2022/10/02 のログ
■キルシュナ > この期に及んでの懇願は、むしろ女幹部の嗜虐を煽るばかりの悪手であった。サドっけたっぷりの淫乱猫は、ずいぶんと狭まった人垣の最前列にてかぶりつく観客にぴろんっと大陰唇を開いて濡れ光る雌華をたっぷりと見せつけてやった。
ふよん…っと飛んできた数個の水晶は、観客の誰かが持ち合わせていた撮影水晶の類だろう。
この場に集う連中の記憶を消すつもりはなかったが、まぁ、せめてもの情けとして撮影された映像が個人使用に留められるような強制力を働かせる。
無論、そんな親切を騎士娘に伝えはしない。
女幹部は悪辣で冷酷なのだ。
「んっふっふっふっふぅ♥ 大丈夫やってぇ♥ 手マンで十分ほぐしたったし、騎士子ちゃん、処女みたいな顔してヤる事しっかりヤッてそうやし、ウチのでかちんぽでもすぐに気持ちよぉなれるって♥♥」
ひっぱたいて若干赤くなった桃尻を優しくも淫猥な手つきで撫で回しつつ、黒鋼の脚甲を重々しく鳴らして怒張を寄せる。
今にも精通を迎えてしまいそうな少年たちの前腕などより余程に野太い肉凶器が、ぐいっと根元を引き下げとろっとろの膣口に焼けた亀頭部を押し付ける。にゅるっ、ぬるるんっ♥
カウパーと雌蜜を馴染ませるかに野太い亀頭をクレヴァスに沿って上下させ
「やかましわ♥ えぇから黙ってまんこに集中せぇや♥♥」
今一度ぱぁんっと桃尻を引っぱたいて弱々しい抵抗を押さえつけると――――ずに”ぅぅぅうぅううぅぅぅううんんっ♥♥
当然ながら避妊具など着用していない生ちんぽが、凶悪に張り出したカリ首や、ぶくぶくと膨れ上がる肉幹、そこに這いまわる太血管などで膣肉を押しつぶしつつ乙女の奥へと突き立てられる。
呼吸が止まるほどの圧迫感が、巨根に狭孔を拡張される被虐の痛みと共に少女を襲うも、そんな常識的な感覚がかすむ程の膨大な肉悦がどっばぁぁあっと津波めいて騎士娘の背筋へと迸る。
がっつりと凌辱されて否応もなく目覚めさせられた雌の本能が、触手粘液に含まれていた媚薬効果によって増幅させられ、逞しいオスの生殖器の挿入によって異常なレベルの多幸感を生じさせた結果である。
■シルフィーナ > 「んぉぉおっ、おっっ、おっ、ほぉっ、ぉおおおおっ♡♡♡」
その腕よりも太い極悪ちんぽを生ハメで突き立てられてしまい。
一気にお腹がちんぽ腹に膨れ上がりながら、子宮口を押し上げられ。
そのまま一気に根本まで突きこんでしまえば子宮口が押し広げられ、凶悪に張り出したでかカリ首を咥えこんでしまう。
同時。
「んっ、ぉぉおおおおおおおっ♡♡♡」
蕩けた顔を浮かべながら絶頂に達してしまい。
その凶悪でかちんぽを小柄な体躯に見合った締め付けを与えてしまい。
膣襞はうねるように絡みついては搾り取るようにぞわぞわと竿に吸い付いて。
オホ声をあげながら全身を雄を押し込まれた多幸感を味わいながら全身痙攣させながら背を折れそうなほどにそらしてしまう。
■キルシュナ > 「――――おっほ♥ 騎士子ちゃぁん、ウチのおちんぽ、子宮にまで咥え込んでもて、そないウチの子孕みたいん??♥♥」
30cm級の怒張がぐっぽりと根本まで入り込む。
その際に肉柱の先端が感じ取ったのは、こりこりの子宮口が柔軟にその肉冠を割り広げ、膣とは異なるつるつるの肉壁を持つ小部屋へと迎え入れてくれた感触。
余程の経験を積んでいなければ実現不可能なウテルスセックスならではの感触だった。
「くふふふっ♥ 思った通り、騎士子ちゃんてば相当ヤられとるんやねぇ♥ もしかしたら騎士団の肉便器担当やったりするん?♥♥」
ぐぽぐぽぬこぬこどちゅどちゅどちゅんっ♥
軽い腰引きが子宮内に収められていた亀頭を引き抜き、即座に切り返す動きで再び子宮内に肉棍棒を叩き込む。
繰り返し繰り返し絶妙な力加減で仔袋をノックするポルチオ快楽は、媚毒の効果も相まって、存外に交尾慣れしている騎士娘の脳内で膨大な肉悦を炸裂させる事だろう。
それこそ、品のない汚喘ぎを抑え込めなくなる魔悦。
