2018/06/10 のログ
ボブ > (翌日が休みの日だけあって思いっきり深酒になろうが構わないといった者たちが集まり、賑やかになっている酒場の一つ。
その酒場の中でカウンターの席に座り、静かに一人酒をしている褐色の肌をした男が一人)

「ふぅ~……気を許せる傭兵仲間に誘われて来てはみたが、他の傭兵も来ているとなると少し勝手が変わるんだよな。
気にしない素振りをしてはくれてるみたいだが、あの噂の事は気になってチラチラと見てくるしな…顔見知りじゃないヤツは」

(カウンター席からテーブル席についている傭兵仲間とその後輩傭兵たちの様子を眺め、軽く嘆息を吐いていく男)

ボブ > (気が許せる仲間だけだったら強い酒でも飲んで、思いっきり馬鹿な姿も晒せるのだが、こちらの方をチラ見してくる様な
他の人間もいるとなればそんな姿も晒せないとばかりに酒精が低いエールをメインに飲み進めていて)

「まいっったなぁ~~、これだけ気まずい飲み会っていうのもなかなかないぞ。
これは適当な時間で酔ったから先に帰る…とでも言って、切り上げるしかないぞ」

(何とかこの気まずい飲み会を脱する方法を考えながら、ジョッキのエールを喉に流し込んでみせていて)

ご案内:「王都マグメール 平民地区2 酒場」に紅月/アカツキさんが現れました。
紅月/アカツキ > ーーーかつ、かつ、かららん。

革靴の音を響かせ歩く。
紅の髪に燕尾服…どこぞの貴族の使いにも見えるその姿。
けれども中身はただの甘味好きの蟒蛇である…富裕街での一仕事を終えて、さぁ一杯引っ掛けようといったところ。
気紛れに初めて見る酒場の扉を開けばそこはアルコールのパラダ、イ…否、漢の園だった。

「……ん、何だ…宴かね?
貸し切りだったりするなら他当たるんだが…」

困惑顔で頬をポリポリ掻き、苦笑しつつ首を傾げる。
普段と雰囲気は違えど、このへらりとした笑みにユル~い空気…顔見知りであればすぐ気付くだろう。

ボブ > (他の者達は楽しげにしている飲み会……だが男としては針のむしろの上での飲み会といった感じで
せっかくの酒精も味気ない物に感じている中、酒場の扉が開き、そこに現れたのは気の許せる傭兵仲間よりは付き合いが浅いが、
短いながらも色々深い付き合いをしている男…いや漢(おとこ)がそこに居て)

「おっ! アカツキじゃねぇか?
場所を変えるだって……お前一人で場所を変えてもつまらないだろう。
あっ! 悪りぃ……最近出来たダチなんだが、お前らとはまた違う業界の所にいるヤツでよ。
話がかみ合わないだろうから、アイツと俺で場所変えるからお前らはここで楽しんでいてくれよ」

(針のむしろから逃げ出す理由が向こうから飛び込んできてくれたと内心で感謝しつつ、
褐色肌の男は酒場の入り口に居る燕尾服の男の肩を抱き)

「……悪りぃ…ちょっと俺にとって居心地の悪い状況なんだ、訳は後で話すから今は話を合わせてくれ」

(それこそ酔っ払いのように赤髪の男の肩を抱きながら、赤髪の男に小声で話し掛けていく男)

紅月/アカツキ > 「ん、おぉ、誰かと思え、ば…?
……お、おぅ?んっ?
…ははぁ、成程」

いきなり陽気すぎるテンションで近付いて来たかと思えば、ガッシと肩を組み始める友人。
何だ何だと思えば、耳打ち…ひょっとして面白いネタだろうか。

「…ふふっ、何だボブ、また絡み酒か?
しょうのない奴め、付き合おう。
……突然の来訪を御許しください。
皆様のご友人をお預かりしたく存じますが…宜しいでしょうか?」

