2018/05/20 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区 掲示板前」にステラさんが現れました。
■ステラ >
(散々な目に遭った触手ミミック退治依頼の報告を済ませ、街中を歩く。
途中でクレープなんかを買い、もふもふちまちまと食べ進めながら歩いていれば、掲示板に気になるものを見つけた。)
ヒメ、キシ、騎士団……?
(もふ、とクレープを齧ってそれを読む。
なんでも女性のみで構成された騎士団だとかなんとか。
そんなものがあるのか、なんて思いながらそれ以外の記事もぼんやり読んで。
ほっぺにクリームが付いていることには気が付いていない。)
ご案内:「王都マグメール 平民地区 掲示板前」にエレイさんが現れました。
■エレイ > 「──くあぁぁ……」
大欠伸をぶっかましながら、のんびりと街中を歩く金髪の男が一人。
さてなんぞ退屈しのぎになる情報でもないものかと、掲示板の方へと向かっていってみれば
その前に佇む黒い姿の先客を見つけて。
頬にクリームを付けながらクレープをちまちまと齧っている姿が微笑ましく、
思わず緩く笑みが浮かぶ。
そんなだらしない表情のまま、おもむろに隣まで近づいていって。
「……やあやあそこのクレープ食ってるお嬢ちゃん。なんか面白い記事でも
載ってましたかねぇ?」
なんて気安く声を掛けながら、自分も少し顔を横向けて掲示板の方を一瞥する。
■ステラ >
――ふぇ?
(掲示板を眺めていたら、声が聞こえた。
はじめは自分に掛けられた声だとは思わず、気にせず掲示板を眺めていたのだが、ふと掲示板の前にいるのは自分だけだと言うことに気付く。
そこで初めて声の方に向き直ると、金髪長身の男性。)
別に……。
(コワイ。
逃げるように視線を掲示板に戻し、ぼそりと呟くように。
実際最初のヒメキシ騎士団以外は広告だったりお知らせだったり、めぼしいものは特にない。)
■エレイ > 一瞥しただけでも、男から見ても目を引く記事は見当たらなかった。
なので彼女がこちらに気づくまで、その横顔を眺めていたのだが。
一度合った視線がすぐに外されると、軽く眉を持ち上げる。
そしてそんな態度から、男は察する。あまり人と話すの得意じゃないタイプかな? と。
まあ、それで引き下がるような男でもないのだが。
「そうか……確かにパッと見ではなんか大したものはなさそうだったな。このヒメキシ騎士団とやらは
ちょっとばかし甘美な響きではあるが……まあそれはともかくとして、ほっぺにクリーム系のものがついてしまっているぞ?」
軽く肩をすくめて笑いながら、寡黙な彼女とは対照的に連々と言葉を紡ぎ。
最後に自分の頬を指さしつつ、クリームのことを指摘してやる。
■ステラ >
(良く喋る人だ。
自分の苦手なタイプではあるのだが、ここで逃げていたらいつまでたっても慣れやしない。)
女性、しか入れない。
――ぁ、ぅ。
(勇気を出しても二言が限界だった。
しかも頬に付いたクリームまで指摘される始末。
慌てて頬を拭うが、付いてる方とは反対側。
頬を拭った手の甲を見ても何もついておらず、思わず首を傾げる。)
■エレイ > 「基本はそうなんだろうな、しかし世の中何が起こるかわかったものではなくてな……
って逆だべ逆」
などと何か意味深なことを言おうとしながら、頬を拭うさまを眺めていたのだが、
反対側を擦ってしまっているのを見て眉下げて笑い。
片手をすいと伸ばし、頬についたクリームを当然のごとく指先でついと拭い、
あまつさえそれを口元に運んでぺろりと舐めた。
「──ウム、甘いなッ」
と、何故かドヤ顔でごく当然な味の感想を述べたりして。
■ステラ >
(いやそれは起こってはいけない事では。
それとも女装でもしようと言うのだろうか。
と言うか何故そこまでして。
などなど勝手に色々妄想をしていたら、頬に触れる誰かの手。
その手をたどっていけば、それは目の前の彼のものだった。)
――、っ、――。
(ぼとり。
クレープを落として口をぱくぱく。)
■エレイ > 「──ウェ!? おいィ、クレープがドロップしてしまったぞ勿体無い」
彼女が突然クレープを取り落としてしまったので、慌ててしゃがみこみクレープの様子を伺うも、
ダメになってしまったようであちゃー、と声が漏れ。
「むぅ……これはもうだめかなこんなになってしまっては再び食えるわけもない。
ここは俺が詫びとしてクレープをもう一つおごって──おーい、大丈夫ですかねぇ?」
むむむ、と唸りながらおもむろに立ち上がると、クレープの買い直しを提案しようとして──
口をぱくぱくさせている彼女に首を傾げ、心配そうに声を掛けながらポンと肩に手を置いて。
■ステラ >
(ほっぺに付いたクリーム舐められたいや別に直接舐められたわけではないけれど自分の顔に付いたものを指で取られて舐められたと言うことはこれはもう間接キスと言っても過言ではないのではいや過言だろ正気に戻れ私無理だろこんな正気のサタデーナイトなことされたら狂気に身を落とすしかと言うか今は昼だよあわあわわわわわわ。
目をぐるぐるさせながら止まらない思考の迷宮に迷い込む。
目の前の彼はそんなことに構わずしゃがみ込んで落としたクレープを改めている。)
――ひゃ、ウェイ!?
