2018/10/04 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区 広場」にボブさんが現れました。
ボブ > (材木問屋との薪の搬入の量の取り決めも無事に済み、頭と精神を使った交渉に疲れた男は広場に出てきて、
屋台で買った搾り立てを売りにしているフルーツジュースを手にベンチに腰掛け、少しボーっとしていて)

「はぁ~~、金を手に居れる為とはいえ、あったま使う事はやっぱ馴れないなぁ~。
でもこっちも向こうも折り合いがつく金額・量に落ち着いたよかったよ……」

(ジュースが入ったコップに口を付け、喉に流し込んだ後、心底疲れたようなぼやきを洩らしつつも
商談自体は上手くいった事に一安心している褐色の肌をした男)

ボブ > (ジュースを飲みながら精神的疲れを癒していれば、広場では流しの吟遊詩人やら楽士、踊り子など広場の石畳の上で
自らの腕を披露してはおひねりを貰っている姿が目に入ると男は空になったコップをジュースを買った屋台へと返していけば)

「さて……と、少し気力も回復したし、今度は心の方でも豊かにしていくかね。
目の保養の踊り子は最後のお楽しみに取っておいて、まずは分かりやすい楽士の方にでも行きますかね」

(首を左右に傾け、軽く関節を鳴らしていけば、弦楽器を鳴らしている楽士の方へと向かい、
他の観客の中にまぎれるように人の輪に入り込めば、腕組みをしながら楽士の演奏に耳を傾けていく)

ご案内:「王都マグメール 平民地区 広場」にぼたんさんが現れました。
ぼたん > 食材の買い出し帰り、大きな紙袋を両手で抱えて広場を通りかかる。賑やかな雰囲気を横目で見て目を細めて通り過ぎようとして
「…おや」
見覚えのある、気がする後ろ姿を人の輪の中に見つける。
まだ時間はある。「ちょいと声かけてこうか…」
人の輪の中をごめんよ、と小声で言いながら後ろ姿へ近づいていく

ボブ > (腕組みをしながら、楽士の奏でる弦楽器の奏でに耳を傾けている男。
意識を聴覚に集中するように瞼を落とし、心静かに楽士の演奏に耳を傾けていれば、
男の後ろの方から聞き覚えのある声が聞こえたような気がして、落としていた瞼を持ち上げ、声がした方に振り返る男)

「ん?……あれ?ぼたん姐さんじゃないか。
見た目によらず力があるんだな、たいしたもんだ」

(振り返った先に居たふくよかな身体つきの女性の姿を見て、名前を呼びかけつつ、
大きな紙袋を持った姿に感心したかのような感想を洩らしていくか)

ぼたん > 振り返った見知った顔に気だるげに笑って
「あァ…やっぱり兄さんだったね。ひさしぶり」
肩をすくめるようにして紙袋を抱えなおして
「これかい?意外とそンな重くないンだよ。酒瓶がいくつかと、香草がすこしと」
ふふふと笑って
「まァ、力持ちってえのは否定はしないよ…また街に来てたんだねえ」
お楽しみを邪魔したかい?と首を傾げる

ボブ > (こちらから声を掛ければ、向こうもこちらをちゃんを視認してくれたようで返事を返してくれるのを聞けば)

「ああ、確かに久しぶりだな」

(人の輪を抜けて、女性の前に立っていき、両手に持った紙袋に視線をやっていく男)

「ああ、例の薪の取引でまた街に顔を出したって訳だ。
まぁ、ぼたん姐さんの両手は料理を作るための手だし、荷物持ちくらいだったら俺が請け負おうか?」

(この王都に来てた理由に関して話していき、そのついでに荷物持ちに名乗りを上げていく男)

ぼたん > 自分から近づいてきてくれた男に瞬いて
「休んでたところじゃないのかい?悪かったね、つい声かけちまって…」
薪の取引、と聞いて頷いて「ほんと、大丈夫…」そう言ってまた抱えなおした紙袋の、底が少し破れそうにも見える
「それよりちょいと、兄さんに聞きたいことがあンだけど…」

ボブ > 「ま、あんまり休みすぎてもケツから根が生えちまって動けなくなってもなんだしな。」

(休みは短くてもすぐに動ける気質の男は気にしない気にしないといった感じで顔の前で手を左右に振っていって)

