2016/12/01 のログ
■ノーガルト > 「人間は誰一人として、同じ人間はいないさ…。」
(護っている、と言う自覚はない。
だが、シンシアがこれで安心感をもち、ひと時でも落ち着けるならば悪くはない。
兄、と言う存在には少し悪い気もするが。)
「…俺も、決して最強というわけじゃない。
きっと、この国には俺も適わないような強者がいるんだろう、とは思う…。」
(だが、決して悲観はしなかった。
悲観してどうにかなるならばいくらでもする。
しかしそうじゃない、動かなければその強さも手に入れられないならば。)
「魔剣を持っていても、決して心まで強くはなれない。
だが…俺は思う。心というのは、一番鍛えやすいものだ、とな。」
(そっと、シンシアから体を離した。
そっと、その視線を合わせるようにして。)
「……受け止めろとは言わない、逃げたっていい。
だが……消えたいとは思うな。そんなことを思われたら……。」
(俺が、困る。)
■シンシア > 「うん、まあ…そうなんだけどね
したいことや、しなきゃいけないこと、欲張りすぎたのかな
手が届くことは全部叶えてあげたくなる
強さが欲しくなることも、時々あるよ」
体が離れると自然に掴んでた手を離して
視線が重なれば、どうしたのかと見つめながら、そこ言葉を聞いて
「ノーガルドは優しいね
ココにいるのが獣なら、食われてもいいかなと思った
いろいろ考えて考えることに疲れちゃったから
いなくなれば、考えなくて済むと思って」
無理にでも笑ってみせる
こんなマイナスなこと…兄に言えば
怒られるか不機嫌にでもさせてしまいかねない
一瞬吐き出した本音を、ごまかそうと
「…今、いったのは…嘘だよ」
■ノーガルト > 「それは傲慢だ、シンシア。人間の俺たちに出来ることなんか、ほんの一欠けら程度しかない。」
(それを理解しているから、ノーガルトは絶対に責任だとか、安っぽい言葉は使わなかった。
自分に出来ることなど高が知れている、だからこそ出来ないことは、絶対に口にもしない。
だが、出来ることだけはどんな無茶をしてでも、やり遂げる。
『無理はしないが、無茶はする』。ノーガルトの心情だった。)
「………それは一番やってはいけない事だぞ、シンシア。」
(逃げることとも違う、全てを投げ出してしまうことは、絶対にやってはいけない。
ノーガルト自身も、死にたいと思うことは何度もあった。しかし生きた。
生きているほうが、何倍もいいから。)
「…………シンシア。」
(そっと、その肩をつかんで――唇を、奪おうとした。
顔を近づけ、ただ重ねるだけのそれだが)
「…俺の前で嘘はつくな。…お前の本音を聞かせろ。」
■シンシア > 「わかってる、でも少しでもって、思っちゃう
自分が少し無理したら、できることなら、なおさら」
悔しい気持ちにもなりながら、歯がゆさも感じてくる
いつもなら頭の片隅にあることさえ抜けてるように
「…うん、わかってるよ、わかってるけど
それが、辛くなることもある、逃げたくなることも」
嘘とごまかしても
やっぱり言うべきでなかったと後悔してたとこに
肩が掴まれて、何かを顔をあげれば唇になにか触れて
驚くように瞳を見開いて、何度か瞬乾を
「…本音、さっき言った言葉だよ」
■ノーガルト > 「……。」
(ノーガルトは、ゆっくりと首を横に振った。
無理だというのなら、それは絶対にしてはいけないこと、出来ないこと。)
「シンシア、無理だと思うことはやるべきじゃない…。
無理をし続ければ、縄がきえっるように、お前も壊れてしまいかねないぞ…。」
(辛くて、逃げ出したいと思うようなことならば、逃げてしまえばいい。
それが出来ないときは、大声で叫べばいい。
ノーガルトは、唯一つだけのことをずっと思い続けている。
誤魔化されても、もはや紳士あの無理をした笑いを見れば、分かってしまう。
あったときの、あの落胆したようなため息の意味も)
