2022/10/22 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区 冒険者ギルド」にマレクさんが現れました。
■マレク > 「いかがでしょうか。手付金が2000ゴルド、成功報酬が2000ゴルド。山賊街道を通るわけではないのですから、このあたりが適切な報酬と考えますがね」
冒険者ギルドの受付カウンター前。腕組みした屈強な受付係兼用心棒の前で、ダークグリーンの眼帯を身に着けた痩身の優男が微笑んだ。
ギルドを訪れる者の大部分は依頼を受ける側だが、今日、男は依頼人として護衛を募りにやってきていた。旅の目的は、九頭竜山脈東部の遺跡調査。旅程は1週間。
「魔族ですか? 大した問題になるとは思えませんねえ。ここ最近、タナール砦の情勢は安定していると聞きました。それにマグメール王国内では、魔族など大したことは出来ない。でしょう?」
右目を細くした優男が、そういって小首を傾げる。何はともあれ、依頼状を出して貰わねば始まらない。貴族の依頼人ならもっと出せるだろうと足元を見ていた受付係が、顎髭を撫でて唸る。
■マレク > 「有難うございます。では、よしなに」
その後のやりとりにより、依頼状の掲示を取り付けた男。愛想笑いと共に一礼し、ギルドを後にした。
ご案内:「王都マグメール 平民地区 冒険者ギルド」からマレクさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区/神殿図書館」にヴァンさんが現れました。
■ヴァン > 閉館まであと数時間、夕方の神殿図書館。
昼間の来館者ラッシュも終わり、図書館全体に弛緩した空気が流れている。
男は書架の間を巡り、返却された本を返していた。タイトルを眺め、最近何が借りられているかを確認する。
最近学生を見なくなったな、と思った後、休暇が終わったからかと思い至る。
普通ならばもっと早く気付くところだが、最近まで出張で不在だったために気付くのが遅れたようだ。
「さて、今日はどこに行こうか……」
男の関心は早くも夕飯の事に向かっている。閉館までの僅かな時間に訪ねてきて、男の思索を中断させる者はそう多くない。
課題図書が必要な学生か、返却期限に気付いて慌てて駆けつける利用者か。学習室で一段落して書架を巡る者もいるかもしれない。
スタウトかエールか、肉か魚か。料理本を書架に戻しながら考える。