(かと思えば立ち上がって肩に手を置いてくる。
その一撃であっという間に現実に引き戻され、全身を跳ねさせて、奇声。
直立したままで五センチは飛び上がったのではないかと思う。
実際はただビクンとなっただけだが。)
あ、だ、だい、大丈夫。
(どもりながらもなんとかその言葉をひねり出す。)
■エレイ > 肩に触れれば奇声が上がり、思わず男もビクッとして手を離してしまったが、
すぐに宥めすかすようにポンポン、と同じ側の肩を叩く。
やがて彼女の口から、吃った返答を寄越されると眉を下げて笑いつつ。
「──そうかならいいのだが……キミにはもう少し心に余裕を持つことが必要不可欠」
などと、アドバイスめいた一言を添えておく。まあそれが直ぐにできるのであれば、
彼女も苦労はしていまい。中々難儀であることだなぁ、と心中で同情して。
「まああそれはおいといて……ああちなみに俺は謙虚な旅人で冒険者のエレイというのだが
呼ぶ時は気軽にさん付けで良い。キミのお名前は?」
それから、ふと思い出したようにドヤ顔で珍妙な自己紹介を繰り出し。そして彼女の名前も問うてみる。
■ステラ >
(二度目の接触では流石に身体が跳ねることはなかったが、それでもガチガチに固まってしまった。
手を離されれば安心したように息を吐いて。)
――。
(精神に20ポイントのダメージ。
目がしぬ。)
……?
あ、え、す、ステラ。
(なんかジュースを九本ぐらい奢ってくれそうな感じがする。
異次元からの電波はとりあえず横に置いて、問われるままに自身の名を口に。
彼の顔は直視せず、あっちこっちにせわしなく視点を移動させながら。)
■エレイ > 「ステラちゃんだな。よろしくだぜ。
ワハハ……あんまりそんなキョドキョドしてると、可愛らしくて三回連続で見つめてしまうぞ?」
教えてもらった名前を復唱してから、目を泳がせている様子にカラカラと笑うとそんな戯言をぬかし。
「しかしアレだな、ステラちゃん……キミ、スゴい身体してんね?」
そして自分の顎に手を添え、彼女を真面目そうな顔でじっと眺めてから、突如としてセクハラ発言にしか聞こえない一言をぶっ放した。
■ステラ >
三回……?