「……俺は獣でもないし、お前を殺すつもりもない。
だが……お前のその苦しみとかを、少しでも取り除けるならば…何でもしてやる。」
■シンシア > 「うん、それも言われたこと何度かある
心配もかけてるとおもう」
相手の言葉は正論で間違ってもないし
何人目かな、その言葉をかけられるのは…と、それだけ自分がしてることは
無理なことを続けてるのかと、感じさせるほどに
「ノーガルドは、優しいんだから
なんでもって、そんなの贅沢すぎてなにも言えない」
人の行動力を自分だけのために向けさせるなど
遠慮からの言葉がつい口をついてでてくる
少しだけ自然に微笑みが漏れて
■ノーガルト > (だったら自重しろ、とは言わなかった。
シンシアがどうしたいのかというのを、止める権利はノーガルトにもない。
ただ、アドバイスをするだけだ。)
「…いいから言ってみろ。」
(遠慮しているような言葉が出てきても、ノーガルトは食い下がった。
何でも言いのだ。一人でいるのが辛いなら一緒にいて欲しいといえばいい。
力が欲しいならば、少しでもその力になれるようにする。
とにかく、シンシアをほうっておけないのだ。)
「…言ってみろ、シンシア。
俺は、普段人助けはしない…だが、自分がすると決めたことは、ぜったに曲げるつもりはない。」
■シンシア > いろいろな言葉が頭には浮かぶけど
どれも声になって出てこない。少し考えて
小さなワガママは
相手にとっては、なんでもないことかもしれないけど
「……じゃあ
今だけでいいから、抱きしめて」
抱きしめられてると、自分の体がたしかに存在してることがわかる
誰かの腕の中にいれば、自分で抱きしめるよりも確かに有ること
腕を伸ばすのは相手ではなく
自分の体を両腕を交差するようにして自らの腕を掴んで
■ノーガルト > (少しだけ、腕を組んで…考えていた。
ノーガルトは何故、シンシアを助けたいと思ったのか。
知り合いだから?寂しそうにしていたから?
…どれもしっくり来る答えではない。だが、逸れに近いものは一つあった。
もっとも、逸れに気づくかどうかは、別の話であるが。)
「………わかった。」
(自分の体を抱くように、腕を廻すシンシア。
その体を、ノーガルトは包み込んだ。
対格差もあるし、難しいことではない。
だが、その腕の中の女が、どこかとてもひ弱で、どうしても護りたくなるような存在であるように、思えた。)
「…………これで、いいか?」
(それとも、もっと強くしてやったほうがいいだろうか。
そのあたりの力加減は、シンシアに任せよう。)
■シンシア > さきほどは、つまづいての咄嗟のことだったけど
今回は違う…
自らを抱きしめてる上から重ねて、大きな人に腕を回されると
やはり男性ならではの腕の力強さを感じて
自分の腕を解いて、胸の前で手を握ってその抱擁を受けてる
「うん…ごめんね、ありがと」
してほしいことをねだったから、してくれてること
申し訳なさと感謝を告げて、少しの間だけ目を閉じる
自分の鼓動を感じながらも抱きしめられてるから
外の寒さからも守られるように暖かく感じて
少しの時間、相手の行動に甘えるまま過ごさせてもらって
どのくらい過ぎた頃に身動ぎ1歩後ろに下がるように
「ありがと…うれしかった…もう、帰らないとね」
■ノーガルト > (抱擁は、人の心を落ち着けるという。
あいにく、ノーガルトがそれを受けるのは久しくなく。
そもそも、一人で過ごす時間のほうが長いのだから、抱擁してくれる相手もいない。
礼と、謝罪を零すシンシアに、答えることもなく。
ただ、一抹の不安を抱える女を、ノーガルトはその腕の中で甘えさせた。
少しの間でも、なんだか長く感じてしまう。
鼓動も早くなるが、いまはいいか。
女を抱くなど、随分としていなかった気がする。)
「…送っていこう、家はどっちだ?」
(帰宅を申し出る女に、ノーガルトは一言、そういった。
このまま、彼女の自宅まで送り届ければ、しばらくはその場にい続ける。
