2015/10/16 のログ
■フェリアナ > 「い、いえ、そういう意味ではなくてですね……!」
まったくもう、とふくれっ面になりながらも、
相手の言葉がおかしかったのか笑っては布巾を店主に返して。
「ええ。それではまたお邪魔させて頂きます。どうやら此処には呪いに関するもの以外にも面白そうなものがあるようですし」
ずらりと雑多に並べられている品物の数々を眺めながらうん、と小さく頷いて。
「有難うございました。それではお邪魔致しました……あ。これは紅茶代です」
流石に商品を何も買わずに出て行くのは気が引けたのか、カウンターの上に、紅茶代という目録で銅貨を何枚か置くと、軽く手を振って店をあとにした。
■スー >
「はい、またご贔屓に」
くすりと、布巾を受け取りながら笑えば――
どこか、美しい姿の女性が見えたような気がして。
「お気をつけておかえり。べっぴんさんはいろいろ、大変だからね」
銀貨を受け取りながら、静かに夜は、見送った
ご案内:「骨董屋”影の国”」からフェリアナさんが去りました。
■スー >
「さて――ちょっとさっきのは濃かったから、また。入れなおしかね……」
こぽこぽと、またお茶を入れて。
一個の使用済みのカップは手にとって。洗面台に。
また砂時計を用いて、ゆっくり椅子に腰掛けて――
「……すー……」
また来客がなければ微睡みに沈んでいくだろう
■スー > 「呪い、ね……」
なんとも、奇遇な出会いだと
そんなことを思いながら。
今日の仕入れた品は悪く無い。
また、どこかで仕入れてこようか。
女性が男根を得た場合の玩具とか
面白いかもしれない、そんなことを考えつつ。
ゆっくりと椅子に揺られながら。
時間を過ごしていった――……
ご案内:「骨董屋”影の国”」からスーさんが去りました。
ご案内:「商工会議所・宣伝部詰所」にフェリルさんが現れました。
■フェリル > (これから賑やかになる酒場や宿屋を少しだけ遠目に窺えるけれども、食材や日用品を売っている周辺の店はほとんどが店じまいを終えており、ちらほらと灯る店舗の明かりも、今にも消されてしまいそうな控えめな光量を薄暗い通りに投げかけるのみ。――そんな中、一軒だけ小さな店舗(のように見える)に、煌々と明かりが灯されていた) ……ん~…ふふん……ふふ (店の入り口に引っかけたランタンの明かりを頼りに、通りに面したコルクボードから多少色褪せた貼り紙を順に剥がしている女性がひとり。ゆーっくり。のーんびり。とした動きに合わせて、まーったりとしたテンポの鼻歌が夜道を流れていく。……音程は、そんなには取れていないようだ)
■フェリル > (女性は紙の高さに合わせて徐々に屈んでいき、そのすべてを取り除き終えると、一度、剥がし終えた紙の束を手に中へ入っていく。高めの明るい声が聞こえた)……あ、できました? 今回は一番乗りですね――じゃあ、目立つところに貼っておきます。―――――――ああ、大丈夫ですよ。私たちよりもかなり朝早くから営業なさってるから、お疲れでしょう? 後はやっておきますので。……はい。また近いうちに伺います。何しろ新メニューですものね (一枚の紙を大事そうに胸元へ持ち上げた女性と、眠そうに欠伸をしている中年女性とが屋内から出てきた。ふらふらしている去り際の背へ会釈して、一人残った女性が再びコルクボードへ向き直る)……うーん。一番…目立つところ……やっぱり真ん中かな(両手で紙を掲げて、あちらこちらへ貼り位置を微調整)
■フェリル > (木製のピンで紙の四隅を止めていく。大きく書かれた店名の下に続くのは、『秋の新メニュー』の文字。職人をメインに朝早くから仕事に出かける人々を中心の客層にした軽食店の広告は、香り高いキノコを散らしたピザや、木の実をふんだんに盛り込んだサラダ、根菜をとろみのあるドレッシングで和えたソースを鳥肉と一緒に挟んであるサンドイッチなどが、お手軽な値段と共に上手な挿絵を混ぜて記載されている)…………(じるり。サラダの絵をまじまじと見つめて、一人で熱く拳を握る)明日食べよう…
■フェリル > ん? (ふと横を見ると、サンドイッチの挿絵の前で自分と同じように拳を握っている毛むくじゃらの手があった) …み、見えてるわよ元の手が……お疲れさま。納品だよね? 確認しましょう (背がそんなに高くない女性よりも更に低い位置に大きな帽子を乗せた頭がある。まだ秋の深まる前に、何という重装備か全身をすっぽり覆う長袖のコートを着込んだ人影は、右手は全面的に人なのに左手は猫の手に見えた。差し出された紙を女性が受け取ったことで、その猫の手が袖の中に引っ込んで――今度は、人間の手になって出てきた。くすくす。ランタンの下で笑い声が響く)――はい。確かに10枚。文字も挿絵も注文通りですね……ありがとうございました。じゃあ代金。少し待ってて? (ぱたぱたと屋内へ入っていった足音が、またすぐに大きくなって戻ってくる。女性が差し出した硬貨を両手でしっかりと受け取った厚着の人物は、帽子を一度ぴんと跳ね上がらせて、いそいそと足早に商店街を走り抜けていった。その背へ、小さく手を振る)
■フェリル > (ふんふふん。と相変わらずどこか外れた調子で鼻歌を歌いながら、届けられたばかりの広告も順番に貼り付けていく。コルクボードの目線の高さが埋まったことに満足して、両手を腰に当てて、うん。と頷く。……埋まったのは、あくまで、「自分の目線の高さ」イコール地上から140cmもないくらいの範囲だけであるが)……よし。今日はここまで(まだポケットに残っているピンの数を確かめて三度屋内へ戻る。それから、引き出しの開け閉めの音や、木製の足を硬い床の上で軽く引きずる物音が暫く聞こえていた。最後に、扉を施錠する重い音で締めくくられる。店先に下げているランタンの明かりを落とそうとして、それへ手を伸ばすと、声がかけられた) ――あら、こんばんは。……あはは。そうでしょう、さぞかし(商店街の常連客が家に帰ろうとする道すがら、貼り出された広告類を赤ら顔で眺めている。新酒祭が楽しみだ、と、濃密な酒の香りを全身から漂わせた男性に言われて、軽く笑った。続きの言葉は、期待のきの字も滲ませない冗談)たまにはジャムも買いに来てくださいよ。いつも酒場に吸い込まれていくんですから――はい。お休みない (ぺこりと、腰から曲げるお辞儀をひとつ。それが済めば、今度こそ明かりを落としきって――自身も、自宅兼店舗へと戻っていく)
ご案内:「商工会議所・宣伝部詰所」からフェリルさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」にロザリーさんが現れました。
■ロザリー > ぱたぱたと一匹の蝙蝠が飛んでいる
その蝙蝠は円を描くように広場を一周し、やがて広場の中央へ───
蝙蝠に辺りの闇が集まり、黒紅のドレスを纏う少女の姿を形作ってゆく
ふわりと、その重さを感じさせないように地上へ降り立った
「………ふむ?」
すん、と小さく鼻を鳴らす
「フフ…今宵は、魔性の香りが強いな…?」
夜の風に混じる香り
闇の匂い、魔の芳い
どうも、人間の街へと入り込む魔族も増えてきたようだ