(何故三回。
三度見されるのだろうか。
ますます黄金の鉄の塊じみてきた彼のセリフに、大量の疑問符を頭に浮かべる。)
えっ、――っあ、や……。
(直後のセリフの意味が最初はわからなかった。
が、唐突にそういうことかと思ってしまい、身体を隠すようにマントを引っ張る。
いい人そうと思ったのだが、やっぱり男の人だからそういう風に見られてしまうのだろうか。
恥ずかしくて顔が真っ赤。)
■エレイ > 「──ン? ああいやすまにいそうじゃない、イヤ確かにその
服の上からでもわかる程のオッパイは目を引くのだが」
唐突に身体を隠す仕草に眉を持ち上げるも、真っ赤な顔を見れば誤解を与えてしまったことに
気づいて慌てて言い訳。結局セクハラ発言になっているが。
「そーじゃなくてだな……キミの身体、なんかこういろんな動物の因子を
とりあえず詰め込めるだけ詰め込んでみました、みたいな感じなのが解ったので
ちょっとビックリしたなぁ、というだけで……そういうキメラっぽいのは
何度か見てきたがよくまあこうもちゃんと人型に収められたものだと感心顔になったと言いますか……」
それから、顔を近づけて少し小声で真相を語った。
彼女がどういうイキモノか、この男にはある程度理解できているらしい。
■ステラ >
――ぅぅ。
(どうやら違ったらしい。
が、結局思っていたようなことを言われてしまい、二重に恥ずかしくなる。)
っ……よく、わからな、くて。
起きたら、こうだった、から。
(どうやらすごい身体と言うのはそっちのことらしい。
しかしそれを自身に言われても、答えられないのだ。
生まれたときからこうだったし、自身を作った誰かの姿も見当たらなかった。
ただ自分はそういう生き物だと言うことしかわからなかったのだから。)
――よく、わかる、ね?
(と言うかそれを見ただけでわかる彼は何者なのだろうか。)
■エレイ > 「起きたら? ……ほむ、自分の出自に関する記憶的なものはろくにない、ということかな。
まああ俺も別に詳しい話を訊きたいわけではないのでステラちゃんも全力で気にしなくていいぞ」
言葉少なな彼女の言いたいことを察して、小さく唸りながらも頷くと、眉下げた笑みに戻って手をひらひら振って、気にするな、と。
彼女から返された言葉にはふ、と笑って。
「ああ、俺様は人間だが──ちょっと特殊なパワーを持ち手なのでな。触ったヤツのオーラを見ることでだいたいそいつが
どんな奴かはわかる。見たことないものは流石に知らんがな」
そう答えながら、常人ではないという証を示すよう、チリ……と音を立てて、左目に山吹色の小さな炎を灯してみせた。
■ステラ >
(こくんと頷く。
自分に関しての詳しい話はこちらが聞きたいぐらいに何も知らない。
むしろ聞かれても困るぐらいなので、そう言ってくれるのは助かる。)
――ほぇ。
(なんか彼の目の色が変わった気がする。
気がする、と言うのは彼の目を見ていないからだ。
別のところを見つつ、彼の目を視界の端でぼんやりと眺める。
ぽかん、と感心した様なよくわかっていないような曖昧な顔。)
■エレイ > 話している最中、ほとんど目が合ってなかったのは男も把握していた。
だがまあ、一応視界の端ででもわかりやすいようにはしたつもりである。
曖昧なその表情を見て、とりあえず見てはもらえたであろうと判断し、炎をすぅ、と収める。
「──ウム。まあヒトでないからといって俺様はステラちゃんをどうこうしようというつもりはない。
キミからは悪意系のものも感じられないしな。ってゆーか、ステラちゃんは普段は何して
過ごしてるわけ? 武器持ってるしご同業かにゃ?」
腰に手を当てハッハッハ、と快活に笑いながら宣言。
それから、彼女のプライベートについてちょっと質問してみる。
携えている刀のことも思い出せば、同じ冒険者だろうかと推察しつつ。
■ステラ >
(あ、消えた。
力的なものを使うと目の色が変わるかなんかなるのだろう。
かっこいい。)
あ、りがと。
――え、ぼ、冒険、しゃ……?
