2020/11/14 のログ
■タピオカ > 大股に割り開かれた膝裏を抱えられて、容易には逃げられないままの熱い肉棒を打ち付けられる愉悦と乱暴さ。正常位に自分を抱える彼の背で、宙をばたばたとはしたなく泳ぐ裸の足先。
涙に濡れる瞳は、強引に雌を奪われる快楽で悩ましく歪んだ赤ら顔のもと、彼の瞳から目を反らす事もできなくなってしまう。
青緑の瞳孔にハート模様が浮かび、それは逞しい雄に陥落する奴隷雌そのものの顔つきだった。
腰がぶつかるたびに肉が打つ音がしていたが、
パンパン、パンパンパンっ、と繰り返していく先で
ぱちゅ、ぱつ、ぱちゅん、染み出して漏れ広がる遊牧民の愛液で湿った音を帯びていく。
褐色肌はもはや桃色にも近く、甘酸っぱい雌の薄汗をまとって相手の影の下で裸体をくねらせて。
口も開きっぱなしで、ひゅうひゅう、白い歯の隙間を行き来する呼吸も不規則にかきみだされ。ぶるぶる震える唇が、ぎゅぅと引き結び。
腰から胸まで響く、快楽の波に耐えられなくなりそうになり。
「……ぁっ!……あ!ぁ……!ぁっっ……!」
よだれを垂らしながら何かを瞳でうったえかけ、震えるまぶたを閉じかけた時。
「――んぅッ!……ぅぅううううっ……!ッはアあああああっ!
はあぁあああァっ!はあっ、……はああっ、……はぁ、はあああっ……、はぁっ……、はぁ、はぁっ、……はあぁぁぁ……。ご主人さまぁぁぁ……。
――ぁあっ、……ぁああっ!……おっぱい気持ちいいぃっ、んんんっ、ご主人さまにおっぱいはむはむされたら興奮しちゃうよぉっ……、たべて、たべてっ、……タピオカのおっぱいもぉっ、ご主人さまのものなのぉっ……!」
子宮口から押し寄せる雄棒の勢いと愉悦で潰れそうになっていた肺に、大量の酸素が飛び込んでいく。一度詰まらせた後に、大きく喉を晒して開いた口元で呼吸を繋ぐ。休止するピストンにぐじゅぅ、下がった子宮口がしなだれかかる。
その子宮口も蜜壺も、ぴくりぴくりと愉悦に震える。
淡い乳肉の先端の乳頭へ寄せる舌つきに、整いかけた呼吸が再度散り散りに乱れていく。小粒な薄桃色の乳先が尖り勃ち、気持ちよさそうに雄の唇の中で転げ回った。
「ひっ、……ひぃんっ、……あぅ、……ん……はッッ!
タピオカ、はぁあっ、……ご主人さまの奴隷です、……っ……!
ご主人さまのおまんこ奴隷ですぅっ……、
ご主人さまにぃっ、……はっ、……はっ、……レロレロしゃぶられながらぁっ、
印つけてもらえて、……ぅっ、……んんんっ!
噛み跡つけてもらえてっ……!とっても幸せです、ぅううっ……!」
褐色の肌艶は、舌に舐めるとどこかほの甘酸っぱい果物を思わせる。
そんな雌の汗をまとう柔肌をあますことなく舐めて愛でられ、
首筋への甘い吸引にてついた濃い桃色の印。その首輪の色をしっかりと沈着させた雌奴隷が幸せそうに瞳を蕩けさせ。
「んっ!んっ!……ご主人さまっ、ご主人さまぁあっ……!
もっ、もぉ、……もうだめ、我慢できないよぉっ……、
んくううっ!はああっ!あああっ!とまらないのっ、とまらないのおおおっ!
ご主人さまおちんぽ気持ちいいのっっ!気持ちいいのあふれちゃう、
ぁっ、ぁっ、ぁっ、きちゃう、はっ、……ぅぁぁああああっ!
ご主人さまぁ、ぁぁぁぁぁっ……!
ナカっ、ナカにだして、ご主人さま、タピオカのナカにびゅーびゅーだしてっ!
だしてだしてっ!ぁ、ぁっ、タピオカのこと孕ませて、孕ませてくれなきゃやだ、やだよぅぅっ……!
んっ、んっ、ご主人さま、ご主人さまぁ、
ふぁ!あっ!ぅ”ぁあああっ!あーっ!ああああ!ぁああああああっ!
――ロロイ様ぁっ……!ッ~~~~~~~~~~~~~っ!」
主の腕に包まれて、小さく背中を縮こまらせ。
涙ながらに震えて訴えかける。
泣きじゃくる幼子の口ぶりで、声をかすれさせてあまえんぼな声を上げる。
主の身体にぴったりと身を寄せながら、彼の熟達した雌使いによって腰は砕けそうなほど気持ちいい。伸ばした両手が彼の背にしがみつき、泳いでいた足首がひしっと相手の腰に巻き付く。
近づく絶頂に緊張が走る膣内が高熱を発しながら強く主の肉棒へと巻き付き、
自分からも腰を合わせて振り乱す。
男根と膣の区別すら曖昧になってひとつに融合するような、それほど強烈な締め付けと子宮口の深い口付けが肉棒に圧し迫り。
相手の名を呼ぶと同時に唇を塞がれたまま。きつく眉尻を下げ。
――んびぐうううっ!びぐううっ!びくんびくんびくんんんっ!びぐうぅうっ!