ボブの腕を白手袋をした指先でポンポンと叩き、肩組みを外させると…スッと胸元に手をやり、傭兵達に一礼してみせる。
…怯むなり引くなりしてくれればいいが。

ボブ > (酒場に現れた救世主とも呼ぶに値する知人の肩に腕を回し、相手の頭と自分の頭を近寄せ、耳打ちをしていけば
知人はこちらが言った事をある程度は納得してくれたようで耳打ちの為に組んだ肩組みを解いてみせれば恭しいくらいの
一例を男の友人…そして友人の後輩へとして見せていって)

「ほら……見たろ?どう考えても話の歯車が噛み合う訳がないんだよ。
こいつの相手は俺がしてくからさ、ここの支払いはある程度は俺が持つからよ」

(大仰な一礼をかましてくれた知人の行動自体を利用し、場の空気に合わないと告げていけば、
男自身は傭兵達が座るテーブルへと歩み寄り、そのテーブルの上にある程度の金を置けば)

「悪いな……そんじゃ俺はこいつの面倒を見てくるわ」

(この平民地区の酒場にはあまり似つかわしくない執事姿の男と共に酒場を後にしていき、酒場からある程度離れていけば)

「ふうぅ~~~、悪りぃ、助かったわぁ~。
飲み会の幹事は俺の友人なんだが、そこに直接顔を合わせた事のない後輩が来ててなぁ~。
もうこっちを見る視線がなんとも居心地が悪くてな」

(それこそ肩の重荷が一気に無くなったというくらい、安堵したような表情を浮かべながら救世主に事情説明していって)

紅月/アカツキ > 「うん?なんだ失礼な。
俺はきちんと礼節を弁えてるだけでだな…聞いていないな、全く」

額に手をあてて、いかにもヤレヤレといった風に首を振ってみせ。
…サクサクと撤退準備を整える友人に、少し小芝居を続けて間をもたせてやり。

「では、失礼…」

爽やかかつ、にこやかに。
再び、先程よりかるく一礼して…呆気にとられる傭兵達に背を向ける。

「…ぷっ、うっはぁそりゃ気まずい!
お疲れさんだよ、お疲れさん」

バシバシと肩を叩いてやり、クツクツと笑って。

ボブ > (いくら飲んでも酔えない飲み会の場からの撤退に成功した男は肩の力を抜いたようなヘラッとしたような表情を浮かべ)

「そんなに笑うなよぉ~、こっちは久々にダチのとサシ飲みだと思って行ったら視線がやたら突き刺さる場だ。
いくら飲んでもまったく酔えたもんじゃねぇや」

(肩をバシバシッと叩いてくる知人に対して、ブスッとした不機嫌な表情を浮かべながら愚痴を漏らしていき)

「あああぁぁぁ~~っ!!もう、ウサ晴らしだっ!今日は飲むぞっ! 朝まで付き合えよ、いいなっ!」

(憤懣極まったように空に向かって声をあげていき、自棄酒に付き合うように命令を出していく男)

紅月/アカツキ > 「ク、ックク…わ、悪ぃ……っ!!
……あー、うへぁ、そりゃあ確かに。
そも、サシと集まりじゃあ気分も変わるし…まずい酒・つまらん酒はなぁー、俺個人的にも避けたいワースト3酒だぁな」

やっぱり笑いは引っ込まないが、それでも愚痴には大層同意。
想像してみたら自分も逃げたくなるなぁと苦笑しつつ。

「ハハッ!おうよぉ、任せろっ!!
今日は貴族から毟ってきたからな、なんなら高いの一気してもいいぜ?」

命令を受ければそれはもうノリノリで、むしろ更に煽るような言葉を連ねてゆく紅髪。

「んーで?どこの飲み屋いくよ?」

ケラケラと、笑いながらボブについてゆく。

ボブ > 「はあぁぁぁ~~っ、まぁ、お前にこれ以上愚痴を言ってもしょうがねぇや。 気分を変えるぞ、気分をっ!」

(せっかく針のむしろ状態を抜け出せたのだ、その事はすっぱり忘れようと大きなため息と共に決意を言葉にしていき)