(一応職業は冒険者である。
さらに一応それなりにクエスト成功率は高い。
基本ソロだけど。
応用は出来ない。)
■エレイ > 「やはり同業だった。何故疑問符付きなのかが気になるが……そこはまあいいとして。
でもアレだ、ステラちゃんのその様子だとPT組むのは得意じゃなさそうね」
眉下げて笑いながら、そんな余計なお世話な事を言う。
だがいかんせん、この短時間のやり取りだけでも、彼女が積極的にパーティーを組むために動いている姿が想像できないのだから仕方がない。
「まああ俺も大体ソロなんだがな。俺様レベルにもなると大概のことはPT組まなくても出来てしまうからのぅ……」
などと肩をすくめながら、ちょっと自慢の混じったソロ事情を語ったりもし。
然る後、彼女に笑顔を向けて。
「だがどういう事情であれソロには限界があるからな、ステラちゃんがソロじゃ
無理だと思ったら俺に頼ってくれてもいいのよ? サポート役もそこそこやってるからな」
なんて言って、ビシ、とサムズアップしてみせた。
■ステラ >
(精神に120ポイントのダメージ。
得意じゃないと言うか苦手と言うか、無理だ。
今まで誰かとクエストに言った事など一度もない。)
――す、すごいですね。
(何故か敬語を使わないといけないような気がした。
自分はソロでいつもヒーコラ言いながら何とかこなしているので、ソロでも大概のことは出来てしまうのはすごいと思う。
すごいなー、憧れちゃうなー。)
そ。
――の、とき、は、……はい。
(頼ってくれていいと言われても、たぶん無理だと思う。
クエストカウンター近くにはいつも他の冒険者がいるし、そんなところで彼のような目立つ凄腕冒険者に声をかけようものなら即座に彼のファンクラブに目を付けられて陰湿ないじめを受けたり靴の中に画鋲を入れられたりもしかしたら受付の人がファンクラブの人でえっちなクエストばかり回されたりいやそれはいつものことだけどともかく目立ってしまうのは間違いないのでそんなことは絶対に耐えられない。
しかし押しに弱いこの性格、曖昧に頷くしか出来なかった。)
■エレイ > 「それほどでもない。謙虚だから褒められても自慢はしない」
すごいですね、との返答にはまたドヤ顔。謙遜している台詞と全く合ってないが、この男にとっては普段どおりである。
「ウム。俺様も時には頼らせてもらうこともあるかもしれないしな、お互い様の精神ということでひとつ」
彼女が色々妙な想像を膨らませているなどとは露知らず、頷いてもらうと気を良くしてそんな事を言って、ポンポンとまた肩を叩き。
「──さて。ちなみにステラちゃんは、この後はなんか予定系のものはあるんですかねぇ?」
それから、隣まで寄ると気安く肩に手を回しながら、耳元で囁くようにそんな問いかけを投げかけた。
■ステラ >
(謙虚にもそれほどでもないと言った。
格が違った。)
う、
――ん。
(肩を叩かれてちょっと跳ねた。
スキンシップが多い人のようだ。
多分こちらから頼ることはない、かもしれない。)
――っ!?
え、あ、……ない、です、けど……?
(びくり。
なんだか声の調子が変わったような。
予定は特にない。
特にないが、なんだかちょっと怖い。)
■エレイ > 頷く彼女の表情を見て、男は眉を下げて笑いながら思う。
うん、とは言ってくれてはいるがまあ、流石にすぐに頼ってくれはしないだろうなあ……と。
おそらく、そうなってもらえるようになるにはかなりの時間が必要なのだろう、とも。
「そうか……ならまあこうして会ったのも何かの縁ということで、ちょっと二人で親睦を深めてみたりしたいなあ、と思いまして。
無論──ステラちゃんさえよければ、なのだが……」
彼女の予感はまあ、概ね当たっていると言って良い。
肩に回した手が、ゆるゆると動いて肩を撫で回しているあたり、『親睦』という言葉の
意味することは言わずもがなである。
譲歩するような言い方をしながら、ずい、と顔を近づけ笑顔で彼女の返答を待ってみる。
■ステラ >
(これは、所謂「誘われている」と言うやつだろう。
肩に置かれた手の動きが明らかにそれっぽいし、何より顔も必要以上に近い。)
え、ぅ……、う――。
(そしてそう言われれば断れないのが自分という生き物だ。
いつものように視線を動かし、いつものように散々迷った後、いつものように頷いて、)
――ご、めんな、さい……。
(いなかった。
泣きそうな顔でぶるぶると震えて彼の顔を見れずに視線をあちらこちらに動かしながら、それでもなお消えそうな声。
怖い。
断ったことで恨みを買って酷いことをされたらどうしよう。)
■エレイ > 「んー……そうか残念。素敵なコだから是非とも味わってみたかったのだが」