「なぁなぁ、騎士子ちゃん♥ 騎士子ちゃんのエロまんこ、ウチのでかちんにちゅうちゅう吸い付いて、早ぅザーメン注いだってってむっちゃおねだりしてくるんやけどもぉ♥ このまま射精してもてえぇん?♥ ウチのザーメン、オークと変わらんレベルで生殖能力たっかいし、こんだけ発情しとるとこにぶち撒けてもたら多分一発妊娠してまうでぇ?♥♥」
浅い抽送で湧き上がる射精欲を抑えつつ、絶頂反応に反り返る背筋を押し返すかのように爆乳を押し付け、銀髪から顔を出す耳朶に淫猥な囁きを注ぎ込む。
当然ながら嘘である。
言葉通りの一発妊娠極悪ザーメンを注ぎ込む事も可能ではあるが、無軌道に子供を作りまくるのはやめろと孤児院のシスターに怒られたばかりなのだ。
そのため、今回彼女に注ぐのは、見た目や臭いや味わいなどはぐつぐつと長時間煮込んで水分を飛ばしたかの特濃ぷりぷりザーメンで、膣粘膜から吸収される事で種付けされた雌の悦びを数倍に高める効果を有していても、実際の生殖能力は皆無というイミテーション。
しかし、そうした情報も伝える事なく、次の生理が来るまでは『もしかしたら孕んじゃってるかも……』なんて背徳の不安を植え付けるつもりなのだ。
■シルフィーナ > 「ち、ちが、んぉっ、おっほっ、おぉおっ、おっ♡♡」
お腹がちんぽ腹に膨れてはへこんで。
へこんでは膨れて。
そんな激しい極悪ちんぽウテルスセックスをされてしまえば。
淫乱まんこは専用に誂えたオナホのように、きゅぅぅ、と吸い付いて、絡みついて、うねってしまい。
媚毒のせいで快楽の波に完全に飲み込まれながら甘い悲鳴をあげて喘いで。
公衆の面前と言うのももう忘れてしまったかのように喘がされて。
「ん、ぉっ、おっ? おっ、おぉぉっ、おっほっ、おっ、はりゃ、む、はりゃむぅぅううっ、い、ぐっ、いぐっ、んぉ、ぉおおっ♡♡」
淫乱オナホまんこが吸い付いて、離すのを嫌がるように。
まるで身体は中に射精されるのを欲しがっているようで。
無意識に小振りなお尻をその腰に押し付けて、お尻を振って揺らしては。
特濃黄ばみちんぽ汁の中出し射精をおねだりしているようにも思えた。
■キルシュナ > 「ほぉれ射精すでぇ?♥ 一発妊娠特濃ザーメン、でかマラの奥の方からぶりぶり上がって来とるでぇ♥♥ んっ、お♥ おほっ、ほ♥ ほぅっ♥ ほぉっ♥ おふっ♥ んおっ♥♥ お"っ♥ お"っ♥ んほぉおぉおおぉぉおお……っっ♥♥♥」
騎士娘を嬲るセリフの途上、ついに耐えられなくなったのだろう。
必死で動きを小さくして、今にも暴発しそうになる射精欲を押さえつけていた淫乱猫は、いきなりがっしり彼女の細腰をロックすると猛然と腰を使い始めた。
ずどどどどどどどどどどどどどどどどっ!♥
小刻みに、それでいて力強く叩きつけられる褐色の腰が騎士娘の剥き出しの白尻を波打たせ、未だドレスに包み込まれたままの巨乳を激しく揺らす。
掘削機の如き勢いのハードピストンは、最早何がどのように気持ち良いのかさえ判別の出来ぬ快楽の奔流で騎士娘の脳を溶かす。
そうして最後の一突きを、ずどむっと深々少女の胎に叩き込めば――――ぶぼぉっ♥ ぼりゅっ♥ ぶりゅりゅっ♥ びゅくっ♥ びゅくっ♥ ぶびゅっ♥ ぶびゅぅうぅうううッ!♥♥
怒張がいきなり膨れ伸びたかと錯覚させる特濃ザーメンの液砲が、女幹部に明け渡された仔袋の中ぶち撒けられた。
此度の射精はただの一度で淫乱猫の肉欲全てを吐き出すかの大量射精。
エールの大ジョッキ3杯分にもなろうかという馬鹿馬鹿しい程の白濁は、乙女の子宮を見る間に膨れ上がらせていく。
つい先ほどまでは見事なくびれを形成していた柳腰が、腰鎧を固定する皮ベルトがぎちぎち言うほど膨れ上がり、乙女の下腹をボテ腹めいて膨れ上がらせる。
「おっほ♥ んほぉおお……っ♥ おっ♥ おっ♥ お、おぉ……っ♥♥ ―――――っふぅぅう……♥ 頭バカになりそうなくらい射精したわぁ♥ こないぽっこりお腹膨らむくらいウチの特濃ザーメン飲みこんでもたら、もう絶対妊娠してまうねぇ?♥♥ 赤ちゃんおるん分かったら、一緒に名前考えよな?♥♥」