小さな褐色肌が勢いよく、彼の揺りかごの中で身悶えする。
蜜壺がその柔らかい媚肉を射精に跳ねる肉槍を、根から先端へと波打たせ。
主にしがみついたまま、夢見心地で瞳孔が彷徨い。
注がれる精液を、あますことなく膣が飲み干していく。
伸ばされた手が、盛んにご主人さまの後頭部を撫で回し。
■ロロイ > ちかちかと視界が明滅し、お互いが出す声と淫音や感覚だけが酷く鮮明に聞こえ、感じられる。
二人の境界が曖昧となり、結合部から交じり合う感覚に身をゆだね。
少女を食すように、舌を這いまわらせ、吸い、時には歯を立てていけば。
それに応える少女の声もまた心地よい
そして、交合の最後。
少女の強請りに応え、その体を強く抱きしめて。
『首輪』を付けた少女のその最奥に…少女に命を宿らせる雄の本能のまま種を注ぎ込む。
「――――っ、っ、………わかって、る。孕め、孕め、タピオカ……ッ」
ロロイ様、という名称もどこか遠く…少女の身体を拘束しながらの種付け。
少女の頭を肩抱きにすれば、耳元で呪文のように懐妊を迫る。
呪いを受けずとも、雌を孕ませる機能を持った精子が次々に少女の中を犯していき
絶頂する少女の求めるまま、避妊など考えずに注ぎ込み続けて。
腰から下が無くなりそうなほどの快感の後に来るのは、心地よい余韻だ。
それを助長するように、少女の手が自分の頭を撫でる感覚に身を委ね。
お返しのためか、男からも優しく少女の汗で濡れた銀髪を撫で返す。
性交中に放たれた、逞しい、だのといった言葉もまた彼の呪いに影響を及ぼし。
じくじくと…平時と暴走状態の間のような状態になっていく。
「…仕方のない奴隷だね、タピオカちゃん、は……」
そのふつふつと湧き上がる欲望に…これも、少女の天然がなせる業かと少し息を吐く。
萎え始めていた肉棒は、甘く波打ち、包み込む少女の膣内で再び力を取り戻し。
「ご主人様なら、奴隷の世話はちゃんとしないと、ね。
……きっちり、孕み奴隷にしてあげるから、覚悟しなよ」
朝までとは言わずとも。
後2,3回は問題なく動けるだろう。
それほど、少女の嬌声と体は蠱惑的で、魅力的だ。
力を取り戻した肉棒で、子宮口を再び小突きあげ始め――
宿部屋に淫臭が染みつき、嬌声が他の部屋に聞こえるほど、少女を責め立て続けたことは間違いなく。
男も、欲望のまま少女を貪り…その褐色の身体の、目立たない場所、目立つ場所問わず…自分の印である桃色の印を付けていったことだろう。
■タピオカ > 背を丸め、主の広い肩の中に包まれながら子種汁の奔流を胎内へと注がれていく。すん、すんっ……。鼻を甘くすすり鳴かせる。
下腹部を緩く膨らませながらすくむその首筋には、彼の下僕たる桃色の吸い跡を汗できらきら輝くのが相手の視界の下にある。
「……っ、――っ、……~~、っ、……は、……は、……はっ、……はああっ、……はぁ、……はぁ、……はぁぁっ、は、はあっ、……はあぁ……。っ……。
ご主人さま……ご主人さまぁ……。……え、へ……。
ご主人さまに赤ちゃんのもと、……いっぱい貰えたの……。
タピオカのおなかのなか……元気に泳いで……、ん、ふ……っ……。
ほんとに妊娠しちゃうんだから……。
――ゎ、わっっ……!?」
焦らし続けられて、そして中出し絶頂の身の光栄を預かり。
一度整いかけ、再び荒ぶって乱れ、酸素を頭に送る役すら忘れていたような。
甘い喘ぎと求め声だけを響かせていた口がやっと息をしはじめた。
雄から精液注がれ、懐妊求められる幸せそうな雌の顔つきで微笑み。
しっとりと湿った、濡れた子犬の毛並みのような触れ心地の銀髪を撫でてもらうとふにゃりと崩れるその笑顔。
そして、驚きに目をしばたかせる。膨れ上がる肉棒の熱に、瞳が淫蕩に緩み。
「あはっ……!仕方がない奴隷でごめんなさい……!