返答は否。
それに対する男は、へらりと笑ってあっさりと引いた。
肩に手は添えたままだが、手の動きは泣く子をあやすようにトントンと優しく叩くものに変わっていて。
「ちなみに……理由を聞かせてもらってもエエかね?」
男の顔が再び近づく。
しかし目に宿した色は先程までのような、獲物を狙う獣のそれではなく。
ニンマリと悪戯小僧のような笑みを浮かべていた。
■ステラ >
(顔が近付いてきた。
笑顔がすごく怖い。)
――あ、と、そ……。
(喉がひりつく。
唾を飲み込んでも、カサカサのままのような気がする。)
、いあ、や、な、おもい、させ、そう、だから――。
(ちゃんとした言葉にならない。
それでも必死に言葉を絞り出す。
視界が揺れている気がする。
自分はちゃんとまっすぐ立っているのだろうか。)
■エレイ > 「……はいィ? どうしてそうなるのかが理解不能状態。
俺様は心か広大だから大概のことではイヤな思いとかは……っておいィ、ステラちゃん? 大丈夫かしっかりすろ」
寄越された返答にきょとんとして、それからやや不満げに眉を寄せてブツブツと言おうとして。
どうも彼女の様子が尋常じゃないように思えて、顔を覗き込みながら本気で心配した声を掛けた。
■ステラ >
あ、の、ちが、エレ、イさん、じゃ、その――。
(違う、そうじゃない。
嫌な思いをさせたくないのは、目の前の彼ではなく。)
えと、エレイさん、も、そうだ、けど、そうじゃ、なくて――。
(怖い。
人からの誘いを断るのがこんなに怖いなんて知らなかった。
断らなければよかっただろうか。
でもやっぱりがっかりされるのは嫌だ。
そんな考えが頭をぐるぐる回って、立っていられなくなった。
ずるりと崩れるように膝を付き、自分の身体を抱くように。)
だい、じょ、っ、だいじょう、ぶ――。
■エレイ > 「──全然大丈夫には見えないのだが……でもまあ、ステラちゃんが何が言いたいのかはちょっと
わかった気がするかな」
膝をついた彼女に寄り添うように自分も膝立ちになりながら、介抱するように背中をさすってやり。
男はなぜか、フフ、と楽しげに笑う。
「……キミは、好きな男(ヤツ)がいるんでしょう?」
などと、耳元で囁く。
男は彼女の心を読んだわけではない。が、まあ、旅の中で何人もの女性を見てきた。
その経験と、彼女の様子からそう推察したのだ。
■ステラ >
すっ!?
(揺れが止まった。
バッ、と勢いよく彼の方へ顔を向けた。)
好き、なんてそんな、私、みたいな、そんな、あの人は、違くて、立派だし、優しいし、そんな失礼なこと!
(慌てる。
真っ赤な顔でばたばたと手を振り回し、しかしすぐに青くなって俯いてしまう。)
――きっと、モテるし、私より、もっと立派な人、の方が……。
がっかり、も、きっとしなくて、そんな、私なんか、失礼で、――う、ぐ、うえぇ……。
(そうだ。
つい「がっかりさせたくない」なんて言ってしまったが、するわけがない。
自分のような女が誰と寝ようと関係ないだろう。
それはきっと自分の願望に過ぎなくて、きっと自分ががっかりしたくないだけだ。
そう思うとボロボロと涙が出て来てしまう。
そんな自分が情けなくてぐずぐずと泣き出してしまった。)
■エレイ > 真っ赤になった彼女が慌ててまくしたてる言葉は、男の推察をほぼほぼ肯定するものだった。
意中の相手が居るなら、彼女の態度にも納得がいく。そう思いつつ、微笑ましく彼女を見守る。
……が、やがて彼女は青くなって考えをネガティブな方向に持っていった挙げ句泣き出してしまった。
涙は見たくなかったのに参ったな、と男は頭を掻きながら眉を下げる。
「……別にそいつがそう言ったワケじゃあないでしょう。勝手に気持ちを推し量ってるつもりなら
そっちのほうがそいつに失礼という意見。泣くならちゃんと話を聞いてからにすろ」
そして、フンス、と鼻を鳴らしながら厳し目の言葉を告げる。
■ステラ >
――うぅ……。
(ぐす、と鼻をすする。
確かにちゃんと聞いたわけではない。
むしろ色々と優しくしてもらった、が。)
――そ、んな、こと……怖くて、聞け、ない、
(もし本当にそう思われていたら、と考えると聞けるわけもない。
はっきりと告げられるかもしれないのなら、このまま曖昧にして遠くから見ているだけで充分だとすら思う。)
■エレイ > 「ハハハ……まああそうだろうな。スキか、キライか……本当のことを知るのは誰だって怖いからな。
だがよ、それでもやっぱり訊いてみたいって気持ちはあるのではないか?」
怖いというのは本当の所なのだろうが、相反する気持ちも抱えているのだろうと、笑みを浮かべて問う。