「まぁ、先にその荷物をこっちに貸しなって。
……そんで、俺に聞きたい事ってなんだ?、あんまり学術的な事を問われても答えられねぇが?」

(荷物持ちをしなくても大丈夫…という女性にそれでも男の方に荷物を渡すように言い含めながら
何か男に問う事があるみたいな女性の質問を聞いてみようと軽く頭を傾げつつ聞いていくか)

ぼたん > 軽口にあはは、と笑って
「…じゃァ、いまだけ、遠慮なく」
抱えた荷物を背伸びするようにして差し出す。
「兄さん、森にも詳しいだろ?栗の木があるとこどっか、知らないかと思ってさ…」

ボブ > (荷物持ちをする事に執着しているような様子をみせる男に対して女性は軽く笑いながら荷物を差し出してくれて、
それを受け取り、ちゃんと支えられるように紙袋の底で両手の位置を形作りつつ、女性の問いに耳を傾け)

「栗かぁ~……確かあったとは思うが……熊の親子が寝床にしている森のそばじゃなかったかな?
近くに柿の木もあって、それを秋に食べに森をうろついているから、好き好んで取りに行くヤツはいないな」

(両手で荷物を持ちつつ、軽く中空を見上げるように木の場所を思い出しながら男が知っている情報を教えるか)

ぼたん > 「ヘエ、柿も傍にあるんだねえ…」
男の回答に瞬きを繰り返しながら言葉をこぼす。
「熊の親子…ねえ……」ううんと腕組みをして考え込む。
柿はともかく、栗をのんびり拾ってはいられなさそうだ。得意の「化かし」もあまり役に立ちそうにない…
「そっか、ありがと…」残念、と気だるげにわらう

ボブ > 「ああ、熊が食べているから甘柿だろうとは思うけど、さすがに取りに行ったヤツは居ないから確証はないな」

(栗の情報より柿の情報の方を詳しく告げる男。
あまり栗に関しては関心がなかったところがそこから窺えるか。
男がそうして情報を流していけば、熊の親子という話を聞き、少し気落ちした様子を見せる女性を見て)

「……まぁ、俺も少しは護身の腕はあるから栗拾いに行く時は同行しようか?
この季節になったら薪の運搬くらいしか仕事がないし、時間を空けようと思った空けられるからよ」

(気落ちしている様子の女性にフォローを入れるかのように熊の親子に出会っても無事に退散できるようにはしていくと
話していくか)

ぼたん > 取りに行ったものは居ない、の言葉にだよねえと頷いてから、男の申し出にあははと笑って
「あァ、大丈夫…兄さんに命張ってもらうほどのことじゃァないから」
他も当たってみるよ、と気だるげに笑う。そうして話題を反らすようにぽんと手を打ち
「そうだ…兄さんとこの薪って、アタシんとこみたいな小口でも頼めるのかい?」

ボブ > 「そうかい? まぁ、どうしても欲しかったら言ってくれよ。
さすがに店に出せるくらいの量は取れないかもしれないが家庭で使えるくらいの量だったら取りには行けると思うからよ」

(実際、この男だったら栗拾いくらいは容易にこなせる為、もし万が一の時はその仕事は請け負うと話をしていって)

「ああ、それは全然OK。 大口ばっかりだと一つ無くなっただけで大損害だから、定期的な小口客は歓迎してるからね」

(女性の薪のご所望に関しては胸を張って請け負うとしっかりと返事を返していく)

ぼたん > ふるふると首を振って大丈夫、と微笑う。「そのうちそこが、栗林にでもなったら機会もあるかも知ンないけど…」親切な申し出にありがと、と目を細める。
薪のほうの話は素直に嬉しそうにホントかい、と笑みこぼし
「助かるよ…去年は組合から都合付けてもらったンだけど、運ぶのが難儀でねえ」おかげで大分腕も太くなっちまって、と自分で力こぶを作る仕草をしてまたあはは、と笑う

ボブ > 「まぁ、さすがに熊も栗には手を付けてはないみたいだから、将来的には栗の木が大繁殖するかもしれないな。
……その為には周りの木を倒しておかないとな、ぼたん姐さんの為にちょっと出張でもしてくるかな…熊の居ない冬にでも」