でも、……んっ、……はっ、あぁぁぁ……。
ご主人さまのおちんぽ、もうこんなに硬くなってくれたの……、
いっぱい射精してくれたのに、まだ孕ませてやるって言ってくれるの、
ご主人さまぁ……。
えっちなご主人さまの雌孔おまんこ、もっと使ってくださいぃっ、
はぁ……、はぁ……、すけべでいやらしいご主人さまの雌奴隷、孕みおまんこにしてくださいませ、ぇっ……!」
奴隷という言葉が重ねられると、嬉しげに表情弾ませる。
下がりきった子宮口を押し戻すよな気勢をあげて下腹部に浮かび上がる亀頭の熱に、嬉しげに。
再び主に身体を揺さぶられて、甘い悲鳴も幾度となく。
乳首も陰核も尖りきって、熟れてずぶ濡れの恥丘。
その下唇に巨根を頬張って、言葉や態度でもピストンでも責め立てられ。
体中に桃色の、彼の奴隷のしるしをつけてもらって。
愛液と精液でびしょ濡れの身体で喘ぎ続け、ご主人さまに巨根調教を施されていくのだった。
朝も近くなれば、すっかり丸みを帯びた下腹部のまま。
ご主人さまに寄り添ってベッドに共に眠る、褐色肌の奴隷が幸せそうに瞳を伏せていたことと――。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」からロロイさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」からタピオカさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2 廃墟の鍛冶屋工房」にアウル・ライブラリアン さんが現れました。
■アウル・ライブラリアン > 平日の昼間
平民地区で閉ざされた一つの鍛冶場工房 名前も削り消された其処は、子供や青年の間でちょっとした話になる。
肝試しや探検など、二階建てという空間は度胸 宝探しなど好奇心を満たす場所として
又、性質の悪い者は迷信を信じず、中で余っていそうな鉄や素材 又は鍛冶場道具でもあれば二束三文で売りに出すかもしれない
中の仕事道具は、職人になんらかの罪があるならば家財、道具は他の者が買い取るなど、ちょっとした処分売りになるだろうか
しかし失踪 後ろ暗い噂から潰れた場所となると、勝手が違う
触らぬ場所に祟り無しと、触れたがらない 近づきたがらない場所になることもある。
そんな建物に錠前のかかる入り口で、一つの鍵を差し込み開けた魔女はフードを被り、埃避けにする。
両の手には手袋を纏い、中へと入ると暗がりと窓辺を打ち付けた侵入除けの板
はみ出た隙間から零れる日差しがあるものの、中の耐久年数は一部は朽ちているかもしれない
手入れをしなければ家は死ぬものなのだ。
廃墟愛好家などという物好きらの書物を読んだこともあり、それは真実とわかる。
内部はやや広く、一階は石削りと金属が置かれた場所が多かった
「تصفيه」
右の指先を目の前に持ち上げ、一言呟けば、目元と口元近くに浮かび上がる水の幕が漂う
アメーバのようにゆらりと瞳と唇の傍を漂うそれらを視認。
持ち込んでいた鏡面仕上げにした鉄の反射灯を用いて、火明かりを指向性にすると内部を照らす。
「ふむ……意外と荒らされていないのね。」
誰も来ないから密会の場にも使えると、若手不良らは嗤うらしい。
呪いと金属の場は魔女の興味に触れ、こうして調査依頼と言う形で舞い降りたのは丁度良かった。
■アウル・ライブラリアン > やがて調べ事を終えると、手元には原因と思われる布で包まれたものが二つ。
帯にはラウル自身が手書きした封印が施され、その場を後に舌とか。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2 廃墟の鍛冶屋工房」からアウル・ライブラリアン さんが去りました。
ご案内:「平民地区 大通り」にキルシュナさんが現れました。
■キルシュナ > 枯れ葉舞う秋風が染み入るような肌寒さを助長して、往来を行く人々の足を早めさせる。そんな寒日の午後、多くの人目を集める猫が大通りの壁際に佇んでいた。
ぴんっと立った猫耳と同じ黒色の前下がりボブを揺らす顔立ちは、縦割れの瞳孔が印象的な金色の瞳、睫毛の長い切れ長の双眸、すっと通った鼻梁など美人と呼称するに相応しい整いを見せている。唇のピンクに艶めく大口が端にちらりと覗かせる八重歯や、左の目元を飾るハートマークめいたタトゥはコケティッシュで、美貌の醸す近寄り難さを軽減していた。
しかし、集中する視線の多くが見つめるのはその肢体。
メロン大に実った見事なまでの爆乳、しなやかに引き締まり腹筋の縦すじを浮かばせる腹部、むっちりと肉付いて蠱惑的な曲線を描く腰回り。そうした男好きのするパーツの大部分が、肌に張り付く黒皮と鋼糸の編み帷子で作られた水着よりもなお露出の高いエロ装束にて惜しげもなく曝け出されているのだ。
にもかかわらず寒々しさが感じられぬのは、ただの街娘とは異なる三角筋の丸い盛り上がりを見せつつも、全体のシルエットとしてはやはり華奢な印象を感じさせる双肩を覆うヴェールマントに暖熱の魔力が施されているから。