誰かを好きになるというのは、時にそういうひどく矛盾した気持ちを孕むものだからだ。
「まあ、結論を急ぐ必要は別にないが……自分の気持ちを大切に出来るのは自分だけだからな。
そこは肝に銘じておくべきだろうな。まあでもキミなら多分、その怖いって気持ちもいずれは乗り越えられるでしょう」
自分の性分を必死に抑え込んでまで、男の誘いを断れたのだ。
それだけ強い気持ちなら、時間は掛かるが大丈夫だろうと。
彼女の頭をぽん、と軽く撫でた。
■ステラ >
ーー。
(ふるふると首を振る。
聞きたいなど、とんでもない。
そうだったらいいなとは思うけれど、実際に聞いたら恐怖で心臓が止まってしまいそうだ。)
わた、わたし、ただ、いやだった、だけで。
たちば、とか、わたし、こんな、だし、そんな……。
(そんな綺麗なものじゃない。
あの優しい人には、自分よりもっとふさわしい人がいるのだろうと思うから。
だからこれは、)
――これ、は、乗り越え、なくていい、んです。
■エレイ > 「いや立場とか関係ないから。ってゆーか状況も時代も種族も関係ぬぇ。
難しく考える必要ねぇよ好きなら好きでいいんだよ」
ムス、と不機嫌面を作って反論する。
まあそうは言ったものの、それを貫き通すのは難しいというのも男は一応理解している。
それでも言わずにはおれないのだ。
「……『それ』をどうするかはキミの自由だから俺にとやかく言う権利はないがよ。
ただ後悔だけはしてほしくないと思ってしまうのだよ、知ってしまった以上は。
まあ……俺の言ったこと、頭の片隅にでも留めておいてくれれば俺様は嬉しいかなって」
眉下げて笑いながらそう告げると、ゆらりと立ち上がる。
■ステラ >
でも……。
(立場が関係ないと言っても、やはり世間体などあるだろう。
仮にそれで相手に迷惑をかけるのであれば、と思ってしまうのだ。)
――わか、った……。
(だけど彼の言うこともわからなくもない。
これ以上否定すると言うのも失礼だろうし、頷いておく。
立ち上がった彼を涙目で追う。)
■エレイ > 「ならばよし。……しかし、そう迷惑を気にするってのはどんな立場の相手なんですかねぇ。
最後にそれだけ訊いてみてもいいかにゃ? ってゆーか、こんなトコですっかがんでたら
通行人の邪魔ンなるから立ちたまへ」
返答に笑顔で頷くと、彼女の意中の相手について問うてみる。
別段興味のある事柄ではないが、彼女がそこまで思い悩む理由は知りたい。
貴族かなんかだろうか?
思案しつつ、とりあえず彼女にも立ってもらおうと手を伸ばし。
■ステラ >
あ、――う、うん。
(伸ばされた手を掴んで立ち上がる。
彼の言うように邪魔になるだろうから、そのまま邪魔にならない端っこへ移動。)
え、と、王城、の、警備さん――。
(騎士ではなさそうだったけれど。
とは言え王城の警備をするぐらいだ、いずれは騎士になるような人材なのだろうと思う。)
■エレイ > 「──警備ねえ。騎士か軍人か……雇われの冒険者ってこともあるな。軍人までならまだ可能性は充分あるんだが。
つかその辺も含めてもうちょっと相手を詳しく知ることをオススメする。
諦めんのも突き進むのもまずはそれからにしたほうが良いのは確定的に明らか」
情報は少ないが、聞いた限りではまだ悲観するのは早いと。
ビシ、と人差し指を突きつけながらそう告げて。
「……ふぅ。いやはやちょっと無闇に説教しすぎた感。すまんね、色々口うるさく言っちゃって。
若者にくどくどと説教とか俺様もトシかなまったく」
そして一息つくと、眉下げてバツが悪そうに笑いながら頭を掻き。
■ステラ >
う、うん、まだ、一回、あっただけ、だし。
(その一回でヤることヤってんのは、まぁいつものことだ。
また何か王城へ行く仕事を見つけてみようかな、と考える。
そこで直接連絡を取ろうと考えない辺りがステラと言う女だ。)
――う、ううん、平気。
あり、がとう。
(この人も優しい人だ。
「誘い」を掛けた相手の恋愛相談に乗っているのだから。
ぺこりと頭を下げる。)
■エレイ > 「礼には及ばにい。だがもし次会った時まだウダウダ悩んでたら今度は
有無を言わさず連れ込み宿に拉致るから覚悟すろ」
頭を下げられてば片手をひらひら振り。それからニヤリと笑って脅すような言葉を投げかけておく。
次、がいつかは誰にもわからないが。
そしてくるりと踵を返し。
「──じゃ、闇系の仕事が今からあるからこれで」
肩越しに笑みを向け、片手を上げながら悠然と歩き出す。
やがて男の姿は、人混みの中へと消えてゆくだろう──。
■ステラ >
う、うん。
わかった。
(本気じゃないかも知れないけれど、本気かもしれない。
気を付けよう。
ちょっとビビりながら、頷いた。)
やみ……?