(女性の話を膨らませるかのように男の仕事を使った余計なお節介をしようかと思案しているかのポーズを見せていって)

「どうせ馬車で村から街まで運んできてんだ、店の前まで運搬する事くらいならわけないさ」

(男としても商売相手が増える事には何ら問題は無く、配達までしっかり請け負う事を確約していくか)

ぼたん > 栗の木繁殖計画にええ、本気かい?とくすくす笑う。
「もしそうなったら、栗ごはん沢山炊いてお礼しないとねえ…」

「組合の集積所より、ちょっとでも近ければ、御の字なンだけど…」手間じゃないのかい、と首を傾げる。自分の店は大通り沿いにある訳ではないから、馬車でも限度があるはずだ。

ボブ > 「ああ、本気で姐さんが期待してくれるって言うなら、この冬、いっちょ頑張ってみようかと思うけどな。
……ただ、うまく栗林が出来るとしても数年後っていうオチになるけどね」

(カラカラッと軽い笑い声を上げながら、それでもやる?と男は女性に問いかけていって)

「ああ、建築用の巨木を運ぶ荷馬車だったら入れないけど、薪用の荷馬車だったら路地とかにも入れるからよ」

(馬車を複数所持していて、用途に分けて使い分けているから大丈夫と自らの言葉に太鼓判を押していく男)

ぼたん > すこしだけ人が悪そうに「じゃァ、期待してるよ…」カラカラ笑う相手にふふふと笑い返す。
馬車の話には目を白黒してへえ、と声を漏らし
「色々あるんだねえ…ともあれ、随分助かるよ」気だるげに微笑む。「届けてくれたら、代金の他にお弁当くらいは付けたげるよ…」ありがたいねえ、と目を細めてから両手を差し出して
「色々ありがと、引き留めちまって悪かったね…」荷物を引き取る仕草をする

ボブ > 「了解っ! まぁ、暇な冬にやる事が出来た。
今年の冬は村の家に篭るだけの退屈から解放されるって訳だな」

(自ら面倒ごとを抱えた男はそれを面倒ごとと思わずに絶好の暇つぶしと口走り、ニヤッとした笑みを顔に浮かべていって)

「ああ、ご注文毎度ありっ!!
ん?どうせこの一冬、薪を届ける事になるんだ、店の場所をしっかり覚えるためにもこの荷物も配達させてくれるとありがたいな」

(そろそろ彼女のお店の支度などで店に戻らなければいけない様子、その姿を見て男は薪の配達の前準備と称して
紙袋の荷物の配達を申し出ていくか)

ぼたん > 相手の返しにええ、とぽかんとして瞬く。そのまま目を白黒させながら、風邪ひかないようにね…と少し頓珍漢な反応を返す。
配達の申し出に更に瞬きをして
「う…ン、そだね。アタシも言葉で場所の説明するの上手じゃァないし…」気だるげに笑ってありがと、と言葉を反す。
じゃァ、こっち…と自分の店の方へとゆっくり足を踏み出しながら、お土産におにぎりでも持たせてやろう、と思いを巡らし

ボブ > (この王都からほど近いどこかの森が冬場の内に景色が一変させるような事を男が口にしていけば
男の身体の心配をする言葉を掛けられ、小さく頷きをする事で返事を返していけば)

「そんじゃ案内してもらいましょか。 ぼたん姐さんのお店に」

(ほがらかに笑い声を上げつつ、少し破れかけている紙袋の底を抱えなおし、
お店に着くまではしっかりもたせようとしつつ、女性の案内されるままに女性のお店へと向かっていった)

ぼたん > 男よりも少し先を歩きながら「まったく、ほんとに親切な兄さんだね…」呆れたように、でも少し嬉しそうにくすくす笑いながら、広場を後にする
ご案内:「王都マグメール 平民地区 広場」からぼたんさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区 広場」からボブさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」にヴァルブルガさんが現れました。
ヴァルブルガ > とある宿の酒場。

ギリギリ平民地区と呼べる、港湾関係者が多い酒場。
ダイラスから仕事で来ている男たちが多いせいでガラが悪い。
なぜそんなところに泊まっているのかと言えば、単純に安いからだ。

安いシナッブスをあおりながら、書類を眺めるヴァルブルガは
パンツにYシャツのラフな格好で、袖をめくりあげている。
幸いここは片腕の船乗りや傭兵も多く、義手を隠す必要もない。

