2016/07/15 のログ
■ヴァイパー > 「おや、アタリかぁ…。仕事柄、色んな女の子と喋るから『教えてくれたら、力になれる』かもしれないけど…」
どうする?と言いたげに、笑みのまま軽く首を傾けて問いかける。
続く言葉になるほどと納得した様子で何度か頷いていくと、更に言葉の罠を仕掛けようとニヤけるのを押さえ込みながら口を開く。
「戦争か~…色んな物が止まっちゃうから嫌になっちゃうね。嫌な話だけど『貧困は女の子の魅力を失わせちゃう』からね、『恋の悩みがあるなら死活問題』でもあるね」
恋の悩み、そして言葉をかわすに連れて思うのは、見た目に似合う心の未成熟差を感じさせる雰囲気。
生活の不安も甘い悩みにつなげて、不安を強く煽ろうと仕掛けながら、一緒になって悩むように腕を組んで何度か頷く。
それこそ放った言霊を間に受け止めてしまうなら、それが要因となった最悪な想像を煽りかねない。
魅力を失い、関係を危うくなった瞬間の未来をどう想像するかは…彼女次第ではあるが。
「そうだねぇ……ぁー…そうだ。昔からの友達が行商路を確保する仕事をしててね、『俺がお願いすれば、花の仕入れができる』かもしれない」
最近、エルフの森とも商業路を繋いだと聞いていたのもあり、草花の仕入れなら難しくないだろうと考え、思考の合間を奪うように言霊を挟む。
とはいえ、条件はあるけどと苦笑いを浮かべつつ、どうするかは強要せず、彼女が自ら選ぶように仕向けようとしていた。
■フレデリカ > 「え、えっと、最近知り合った貴族の方とお付き合いしていて……その人のことばかり考えてしまって、何にも手に付かなくなってしまって……」
恥ずかしそうに頬を赤らめつつも、幸せそうに笑うフレデリカ。もじもじとエプロンを弄りつつも、男の問いに素直に答えた。そして、貧困が女の子の魅力を失わせるといった言葉をまるっきり信じ、琥珀色の瞳を丸くして驚いた様子を見せる。
「そ、そうなんですか!? ど、どうしよう……あの人に見向きもされなくなっちゃったら……」
もしかしたら捨てられちゃうかもしれない。そう不安に駆られたフレデリカは、男が次に発した言葉に何の疑いもなく食いついた。
「本当ですか!? な、何をすればいいんでしょう?わたしに出来ることならやってみます」
素直な言葉で、男にそう尋ねる。元々純粋な性格であるがゆえに、男の言葉を全く疑いもしなかった。
■ヴァイパー > 「貴族の人とお付き合いか…『凄く可愛い』って思ってたけど、貴族の目に留まるなんて凄いね。 それだけ『魅力的な君に想われてる』と知ったら『凄く嬉しいだろうね』」
こうして言霊を込めて笑顔で褒め称えていると、傍から見れば好意的な仕草と見えるかもしれないが…実はその逆だ。
凄く可愛らしい彼女が慕われている、だから嬉しい。
凄く可愛いからという条件をつけてしまえば、それを失うことに恐れを感じさせようと、恥じらう仕草に微笑ましく語る男は容赦なく少女の心を弄ぶだろう。
「そうだね…『見向きもされなくなったら、お仕事だって手につかなくなる』んじゃないかな? ……ぁ、ごめんね、変なことばっかりいって、ちゃんと『そうならないように力を貸す』よ」
一つ失えば、更にもう一つと、不安を重ねさせる。
その上で助けを差し出す素振りをするのだからネジ曲がっているのは、自覚していた。
ニヤけそうになる、こうして転がすのが楽しい。
けれど、壊しては勿体無いと善人を演じ続ける。
「本当だよ、お望みの種類があるかは分からないけど…種類を増やすぐらいは出来るよ。……俺はね、何時もは娼婦の勧誘とか『女の子と相談』しながらやってるんだけど、娼婦はちょっとってなるよね?」
断らせるための文句を一つ、無理強いはしないというスタンスを示すために相談を強調しながら、眉を顰めて苦笑いをこぼす。
そこでと話を切り出せば、指先が自身の目元を指し示す。
「君には…映像の被写体になってほしいかな、記録水晶から流れるエッチな映像の被写体に。『もちろん、絶対バレないようにやる』から」
人は一度断ると、次のお願いを断りづらくなるという。
そんな心理戦も重ねての提案を満面の笑みで問いかける。
そこまで策を講ずる相手でもないかもしれないが、言葉の鎖で雁字搦めにしてしまいたいと、邪な思いが僅かに言葉の紡ぎ方にひっそりと現れていく。
■フレデリカ > 「わ、わたしが可愛いなんて……。わたしはただの平民ですし……」
控えめな声でそう言い、フレデリカは恥ずかしそうに俯いた。しかし、心の中では不安が渦巻いている。もし、自分が見向きもされなくなったらどうしよう。泣きそうな顔で男にどうすればいいかという視線を投げかける。そして、力を貸すという言葉に嬉しそうに笑った。
「ありがとうございます!それで、わたしは何を……」
そして、男から出された条件に顔が凍り付いた。エッチな映像の被写体になってくれという頼みに、酷く戸惑う。これまで性行為なんて一度しかしたことがない彼女にとって、酷く不安を煽る頼みだった。それでも、この花屋を少しでも豊かにしたいし、バレないようにするという言葉に信憑性も感じている。それでも一歩踏み出せずにいた。
■ヴァイパー > 「可愛いよ、仕事で色んな娘見てきてるけど、『君みたいに可愛い娘は滅多にいない』よ」
更に褒めに褒めちぎる、頭を振ってから可愛らしさに後押しの言葉を重ねるのも次のため。
ぶら下げた餌に食らいついた、後は釣り糸を切らさぬように惹き寄せるデリケートなタイミングだ。