ミレーと言えどこれだけ極上のエロ娘が街角に佇んでいれば、ナンパやら強姦やら拉致監禁やらの魔の手がひっきりなしに寄って来ようものなのだが、男達は遠巻きに鼻の下を伸ばすばかりで彼女に近寄る者は現れない。
そんな中、冒険者と思しき一人の男が妙に苦し気な表情でエロ猫に近付き声を掛けるのだが
「ほほう、ウチの男払いをくぐって声を掛けてくるとは兄さん、中々やるやないか。せやけど残念。ウチが狙っとるんは可愛らし娘との百合レズいちゃらぶエロ行為やねん。あ、ウチの後ついてきて、それを視姦しまくるんは構へんよ?♥」
一瞬、感心したかのように金眼を丸くするものの、返す言葉は素気無いお断りの返事。がっくりと肩を落として立ち去る男を片手ひらひら見送って、改めてきょろつかせる金瞳が獲物探しを再開する。
■キルシュナ > 「あんまりお子様やと屈託なさ過ぎて今回のプレイには合わへんやろし、賞味期限過ぎてもうたおばさまは元々ウチの趣味から外れとるから当然却下や。あ、30代くらいのふんわりもっちり熟れた人妻やったらNTRの背徳感もあってええなっ! まぁ、ちゃんと羞恥心持っとって、可愛らし子なら問題ないやろ♪」
淫乱猫が佇む場所が、コートやマントを取り扱う王都でも名の知れたブティックであり、鞄一つ携えてはいないくせにその手には朱色の色彩も鮮やかな荒縄を束ね下げているのを見てピンと来るのは、恐らく既に何度かキルシュナの餌食となった者くらいだろう。
今回、この変態猫が目的とする行為は、縄化粧を施した上での裸コートで街中を歩き回るという緊縛露出のエロ散歩プレイ。
見つけた獲物の趣味嗜好に合わせて排泄行為や痴漢行為を付け足したり、クライマックスとなる屋外露出セックスについても流れ次第で臨機応変に。
まぁ、いつも通りのノリと勢いに任せたエロ企画である。
とりあえずはブティックに連れ込み、新しいコートを買ってあげるという名目で試着室に共に入って……
「むひひひひひっ♥ まずはそこで裸に剥いて、レズチューなんぞかましながら縄巻いて、とろーんっとしとるところでコートの試着やな♥ コートの種類も相手の子の外見やら趣味に合わせて色々選べるっちゅうんがまた楽しそうや♪」
ご案内:「平民地区 大通り」にシルフィエッタさんが現れました。
■シルフィエッタ > 貧民地区の淫行小屋で飼われる日々を始めてから、数日の時が経った。
狂おしい程の発情は落ち着いたものの、常に下腹部の奥が疼く症状はなおも健在で。
これまで抑圧していた性欲を発散しなければ、落ち着かないのだと素人考えで一人合点して、
その気になればいつでも逃げられることを理由に、少女は雌の立場を甘んじて受け入れていた。
――そんな少女の今日の仕事は、食料品の買い出しだった。
店番の男達と小屋に在籍する何人かの女達。その全員分の食料調達である。
とは言え、少女が自ら運べる量ではないため、店を巡って金を払い、配達の依頼をするのみ。
幾つかの店舗を巡って、約束を取り付ければ仕事は終了。束の間の自由時間となる。
「……とは言え、特に行きたい所もないしなぁ」
ポツリと呟き、少女は平民地区の大通りを当てどもなく彷徨う。
時折吹く冷たい風を浴びながら、冬の兆しを味わうように、ふらり、ふらり。
獲物を待つ何者かが居るブティックの前にも、そうと気づかずに通りすがることだろう。
■キルシュナ > 「―――――んんぅ? ……すんすん……くんくん……これはこれはまたすんごい臭いさせとる子ぉがおるねぇ♥ くふふっ♥ お風呂入ってしっかり洗ったんかもしれへんけど、それでもこれだけの臭い染み込ませとるっちゅうんは並大抵の事やあらへんで♥ しかもこの子の匂いはなんや覚えがあるようなぁ……?」
不意にピンッと太尾を立ち上がらせた猫娘が、褐色の鼻先を虚空に突き出しヒクつかせる。嗅ぎ取る匂いに集中すべく金眼を閉ざした美貌がゆっくりと頭部を巡らせ、再びパッと目蓋を開いたその先に獲物の姿を捕らえていた。
小柄な体躯に薄い胸尻。女としての色香など感じられぬ、しかして青い果実に特有の不安定で儚げな魅力を孕んだその身体。
碧髪碧眼色白の肌。そして着衣に覆われ今は見えぬ下腹部に、猫の魔眼がはっきり捉える淫紋。その生涯を、来世に至るまで魔族連中の肉玩具として捧げる事が運命づけられた少女の名前は
「わおっ、シルフィエッタちゃんやないかい! こないな場所で出会うんは奇遇やなぁ♥」
ひょいと伸ばした褐色の細腕が少女の手首を絡め取り、力強くも無理なくその身を引き寄せる。どこか頼りない足取りで大通りを進んでいた小躯を、寒風の影響など欠片も受けていない温かな褐色肌でぼふっと抱き締め再会を喜ぼうか。
そうして彼女の細腰を抱き留めたまま、密着によって潰れ拉げた乳鞠に元の丸味を戻しつつ上体を反らす形で頭部を離し、にかっと八重歯の目立つ大口の笑顔をを少女に向ける。
そうしながら片手をするする下げて彼女のお尻の谷間に潜り込ませ――――つぷんっ♥ 空間魔術で着衣に穴をあけ、そこから滑り込ませた指先を当たり前のような顔して彼女の排泄穴に挿入する。