眺めているのはこんなところで見ているわけにもいかない仕事の資料である。

とある不正や汚職についての資料。はじめはすぐに終わらせて
問題なしと報告して、バカンスでも楽しむつもりだったのだが。

「でも下手にかかわると痛い目見ることもありますしね……」

売り飛ばされたり丸め込まれたこともある。すでに相手には
気付かれているかもしれない。もし調査をするなら
冒険者でも雇わないと命が足りなさそうな案件だ。

ヴァルブルガ > 「はぁ、ホントは山間部にでも遊びに行って川魚やお芋でも楽しもうかと思っていたのですが」

芋。魚、季節の山菜。撃つ味の味付けに、おいしいお酒。
そんな幻想を吹き飛ばすように、背後で罵声があがり、ヴァルブルガは
とっさに自分の料理をかばう。シャツがなんだか冷たい。
何かの飛沫が飛んできたようだ、シミにならなければいいのだけれども。

少し飲み足りない。宿で飲んでもいいし、外でふらついても……それは少し不用心だろうか?

ヴァルブルガ > 一応、不正を追うのであればやはり山間部にはいくことになるのだが。

一週間の旅路の先は麻薬の畑と密造所の類。借金を型に売買された奴隷たちが働かされている……かもしれない。

実入りがあるわけでもなく安月給から護衛を雇うとなると
碌な護衛に声をかけるわけにもいかず、ごろつきの類か
駆け出しの新米か。

それともこのまま飲んで忘れるか。シナッブスをあおると熱に浮かされて
シャツのボタンを一つ外した。

ご案内:「王都マグメール 平民地区2」にヴィクトールさんが現れました。
ヴィクトール > ひと仕事終え、報酬を片手にふらふらと歩きながら辿り着いた先の酒場。
蝶番の耳障りな音を響かせながら扉を開き、黒尽くめの姿が室内へ入ると、どうやら馬鹿が取り込み中だったらしい。
取っ組み合いの殴り合いを、半目閉ざしたゲンナリ顔で見やりつつも、直ぐ側に居た女の方へと目は向かう。
こんなところにしては珍しい姿だと思いながらも、さも当たり前のように彼女のテーブルの回ると、傍らに相棒たるクレイモアを立てかけながら、向かいの席に腰を下ろした。

「よぅ、こんな馬鹿ばっかのところに珍しいな。まぁ……」

ニヤッと少しあくどさの残る笑みで笑いかけ、言葉を紡ぐ。
そして、何かをいい掛けて、彼女の体を確かめるように視線が上から下へとなぞり、顔の方へと戻っていく。
凛とした印象を感じる彼女の見た目もそうだが、目の傷や手甲を見るに、普通ではなさそうだ。
余計なお世話かと、冗談めかすように呟くと、カウンターの店主の方へと振り返り、適当に酒とツマミをと声を張り上げる。

ヴァルブルガ > 酒で汗ばんだ黒髪の女。しなやかな体つきながらよく見ればしっかりと肉はついている。汗で張り付いたシャツ越しに
ボディラインが強調されていて。疵の周りが酒でやや赤い。

「安いので。いえ、少し危ないお薬に興味があるだけです」

適当にはぐらかしながら、カウンターに肘をのせて
義手の手首を遊ぶように動かしながら微笑む。

ヴィクトール > 細く靭やかな体付きながら、女らしい特徴ははっきりとしたなかなかに魅力的な体。
酒場の熱気か酒に火照ったせいか、シャツに染み込む汗がその下を透かしそうに見えるのがまた欲を唆るのだが……はぐらかす言葉にそうかと乾いた笑い声を零す。

(「嗚呼、これそこらの馬鹿と同じに見られてるってところだろうな」)

改めて周りを見渡せば、船乗りらしい姿ばかりだ。
良くも悪くも馬鹿である彼等だが、それに興味がなくば同一視はマイナスである。
苦笑いを浮かべていたものの、テーブルの上へ酒とつまみが置かれて店主が遠ざかったところで、低い声がゆっくりと響き始める。