(どんな仕事だろう。
わからないけれど、きっと大事な仕事なのだろう。
ぺこりとお辞儀をして彼を見送る。)
――すき、なの、かな。
(今まで人を好きになったことなどない。
わからないけれど、なんだか会いたくなって。
でも今日はお仕事をしよう。
会いに行くのは、また今度。
一度王城の方を見て、ギルドへ向かって歩き出す――。)
ご案内:「王都マグメール 平民地区 掲示板前」からエレイさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区 掲示板前」からステラさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」にシンシアさんが現れました。
■シンシア > お仕事帰りに向かうのは市場
陽も長くなってて、夕方だけどまだ外は明るくて
時間だけが過ぎているから、市場の人も多い
1つ1つのテントの下をのぞき込みながら
片手の紙袋に抱えるのは、パン屋さんの買い物のあと次は…と
足りないものを考えながら、市場を歩いてる
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」にノーガルトさんが現れました。
■シンシア > あとはなんだろう…お酒?牛乳?
なんだか重たいものばかりな気がする、小さくため息を零し
「あとは…雑貨屋さん」
洗剤も少なくなってた、それくらいなら買ってかえろう
ほかの重たいのは、もう一度出てくればいいと思ったから
市場沿いにある雑貨屋さんを目指してた
■ノーガルト > (仕事が終わった帰り道。
実は、ほんの少しだけ期待していたのだが…やはりというべきか。
もう日も高く、夕方になってもまだまだ明るいから、いるかもと思って通りかかってみた。
そしたら、案の定彼女を見つけることができた。
買い物客の合間を縫って、その小柄な女へとノーガルトは近づく。)
「おい、シンシア。」
(右手をひらり、と上げて会釈する。
名前を呼ばなくても、その声だけで誰かは認識できるはずだ。
何しろ、彼女とはもう1年以上の付き合いになるのだから。)
■シンシア > 頭の中で考え事をしてたけど
聞こえてきた声に気づかないはずもない
脚を止めて振り返ると、長身の彼が他の人よりも頭1つぶん飛び出てるから
すぐに見つけられた
「ノル、どうしたの?こんなとこで」
約束してたわけでもなく、偶然に外で会えると
より嬉しいもので、つい声も弾むようにして彼へと近づきながら
■ノーガルト > 「この時間なら買い物をしているかと思ってな、少し酔ってみたんだ。」
(今日は、仕事は早く終わった。
だからこそ少しだけ、シンシアがいるかもと思っていつも買い物しているルートを逆走してみた。
そして案の定、雑貨屋の前にいるシンシアを見つけた、というわけだ。)
「買い物なら付き合うぞ。」
(もともと、それが目的だったわけだし、と。
シンシアがもっている買い物かごを、半ばひったくるように持ち上げて見せた。)
■シンシア > 「そうなの?ありがと」
約束しての待ち合わせも楽しいけど
行動を考えての先読みしてくれたのなら、嬉しいこと
カゴを彼に預けてパンの紙袋だけ抱えてた
「じゃあノルもいるなら…重たいのもお願いしょうかな、
お酒と牛乳もほしいのあと洗剤も」
2往復しょうと考えてたけど
2人で買い物ができて、彼が持ってくれるというのなら
お願いできそうだったから
雑貨屋の前で、カゴには洗濯洗剤とか入れてると
子供用の古い異国のおとぎ話の絵本に気が付いて
「ね、これもいいかな」
■ノーガルト > 「ああ、わかった。重いものは任せてくれ。」