くちゅくちゅにちにち、弾力のある腸壁のぬるぬるの腸液と、場合によっては少し前に注ぎ込まれた物かも知れぬザーメンのぬめりと、もしかしたら排泄物の穢れた感触まで堪能しつつ挨拶代わりに少女怪盗の尻穴を弄繰り回す変態猫。
■シルフィエッタ > 再び吹いた寒風を切り抜けて、少女は熱の籠もった溜息をつく。
厚手のローブの中では、右手が無意識の内に下腹部を撫でていた。
じくり、ずきり。時折発作的に生じる疼き。正体不明の慢性的な発情。
その原因は、下腹部に刻まれた淫紋が活性化し、少女の性欲を過剰に増幅させているからだ。
しかし、少女はそんなこと知らないし、淫紋も宿主たる少女に気づかれるような愚を犯さない。
いずれにせよ、少女はこの症状が治まらないことには、下腹部の紋章を解除する為の冒険にも出られない。
全く、困った。どうしたものか。悩みを抱えていた少女は、周囲の変化など気づいていなかった。
かつての邂逅で散々な目に遭わされた因縁の相手が、直ぐ側に迫り寄っているというのに――。
「――うぇっ!?な、え、ぁ、き、君はっ……!」
声を掛けられた瞬間、少女の手首は一瞬にして絡め取られた。
怪盗としての身のこなしを一瞬で無効化にする達人の所業。洗練された擒拿術。
その気があれば、梃子の原理の応用で圧し折ることも出来るだろう腕に、彼女の胸が当たる。
むにゅぅ。その柔らかさに思わず頬を染める。突然のことに思考が吹っ飛んで、相手の名前も出なかった。
そうして、呆気に取られている内に彼女の邪な企みが始まる。
背面立位染みた姿勢のまま、尻に向かう彼女の手。それが、在るべき布をすり抜けたのだ。
そして、勝手知ったる様子で少女の窄まりを捉えると、その指が一切の躊躇いなく差し込まれる。
瞬間、少女の腰は一瞬ビクリと震えて、頬が、耳が真っ赤に染まり、足取りが止まった。
「んひっ――ぃ、ぅぅうっ♡……で、出会い頭に、何、してっ――♡」
ただ指で腸壁を擦られているだけなのに、頭の芯が蕩けてしまう感覚がある。
指先には、ねっとりした腸壁に腸液のぬめり、奥をこすれば汚穢の気配すら在るだろう。
特筆すべきは、過日の交わりの時よりも、より柔軟に作り変えられている腸壁の感触。
排泄物を餌とする魔物による凶悪な改造の痕跡。少女が魔物に屈服して、餌袋であることを認めた証だ。
指の感触や彼女の魔眼等が合わされば、少女の経験も、発情の原因も、全て分かってしまうだろう。
■キルシュナ > 「にひひひひひっ♥ そんな出会いがしらのアナル弄りに早速エロい反応してまうシルフィエッタちゃんはホンマ悪い子やねぇ?♥♥ なぁなぁ、前の肉便器プレイで妊娠してもうたん、うまく解消出来たぁ?♥ けつまんこでたっぷりイきまくれば妊娠せずに済む様にしたったはずやけど……もしかしたら今もこのちっちゃなお腹で誰のもんとも分からん赤ちゃん育ててしもうとるんかなぁ?♥」
小躯の尻穴をくちくちにゅぽにゅぽ、中指に続いて薬指まで潜り込ませて弄びつつ、彼女の耳朶に唇を寄せて問いかける。もう一方の手を淫靡な手つきで身体の前面に回して、着衣越しに少女の子宮を撫でまわす。
周囲から見れば、褐色美女に背後から抱きすくめられた少女が、突然のスキンシップに照れて童顔を赤らめている。そんな微笑ましい光景にも見えるだろう。
しかし、褐色美女のグラマラスな肢体を包むのは水着めいて露出の高いエロ装束であり、儚げな肢体の美少女は、その年齢に見合わぬ悩まし気な表情で細身をくねらせ、時折ビクッと華奢な双肩を跳ねさせているのだ。
当然の如く無数の人目が集中し、真昼間の往来で唐突に始められた百合レズショーに鼻息を荒くして、股間を膨らませていく。
「おっほ♥ なんやおチビちゃん、前よりも更にけつあなヤらしくなっとるやないかい♥ ちょっとやそっとアナニーしたくらいではこうはならんでぇ♥ ウチと遊んでからも相当な数のちんぽ咥え込んで、散々に弄ばれたっちゅう感じやねぇ♥♥ 今もぷんぷんザーメン臭させとるし、この首輪もいかにもっちゅう感じやしぃ……くふふふふっ♥」
にゅるりねろりと淫猥に蠢く繊指がぷりぷりの腸壁を押しねぶり、排泄蠕動を強要する。それによって入り口付近に押し下げられた穢塊を指先で押し返してディルドかローターの様に使ってS字結腸の入り口を出入りさせる。
そんな手慣れた尻穴愛撫で久しぶりに出会った少女に早々のアナルアクメを与えるかに思われた寸前
「――――っとぉ、あかんあかん。おチビちゃんがちっちゃな身体からエロ臭ぷんぷんさせてウチの事誘うもんやから、ついつい目的忘れてこの場でおっぱじめてまうトコやったわ♥」
にゅちゅぽんっと体内に沈めていた二本指を引き抜いて、腸液のぬめりと汚物の穢れを付着させた指先をピンクの唇でぱくりと食み取り、口腔内で蠢かせた舌にて綺麗に舐め取って見せる。
『美少女の出したもんやったら飲んだり食べたりするんも平気やで♥』などとのたまう変態猫の、時と場所を弁えぬ挨拶であった。
■シルフィエッタ > 「なっ……き、君がボクを勝手に攫ってやったことじゃないかっ!