ぱんぱんに膨れ上がった彼女の下腹を優しい手つきで撫でさすり、正義のヒロインの陥落を確信した優越の口調で語りかける。
そうしてがっつり種付けされた雌の多幸を味合わせた後、狭孔の入り口を塞いでいた肉の太詮を引きずり出す。
ぐっぽんっ♥
そんな重々しい吸着音の直後、浣腸されたミルクの如き勢いで多量のザーメンが迸る事となる。
どぼぼぼぼちゅべちゃどべちゃぁぁあ…っ♥
なんて重量感たっぷりの液音と共にひり出される白濁は、潰したプディングか何かの様に堆く積み重なって磯臭いオス臭を放つ小山を形成する。
そうして騎士子の肉穴を心行くまで堪能したキルシュナ―――もとい、悪の組織の女幹部キルキルは、でろんでろんの粘液にまみれた怒張も無数の触手も腕の一振りで掻き消して
「にゃっはっはっはっはっはっは! それではさらばや、ヒロインちゃん! この後はせいぜい、お前が守ろうとした民との親交を深めるとええよ!♥♥」
ばっさぁ!
仰々しく黒マントを翻して踵を返したエロ猫は、絶頂の珠汗伝う爆乳をたゆんたゆゆんっと揺らしつつ、大きく日の傾いた市場通りを後にする。
ぶびゅっ、ごぷっと未だ膣孔からゲル状ザーメンを噴きこぼす騎士娘に、じりじりと観客たちが近付いていく。
巡回の衛兵などが近付けなくなる人払いの結界は解いておいたので、運が良ければ彼女の同僚なんかの助けが間に合うかも知れないけれど、まぁ、おそらくは散々レイプされる事となるだろう。
そんなバッドエンドも含めての、女幹部プレイなのだった―――。
■シルフィーナ > 「おっ、いっ、ぐっ、ひぐっ♡ おっ♡ はっ♡ あひっ♡ おっ♡
んんっ、おぉおっ、おっほっ、おぉぉおおおおおおおおっ♡♡♡」
小刻みに激しく突き上げまくられて。
そのたびに絶頂に達しては、きつく締め付けて。
ぱんぱんと叩きつけられるたびに淫乳が激しくはずんで。
そして、ついに特濃のちんぽ汁ゼリーが吐き出させれば。
「んほぉぉぉぉぉぉぉおおぉぉぉぉおぉぉぉっ♡♡♡」
一番盛大な絶頂に達して、特濃のちんぽ汁ゼリーを注ぎ込まれ。
娘の子宮をあっと言う間に孕ませてしまい。
お腹はみちみち、と膨れ上がり、臨月を超えてカエル腹のように垂れ下がっていくほどで。
「んほぉっ♡♡♡」
引っこ抜かれればそれだけでまた絶頂に達してしまい。
重量感たっぷりに放り出されたぼてぼてのちんぽ汁は積層していき、むわぁ、と雄臭を撒き散らす。
「ぉ、ほっ……おぉ……♡♡」
そのまま崩れ落ちれば、民草の手で肉便器にされる運命を辿り――――。
開放されたのは翌朝の路地裏であった、と言う。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」からキルシュナさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」からシルフィーナさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区/酒場」にヴァンさんが現れました。
■ヴァン > 酒が足りない。
深夜だというのに、宿屋兼酒場は酒場としての機能を保っていた。
普段ならば椅子はテーブルの上に置かれ、宿を探す者が時折カウンターにいる女に話しかける程度。
今夜もテーブル席は片づけられているが、カウンターには男が一人、背の高い椅子に座っていた。
酔っているのか、男の目つきはやや怪しい。
店長である女は面倒くさそうな目を向けているが、何も言わない。
閉店だからと追い出すことができない理由がありそうだった。
「スタウトを2杯」
サーブされたそれをごくごくと痛飲する。
テーブルとジョッキが触れ、固い音を立てる。
ご案内:「王都マグメール 平民地区/酒場」にマーシュさんが現れました。
■マーシュ > 「…………………おや?」
以前一度足を運んだ酒場兼宿屋。まだ明かりが点いているのにそっと扉を開く。
店主に声をかけようかといったところで───思わぬ人物に小さく声を上げる。
いく分雰囲気を異にしているのに、さすがに声をかけるのをためらい、相手をしているらしい女主人に視線を流した。 (
