距離になれば。
甘い甘い、蜜の香り――。少し、身体が疼くような、火照るようなそんな香りが鼻腔をくすぐって――
「たまに売りに来るので常連さんになってほしいという願いもかけて、お安くしておきますねっ」
■シャロン > 「いえいえ、どういたしまして、ですよー?」
へにゃっとした笑顔に、同じ様な笑顔で答える。
一瞬にして、温泉宿の一角に脱力系空間の完成だ。
「ん、それじゃ、これで大丈夫でしょうか?」
お財布から幾らか硬貨を渡すと、代わりに花を受け取る。
彼女との距離が近づくと、ふわりと漂う甘い香りが鼻腔を掠めた。
花の蜜を連想させるそれは、ちり、と下腹部に淡い熱を灯して。
「そういうことなら、またお花が必要な時にお願いしちゃいましょうか」
空調の効きが悪いのかしら――などと考えながら、ぽかぽかと火照る身体を持て余す。
悪意のある魔術や薬ならば白竜の加護で抵抗出来るのだが、善性すら感じる彼女の香りには、全くの無防備だった。
■アゲハ >
「はい、まいどあり、ですっ」
よかったぁ、売れたぁなんて。ホッとしたように息を吐き、華を渡し、代金を受け取る。
「今日はお客さん、お休みですか? この辺りの人です? あ、お話とかしても大丈夫です?」
アイスクリームをちらりと視て。籠を地面に置きながら。少女自身も暑かったからか。少し涼んでいくことにしたようで――もう一歩近寄れば、やはり。さっきよりも濃く甘い匂いがする――
■シャロン > 売れたことに安堵して、胸をなでおろす彼女。
その仕草の可愛らしさに、くすくすと笑みをこぼす。
問い掛けには頷きつつ、そっと隣を勧めてみよう。
「えぇ、お休みです。普段は王都じゃない所にいるのですけど、夏休みみたいな感じです。
お休みしていくなら、お隣にどうぞ――んー、アイスクリーム、食べます?」
ちらりと視線を向けた様子を微笑ましく思いつつ、お近づきの印に、と問うてみる。
その間も甘い香りはふわふわと漂い続けていて、彼女が近づく程にその濃度が増していって。
丁度隣にやって来る頃合いには、なんだかふわふわと高揚した気分に陥っていた。