2022/10/15 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」にロイスさんが現れました。
■ロイス > 夕焼けに染まる王都の冒険者ギルド。
そのテーブル席で、男が一人、腕を組んで座っていた。
その目線の先にあるのは、
「……困った」
への字口でそう言う男の前には、飾りが掘られた高級そうな箱が置かれている。
その中身は、今日男が貰った追加報酬である。
具体的に言うと――媚薬である。
今日の依頼主である貴族にもらったもので、曰く無色無臭無味の三拍子揃っていて、しかも男女ともに効くとかいうものらしい。
依頼主は好色で有名だったので、恐らく善意だとは思うのだが、この街に住む人間誰しもが好色だとは思わないでほしいと思う。
「まさか、要らないとは言えないしなあ……」
身分が上の人間だ。断ったら角が立つ。
かといって、捨てるというのも気が引ける。
いっそ売ってしまおうか、とも考えるが、
「無味無臭無色の媚薬なんて、そうそう売る訳にも……」
絶対ろくな使われ方をしない。確信できる。
死蔵するしかないか……と溜息をついた。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」からロイスさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」にエレイさんが現れました。
■エレイ > 「──~♪」
雨がしとしとと降り注ぎ、普段に輪をかけて人気のない住宅街の路地を、
ピーヒョロロと下手くそな口笛を奏でながら、一部に赤いラインが入っている意外はほぼ全てが銀色の番傘という
奇妙な物体を担いでのんびり歩く、金髪の男が一人。
傘を携えている代わり、普段羽織っている銀色のジャケットは今はその姿は見えず。
食事を終えた後、暇つぶしを求めてブラブラと大通り、路地裏と歩いてきたが、特に何か特筆するものと遭遇するでもなく、
気がつけばこの場所まで辿り着いていた。
先の二箇所に比べると、余計に事件性の少なさそうなロケーションではあるが──
「……まああ人生ドコでナニが起こるか判らんもんだからな」
なんて小さく笑って独りごち、軽く肩をすくめて。
適当に視線を彷徨わせて住宅街の景色を眺めつつ、ぱしゃ、ぱしゃとマイペースに歩を進め続ける。
■エレイ > やがてそのまま男の姿は遠ざかり──
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」からエレイさんが去りました。