2016/10/09 のログ
ご案内:「王都マグメール 夜道」にフォルテさんが現れました。
フォルテ > 『なあなあ、フォルテはいい加減娼館とか行ってみる気はねえの??』

「いきなりだなぁ…そんなところ行かないよ…」

酒場の勤務を終え、普段通りまっすぐ帰ろうとしていたある日の出来事だった。ほとんど出勤日時が似通っている同僚と一緒に帰ろうと誘われ、こうして若い男二人が呑気に歩いているのだ。

『いーや、金あればきっと行くねお前は。だって、この間も店に来てたおっぱいのでけぇ姉ちゃんばっか見てただろ?見てないと思ったのかよ』

「それは……ごめん…」

しょぼん と気弱そうに告げる青年。同行するのは彼と同じか年下に見えるちゃらんぽらんとした青年で、いかにも女癖の悪そうな雰囲気だった。

『責めてねぇって!仕事中に抜きそうになる事くらいあるよなあ?』

「ないよ!!…それで、今日はどうしたのさ?珍しいね」

声を大にして否定する生真面目な青年。改めて、己を誘った理由を聞くが

『いやぁ、女の人にろくにナンパも出来ないフォルテの為に俺が一肌脱いでやろうと思って。良い事出来る店あるんだよ、まぁ来てみろって!』

「い、行かないよ!お金だってある訳じゃないんだし…」

青年は、慌てふためきながら同僚の勧めを断ろうとする。

『そりゃタダでヤらせてくれる訳ねえだろ~。それくらい常識だよなあ?…あ?もしかしてお前、タダでヤりたいとかせこい事考えてね?……いや、待てよ…』

「ない!ない!そんないけない事僕は考えないから…」

青年は頑なとして否定する。面白がった同僚は、少し考える様子で。

『…なあフォルテ。いくら金がないからと言っても、淫魔とか魔族とかには手を出さない方がいいぜ。魔族となんてヤったら、どうなっちまうかもさっぱりわかんねぇ。金払ってでもちゃんと、そういうトコでヤらせてもらった方がいいぜ!』

「く、詳しいんだね……」

呆れながら、青年は無理して同調する。……ここだけの話、その”魔族”に該当する存在の女性とはすでに何度か交わった経験があるのだが……まあ、嬉しい事故である。

フォルテ > そういう訳だから、悪いけどやっぱり帰るよ。 と素直に帰ろうにも、意地でも己にそういう「社会勉強」をさせてあげたい気持ちでいるのか同僚は「付いてくるだけでいいから来てみろって!!」としつこい。正直、迷惑でしかなかったが無下にすることも出来ず、結局はついていくハメに。

『大丈夫だって、最初は不安かもしれないけど、流れで何とかなるから』

だんだん機嫌を悪そうにする青年は、「別に初めてじゃないから余計なお世話だし…」と聞こえない声でブツブツぼやいた。

「だいたい、何でそこまでして僕がそういうお店に行く事にこだわったりなんか…」

ぼやきながら暗い道を歩き進んでいくが、それらしい店が見つかる訳でもなくしばらく歩き続ける。…が、だんだんと同僚も様子がおかしくなる。

『…あれ?道間違えたっけな。うーん…この辺だった筈なんだけど』

「……別に今日じゃなくていいじゃないか。君が言ってた、危ない魔族と鉢合わせしちゃったら…」

『え』

ふいに口にした言葉に、同僚は凍り付く。ヘタレな青年よりも肝が据わってるように見えて、魔族や魔物などに関しては偏見からか青年よりもビビりな始末。

『ば、バカいうなよ!何のための騎士たちだよ…出る訳ねえじゃん、人間の街中だぞここ…バカか』

フォルテ > 冷や汗をかきながら否定する同僚には、失笑が漏れそうになる。
魔族にせよ、ただのお化けにせよ「~なんて出る訳ないじゃん」と言う発言はほとんどの場合において嫌な展開を現実にしかねない―

「そんなに神経質にならなくても…。…今からでも、ちゃんと引き返して安全に帰れば何もされないよ……運が悪くなければ……」

『…………』

「…ん?どうしたの?」

そう告げる青年は、同僚を安心させようとしたが、同僚は既に様子がおかしかった。

『……い、…い…今…あっちに人影見えたんだけど…』

「巡回中の兵士さんかもしれないじゃないか…怖いならこんな夜遊びせず帰り…」

『お、お前が魔族とかいうから…!』

同僚は子供じみた理屈で責任を青年に擦り付けようとする。目当ての店を探して勝手に迷い、勝手に怖い思いをした同僚には呆れたままため息をつく。

一体何が見えたというのか― 青年は振り向けど、特に何も見当たらない。

『……フォルテ、すまん!やっぱりまた今度な!そうだ、休み取れよお前!こんな深夜じゃなくてもうちょい明るい時間に…』

挙動不審にそう告げる同僚。青年はただただ呆れた様子で、はいはいと付き従うのだった。

ご案内:「王都マグメール 夜道」からフォルテさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」にサーリットさんが現れました。
サーリット > 先日、山でとれた薬草はいい収入になった。
山奥だったしねぇ、と少しほくほく顔で笑みを零す。