「いやいや、高くねぇんだ、これが。
店は汚ねぇ、酒場のオヤジは偏屈……だけどそろえている酒はなかなか上物、オヤジの料理の腕も極上品。
そういった店がちょっとした裏通りにあるんだ、まぁ、俺の隠し球の一つだが、行ってみるか?」

(男は酒場のオヤジの性格のクセは強いが、慣れれば極上の安酒場を提示し、そこへ行ってみるかと誘っていく)

紅月/アカツキ > 「おーおー、変えてけ変えてけ!
…けど、とりあえずお前さんの友人とやらには後で説明しといてくれよな、迂闊にギルド行けなくならぁ!」

何だか気合いを入れた友人の様子に、今度こそ素直な笑みを浮かべてポンポンと肩を叩いてやり。
…しかし、一応個人的に重要な訂正依頼はしておく紅髪。

「ん、汚ねぇ店程アタリってアレだなぁ?
行く行く、俺そういうの大好物よー?」

上機嫌に誘いに乗る。
クセの強いオヤジってのは、大概話してみると面白いモン…むしろ紅月には期待大だった。

「しっかし…裏通りか、そりゃ知らん訳だ。
裏と貧民街はまだ殆ど開拓してないんだよなー…ほら『レディには物騒』だろ?」

端から聞けば軟派男のセリフに聞こえるそれは、紅月が発してボブが受け取れば違う意味に変わる…全く、内情を知ってる相手だと気が楽だ。

ボブ > 「ん?お前傭兵ギルドに顔出してたっけか? 冒険者ギルドの方に顔を出してたイメージなんだが…」

(ギルドにいけなくなる…という知人の言葉に少し首を傾げながらどっちに顔を出していたっけ?と問いかけるような男)

「まぁ、ちょいと前まではおかみさんも居て、店の中もきれいだったんだけどな、おかみさんが逝っちまってからは
オヤジの独壇場で汚くなっちまってな。でも味に関しては太鼓判だ」

(すっかり心の重みから解放されたかのように明るくこれから向かう店の話をしながら案内をしていく男)

「ははっ……まぁ、確かにレディには物騒だわな。
特に色んな意味合いで可愛らしいレディを連れて行くにはムードがまったくない場所だわな」

(知人の裏事情を知っている男……それでもそのムードのない店へと案内してみせる……
そこには色んなモノを超越して友情を深めようとしていく男の心意気みたいなものが見え隠れしていて)

紅月/アカツキ > 「冒険メインだぞ?
けどほら、俺オールラウンダーだから。
伝があるか気が向けば行くし…物騒なのは基本男の担当だからな。
…タナール砦あんだろ、ちょっと断りきれなくてあそこで臨時治癒術師やってる。
噂くらいにゃあなってるかもな、大ケガすると着物女が怖いって」

首を傾げる男に肩を竦め、サラリと現在傭兵ギルド経由で受ける事の多い仕事を暴露し…ついでに、今までは話せなかった女の時の行動だと付け加えて。

「ははっ、どうしてこう男共って片付け下手なんだか!
うんうん、よくある話だぁな…いやはや、儘ならんね」

きっと器量のイイ嫁さんだったのだろうと用意に想像できる。
実家が男所帯だったから、身に染みて。
思わず苦笑しつつに言って、笑い飛ばす。

「そうそう、普通に行くにしても浮くか手を出されるかで面倒ったら無ぇのな…っクク、ムードって!
……そうだねぇ、うん…でもそれがいいよ」

まるで聞き流すようにケラケラと笑って…けれども少しの間をおいて、男らしい装飾のない、中性的な口調で同意してみせ。
気付いてもらえるかはわからんが…心意気への、これがささやかな返事だ。

ボブ > 「砦かぁ~、そっち方面はまったく行かなくなっちまったからなぁ~。
あんまり伝手も無いんだが、今日会ってた昔からの付き合いのあるヤツに聞いてみるか」

(昔の職から足を洗ってから縁遠くなった場所の話題に遠い方を見るような目線を送るようにしながら
その手の情報を持っているような知り合いに聞いてみるか…と漏らしていく男)