凍りつきながらも即答で断らず、戸惑う様子が見えれば臆することなく、エプロンをいじる指に触れようとするだろう。
「怖いとか、不安とかあるよね? 『俺も撮影する娘に嫌な思いはさせたくない』から、沢山注意して触れてるよ。『俺も君だから撮りたい』なって思ってるし、『俺からお願い』したいぐらい、君を撮りたい」
揺らぐなら、更に押しの一手で言葉を畳み掛けてしまう。
優しく装った言葉で寄り添いながら、彼女だからこそであり、彼女の意志ではなくとも、こちらの意志でも撮りたいと真面目な表情で語りかけながら罪悪感を拭おうと試みる。
じぃっと琥珀色の瞳を見つめようと視線をまっすぐに向け、あとは小手先ではなく、流れで奪おうと見つめ続けた。
■フレデリカ > 「あ、ありがとうございます……。その、わたし……」
怒涛の褒め言葉に、戸惑いつつも嬉しそうにはにかむ。そして、エプロンを弄る指に触れられ、ビクリと身体を跳ねさせる。
そして、押しの一手の言葉に、フレデリカは彼の本気の思いを受け取った。それほどまでに撮りたいという熱意を見せられれば、断らないわけにはいかない。そしてじっと目を合わせられれば、その意思の強い視線に何も言えなくなるだろう。
エッチな映像だと言われても、何を撮られるかは全くわからない。でも彼がこうも言っているし、少しだけなら……。
そして、彼の誘いにこくりと頷いたのだった。
「わ、わかりました……。少しだけなら……」
フレデリカは純粋であるが故、彼の術にあっさりと掛かってしまったのだ。彼女はまだ、自分が罠に嵌ったのを自覚していない。彼女にとって男の術は、まさに効果覿面だったのだ。
■ヴァイパー > 「いいねぇ…とても絵になる顔をしてくれる」
はにかんだ様子も、男心を擽る純真無垢さを感じさせられる。
それ故か、真剣な押しの一手は功を奏し、彼女を頷かせることが出来た。
しっかりと糸をたぐり終え、網にまで掬い上げれば…よほどの事をしないかぎりは大丈夫だろうと経験から考えながらも、善人を演じるのは忘れない。
少し間を開けてから満面の笑みを浮かべると、安堵の表情を浮かべつつ、掌を胸板に当てて撫で下ろす。
「よかった…『俺は凄い幸せものだよ』、『受けてくれてありがとう』」
喜びをいっぱいに重ねて言霊にして投げかけると、早速と撮影を始めたいところだが、いきなり情事では強張ってしまいそうだ。
まずは、何気ない映像から焼き付けながら卑猥に進んでいこうとプランを浮かべれば、とんとんと眉間を軽く指で小突く。
「じゃあ…お仕事の様子とかから初めて…ペースアップして、ゆっくりいこうか」
彼の毒牙に掛かった少女が、どんな痴態を世に晒すことになるかは…また後に知れることだろう。
ご案内:「王都マグメール 平民地区 花屋『アイリス』」からヴァイパーさんが去りました。
■フレデリカ > 「そんな……お礼を言うのはこちらの方です。これで家計も良くなると思いますし……ありがとうございます!」
ひとつも疑う様子も見せずに、フレデリカは嬉しそうに礼を言う。その純真無垢な性格が後に仇になることも知らず、少女は糸に掛かってしまったのだった。
そんなことも気付かずに、フレデリカは心底安堵する。これで暮らし向きも良くなるし、彼に見捨てられずに済むんだ。本当に良かった…。これで安心出来るわ。何を撮られるのかわからないけれど、この人が言うんなら間違いないと思うし……。
そんな疑いもせずに彼を良い人だと信じ込んだフレデリカは、仕事の話に素直に頷いたのだった。
ご案内:「王都マグメール 平民地区 花屋『アイリス』」からフレデリカさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」にイグナスさんが現れました。
■イグナス > お昼ともなれば、その広場は結構な賑わいを見せていた。
多種多様な人々が行き交い、にぎやかしの露店が並び、子供らが遊ぶ声が聞こえている。
そんな中、妙に人が近寄ろうとしない一角が、ひとつ。
広場の中央噴水、この暑さである、本来ならばこぞって近寄りそうなものを。
「ぅあー……あづいー…………」
巨漢の男が上半身を裸に(それも無数の傷跡のある)して、噴水の傍に座り込んでいたら、そりゃあ近寄りがたい。
見た目は戦士か冒険者か、あんまりカタギっぽくはなくて、だからこそ余計だ。
ちょっと不良っぽいくらいならともかくそれは、サイズが大きすぎた。
とはいえ街の自警団やら衛兵が取り締まる無法があるでもないために、放置状態。
完全にぐだーっと力の抜けた、いやに注目を集めてしまう大男がそこで、水の涼しさを独占してしまっていた。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」にイルミさんが現れました。
■イルミ > ……あつ……い……(ただでさえ暑いのに黒いローブで全身を覆って街中を歩く女に、周囲が奇異の視線を注いでいるが、本人からすればそれどころではない。普段は自分を隠して、守ってくれるはずの服が、今まさに自分を蒸し殺そうとしているのだから。しかし、だからといって脱いでしまう踏ん切りもなかなかつかない。こうなることがわかっていてこの服装を選んだのにはそれなりの理由がある)
……あ……み、水……水、飲まないと……(水筒が空っぽになったところでちょうど目に入った噴水に、ふらふらとおぼつかない足取りで近づく。一刻も早く水分を取らなければ、ということばかりが頭を支配していて、そこにいる大男の存在にすら気づいていない)