■ヴァン > 男はただ延々とスタウトを飲んでいる。
カウンターの壁を睨むように、じっと見つめている。実際は視界には入っておらず、考え事をしているのだろう。
唇がすぼめられ、男の頭の中で何かしら不都合な状態であることが伺えた。
左腕、肘をカウンターについて手は額を覆う。神経質そうに右手はテーブルを叩いた。
店主は扉の音に気付くと、訝しげな視線を向けた。銜えている木製品を動かしつつ、顎に手をあてて考え込むそぶり。
ほどなく結論が出たのか、手招きする仕草。男を指して殴りつけるジェスチャーは何を意味しているのか。
男も来店の音に気付くが、足音が聞こえないので気のせいかと流す。変な動きをしている女店長へと視線を向けた。
カウンターの中にいる女はその視線を受け止めると、音源を見るように顎で示した。
不審げな表情を浮かべ、ゆっくりと振り返る。視線の先には、本来いる筈のない人物。うろたえたように視線がさまよう。
「……マーシュさん? こんな時間に、なんでここに。もう日付も変わってる」
顔がだいぶ赤い。
■マーシュ > 黙々と酒杯を開けている男はこちらは眼に入っていないようだった。
代わりに己を招き寄せる女主人の仕草に。
流石にそれは?とやはり仕草で応じた。その間だれも何も言葉を発さない。
それから女主人の行動に胡乱気な視線を投げかけた男が視線を動かして、初めて己に気づいた様子に、静かに頭を下げた。
露わになっている銀の髪がその仕草につられて揺れる。一応、私服姿のようだった。
「───、いえ、出発されたのかな、と思いまして。」
なんとなく足を向けたらお店が開いていて、男がまだいた、それだけの話、なのだが。
………色の白い男の肌がだいぶ染まっているのに大丈夫ですか、と問う声音。
■ヴァン > 女店長は男に二言三言伝えると、奥に引っ込んだ。男はやりこめられたような表情。
ため息を一つつくと、空になったジョッキを一つ、自分から手の届かぬ所へと置いた。
「あぁ……出発するのは明後日、いや、もう明日か。明日の朝なんだ。
この土日で出発の準備さ。出発してから一週間ぐらい、この街には戻ってこれない。
気を緩めて飲めるうちに、酒を飲んでおこうと思ってね」
大丈夫か、との声には昨日と同じさ、と帰ってくる。冗談めいた、しかしどこか自嘲も兼ねた声。
女性を立たせたままも悪いと思ったのか、カウンター、自分が座っている席の隣を勧める。
それと共に立ち上がり、カウンターの中に入ると何か飲むか尋ねる。
適当に棚から取り出したのは果物のジュース瓶か。
■マーシュ > 女主人と男のやり取りに訝しむ様な、けれど少し珍しいものを見るような眼差しを向けている。
「………なるほど、そうでしたか。それは少し早合点をしてしまいましたね……。」
少し恥じるように目を伏せて。言葉を返す。
ただ、彼が痛飲する姿は───、そう、あれは楽しく飲んでいるといった姿ではなかったように思うのだが、それについては今は言及することなく。
勧められたスツールに身を預けた。
「………」
あまり馴染みのない景色が広がるのに、興味深そうに店の内装を眺めている。
並ぶボトルも、グラスも。
燻され、磨かれた木造のテーブルも、あまり触れる機会はなかった。
「────………では、…なにか。……水、はよろしくないでしょうし。果汁があればそれで」
普段の食生活がうっすら透ける発言をしつつ、最終的に無難なあたりへと落ち着いた、はず。
■ヴァン > 酔っていても、男の手つきや足取りはしっかりしている。
思い出したように懐からスキットルを取り出すと、ジュースに混ぜるかと問いかける。
振ると、微かに音がする。昨日公園で飲み干す予定だったものが、多少ではあるが残っているらしい。
女の注文通りにグラスに飲み物を注ぐと、ついでとばかりに自分用にジョッキを取り出した。
スタウトを注ぎ、自分が座っていた席へと置く。自席へと戻りながらも言葉を紡ぐ。
「今日は……その格好だと休日だったのかな?それとも、仕事が終わってからわざわざ市街へ?