「言っとくが、傭兵は片付け上手だぜ、基本的には。
自分一人に与えられる場所がそんなに広くないからな、しっかり纏め片付けられねぇと、隣接している寝床のヤツに
締められたりするからな。
更に言えば料理上手が多いのもあまり知られていない所だろうな」

(男共…と一纏めにされるのはちょっとカチンときたかのように弁護として自分が知っている傭兵世界の男は
意外としっかりしている事は知人に伝えていって)

「まぁ、男同士で行くんだったら何の気兼ね無しに……いや、オヤジの雷を気にしないといけないが、それでも結構いけてる店だぜ」

(知人の裏事情を思いながらも、今の状況的にはいけてる店だと話しながら、男は目的の店へと知人を導けば
店内へと案内して、偏屈なオヤジとそれをこよなく愛している常連の男たちと共に杯を交し合っていくだろうか)

紅月/アカツキ > 「あぁ、今すげぇ物騒な事になってるから来んな来んな。
新手の敵部隊が有能でな、俺の戦場…あ、いや、救護室なんだけどよ?
もう大波乱なんだから…わりに合わねぇ」

縁遠い方がいい、と、真顔で伝える。
それはもうボヤかずには居られぬといった表情で愚痴る紅髪。

「え、そうなん?
…あー成程、言われてみりゃあ……あぁ、料理上手は想像つくなぁ。
野戦する奴は大概料理できるイメージあるわ、俺も料理の腕は異様に上がったな。
…そうだ、今度ボブの飯食わせろよな!今日の礼に!」

ほうほう、と、実に興味深げに聞いて…けれども料理の話になれば思わず笑い、同意してみせ。
ついでとばかりに可愛げないオネダリをば。

「オヤジの雷、なにそれ超見てぇ…安全圏から!
ククッ、おう…楽しみだ」

のんびりフラリとついてゆき…やっぱり少し、だいぶ浮く執事風。
けれどもすぐに打ち解ければ、気のイイ酒好き共と朝まで…否、オヤジに叩き出されるまで飲み明かしたのだった。

ご案内:「王都マグメール 平民地区2 酒場」からボブさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2 酒場」から紅月/アカツキさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2 露店通り」にリオネアさんが現れました。
リオネア > 「ええと…思ったよりおっきい街…ここ、どこだろ…」

それまでは比較的魔族の国よりの地域で地道に人間を襲っていたものの、一攫千金というのだろうか?自身たちの栄養のもととなる人間たちが山のように集まる人里まで出てきた一匹のアルラウネ。中でも人間の文化に詳しい彼女が探索の任に選ばれたわけだが、さすが王国のお膝元というべきか、少女程度の知識では街の地形すらも全くわからず迷子になり一人途方に暮れているのであった。

「果物の新鮮でいい香り…お腹…減ったなぁ…」

人間の精が主食であるとはいえその身体は人間をもとに作られた人間とほぼ同等のもの。当然普通の食べ物にも身体は反応するのであって、芳しい甘酸っぱいにおいに思わずお腹の虫が泣いてしまい、恥ずかしそうにかぁっと顔を赤らめて通りの角に座り込んでしまう

ご案内:「王都マグメール 平民地区2 露店通り」にエレイさんが現れました。
エレイ > 「──くわわわ……」

大欠伸をかましながら、暇そうな面を下げて露店通りを一人歩く、一風変わった銀色のジャケットを羽織った金髪の男。
なんか適当に買って食おうかなあ、などと思いながら露店を眺め回していると──

「……ンン? おいィ、どうしたねキミ。具合でも悪いのかな?」

座り込む少女の姿を発見して眉を持ち上げ。
その前まで近寄ると、しゃがみこんで様子をうかがいながら気遣うような声を掛ける。

リオネア > 「ひゃっ!?えと…だれ…?」

空腹のあまりしゃがみこんだまま途方に暮れていたところに急に飛んでくる優しげな声。しかし内向的な性格が災いしたか大げさにびくっと肩を跳ね上がらせながら尻もちをついてしまい、そのままの体勢でおどおどとしながら声の主を見上げる。

