2019/08/16 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区 自由市場端っこ」にガルルさんが現れました。
■ガルル > 自由市場の端っこ。
少年は場所代を管理元に払い、小さな店を広げる。
風呂敷の上に加工前の薬草、少し高いが加工後の薬草。
なかなか取れない森の奥に自生する薬草や質のいい保存がきく肉、主婦向けの小さな手鏡や、木で作られた櫛を綺麗に並べていく。
「~♪ 今日は売れるといいなぁ」
と、紺色の風呂敷の上に緑の薬草を。
純白の布の上に生活用品が並ぶのを満足。
並べ終えれば、地面に藁の詰まった座布団を引いてぽすっと腰を下ろす。
■ガルル > 何度か来ているおかげで少年の目の前の品は徐々に少なくなっていく。
教の売れ行きが良いのは薬草をすり潰し軟膏としたもの。
であれば、少年はその場で売り物の薬草をごりごりと音を立てながらすり潰し始める。
「よいしょ、よいしょ…」
手元からはゴリゴリと音が響き、夏の夜でもまだ熱く少年の肌はうっすらと汗ばみ始める。
■ガルル > 青臭い匂いはすり潰しペースト状になるにつれ、さわやかな匂いとなっていく。
薄明りの下ではあるが、夜目の利く目と鼻でそれらを観察しながら擂粉木を回しすり鉢ですり潰していく。
「ん。 これで良しっと。 最後の仕上げしなきゃね。」
そうつぶやくと、準備しておいた軟膏にするための粘度の高い無味無臭の基材をガラスで作られた器の中に注ぎ薬草をすり鉢から映し混ぜ合わせていく。
■ガルル > 新しく作った軟膏が何個か売れたところで、自由市の客足に陰りが見え始める。
そろそろ店じまいかなぁとつぶやくと、それを急かす様に少年のお腹が小さく「くぅ」と鳴いて。
「ん。 今日は何を食べようかな…。」
等と夕餉に思いをはせながら片づけを始め、籠の中へと締まい始める。
■ガルル > やっぱりやいたお肉に味付けは塩コショウ。
シンプルながらも美味しい味付けか、
フルーツや野菜で作ったソースをかけて芳醇な味わいを楽しむか等と考えながらも、
「はぁ…」
どうせなら誰かとおしゃべりしたりしながら食べるご飯が良いなぁと郷里の記憶や家族での団欒のひと時を思い浮かべてしまい、小さくため息を零し自身の小さな体を抱きしめる。
■ガルル > 何はともあれ、店を片付け少年は少し重くなった懐にホクホクしながら夜の街へと消えていった
ご案内:「王都マグメール 平民地区 自由市場端っこ」からガルルさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2/路地」にカインさんが現れました。
■カイン > 人気のない路地を一人の男がゆっくりとした足取りで歩く。
通りをまたいだ先は繁華街なのか、この遅い時間帯でも囁かな喧騒を運んでくるものの、
他に響く物と言えば男の足音くらいの静かな空間である。
「…何かこれはこれで落ち着かないな。
貧民地区のあの路地の危険地帯具合のほうがおかしいのは判るんだが」
いつも何処かに誰かが潜んでいる気配のする貧民地区とは異なり、
比較的治安がいいからだろうかいつもの癖で路地の気配を探ろうとしても、
空振りに終わることばかりで逆に何処か落ち着かない様子。
自然とその考えが口から滑り落ちて苦笑いに変わり。
■カイン > 「仕事上がりに普段行かない場所を通るかと言う欲何か出すもんじゃなかったかね。
貧民地区と違って歩き回っていれば何処かに突き当たる筈だが」
仕事終わりに興が乗り、普段とは違う道筋で根城を目指す散歩の最中である。
半ば迷子のようなものだが、貧民地区での迷子とは異なり区画の整理された平民地区なら迷った所でそう困りはしない。
一度足を止めて自分の歩いてきた繁華街の方へと視線を向け。
「最悪回り回ってあっちに戻ったら、普段どおりの道筋で帰るとするかね」
そこまで自分に方向感覚がないとは思いたくないがと独りごちて肩をすくめる。