あまり……感心はしないが。狼のいい獲物だ」
酔っているからか、物言いが普段よりは率直な印象を与える。男なりに心配しているのだろう。
女主人とのやりとりや我が物顔でカウンターに入る様が人からどう見えるかに気付いたか、言い訳めいた言葉を口にする。
「言ってなかったかもしれないが……この酒場兼宿屋、『ザ・タバーン』は俺が所有者なんだ。
だから広い部屋に住んでるし、閉店だというのに酒を飲んでいても店長は何も言わない」
■マーシュ > 問いかけに、果汁で割る程度なら問題はないだろうと頷いた。
どのような味がするのか多少興味はそそられていたから。
再びジョッキに酒精を注ぐのを眺めて、大丈夫なんだろうかと若干思うが───。
それでも彼の居室がここの上階だと思えばさして問題はないのだろう。
「……一応勤めが終わったので。……ヴァン様は、少々心配症ではないでしょうか」
受け取ったグラスを軽く揺らし、香りを確かめるようにしながら。
己を案じる言葉に、けれど流石に案じすぎでしょう、と言葉を重ねた。
心配してくれるのはありがたいが、幼子のような扱いではないでしょうか、とも。
「……あら、ではもう閉店していたんですね。それは失礼いたしました───、……。」
あとで、女主人に謝ることができたらいいのだけれど、と嘯いたが。
改めて知らされた事実に緩く瞬く。
「………そういうことは往々にしてあるものなのですか?」
あまり、聞かない。けれど己の見聞が狭いだけなのかもしれない、と静かに問うた。
■ヴァン > ジュニパーベリーの香りはジュースの柑橘の匂いに完全に負けており、跡形もない。
カクテルを口にすると、確かにアルコールの存在を感じる。それと、酒を飲みなれた者なら感じる微かな違和感。
「そうかい?大通りを歩くにしても、もうこんな時間だ。男女問わず、カタギにはきつかろう」
子供扱いしているのではないかという言葉には苦笑してみせる。どうやら、図星だったようだ。
ならばそう扱っている相手にしていることは何か、と詰められたらぐうの音も出なくなるだろう。
「あぁ、気にしなくていい。さっき嫌味を言われたよ。『お前目当ての客だからお前がもてなせ』ってな。
……どうかな。珍しいのかも。7、8年前かな。それまでに稼いだ金があったから、それを使ってここを建てた。
地元はだいぶ南の島だからね。住む場所はどんな所がいいか、って考えてこんな形になった」
店主に謝罪するという趣旨には、笑いながら言う。
いつの間にか、女が最初に見た――語弊があるかもしれないが、酒に逃げるような飲み方をしていた雰囲気はなくなっていた。
■マーシュ > ────先日嗅いだ、森の香りは、柑橘のそれにとってかわられてしまっている。
グラスを傾け、中身を口にすると多少癖はあるが、果汁割の、というよりはほぼ果汁の味わい。アルコールはなくはないような。
仄かな違和は……アルコールの味、と思ってしまえばそれで終わってしまうような味であれば何か声を上げることもなく。
「………時折、砂浜を歩くのですが」
とはいえ、先頃からようやく、といったところ。
少しだけもの言いたげな目を向けるものの、女主人の言葉に小さく詰まる。
相手の説明には納得したような様子で店を見やった。
「いいんではないでしょうか。少し……驚いただけなので。故郷には戻られないのですか?」
言葉を交わすうちに普段の様子を取り戻しているように思えたのなら、少しの安堵を感じはしたか。
■ヴァン > 「砂浜か。夜に砂浜を出歩く人は少ないから、安全かもしれないな」
街の南側のことを言っているのだろう。あのあたりならモンスターもいないと安心したような口ぶり。
聖都での生活が長い女は、本を読んでいたならわかるかもしれない。店の造りはラインメタル様式――男の故郷の色が濃い。
知らなかったとしても、周囲の建物とは違い、木材が多めに使われていることには気付くだろう。
