2020/11/22 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区2 小川橋」にカウロンさんが現れました。
■カウロン > その日は不思議な夜だった
仕事の振り分けをする斡旋所や依頼掲示板で得た依頼をこなし、食事も終えて宿で眠りにつくはずだった
しかし不思議と眠れず、昼間とは違い寒気が満ちている外で白い吐息を漏らす
なんとなしに歩き続け、屋台でもあれば一杯干して体を温めてから寝床に潜ってもよかったかもしれない
しかし、海までつづく排水も兼ねた小川橋にまで足が伸びてしまえば、川の流れる音を聞きながら。
カウロンは橋のアーチの中央までいき、曲線を描いた場所から小川の流れるのを見ながら、袖口を繋ぎ、両手を隠すようにする。
内側で冷えぬよう温め合う手と、鼻先から口元を隠す首覆い。
尾は換毛期を経てその毛量から冷えないものの、ふわりと左右に奮っては少しの間、月夜の木橋で時間を潰していた。
今の時間帯では誰も橋にかかることはない。
この小川では身投げすることもない、なんの謂れもない橋である。
せいぜい待ち合わせに使われる程度のものだろう。
「やれやれ、こうも冷えていたら頭が冴えるばかりだ。」
眠気が来ずに、脚を伸ばした外の空気。
余計に目が冴えてしまい、獣の耳がヒュゥと風が吹くとぺたりと伏せてしまう。
手元にスキットルでも持ち込んでいるべきだったと、胃が熱を欲している。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2 小川橋」にシャルロッテさんが現れました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2 小川橋」からシャルロッテさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2 小川橋」にシャルロッテさんが現れました。
■シャルロッテ > 「ふぅ…ちょっと…呑みすぎたかな…」
と…帰り道…もう夜も更け、閉店間際まで呑んで居たので…少しふらつきながらも、夜風は気持ちよく…
魔法のライトで足元を照らしながら、ふらふらと…
いつも通りに小川橋に差し掛かった頃。なんだか人影が見える…
「あぇ…こんなところに?」
少し危険を感じて、引き返そうかな?ともおもうも…
全くのんびりした雰囲気に…そういえば…この雰囲気…どこかでー…
雰囲気、そして横から見た風貌…ああ、間違いなく…
少しふらつきながらも、近づいていく、シャルロッテ…
ゆっくりと近づいていくと、だんだんと思い通りの姿が見えてきて…
足元を照らしていた魔法のライトを少し上にあげる…
「あ…やっぱり…カウロン様でしたか…」と、フードを上げる。
「こんな夜更けに何を?」と小声で問いかけるシャルロッテ…
魔法の光を先端に宿した魔族の杖で、つんつん啄いてみる。
■カウロン > 時折吹く風が耳に触れるたびに、寝台の中へ誘う気を強くしてくれる
頭は冴えているものの、温もりを欲するなら寝台へ戻る気が高まればカウロンも宿へ戻ろうとしていただろう。
手元には何もなく、カウロンは外の空気を吸う以外に充てはなかったのは事実だった。
しかし、小川の木橋に脚を掛け、気配と足音は不忍でいるそれ。
狐の内側にも毛並みが揃った耳がピッと橋の片方へ向くと、瞳を向ける。
夜の狐の狡猾な瞳は、月明りだけの暗闇での冴えている。
況してや杖の先に初歩的な照らす魔法を用いていた姿。
見つめる先は知人だった。
元がつくものの質の高い冒険者。
それも同じ部類に属する、少し妬けた相手。
フードを取る辺りは警戒の無さを表してくれているものの
つついてくる杖の先端を、狐の尾がポフンと弾く。
「よせ。」
一言そう言っては、緩く溜息を吐いて白い吐息が辺りを染める。
見下ろす相手は眼鏡と頬が熱で染まる酒精酔いのそれ。
首覆いがあれど、スンスンと鼻先を鳴らし。
「夜風に当たっていただけだ。
シャルはどうした、月にでも当てられたか?」
引退した上で飲みに歩いていた様子。
裏通りにでも迷えば垢だらけの浮浪者らが黙っていないだろう。
両手を袖に収めたまま、獣の性で寝られなかったか?と意味を込め冗談交じりに聴いている。
ふとそこで、両耳をピンと立て思いついた様子。
「シャル、暇なら少し付き合え。」
互いに獣と魔力使いと被る、しかし才能だけは埋められない差がある相手を前に。
訪れにくい眠気と寒さを前に、その酒気で火照った肌を求めて誘った。
■シャルロッテ > シャルロッテもこの時期の夜としては、少し寒い格好をしている為か、プルッと震える。
いくらか酔って涼しさを感じていたものの、夜風に当たって、酔いが冷めてきたようだ…
それにしても、魔法使い?と思わせる風貌に見えるカウロン様。相変わらずの気配察知能力で既にこちらを向いていたようで…