「具合は、大丈夫っ、です…日航もしっかり浴びてますし、お水もいただきましたから…ただ、お腹がすいていて…」

男の自分を気遣う姿勢にようやく気付くと赤面して思わず視線をそらしてしまいながらもたどたどしく男の問いかけに答える。そして困ったような表情を男に向けながらようやく姿勢を正して再び膝を抱いて座り込む。

エレイ > 「おっとと驚かせてしまったようだったな。俺は通りすがりの者なのだが
キミが道端で座り込んでいるのを見かけたので思わず声を掛けてしまった系の話があるらしいぞ?」

大げさな驚き様に眉下げて笑いながら、だれ、という問いに答える形で変な口調ですらすらと言葉を紡ぎ。

「そうか……とりあえず腹が減っているのなら俺が何か食い物をおごってやろう。
俺も何か買って食おうと思っていたので丁度いい感」

日光や水とは植物めいた事を言う、と思いながら、頬杖ついて彼女の話に耳を傾け。
やがて了解したとばかりに笑顔で頷きそう言い出すと、ゆっくりと立ち上がりながら
立てるかね? と片手を差し出し。

リオネア > 「通りすがりの…系?感?…ご馳走してくれるんですか?」

男の変わった口調に戸惑いながらも片手を差し出す彼の言葉を何とか理解すると数秒迷った後その手を頬を赤らめながら手に取って立ち上がる。自分よりも数段背の高い彼を見上げながら遠慮がちに聞いてみる。

「あの、親切にありがとうございます…。でも、お返し…私持ち合わせとか全くなくて…なので、ちょっと恥ずかしいですが…」

せめても彼に恩返しがしたいと考えながらもその恩に報いれるものは生憎持ち合わせていない。少し躊躇した後に前置きを入れると彼の腕にぎゅうっと抱き着く。こうすれば大抵の男は喜ぶと、影の中の同士が教えてくれたから。しかしその顔は羞恥心で真っ赤で今にものぼせて倒れてしまいそうである

エレイ > 「うむそういうことだ。女の子を助けてやるのは男の義務だからな」

なんて笑って頷きながら、男の手に応じた彼女の手と触れ合うと男はなにかに気づいたように
はつりと瞬きを一つ。しかしすぐに笑顔に戻り、彼女が立ち上がるのを手伝ってやって。

「何、俺がしたくてやっていることなのでお返しなどは特に必要は──おおぅ……」

お返しとか気にするな、と伝えようとしていたところに、腕に抱きつかれて
柔らかな感触が伝わるとちょっと変な声を漏らした。
しかし、ふと伺った彼女の顔が真っ赤なのを見れば、眉下げて笑い。

「……ンフフ、気持ちは伝わったのでもういいぞ。このままでは飯をおごるまえにキミが
ぶっ倒れてしまいそうな感。だが……はぐれてしまうと困るので手ぐらいはつないでおこうかな」

くしゃりと頭をひと撫でして、少し名残惜しく思いながらも腕を彼女の身体から離す。
それから彼女の手をとり、ゆるく繋ぎ合わせて。

リオネア > 「はい…恥ずかしくて死んじゃいそう…」

男に頭を撫でられながら身体を離すと息を深く吐くように深呼吸して思わず力の抜けた笑みを浮かべながら赤くなった頬を掻く。だいぶん彼に対する警戒心が薄れてきたようで緩くつながれた男の手をこちらからもふにゃっと握り返して、心なしか、身体をその腕に添わせながら男を見上げる。

「私、あまりこういう大きな町に来たことがなくて…何がおいしいか、教えてくれません…か?」

身体を寄り添わせたまま男に遠慮気味に聞きながらもその視線はしきりに露店や建物、舗装された道など目新しいものにすぐに目移りしてしまう。その瞳はまさに無邪気な年相応の少女のものそのもので