「故郷か。親元から逃げ出してきたからね。居場所はないんじゃないかな。
仮に暖かく迎え入れてくれたとしても――親父以外はそうしてくれるのを確信しているが、逆に俺が堪えられないと思う」
自嘲気味に笑う。親との確執で地元から逃げ、王都でも主教に己の意場所はなかった。
この建物は、男にとっての小さな居場所だといえる。
笑いながら話していたが、ふ、と男の動きが止まる。何かに気付き、驚いたかのように口が開いた。
「マーシュさん、ごめん。……やらかした」
何事か呟く。呪文なのか、ホーリーシンボルが淡く青く光りはじめた。男は不意に顔を近づけて、唇を奪う。
舌先が歯の間を割り入り、丁寧に女の舌を愛撫する。ちゅ、と唾液を吸い取り、送り込むような音。
男がキスをするたび、酒入りのジュースを飲んで感じたほろよい気分が醒めていくのがわかるだろう。
どうやら、解毒の呪文を使ったようだ。
■マーシュ > 「近頃は夜風が心地いいです。夜は本を読むのには向きませんが──」
城からもほど近い場所だから、それほど赴くのに時間もかからない。
そんな他愛もない会話を交わし、ゆるりとグラスを傾けて。
男の口ぶりから改めて店の調度品に視線を向けると、以前かしてもらった紀行本の記載と重なる部分もある。
「───……お父様と和解は、難しいんですね」
己にはわからない感覚だ、が。あるいはわかるようなとでもいえばいいのだろうか。
それでも郷愁を宿したこの場所が居場所と言えるのならばいいような気もするのだが。
男の不意の言葉を不思議に思って首を傾ける。
間近で男の首に下げられた聖印が光を発するのに意識を取られ、同時に重なる唇に目を瞠る。
「ん、ん……っ!?」
がた、とスツールを揺らし腰を浮かすものの、口づけがより深くなる。
その理由が、わからない。
「……っぅ、む」
舌先を噛まないようにすると、その侵入を許すことになる。
濡れた音が響くのに、その頬が染まってゆく。
その代わりのように、ゆるゆるとわだかまっていた酩酊が醒めてゆく。
「ん、ぁ、な、っ、に、……?、?」
注がれる唾液を、零さないように嚥下する喉が戦慄いた。
■ヴァン > 「夜の海、か。風にのって歌声が、セイレーンのように響くかもな。ロマンチックな光景だ。
歌でなくとも、詩の朗読とか……絵になりそうだ」
夜の砂浜を散策するだけでは面白味がなさそうだ、と想像する。本、という言葉にくすりと笑う。
蝋燭を惜しんで月の光で書物を読み大成した過去の英雄の話は有名だ。その逸話を思い出したのだろう。
「無理だな。長男を補佐する役目しか期待されてない。
これで兄貴がダメな奴だったり性格が悪かったら救いようもあるんだが……本当に、できた兄貴でさ。
親父が無理強いさえしなかったら、自然と兄貴を助けてたんだろうなぁ」
長男が全てを受け継ぎ、それ以外は独立するのが貴族社会のルール。
中央に出て騎士や役人になる者もいれば、長子のもとについて仕事をする者もいる。
どこか懐かしむようなのは、もう変えられない、帰ることのできない過去だからか。
先程までの陽気がどこへやら、自己嫌悪に陥ったような声。右手で目のあたりを覆う。
「誰も見てないのが不幸中の幸い、か。理由は……説明しておかないとな。
俺の特技の一つでね。特定の術式を構築した後に呪文を唱えると、しばらく体液が魔力を帯び、魔法の効果が高くなる。
具体的に言うと、治癒の呪文なら文字通り『傷を舐めれば治る』んだ」
逆算して考えると、スキットルに入ってた酒には毒、それも強めのものが入っていたということ。
しかし男は昨夜、平然と飲んでいた。男には効かず、女には効くような何かが入っていたことになる。
男はばつが悪そうに目を逸らす。どうこの場を取り繕ったものか迷っているようだ。
スキットルに入っていた酒に、女性にだけ効く媚薬――淫魔でさえ堕とせるものを混ぜていること。
忘れていたとはいえ、それを飲ませたこと。何よりそんなものを持っていること。追求されないことを、信じていない神に祈った。
