2021/12/02 のログ
サティリア > 「あはは、荒くれ者。えぇ、えぇ。でもそういうものでしょう?
ふふ…貴方も、それにこう見えて私もお転婆ですから」

クスクス、と笑いながらエールを飲みつつ視線を送り。こちらのことをどう思ってるのかは分からないものの、自分で言うのはなんだけどそう悪くない美貌をしている。そんな中でも冒険者などやるくらいなんだからどこかズレている、ということを示してみせ。

「なるほど…私は親から魔法だけを教えられたので」

肉を食べ、串だけになったそれをクルクルと回して光の線で軽く星のマークでも描きながら呟き。確かに魔法の才能、それに魔力の量は潤沢であるからには両親の教育は正しく、それには感謝もしている。

「ふふっ…私からしたら誰かを守れるその力も嬉しいですよ。それに家庭を持ったらその力で家族を守れるでしょう?」

自分で言っておきやがらチクリ、と胸が痛む。父も彼と似たように武器を使って戦い、母や幼い私を守ってくれていた。しかしながらそれでも捨てられたことを思えば複雑ではあるものの、それは人それぞれ。ゆえに自分にはない力でしっかり大切なものを守れるその環境が羨ましかった。自分は産まれた子と引き離れてばかりだったから。

「そうですね。それじゃあ──果実酒を」

出されるメニューを覗き込みながらうーん、と悩む声をあげるとメニューの端に小さく載っていた果実酒を選ぶと店主を呼び、果実酒とあと少なくなっていた串焼きを頼みながら「貴方は?」と声をかけ。

カルム > 「お転婆、には見えないけどなぁ。何というか、良家のお嬢様という雰囲気しか感じられないよ。
それでも、世間一般では冒険者は、荒くれ者、となるのだから。」

世間はそう言う風に見ているんだろうなぁ、と笑ってうなづいて見せる。
ただ、彼女は、その容姿、雰囲気からお転婆、という言葉には似つかわしくないと、思ってしまう。
一応、その位は見てわかるんだ、という認識を。

「教育という物すら、受けてないから、素直に羨ましい。」

田舎の三男坊だ、食い扶持稼ぎが出来るなら兎も角、基本的には食い扶持を減らすために捨てられたり売られたりだ。
そういう意味では、自分は未だ運が良かった、捨てられることなく育ててもらい、家族の為だとは言え、自分から冒険者へとなる道を選ばせてもらえた。
そして、今も未だ、冒険者として生きて居られるのだから。
学ぶ、という物は、お金持ちにしかできない事だと、思っているからこそ、羨ましく思う。

「?不思議な事を言う。その、魔法の力でも、人を守る事は出来るじゃないか。
ローレリスさん、貴女も守る力はあると思うよ。
それと、ああ、結婚したりするなら、伴侶が居るなら、全力で守る、それは、力がある無しではなくて。
そうしたい、そう在りたい、という願いも、あるけれど。」

何か複雑な事情があるのだろうか、雰囲気に変化があった気がする。
それでも、魔力を持つ、魔法が使えるなら、人を守る事はたやすいはずだ、と首を傾いで問いかける。
彼女だって、護る力は、持っている、と。

「じゃあ、俺は、エールを。」

果実酒を頼む彼女。
男はエールのお代わりを求めて、店主に注文をする。
そして、益体の無い話を、のんびり続けていくのだろう―――

ご案内:「王都マグメール 平民地区2 屋台」からサティリアさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2 屋台」からカルムさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 冒険者ギルド」にロイスさんが現れました。
ロイス > 金髪の男が、ミレーの青年相手に何か話している。
青年は緊張の面持ちのようだが、金髪の男はそれに対して安心させるような笑みを浮かべて。
そして、いくつかの書類を渡せば、青年は戸惑った様に――しかし、安堵した笑みと共に、去っていく。

それを見送って、男は机の上にあるボトルから葡萄色の液体をグラスに注ぐ。
ワインではない――葡萄ジュースである。

「(流石に、相談事を受けるのに酒を呑むわけにもいかないからね)」

などと思いつつ、その中身を一気に煽る。
酸味のある濃厚な甘味が、口いっぱいに広がる。
それに安堵しつつ、男は「うーん」と少し考えるようにする。

「しかし、ミレーの人達の面倒を見るのは良いんだけども。
まさか、結婚の手続きの世話までする事になるとは……」

奴隷は結婚できるのかとか、奴隷と平民の場合はどうなのかとか。
冒険者として面倒を見ているミレーから、そんな相談を受けた時には途方に暮れたものだ。
その上で、知り合いの貴族などに相談したり、自らも勉強したりして一定の回答を与えたが――いい加減、自分の立場を見失いそうであった。

「とはいえ、困ってるのを放っておくわけにもなあ……」

もっと人脈があればなあ、などと、少しズレた事を思いつつ。
慣れない調べものなどをした自分にご褒美と、高級葡萄ジュースを呑むのだった。

ご案内:「王都マグメール 冒険者ギルド」からロイスさんが去りました。
ご案内:「ヴァルケス武器防具店」にコルボさんが現れました。
コルボ > 店の受付で経理の書類をまとめながら、客が来るのを待ち続ける男が一人。

「……にしても」

非常勤の店員として雇われるきっかけになった店主であり職人のイーヴィアへの依頼。
その際に、職人はあくまで彼一人で、他の店員は事務や営業でしかない。

「よくこの数をあの質でこなせるもんだ。」

 書類の整理を、経理をやればやるほど伺えて来るドワーフの職人の評価に
 頭を掻きながら。

「さって、今日はっと……。」

 依頼にしにくる客が来るか、受け取りや支払いに訪れる者がいるか。

客を待ち構えながら。

ご案内:「ヴァルケス武器防具店」からコルボさんが去りました。