妊娠は、その、しなかった、けどっ……くひっ♡ぃ、んぅううっ♡」
肉穴を広げる指が、二本に増える。その感触を鮮明に理解できるほど、少女の尻穴は鋭敏だった。
挿入された異物が何であっても、貪欲に咥え込んでしまう。そう躾けられた穴は、指を離そうとしない。
同時に、空いていた彼女の手が腹部へと回り、抱きしめられるような所作で子宮を揺さぶられる。
傍から見れば、少女が美女に絡まれて真っ赤になる場面。しかしその実は爛れた交わりの前哨戦だ。
このまま子宮を丁寧に揺らされてしまえば、少女は瞬く間に果てるだろう。尻の指も同様だ。
絶頂という到達点を目の前にちらつかされながら、砕けそうな膝に、足に活を入れる。
今崩れ落ちたら、尻穴を深く抉られる。そうなれば、絶頂だけでは済まない予感があった。
「そ、そんなに、お尻で遊んで、なんかっ――んぁ、ふ、ひっ♡んっ、ぃいぃいいっ♡
な、かっ、おしあげるのっ、だめっ――♡そ、れっ、したく、なっちゃ――んぎゅぅぅうっ♡」
腹の奥に溜まった汚穢の塊を、指先で押し上げられる。日常ではまず味わうことのない異常な感覚だ。
長い指を根元まで咥えて、更に直腸の入口すら弄られてしまえば、きゅ、ぐぅ、と腹が鳴動し始める。
魔物の餌袋として改造され、代謝を弄られ、腸を引き伸ばされて。最適化された体のスイッチが入る。
それは、彼女によって押された時限爆弾のスイッチ。未来の少女の命運が確定した瞬間だった。
「んふ、ぁ――♡……いや、君に付き合う気、ないん、だけど――って、な、なめ、なめっ!?」
何舐めてるのっ!?と少女は瞠目し、口をパクパクと開閉させる。
それもその筈。目の前の彼女が、舐めたのだ。汚れた指先を、拭いもせず。
理解の域を超えた所作に、少女はただ、羞恥に身を震わせながら唖然とするのみ。
その首元では、今の飼い主に付けられた、サイズの合わない粗末な首輪が揺れていた。
■キルシュナ > 「んひひひひっ♥ まぁせやろなぁとは思っとったでぇ♥ これだねアナル好きな変態ちゃんやし、けつまんこアクメ繰り返すだけで妊娠解消出来るんやったらそれはもうケツ穴ほじくりまくるよねぇ♥♥ どうせやったらその様子、魔導水晶にでも撮影させとくんやったわ♥」
背後からの抱擁は、少女と淫乱猫二人の身体を衝立として、その合間にて行われる爛れた指戯を秘め隠す。ぢゅこぢゅこぢゅこぢゅこっと腸液が泡立つ音を往来の雑踏に隠しながらの高速ピストンは、排泄蠕動で肛門付近に押し下げられる糞塊を何度も何度も結腸奥へと押し戻す。先端は繊指に硬い表皮を穿たれて内部の柔らかな部分の穢れを凌辱者に付着させる。
そんな尻穴弄りで絶頂直前にまで昂らせたアナルを猫の気まぐれであっさりと解放し
「くふふふっ♥ おチビちゃん、相変わらずえぇ声で鳴くねぇ♥ 『それしたくなっちゃう』って、何をしたくなってまうん?♥♥」
わざわざ聞かずとも分かり切った問いを投げ、魔悦の最中に口走ってしまった甘声を反芻させて、褐色指に付着した更に色濃い穢れの跡をフェラチオめいて押し付けた舌腹にて丹念に舐めしゃぶって見せる。
「―――それにしてもおチビちゃん、安っぽい服着とるなぁ。これはこれで逆にそそるっちゅうとこもあるけど……」
舐め取った後にも少女の汚辱の香りを残す指先を名残惜し気にちゅぱちゅぱしつつ、金瞳が小躯を覆う衣服を見下ろす。
細首に回された粗末な首輪をもう一方の手指でぐいっと乱暴に引っ張るなんて戯れを施しながら、
「おっしゃ! ウチが奢ったるから可愛いコート買っていこ♪」
良いことを思いついたとばかりに柏手を叩けば小さな手指を絡め取り、酒場娘めいた服装では入店を躊躇う程に立派なブティックに彼女を引っ張り込むのだった。
■シルフィエッタ > 「あの後、凄く大変だったんだから!……何が、とは言えないけど。
さ、撮影なんて、するわけ、ないじゃん――ぅぅぅううっ……♡」
二人の周囲に、粘着質な音が広がる。雑踏の足音がなければ気づかれていただろう。
男達からの羨望と女達からの冷淡な視線を味わいながら、少女は果てる寸前まで上り詰める。
しかし、そのギリギリの所で寸止めされてしまうと、指を引き抜かれた穴は物足りなさげにひくついた。
彼女には見抜かれているだろうが、スカートの中での出来事で、誰にも見えなかったのは少女にとって幸運だった。
「ひっ♡は、ひっ♡――は、ふっ……な、何をなんて、その、分かってるくせにっ!」
背筋に脂汗がにじむ。きゅぐ、ぐぅ。腹の中身は、もう落ち着いてはくれない。
とは言え、彼女は少女の望むままにさせてくれる様な優しい相手ではない。
寧ろ、少女に無理難題を課して、その様子を観察する嗜虐的な陵辱者だ。
それ故少女は、逡巡して、後悔して、運命を呪って、しかし彼女に従うしかない。
「……分かった。分かったから、その、さっさとして、ね?」
催していてもまだ余裕はある。だから早く済ませてしまえば。どうにか堪えきれば。
結論から言えば、少女は未だに甘い考えを持っていた。彼女のことを甘く見ていた。
だから、逃げようと足掻くこともなく、少女は彼女の後に続いて、ブティックへと向かう。
その瞬間、少女にとって、この後味わう悲惨な目から逃れる最後のチャンスだったとも知らずに――。
■キルシュナ > 【部屋移動しますー。】
ご案内:「平民地区 大通り」からキルシュナさんが去りました。
ご案内:「平民地区 大通り」からシルフィエッタさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2 とある宿屋兼食堂」にティアフェルさんが現れました。
■ティアフェル > 平民地区の一角、宿屋が軒を連ねる通りに看板を掲げている一見の宿。冒険者や商人相手のごく普通の高級でもなければ安宿という訳でもない平均的なよくあるタイプの宿屋で。一階が宿泊客以外も利用する食堂でもあり、酒も出すので夜はほとんど酒場として機能している。
そこは宿を営む主人の奥さんが妊娠して人手不足ということで知人から紹介してもらった昨今の勤務先である。
この時間、宿泊客の対応よりも食堂――今はほぼ酒場――の給仕や厨房が忙しくて、ばたばたとキッチンからホールへとひたすら駆け回っていた。
料理や酒の評判が良く、宿泊客からもそれ以外の客も多く入り賑わう夜の食堂。繁盛しているのはなによりだが――、
「わ、たし一人じゃ……足りてなくない……?!」
人手。夜はもう一人くらい臨時雇いが必要に思えるくらい、席は埋まっていて、食堂だけでも手一杯の中で時折宿泊客からもお声が掛かれば、てんてこ舞いだ。
「は…? はいっ、お食事お部屋の方で……? 判りました、お持ちいたしますので少々お待ちくださいませ……っ」
食堂で食事しようにも席が埋まっているから、部屋に持って来てと云われて若干半泣きになりながらも、表面上は笑顔で対応する。
内心では『今云わないで欲しい~』と冷や汗だくだくだったが、そこは客商売、もうとっくにフルスピードで対応しているが、その処理速度を限界まで上げて注文を捌いていく。
「はい、麦酒と腸詰と……レバーペーストお待たせしました!