肩を落とし、頭をかき、いろいろと考えながら…ノーガルトも、下宿先へと帰っていくだろう。)
■シンシア > 「ん…送ってくれるの?じゃあ…お願いしょうかな」
声のトーンは変わらないものの、多少は声も明るく努めて返す
平民地区の端っこの家まで送ってもらいながら
「じゃあ、今度ごはん食べにきてよ、おいしいの作るから」
今日のお礼とばかりに、料理なら得意だし苦にもならない
相手に話ながら家の前でお礼をして自宅へと戻っていった
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」からシンシアさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」からノーガルトさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」にジアさんが現れました。
■ジア > もくもくと炉を燃やす煙を煙突から吐き出す工房で、見習いの少年は冬だというのに汗びっしょりで働いていた。
普段は薄着であるが、作業中は身体の前半分を覆うような厚手のエプロンを身に着けた出で立ちであり、余計に暑さを感じていて。
小さな工房には親方と数人の職人がいたが各々の理由により、今は奇遇にも偶然、たまたま、少年が一人でここを任されていた。
「ふぅぅ…」
長い柄のついた鉄鍋に満たされていた溶けた鉄を、鋳造の長剣用の型にゆっくりと流し込み切って、熱の汗とは違う冷や汗を拭いながら少年は一息つく。
勢いよく注げば気泡が多く交じって強度が落ちるだけでなく、最悪型から外す時に破損することがある。
一度成形したものを溶かし直すのは骨な上、炉の回転が悪くなって燃料の無駄遣いになってしまう。
一人でいる間にそんなポカはしたくないと思う少年は、殆ど意識せずに炉の火を安定させながらもう一度汗をぬぐった。
「うーん、何時になったら鍛造やらせてくれるかなぁ…」
後は固まるのを待つだけのため、椅子に座って岩塩を舐めながら休憩することにした。
少しでも冷たい外気を入れるために開けっ放しにしている扉の向こうから見える町の喧噪を流し見つつ、ぽつりとつぶやく少年。
板金を熱して叩いて伸ばしては折り畳みを繰り返す鍛造は、その手間のかかる工程からして燃料を多く使う作業であり、見習いの少年にはまだ任されてはいなかった。
少年としては、力の残滓をうまく使えるいい機会だと思っているだけに、もどかしいものがあって。
■ジア > 「おっと、そろそろできたかな」
炉が冷えないように能力だけは使いながら休憩していた少年はハッと我に返った。
工房に吊り下げられた一週間で一回転する日めくりカレンダーを確認すると、型の方へと歩いていく。
ポシェットから玄能と鏨を取り出しておき、分厚い皮で石綿を挟んだややサイズの大きい手袋をはめると、型をがっしと掴んで動かしていく。
そして、石綿を敷いた場所までそれらを引きずっていけば、薪を挟ませて斜めに倒した。
「んしょ、んしょ…」
それ自体が石膏と分厚い金属の箱からなる型を開けるのはそれなりに重い。
留め金を外して型を開き、中にある長剣の刃がきちんとできているのを確認して一安心。
それから金型を玄能で軽く叩いて、布と一緒に敷いておいた石綿に落としていく。
そして刃に鋳造した曜日を刃付けの時に削れるよう浅く刻んだ。
型はまだ3個あり、それらすべてに同じ工程を繰り返さなければならない。
■ジア > 「あ、親方!」
作業を終えた頃、工房を開けていた雇い主が帰ってきた。
少年はそちらへととてとて走っていき、今日の成果を報告しに行き、ちゃっかりと鍛造の仕事をねだってみたものの、にべもなく拒否されたのだった。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」からジアさんが去りました。