■マーシュ > ───男の感想や、言葉に穏やかに頷いた。
時折は、そうして過ごすこともある。夜中に女の声がする、と怪異のように語られていなければいいのだが。
彼の故郷に、あるいは生い立ちに関する話は、やはり貴族階級でも、血のつながった家族を持たない女には、理解しがたくはあるものの───。
「離れていても、助けになることは可能では?」
領地経営についても、情報を届けるにしても、足元にいるだけではできないこともあるだろうし、と。
────そんな穏やかな会話を、すべて置き去りにして。
呻くように顔を覆っている男の姿がある。
同時に、きっと説明を求めるように眇めた目の女の表情が。
「…………み、みられてないのが問題、じゃ、ない、です」
握られた拳がふるりと小さく震えた。
とりあえず語られる言葉を聞きながら。
では、何が問題だったのかを考える。
「───────」
酒の中に何かが入っていたのは間違いがないだろう。
解毒の作用を思い出しながら。
ばつの悪そうな男をじ、と見やりながら、一言。
「何の毒だったんですか」
流石に説明を聞くまでは許す気はなさそうな表情だった。
■ヴァン > 「とはいえ、今の俺は主教でも腫物扱いさ。……家に戻るのは、ケジメをつけてからだな」
おそらくこないであろう将来のことを話す。真面目な会話だった、筈なのに。
己の迂闊さを呪った。なぜよりによってやらかした相手がこの女性なのか。
目の前の修道女の姿は、これまでに見たことがないくらいに厳しい。
握られた拳、これまでの関係から小さく震えるだけだが、普通なら顔面にとんできてもおかしくはない。
観念したように呟く。彼女と知り合って、男がどんな人物かぐらいにはわかっている筈。ごまかしても騙されないだろう。
「……媚薬。女性専用のね。ここ数か月、俺以外この酒を飲むことがなかったから忘れてたんだ。……本当にすまない」
言葉は紡げるものの、罪悪感に押しつぶされそうで目をあわせられない。ふ、と自分に向き合う。
なぜそこまで目の前の女に、混ぜ物のことを知られたくなかったのか。自分自身の感情にさえ鈍い男は、理由を見つけられなかった。
そのまま酔わせ、媚薬の効果も手伝わせ、同衾すればいいだけではないか。何故わざわざ手札を晒した?男の中の悪魔が囁く。
あまりに自問自答しすぎるとマーシュから詰められそうなので、その考えは一旦保留にした。
■マーシュ > 修道女は────、というより女はさほど感情によって表情筋を動かさない。というよりは稀な方なのだが。
そのための薫陶を受けて育っていたし、基本的な性質も人と争うことを得手とはしない。
それが珍しく、羞恥や不満をわかりやすく表明した表情を浮かべていた。
どこか観念したような表情を浮かべた相手が、神妙に告げた言葉に、だから今度は一瞬黙り込んだ。
「────……びやく?」
思わず拙い語調で鸚鵡返し。
何故だか目をそらしてこちらを見ようとしない男の態度に、思いがけない効能が返されたこともそうだが。
─────考え込んでいる男に視線をやって、息をつく。
「…………解毒はされましたし、謝罪は受けます。………ただ」
非常に言いづらそうに言葉を探して、ただ、この場で問うていいものかを惑うように己の頤をとらえた。
「…………ううん、そうですね、……まだお時間があるなら──お話しできますか?」
視線を上階へと向ける。おそらくは河岸を変えようとそういう提案ではあった。
それが説教になるかどうかは、まだわからないのだが。
■ヴァン > 「……はい。媚薬」
鸚鵡返しに答える様は、悪事が先生に露見した悪童のよう。隙をみて残ったエールを飲み干す。
視線が向けた先はおそらく己の部屋か。
酒の酔いが醒めるのを感じながらも、頷くしかなかった。
■マーシュ > 「………」
問うたわけではなかったのだけれど。
でも、やっぱり現実が返ってきた