ごゆっくりどうぞー。
――はい、お会計ですね、ありがとうございました!」
注文の品をテーブルの間を縫って運び終えた先からお勘定と声を掛けられそれに対応して見送ってテーブルを片づけた直後にまた、新たな客の気配。ドアが開くと考えるまえに条件反射のごとく声が出た。
「いらっしゃいませー、お一人様ですか?」
■ティアフェル > 「そちらのお席へどうぞー。ご注文お決まりになりましたらお声……あ、はい、とりあえずエール……」
新規の客に開口一番な注文を請けて、内心で悲鳴を上げながらもにっこり営業スマイルを刻んで応じ。
急いで厨房に取って返してエールを注ぐ。そして、一通りオーダーを捌いたかと思った直後に部屋食希望の客の料理が仕上がっていて、すぐさまお運びに走る。
――しばし休憩も取れずにひたすらに仕事をこなしていたが。
徐々に、客足も落ち着いてきて、宿泊客の対応も一段落。
疲れた、死ぬ。給料上げてくれ……。
心底そんな気分でようやく一息。
客の去ったテーブルを拭き上げながら、ほーっと魂が抜けかけた表情で息を吐き出し。
仕事は大分慣れた?と声を掛けてくる常連客に微苦笑を浮かべて。
「そうですね、まあ、どうにかこうにか……。本当、ラッシュ時は死にますけど……。
頑張ってるわたしに対するチップは常時受け付けております」
調子のいい返事をして催促めいたことを発してはけらけらと笑う。もちろん実際にくれとは期待していない。いただければ喜んで受け取るが。
満席となっていた頃とは違い、6割強席の埋まった今の時間帯は程よい。焦ることなく走ることなく、余裕をもって注文を聞きに行き、料理を運べる。
「はーい、少々お待ち下さい、葡萄酒おかわりですね。ただいまー」
このくらいの混み具合でなければ宿泊客の対応までは追いつかないというものだ。繁盛し過ぎも考えものだなー……と臨時雇いの分際で感じながら働く従業員。
帰る客と入れ替わりにまたお客が入る。なかなか、落ち着かない。
「いらっしゃいませー」
ご案内:「王都マグメール 平民地区2 とある宿屋兼食堂」にクレス・ローベルクさんが現れました。
■クレス・ローベルク > 宿屋にまた一人客が入ってくる。
ボサボサの黒髪の、何処にでも居そうな青年だ。背中にはバックパックを付けている所を見ると冒険者らしくもある。
顎には無精髭が生えていて、少しオヤジ臭さもあるが。
「おや。結構人いるな」
と、意外そうな顔。既に、混雑の時間帯は終わっていたとちょっと予想外の表情。
うーんと、ときょろきょろと席を伺う。
出来ればテーブル席が良いが、この席の埋まり具合だと店側はカウンターに通したいかもしれない、と悩んでいる様に見えるだろう。
「えーと……あれ?」
と、そこで男はウェイトレスとして働く少女に目をつけて、驚いた様に言う。
「おお、ティアちゃんじゃん!久しぶり!」
実は、この男、ダイラスの剣闘士のクレス・ローベルクである。
しかし、何時も着ているあの主張の激しい闘牛士服ではなく、普通の服を着ている上、顔は無精髭。
一発で誰か看破できるかは、ちょっと微妙なところかもしれない。
■ティアフェル > いらっしゃいませ、と通常通り新規の客を出迎えたまでは、良かった。冒険者風情で、まさに何か一件仕事を片付けてきてやっと落ち着いてきた……そんな感じに見えたし、いつもの闘牛服姿しかしらない剣闘士の友人とは繋がらなかった。
「あ、もうお客さんもはけてきましたので、お好きなお席に――って……は?」
黒いチュニックに無精髭……髪はぼさぼさ。割と格好つけ気味なその人とはすぐに気づかず、声を掛けられて目をぱちくりと瞬き。それから、まじまじと相手の顔を確認して。
「えっ? クレスさん? マジで? なにそのかっこ、どしたの?