エレイ > 「無理はよくにい。まああシャイガールが必死に大胆アプローチしてくれるってのは中々良いものだし俺も大興奮状態になってしまうが」

などとからかうようなことをのたまいながらケタケタ笑う。
繋いだ手を握り返され、やや寄り添うように隣に立つ彼女に目を細め。
そのまま彼女の歩調に合わせてのんびりと露店通りを一緒に歩きはじめ。

「そうだろうな、見るからにお上りさんといったところだからな。
んんー、ココらへんのモンだと串焼きとかシェンヤンの麺料理とかオススメは多々あるが……
いまキミの本能を刺激するような何かがあれば、それを選択してみるのもいいかもしれないぞ」

無邪気な様子の少女を微笑ましくながめながら、問にはふむぅ、とうなりながらそんな返答を。
人から聞いたおすすめに挑戦するのも、自分がピンと来たものを選ぶのも、いずれも醍醐味だしなあ、なんて思いつつ。

リオネア > 「よ、喜んでくれたのですかっ!?頑張った甲斐があった…♪」

男の笑いながらのからかい言葉にも少し喜びの混じった調子で満足そうに微笑んで見せる。そして自分に歩調を合わせてくれる彼の歩幅に気づき頬を赤らめながらありがとうございますと感謝の言葉を囁いてフニフニと男の掌を緩く握りながら肩に頭を載せる。

「本能を刺激…ですか…?あっ、じゃああれっ、あの果物とってもおいしそう♪」

そういって指をさすのは王国では滅多に見ない、おそらく港町から仕入れられたのであろう変わった形の果実。上半分を切り取ったその果実の中の実と果汁を楽しむような商品である。一目その商品を見てからは、まるでほかのものは眼中にないというような食いつきぶりである。

エレイ > 「うむ感触も中々素晴らしかったしな。……ああところでキミの名前を聞いてもエエかな?
ちなみに俺は謙虚な冒険者で旅人の名前はエレイというんだが呼ぶときは気軽にさん付けでいいぞ」

満足げな返答に笑いながら、更に余計な一言を付け足したり。
それからふと思い出したように名を問いかけ、ついでに変な自己紹介も繰り出しておいて。
肩に預けられる頭の感触に軽くキョトンとしてから、フフ、と笑い。

「──ほう? おおアレか、確かに美味いがアレはどちかというと王国(ココ)らへんの果物じゃないがそれでも……
いやなんでもない、じゃあ早速おごってやろう」

彼女が指差す果物を見れば、ああ、と納得したように頷くが、もっと王国系の食べ物でなくても良いのか、と
訊ねようとして──もう彼女がそれ以外目に入ってない様子なのを見れば、愚問だと察して
そのまま露店へ近づき、果物を2つ購入。片方を彼女に差し出し。

「ええとじゃあとりあえず……あそこらへんに一旦腰を落ち着けましょう」

と、通りの先の広場の片隅に設置されているベンチを見つければ、そこへ一緒に座ろうと提案し。

リオネア > 「かっ、感触って…ちょっと詳しく聞かされると恥ずかしい…私の名前ですか?リオネアです…ええと…アルラウネというんでしたっけ?人間の皆さんにはお世話になっています…貴方は、エレイさんですね!冒険者…!かっこいいです♪」

感想まで聞かされると恥ずかしそうに両耳をきゅっと塞いでしまい再び耳まで赤くするものの名を聞かれると素直に名乗り男の自己紹介を受けるとその素性まで正直に明かしてしまう。本当はまずいことは彼女も知ってはいるものの、完全に油断しきっているようで自らのミスには気づかない。それよりも男の冒険者というくだりに感銘を受けたようで目を輝かせながら話に食いつく。

「ありがとうございます…♪なんだかこうしていると、本で読んだ恋人同士って感じがして…♪憧れてたんですこういうロマンチックなシチュエーション♪あ、おいしい♪エレイさん!すっごくおいしいですよっ♪」

彼から果物を受け取り、ベンチに座るとおいしそうに頬に手を当てながら食べ始める。そして何を思ったか男の口元に自身の果物を近づけて食べさせようとする。

エレイ > 「リオネアちゃんだな。そうかわざわざ人里くんだりまで大変ですなあ。
だが……あんまりそういう事は大声で言わないほうがいいぞ? 俺は心が広大なので
そんなことはないが魔物だってだけで狩ろうとする恥知らずもいないわけじゃないんだからな」