(彼女は小柄だから、重いものは疲れるのだろう。
いつも子育てもしている彼女が、そんな重労働をしているのを見過ごせるほど、ノーガルトは人でなしではない。
洗濯に使うための洗剤と、その他必要な雑貨をかごに入れていく。
ずっしりと右腕が重くなっていくが、気にするような重さではない。)
「………ん?」
(ふと、シンシアが気付いた本に視線を送る。
そこにあったのは、異国のおとぎ話を記した絵本、幼児向けのものだった。
そういえば、あの子に聞かせていた絵本は大体が読み切ってしまっていた。
そろそろ新しいのを買ってもいい頃合いだろう。)
「……かごに入れろ、シンシア。」
■シンシア > 力持ちの彼に甘えるよう、重たいものをお願いしていく
あとは会計だけのとこで見つけた絵本
まだ物語まで理解してなくても絵を追いかけたり
色を指さしたり、いろいろ学べるものは多くあるから
「ありがと、じゃあコレとコレ」
カゴの中に2冊入れると、彼と一緒に会計に向かいながら
「ノルは?必要なものある?」
■ノーガルト > (絵本を入れれば、さらに籠は重くなる。
しかし、そこまで苦になるような重さではない。
洗剤を入れた籠を会計に通しながらも、少しだけ申し訳なさそうだった。
実は、この男は仕事中は自分の財布を持ってきていない。
その仕事の帰り道だからこそ、今持ち合わせがないのだ。
生活費だからシンシアに任せているとはいっても、やはり少しだけ申し訳ない。)
「いや、俺はとくには必要なものはないな。シンシアの晩飯まで腹も減っていないし。」
(だが、もし必要があるとしたら仕事中に飲むものだろうか。
酒ではなく、体に浸透しやすい水分補給的なもの。
そろそろ熱くなってくる時期だからこそ、それは必要なのだと思っている。)
■シンシア > 「んー…じゃあこっちは私がもつから」
と小さいボトルを3本ほど追加
また重くなったけど…お財布を出して
娘の水分補給と、彼も仕事で外の時などは必要なはず
体の塩分とかを補うようなもの
無駄遣いをする性格でもなく、ぜいたくをしたいわけでもないので
必要なものだけを買う生活
会計を済ませてしまえば
少しだけ軽いほうの袋とパンは自分でもって
重ためのほうを彼にお願いしてた
「んーじゃあ、お迎えいこ?一緒にいくとまたテンション上がっちゃうだろうけど」
パパっ子の娘のことだから、お迎えに2人そろっていけば
その喜びようは想像できてしまうほど、激しいだろうけど
■ノーガルト > 「いや、一緒に入れてしまえ。まだまだ持てるぞ。」
(重いものを持つのは男の仕事、とばかりに。
その小さいボトルを自分の思い法の袋に詰めてもらう。
それをぶら下げながら、ノーガルトはシンシアの右手に立った。)
「ああ、そういえば今日はどこかに預けているのか?」
(そういえば、愛娘の姿が見えない。
買い物をしている間はどこかに預けているのだろうか。
しかし、一緒に迎えに言って喜んでいる姿を見るのはいいものだ。
母親が迎えに来てもうれしそうにするだろうし、そこに父親もいくのだから。)
■シンシア > 「いいの?ありがと」
彼の申し出に素直に甘えて持ってもらう
自分の空いてる片手で彼の腕のとこを添えるようにもってしまうのは
このくらいなら、いいかな…という風に伺いながら隣にたって歩き出す
「うん、今日はお肉屋さんにお願いしてる」
仕事に出かける前に、お願いしてきた
予定より早くお迎えにいけることに自分も安心して
いつも母親のお迎えだけど、今日は父親がいっしょ、想像しやすいくらい
満面の笑みで手を伸ばして、ヨタヨタしながらでも彼に近づいていきそう…わかりやすい
「じゃあ、あとはお迎えにいって、かえろ?」