「危ねぇ薬っていやぁ……シェンヤンだかどっかから持ち込まれた劇物が、王都に出回ってるって聞くな。んで……ルートとすりゃ、ハデグ沿いで戦地を突っ切るか……海路で大回りして、ダイラスに入って売るか。でも、どっちもコストの割にあわねぇよな。戦地で見つかりゃ殺されるわ、船着き場なら投獄だからよ」

すらすらと、彼女が欲しそうな薬の話を広げていく。
自分の班としては専門外の話ではあるが、情報の共有化と組合から回ってきた話だ。
もしかしたら、それ絡みで戦いがあるかも知れないと言われていたのを覚えていたのは、幸いだっただろうか。
低い声は、彼女にだけ届く様に抑えたものであり、ニヤッと笑いながら紡げば内緒話と示唆するのも伝わる…かもしれないが。

「で、楽なのは作るやつと材料の種だけ持って、山奥に引っ込んじまえばいい。九頭竜山脈の奥なんざ、そうそう人はこねぇからよ?」

肉体労働者は、性処理にも使えない二束三文の奴隷を買い付けて、使い潰して殺せばいい。
馬鹿なら働くだけ働かせて、何を作る仕事をしたかも知らぬまま放逐すれば問題なかろう。
まずはそこらの気のいい馬鹿とは少し異なることを伝えようと、情報の頭部分だけを紡ぐ。
そして、興味の具合はどうだろうかと、改めてその瞳を覗き込むだろう。

ヴァルブルガ > すっと切れ長の瞳が細められる。とはいえ内心を擬音にすれば
どきっ、である。

こちらからすれば、相手のからの追手かもしれない。
まぁそれならいっそ気が楽だ。戦闘のプロではない。かつて、そうだったという
だけなのだから運命は決まったようなものである。

「まさか……関係者の方、じゃないですよね?」

だとしたら私どうなるんでしょう?なんて乾いた冗談を吐きながら水を飲めば喉が大きな音を立てて。
口元をぬぐいながら相手の目をじっと見据える。殺気や征服感、悦虐の色。そういうものがあれば目を見ればわかるものだ。
そして今度はこちらが相手の体をなめまわすように観察することに。

ヴィクトール > 瞳の変化に、どうやら当たりだったらしい。
意志の魔法で相手の感情のゆらぎを読むこともできるが、そこまでする必要もなさそうだ。
問いかける言葉に、クツクツとあくどい笑みを重ねると、それこそ関係者が放った追っ手の様に見えるかも知れないが、どっかりと座ったまま動く様子はない。

「それならよぉ、もっと秘密話にして裏路地に呼び出して……アンタを散々っぱら犯してから、薬漬けにして攫っちまうよ。戦う女って感じだけどよ、ヤッたら中々に具合良さそうだしな」

クツクツと笑いながら、水を飲む様子を見つめる。
殺気というものはないが、黒尽くめの服の上からも分かる逞しい体付きと、金色の瞳が見せる雄々しさは隠すことはない。
雄という獣の様な力強さ、を体中のパーツや意志の強さから醸し出す。

「俺は九頭竜山脈の麓にある集落の男だ。厄介な薬物ばらまいてる馬鹿が居るから、そのうち倒しにいくかもって言われててよ? んで……アンタは何でそんなの追っかけてんだ?」

素性を明かすと、警戒する彼女とは裏腹に、酒の注がれたグラスを掴み、ぐいっと一気に煽っていく。
軽く体を反らせながら飲み干していけば、薄手の布地に浮かぶ胸筋も、太い首筋もよく見えるだろう。

ヴァルブルガ > 「滅相もない、私はとうの昔に一線は退いていますから。精々が護身程度ですよ」

遺体のも嫌なので素直に薬漬けにされることにします、と朱色の舌を出して、きつめの造作の目が柔らかく笑う。
多少の下品な話題には動じることもなさそうだ。

獣のような体躯。ほれぼれするような体だ。どこを切り取っても丸太の用。

自分のことについて尋ねられても、考えるのは一瞬だ。
単にプロなら下手に漏らしはしないだろうし追手なら当然こちらのことは知っているはず。

「いえ、お金の流れとかを調べていただけなのですがこんなものを見つけてしまったので
どうしようかと困っていたところです」

役人の類だ、と面倒な説明をすっ飛ばしてそう告げて。

「しかも安月給なんですよ?」

唇を尖らせた。