それに対して、メガネをかけている程である。視力はお世辞にも良いとはいえない。
魔法が映し出す夜のカウロン様は少し幻想的でもあった…
日頃のカウロンの仕草や態度から、ある程度嫉妬しているのは知ってはいたが、体質故にそこはどうにもならず…
ただ、会った時は、カウロン様をたてる様に振舞っていたのだが…それが逆効果であったのかもしれない。
「あ、ごめんなさいね。カウロン様」
シャルロッテもまた、酔って熱くなった吐息は、白煙となりて、虚空に霧散する…
あまりの幻想的な姿に、これだけは真似できないなーと感じつつ…
「そうでしたか…わたしは、帰り道でー…いつもは使わない道なのですけど…なんだか気持ちよくて道変えちゃいました…」
少し照れながらも小声で話すシャルロッテ。少し緊張してきたのが自分でも分かる。
裏道を平気で歩くのも、ちょっと魔法で杖の先に火を灯すだけで浮浪者たちは大抵逃げてゆくのを知っているからだろう…
「ほむ…やっぱり獣の血は騒ぎますね。それも酔いの勢いだったかもしれません…」
と、少し微笑みながら話すシャルロッテ…
本格的に酔いが冷めてきたのか、本格的にブルっとと体を震わせ…
「ん…何かわかりませんが…少しお付き合い致します…」
と、肌を求めてる事も分からずに、そのお誘いを承諾したのでした。
■カウロン > 獣人の魔導士という、少し珍しい立ち位置に身を置くカウロン
腰に垂れた左右の尾と臀部の尾が月明りで髪色と同じ金毛を照らす
口元を隠し、袖口を隠し、己をあまり見せない姿勢
相手の王道な姿からはかけ離れた和中折衷の服装
魔道にいながら、どこか大陸寄りな格好をしたカウロンと向き合う顔見知り
ギルドでその才を羨み、伝えの白面のような底知れぬ何かが同じ狐の自身にもあればなと
そう、思っていた。
しかし流れは不意に変わるもので、向き合うシャルロッテは既に引退し、自身は切り詰め、磨く。
今不意に仕掛けてもきっとこの規格も歳も違う娘には叶わないのだろうな、と同じ空間
同じ世界にいただけの顔見知りと少なげに言葉を交わし終わり、誘った挙句了承する素振り。
嗚呼、これは意味が伝わっていない。
それに瞳が少し細まった。
勘が鋭いか、遊び好きなら察しているものの、シャルロッテにはいささか言葉が足りない。
此処は狐らしく奥底に誘い貪るべきなのだろうか?
それとも獣性よりも知性に身を置くべきなのだろうか?
目の前の鶏小屋に穴をあけた狐狸は目の前の肉を逃がさないだろうな
そんなことをふと思いつつ、白い空気を出しては目を逸らす。
耳をピコピコと左右へ、尾は小さく揺らめいて。
「あー……まぁいいか。」
目を閉じ、そのまま手を差し出す。
袖から出た、爪先の白い整ったそれは娼婦の指先のよう。
狐女はどこぞの白面のような傾国ほどではないものの整っていた。
差し出された手を握られるなら、そのまま歩きながら近くの娼館か連れ込み宿でも探すだろう。
獣のように身を任せていい者かと思っていた私は
このとき、少し羨んでいた相手と身を重ねてたっぷり交わるのも一興と思っていたのだ。
■シャルロッテ > カウロン様の声に、少し違和感を感じつつも、差し出された手…袖に手を入れ温められていた手はシャルロッテの手よりも
暖かった…
そして、カウロン様に少し引っ張られながら、小川を後にしていく二人だった。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2 小川橋」からカウロンさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2 小川橋」からシャルロッテさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」にミンティさんが現れました。
■ミンティ > 今晩も冷たい風がふいているから、用事をすませたあとは早く帰ろうと考えていた。けれど酒場が賑わう時間になると、軽い食事を求める客層を狙った屋台が大通りでお店を開きはじめて、おいしそうな匂いがあちらこちらから漂ってくるようになる。
釣られないように早足で先を急いでいたけれど、結局誘惑には勝てず、気がつけば一軒の屋台前で足を止めてしまっていた。焼き立てのお菓子と、湯気をたてる温かい飲み物は、どれもおいしそうで、思わずこくんと喉を鳴らした。
このあたりから家に到着するまでには結構な時間がかかるから、持って帰る間に冷めてしまわないだろうかと迷うけれど、じっと見ていたせいで屋台の店主から声をかけられると、そのまま踵を返すのも気まずく感じてしまう。
「あの…、ええと……、じゃあ…、それと、…こっちの、飲み物を…」
愛想のいい笑顔で、なににする、と聞かれて。すこし迷いながらも、興味をひかれたものを指さして注文する。ふわふわした柔らかそうなお菓子を容器に入れてもらっている間に、財布を取り出そうと懐を探り。