さて、そろそろいい時間になってきている。
周囲にある酒場や食堂からはいい匂いが漂ってきていた。
お腹も少し減ったし、酒場にでも…。
そんな風に思いながら見回す。
良さそうな店があるかしら。そんな風に思っていたものの…。

「………はっ。いけないいけない。」

通りで客引きをしていた娼婦姿の女性に見とれてしまっていた。
うぅん、最近ご無沙汰だったからかな?
そんな風に考える姿は若干挙動不審だ。人目を引いてしまうかもしれない。

ご案内:「王都マグメール 平民地区2」に魔王レヴィアタンさんが現れました。
魔王レヴィアタン > 暫し船に篭っていた魔王が街中に姿を現したのは久々だった。
供も連れることなく、一人お忍びの形でふらふらと歩く。時に娼婦へ視線を流しながら。

「………美味しいお酒が飲めるのなら、それでいいかねェ」

そんなことを呟きながら、道なりに行けば自然、サーリットのいる場所へ近寄っていくことになろうか。

サーリット > 時間が進むにつれて増える娼婦に目を奪われる。
美麗な女性がいれば思わず、おお、という声が漏れてしまうかもしれない。

傍に近寄ってくる女性に気づかず、通りを歩き…。
不意に、女性にぶつかりかけて咄嗟に避けた。

「っと!……す、すいません!」

思わず謝ってから、ちらりと女性を見る。
なんだか凄みのある人だなぁ…とも。
勿論、その見事な褐色の女体には目を奪われるが。

魔王レヴィアタン > 歩いているとふと、向こうより歩いてきた女性にぶつかりかけた。
が、結局はぶつからなかったのだが良いかと歩き去らんとした矢先、謝罪の声をかけられる。
足を止めて彼女の方を振り向く。

「いや、別に気にしてないよ。こっちこそ悪かったね」

片手を少しだけ振って。
すると此方に向く彼女の視線に何やら含みを感じた。首を傾いだ拍子、真紅の髪がさらりと揺れる。

「……なんだい?」

サーリット > 「い、いえいえ!こちらこそ…。」

女性が謝った事に若干の恐縮を覚えつつも、
たははと苦笑いしつつ小さく頭を下げた。
そして、用を聞かれるとちょっとびくっとした。

「え、あ、あー…な、なんでも…。綺麗な人だなぁって思っただけ!」

誤魔化すように言う。
もし女性が感知できるなら、精気や情欲といったものが溜まっているのがわかるかもしれない。

魔王レヴィアタン > 恐縮を覚えている様子、不思議そうな顔で眺める。
が、何やら誤魔化すような口ぶりの相手に微かな精気を感じた。
スゥ、と形の良い唇を笑みの形に歪ませて、彼女へと一歩近寄る。

「そう言ってくれると嬉しいねェ。……そうそう」

そして避けられなければ、彼女の肩に手を回してみたい。
黒い瞳で、その顔を覗き込むように見つめて。

「ちょうどアタシ、暇してたところなんだ。よければ付き合ってくれないかな?」

サーリット > じっと見つめる女性の視線から逃れるように目を小さく逸らした。
何かこう…敵わないというか、そんな雰囲気を感じる。

「思った事をですね、そのまま……へ?」

ぐいっと回される腕。
抱き寄せられるようにして目を覗きこまれる。
へ、と若干のアホ面を晒しつつも、吸い込まれるような黒瞳から目が外せない。

「…え、えっと…。その、食事?お酒?」

それとも他の何かだろうか、と考えつつ。

魔王レヴィアタン > 彼女が自分のことをどう思っているかはさておいて。
目の前に晒される表情にくっくっと喉を鳴らし、笑った。覗き込むようにして距離を詰めた顔を一旦離す。

「まぁまぁ、来てみたらわかるさ。……それとも、アタシじゃ不満かい?」

問うていることで、言いたいことはおおよそわかるだろうという勝手な考え。
ちらりと一瞬目を向けるは、小さいがボロくもない宿。
パッと偶然目に付いたものではあるが…

サーリット > 女性が身を離すと若干ほっとした様子。
なんか迫力あるし。

「え、不満って…。」

と少し顔が赤くなる。
同時に、女性のグラマラスな肉体に視線が揺れる。
誘惑すればすぐに陥落しそうな塩梅。

そして宿に視線が向けば…小さくこくりと頷いた。
女性についていく姿勢のようだ。

魔王レヴィアタン > 迫力を表に出しているつもりは全くないのだが、溢れ出る何か…だろうか。

「……いいだろ? せっかくこうして会えたんだからさ」

耳元で、わざとらしく艶めいた声で囁きかける。
顔が赤くなって、誘いにも頷いたことを確認すれば、二人してゆっくりと歩き出した。

向かう先は宿。その一室を取るつもりのようで。

ご案内:「王都マグメール 平民地区2」から魔王レヴィアタンさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」からサーリットさんが去りました。