2017/05/31 のログ
■クロエ > 少女からすれば、貴族や騎士は相手にし慣れている平凡な存在にすぎず、彼の様な冒険者や傭兵といった類こそ、異なるから面白いと思っている。
そして同時に、普段は近寄ってこない得難い存在だとも理解している。
そんな彼が、まさか自分の身に害を及ぼそうなどとは微塵にも思っていない。
気を許した相手にはとことん甘いのが、未熟な騎士の証だった。
「ん、それを教えてくれると、ボクとしては嬉しいのだけど。
――い、色っぽく?そ、そう、かな?そんな事ないと思うのだけど」
苦笑いと共に誤魔化すが、彼の指摘は正鵠を射ている。
前会った時よりも経験した回数は増えている――それが、見せしめのような輪姦であってもだ。
料理を受け取ってもらえると、少女としてはそれだけでご満悦。ご機嫌だった。
「うん、常連だよー……まぁ、貴族の娘ではあるけれど、今は騎士だからね。
豪勢な暮らしばかりしてもいられないし、清貧は美徳だよ、うん」
少女からすれば、金に飽かしてご馳走や享楽に現を抜かすのは、欲に流されてよくないことだ。
流されて甘い汁の味を覚えてしまうと、騎士の仕事をしている最中にも、遊びの誘惑を得てしまう。
だから、清貧に、抑圧を重ねて生きる。それが少女の生き方だった。
「ん、おいしいから食べてみてっ!ちょっと辛いかもだけど、それがまた癖になるんだよぅ!」
大衆食とでも言うべき煮込み丼。食らえばピリッとした辛さが先立ち、追って旨味が広がる。
肉はほろりと柔らかく、脂身の甘さも舌を楽しませるアクセント。もち米の触感と重なれば、少女的には幸せである。
「ん、でしょでしょ?シェンヤンの料理をベースに、こっちの人も食べやすいように改良したらしいよ?
ほらほら、どんどん食べて!ボクもいっぱい食べちゃうからねっ♪」
大盛りの料理は、しかし少女が手を付け始めると、上品な手つきにも拘らずすぐさま無くなっていく。
貴族の洗練された作法と騎士の早食いが合わさった、無駄のない美麗な食べっぷりは、それこそ魔法のようなものだった。
目の前に匙を差し出されると、少しばかり恥じらいながらも断るのは失礼か、と口を開け、食む。
むぐむぐ、と咀嚼して飲み込むと、嬉しそうに笑いながら他の料理も平らげていくのだ。
そして、一通り皿を空にした後、彼の料理は来る前の事。こくりとお茶を飲みほした少女は。
「はふぅ……あとはデザートだけ……なんだ、けど……あ、れ……?」
何やら急激な眠気が襲い掛かってくるのを感じる。意識しても抗えないほどに強い、急な暗転。
やがて少女は机に突っ伏してしまうと、何度か身じろぎし、意識を保とうとする。
そして、無駄な足掻きを数度繰り返したのちに、こてん、と眠りに落ちてしまうのだった。
すぅ、すぅ、と小さな寝息を立てる少女。その原因が彼だということには、全くもって気づかずに――。
■アシュトン > 俺の飯の種でもあるからな、流石に全部が全部は無理だがね。
ま、ちょっと役に立つ話位なら、教えてやるさ。
はは、いや何となくだぜ?前は完全に女の子って感じだったけど、今は女性っぽい匂いというか、雰囲気が、ね。
(実際に匂いがする訳、ではないのだが。
どこかわざとらしく、鼻をスンスンと鳴らしてみせた)
ふむ、ふむ、確かにちょっと香辛料の味が強めだな。
へぇ、こういう味付けのしかたもあるのか。似た様なのでちょっとトロッとしたスープみたいなのは食べたことがあるが、こっちは肉がメインでって感じか。
俺も多少は料理は出来るが、やっぱこういうのはお店の味って感じだなぁ。
(どういう味付けがされているのか確かめるよう、噛みしめるようにして料理を味わってゆく。
香辛料というのもちょいと高くて庶民には手を出しにくいのだが、こういうのは外で食べる時のちょっとした贅沢、といった趣も感じる)
あっちは何度か言った事があるが。王都にこんな店があったとはな。
結構色々と知ってる心算でも、初めて経験することってのは案外多いモンだな。
ふむふむ、美味しいモノを教えて貰ったお礼に、今日はタダで色々と話してあげるとしましょうかね。
(相手が遠慮がちに差し出したスプーンを口にすれば、緩くと上がるクチの端。
気分良さげな笑みを浮かべれば、肩が小さくと揺れて。
彼女の食べ方と比べれば、此方は実に一般人といった様子である。
もっとも、最低限は身に着けているし、仕事がら貴族の作法も技術の内にはあるのだけれど。普段の食事でわざわざそんな事はするまい。
モグモグと相手とタイミングを合わせるように口へと運びながら――視線はチラリと、相手の方へと。
確かに彼女は口にした訳であり、あとは時間の問題だろう)
身が細いのに結構と食べるなぁ、やっぱり普段から身体を動かしてるからかな。
くくっ、甘いモノは別腹ってか……っと、おーい、どうした?
なんだ、練習でも頑張りすぎて疲れが出たか?
(彼女に聞こえているかいないかは、もう既に分からない状態になっているのだが。
突っ伏して寝息を立て始めた状態をみれば、ちょいと軽くと肩に触れて。
意識が完全に落ちているのを確かめると、そろりと立ち上がり、店主に払う二人分の代金。
恐らく「疲れて寝てしまったみたいなんで、宿にでも連れて行ってくるよ。迷惑をかけてすまない」とでも言っているのだろう。
そうして、何事も無いように店とのやりとりを済ませれば、両腕を使い、お姫様抱っことでも言えばいいか。
ひょいと担ぎ上げれば、そのまま店を後にしてゆく)
(さて、その後、彼女が連れてゆかれるのは勿論宿などではなく。
貧民区にある隠れ家の、更に地下室、となる訳、であるが――)
ご案内:「王都マグメール 平民地区 小料理屋」からクロエさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区 小料理屋」からアシュトンさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区 宿兼酒場」にボブさんが現れました。
■ボブ > (材木の取引交渉の為に王都へとやって来た木こり。
材木問屋との交渉も上手くいき、後は一泊して帰るのみとなり、
部屋を取っていた宿へと戻ってくれば、下の酒場で焼きソーセージとエールで一杯やっていて)
「ふぅ~~、やっぱり向こうも長年商売やってるだけあって
向こうが得するように誘導してくるよなぁ~。
何とかこっちのペースに引き込んでみたけど、これからも気と付けないとな」
(熟練した商人との交渉に少し精神的に疲れたような様子をみせながらも、
手ごたえのあった取引に満足そうにしながら、ジョッキを傾けていて…)
■ボブ > (取引交渉が上手くいった事から木こりの機嫌も良く、ジョッキも重なっていって)
「う~ん?今日はこの気分がいいまま、女でも買ってみるか?
でもなぁ~…商売女の色気もいいが、素人娘の恥ずかしがる姿も惹かれる物があるんだよなぁ~?
さぁ~て、どうするか……それはもう少し飲んでから考えるか…」
(女性を抱く事を考え始めた木こりは娼婦の所に行くか、
それとも偶然の出会いを求めるか…その二択で少し悩みつつも、
空になったジョッキを掲げ、給仕娘に新たなエールを求めていって)