剣闘士ホされちゃったの? 足を洗って真っ当な職に就こうとして失敗したの?――あーすみません、取り敢えずお席にどうぞー」
じーっとガン見して認識したその様子を、ぐるぐると彼の周囲を回るようにして眺めまわして上で失敬な予想をつけ。そして、返事を待つ前に給仕としてのスイッチを唐突に入れて、窓際のテーブル席に案内した。
「質問攻めにしたいのはやまやまですが――とりま、ご注文をどうぞー」
■クレス・ローベルク > 「お、一瞬じゃ解かんなかったか。
うん、短期間でぱぱっとやったから心配だったけど、これならバレ無さそうで安心安心」
そう言って、男は案内された席に座る。
案内された席は、奥側が窓に直接面し、手前側がその窓から少し外れた壁になっているが、何故か男は手前側に座る。
そして、その上で窓から外をうかがって、ほっとため息を。
「おっと、注文だったな――えーと。取り敢えず、店で一番安いお酒と、サラミ。後はチーズ……いや、チーズはやめておこう、うん」
と、何故かしょんぼりとした口調で言う男。
酒とサラミとチーズ。どれもお世辞にも高いとは言い難く、剣闘士でなくても、中堅どころの冒険者なら苦もなく出せてしまう筈の金額である。
寧ろ、出し渋った方が、回りから安く見られて損まであるぐらいなのだが――今日の男は、妙にみみっちいのだった。
■ティアフェル > 「……?」
なんだかいつもと別人のような様相を呈しているし、云っていることもおかしなものだ。一体どうした。新しい変な趣味を開拓したか、それともなんかヤバい案件にでも足を突っ込んでいるのか、まさか本当に――、
「落ちぶれちゃった、とかじゃないよね……?
ぼそりと思わず独り言が零れたのは、席に通した後安酒にサラミの注文を聞いてから。一体全体どうしたのかとあからさまに不可解そうな顔をして首を捻るが、ともかくオーダーは通して。今は給仕として対応する。
「はい、ただいまお持ちいたします――」
なんだか腑に落ちない顔ながら、仕事を優先させ水で薄めた安いワインと皿に盛ったサラミ、それにチーズを多めに振りかけたサラダの小さなボウルを出し。
「お待たせしました、これはサービスね。お野菜食べなきゃ駄目。
―――で、どしたの? 何かあったの? 随分とその……なんだか……こすっからくなっちゃって……」
若干口にし辛そうな態でありながら割と辛口にはっきりのたまった。先ほど団体客も去って、片付けも一段落し。宿の主人にはお客も大分はけたし少し休憩がてら落ち着いていていいと許可をもらったので、勝手に椅子を引いて向かいに座り。
■クレス・ローベルク > 「うん。取り敢えず、話したときから思ってたけど、さては俺への信頼度低いね?
後、剣闘士は一応公に認められた職業だからね?足は元から綺麗だからね?」
と、彼女の仕事モードが一段落ついた所で、取り敢えずなにげに失礼だった言動にツッコミを入れて。
「あ、サラダありがと。うん、栄養偏るからあんまこういうのやりたくないんだけど……まあいいや。頂きまーす。
――うぇ、ワインうっす。ワインの水割りは濃い味のでやらないと単に渋いだけだってのに……」
と、自分で頼んでおいて文句を言いつつ、更には肩を落としつつ食べていく。
サラダやサラミは美味しいのだが、何分それを包むワインが微妙に納得いかないので、何とももどかしい食事である。
こうなれば、せめて美少女との会話で舌を誤魔化すしかあるまいと顔を上げたが、上げたがしかし。
「いや、ちょっと待って。その腫れ物っぽい扱いは心に響く。
やばい、結構辛い。今、俺泣きそうだもん。音もなく涙が零れ落ちそうだ……」
自分でやってる時は寧ろワクワクしてたんだけどな――と言いつつ、彼女に視線を向けたまま、指だけで窓の外を指す。
そこには、身なりの良い――貴族だろうか?と、剣を持った幾人かのごろつきが、人目を憚りつつ会話をしていて。
男は、出し抜けにティアフェルの耳に顔を近づける。無論、悪戯でキスとかするためではなく、単にひそひそ話をするために。
「王都に来てるのが、実家にバレたんだ……だから、逃亡中」
■ティアフェル > 「………ツッコムところそこなの?」
はあ、と気の抜けたような顔で肯いてはみたが、なんだか微妙に納得がいかないように眉を寄せて小首を傾げた。
どうでもええわ……と云いそうになったが話が進まないこと夥しいのでぐっと飲みこんで。
「一番安いのとか云うからしょーがないじゃないのよ。素直に水でも注文しときゃいーのに」
頬杖をついてワインにケチをつけながら飲食する様子を眺め、一応お客にも目を配りつつ。落ちぶれたとしか思えない有様を見せる彼の言葉に肩を竦めて首を振り。
「普段あんなにど派手なカッコで街を練り歩き闘技場でそれはそれは華々しい――カッコワライ――活躍を見せてる人がそんなもっさりした成りでやってくればそれは、こっちもそういう取り扱いになりましょーよ」
いい加減心配を通り越して何ともいえない気持ちになってくる。しかし、窓の外を示されて目をやると貴族とゴロツキという、時たま見る訳ありです的取り合わせが見えて。んー…?と考えるようにアホ毛を揺らして目を眇めていると、耳元で囁かれた言葉に。反射的に噴き出して、
「ぷっ……、あはは、何それおかしー。ヤバイじゃん、ついでにダサイじゃん、どーすんの? ふははっ……」
家の人に捜索されて焦っている家出青年ときたら笑うしかない。窓の外の人物に気づかれては拙いので一応それなりに声は落とし気味で、酒場と化している食堂内では別に目立ちもしなかったが。それでも、笑うことはないだろうとは思われる。
とても愉快な物をみるような眼差しを注いでにやにやしながら、
「大変だねーぇ? 匿ってあげよっか?」