アルラウネであると明かす彼女に当然のように……というか既に知ってたという風に笑って返事をしながらも、
そっと耳元に顔を寄せて忠告するように囁く。

「ほうキミは本を読むのか。フフ、確かに傍から見たらデートに見えなくもない感。
──ン、おおサンキューだぜ。……ンム、美味い。なら俺もお返しに一口差し出すだろうな」

ベンチに隣り合って腰掛ければ、嬉々として果物を食べ始める様子を横目に見ながら自分も果物を一口。
そうしていれば不意に、彼女が食べていたそれを差し出され、キョトンとするもにへっと
笑って一口齧り。お返しとばかりに、自分がかじったそれも彼女の口元に差し出してみる。

リオネア > 「はっ…私ったらつい…気を付けます…」

男からの忠告にはっとするときょろきょろとあたりを見回してほかに聞かれていなかったことを知りホッと一息。そして男の忠告に素直に感謝しながらも甘酸っぱい果物の誘惑に負けてしまい再び緩んだ表情でぱくりと一口口に運ぶ。

「はいっ♪人間の物語はとても面白いですっ。あ、お返しなんてそんな…でも、いただいちゃいますねっ」

自身の差し出した一口のお返しに差し出されたそれを一瞬躊躇しながらも、ぱくりと口にくわえる。そして恥ずかしそうにえへへと笑った後男に再びもたれ掛かって甘えたような視線を向ける。

「あの…その…恋人なら、彼氏ならこういう時は…キス、するんですよ?私アルラウネだから…エレイさんなら…行きずりの恋でも大丈夫ですしっ…」

少女の恋愛脳が炸裂したらしい。顔を赤らめながらも先ほどとは打って変わって大胆に耳元に口を近づけて囁く。その口からこぼれる甘い吐息は催淫成分の有無にかかわらず男を誘惑するような甘美な音を立てており。

エレイ > 「ンフフ、そうしたまえ。しかしその素直なところは美徳だと思うのでお前全力で誇っていいぞ」

などと笑って、またくしゃりと髪を撫で付けて。
果物を美味そうに頬張る仕草を、温かい視線で眺めながら。

「うむ遠慮なくいただくべき。……ヒヒ、美味いかね?」

差し出した果物を軽く躊躇してから齧る様子に楽しげに笑い、彼女がかじった部分をぺろりと舐めながら楽しげに。
凭れかかってきた彼女が、大胆に耳元で囁きかけてくる言葉には眉を持ち上げ。

「……ほう? ンフフ……行きずりの恋、ね……リオネアちゃんがそれで良いなら、
俺様ホイホイ応えちゃうぞよ?」

彼女の吐息を耳元に感じながらニンマリと笑みを深め。肩に手を回して抱き寄せながら、
顔を見合わせてそう答えると、そのまま顔を寄せて恋人同士のごとく柔らかく唇を重ねてゆこうとする。

リオネア > 「はい、エレイさんの言う通り誇りにしますね!…んふっ、おいしいっ♪」

彼からもらった一口に顔をふにゃっと緩ませながら嬉しそうに髪を撫でられる。もぐもぐと咀嚼しながら彼の暖かい視線に答えるようにこちらからも見つめ返す。そして彼が愉しそうに少女との間接キスを楽しむ様子にほんのりと頬を赤らめながらも照れ笑いして。

「えへへ…その、私はあんまり激しいのとか得意じゃないから…優しくしてくださいね?」

少女の誘惑に答えるように肩を抱きながら唇を重ねられると、こちらからも唇を啄みながらそっと緩く彼に抱き着く。そのまま彼の襟元をぎゅっと握ると、自分の方へと引き倒すようにしながら彼を受け入れる。その表情は目を瞑って赤面してはいるもののどこか多幸感を感じるようにうっとりとしたものでもしかすると彼に、余計な欲情を感じさせるかもしれない

エレイ > 「ヘヘ、そのつもりではいるが……リオネアちゃんが可愛いから、ちょっと保証はできにいかな? ンフ……」

優しくして、と囁かれればそんな意地悪な返答を笑って寄越しつつ、ちゅう、ちゅっと
繰り返しキスを落として彼女の唇の感触を愉しんでゆく。
引き寄せるような動きに逆らわず、彼女の身体に身を寄せ密着してゆき。
肩を抱いた手を動かしてゆるゆると撫で回し、やがてその手は腰の方へと滑り降りていって。
うっとりしたようなその表情を、間近で眺めながら高まる欲情にちろりと唇を舐り。

「……リオネアちゃん。そんなイイ顔をされると、二人きりになれる場所で、もっと恋人らしいことをしたくなってしまうのだが……具体的に言うとベッドの上とかで」

なんて、キスの合間にその欲情を包み隠すこと無く囁く。
しかし楽しげな笑みで見つめたまま、その選択は彼女に委ねる、という風情で。

リオネア > 「エレイさんはっ、優しいのに意地悪ですっ…んっ、ふぁ…」

意地悪な返答に対してはくすっと微笑みながらもぷくっと膨れてみる。普段の彼女であれば見せない表情であろう繰り返されるキスの嵐に答えるようにこちらも彼の柔らかい唇の感触を楽しむように啄んでいく。肩や腰を滑るように撫でられると思わず甘い声を挙げてしまいながら、彼の愛撫を楽しむように身体をくねらせて反応する。

「もちろん…エレイさんとそうなること、私も望んでましたから…」

自身にゆだねられた選択にコクッと頷くと今度は自分から彼の唇を奪いに向かう。そして子供ができるくらい一杯くださいね?などと囁くように彼に強請るとそのまま首元へと抱き着いて頬ずりをする。

エレイ > 「ワハハハ……可愛いコにはついつい意地悪したくなってしまう性分なのでな」

頬を膨らませる仕草にケラケラ笑って。キスに応えて啄み返されれば時折、そんな彼女の
下唇を甘噛みしたりして。なでつける手に反応して身体をくねらせる動きに、ますます欲情は高まって。

「──ンフフ。おとなしくて恥ずかしがり屋サンのリオネアちゃんでも、そーいうトコは
アルラウネらしいと言ったところかな……じゃ、早速ですが行くとしまひょ。
今日は俺が泊まっている宿に案内するます」

男の誘いを受け、唇を自ら重ねてくる彼女。囁いてくる大胆なおねだりに、にへっと笑って
そんなことを言って。頬ずりしてくる彼女の頭を軽く撫でてから、食べかけの果物を
預かってカバンにしまうと、一緒に立ち上がるよう促し。

リオネア > 「あっ、噛み噛みされるの…気持ちいいっ…じゃあ、宿についたら…たっぷり意地悪してください…♪」

欲情の高ぶりに合わせてじわじわと激しくなっていく愛撫に体を時折ヒクヒクと捩らせながらもその口ぶりはとても満足そうに彼を求めている様子である。男に立ち上がるように促されると先ほどまでのシャイな一面はどこへやら、甘えるように自ら彼の手に自分の手を絡めて二の腕に頬ずりして見せる。

「あっ、アルラウネがみんなこんなになるんじゃないんですよ?私はエレイさんに興奮してるんですから特別なんですっ」

エレイ > 「ンフフ、確かに大興奮状態なのは確かなようだったな」

おそらく彼女自身も気づいていないであろう、大胆な発言にくつくつと笑って。
絡めた手をしっかりと握り返し、彼女と寄り添ったまま宿の方へと向かってゆっくりと人混みの中を歩いていって──。

リオネア > 「私、素直なところが長所ですから♪」

彼の言葉ににっこりとほほ笑むとそのまま彼から伝わるぬくもりを感じながら人込みへと消えていく…

ご案内:「王都マグメール 平民地区2 露店通り」からエレイさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2 露店通り」からリオネアさんが去りました。