「はい、では行きましょうか」
それでもなお、酒杯を干すのを横目で見やりながら──
ご案内:「王都マグメール 平民地区/酒場」からヴァンさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区/酒場」からマーシュさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にエンプティさんが現れました。
■エンプティ > 裏路地に、緑色の空が広がっていく。
建物が歪み、鋭角を帯びて窓に明かりが次々灯って昏い道を照らす。
歪な影絵の男と女、覆い被さり交わって。
女が男を、男が女を、貪りまぐわい辱め。
役人姿の梟が、ため息一つ紫煙をくゆらせ。
影から覗く三つ目の女、斧を引きずるボロ布の男。
みんなみんなしょっぴいて。
今日は彼女の時間、彼女の空間。
無貌の女が、闇から這い出るように黒衣と共に姿を現し、ゆったりとした歩みを進めていく。
『あなたはみたしたいですか? みたされたいですか?』
繰り返し質問を艶めいた唇からこぼしながら、怪異は変貌した裏路地を徘徊する。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にホウセンさんが現れました。
■ホウセン > いつもの王都、いつもの通り。
幾度も時間短縮のために通過していた路地裏。
予兆という予兆は、人外たる妖仙にも見出すことはできなかった。
ただ、世の理から外れた所に足を踏み入れたのだということだけは理解できた。
それでも、あわあわと狼狽しないのは、人ならざる存在であるが故か、個としての性分なのかは判じ難いが。
「けったいな所に転がり込んでしもうたようじゃが…悪意らしい悪意は感じぬ。
王城での実験の余波で、虚が空いたというのが、如何にもありそうな話じゃが。」
この異界を構築すべしとした何かしらの意思は、紛れ込んだ異物を排斥するような仕組みを構築していないらしい。
そう結論付けると、好奇心が湧くのが人情というものであろう。
人外だが。
そうして、怪異に行き会う。
遭遇の宿命は、往々にして四つ角で。
声は聞こえていたから、出会い頭にぶつかるような不手際は無い。
「よく分からぬ問答ではあるが、はてさて。
満たすも満たされるも千差万別。
何を以て満たし、何を以て満たされるかなんぞ、分かったものではなかろうよ。
なればこそ、手始めに問う者こそが欲の在り方を開陳するのが必定であろう。
ほれ、お主とて無欲ではあるまい。
満たし満たされしたいのか、言の葉を使うて囀るが善い。」
無貌を一見して超常の存在とは知れるも、自身とて同じ穴の狢だ。
怯むという選択肢は無く、果たして意思疎通が可能なのかも分からぬ手合いに、いつもどおりの長広舌。
不遜に唇の端を釣り上げる様は、次の見世物は何だとせびる観劇の客のよう。
■エンプティ > 魔力。霊力。呪詛。法力。地脈。
もしあらゆる力の流れを広域で読み取ることが出来るのならば、
魔力と呪詛に似た力の流れが渦を巻き、この裏路地が中心になっていると分かるだろうか。
ただしそれは人が術を行使する際に紡ぐものとは違う、明らかに原始的なもの。
それが誰かの意図を流れから見出せず、しかし確かにここへ集約されていく。
現象。強いて結論付けるならそれ。
王都に住む無数の人々の意志が僅か僅かに指向性を繋げ、渦を巻く。
誰も意図せず、人の意志で紡がれる現象。
怪異。
人の意志であって人の意志でないからこそ、人の見る光景に似た虚構を構築していた。
「貴方はみたしたいで」
紡がれた虚構の中で怪異は、貴方の言葉に動きが止まる。
刹那、怪異が歩む度に弾んでいた爆乳が大きく上に跳ねたまま止まり、たなびくスカートも動きが止まる。
しばしの静寂。周囲の風景も瞬き程の間動きを止めて、やがて、再び動き出す。
「……あらあら。畏れ多くも賢きお方。無礼をお許しくださいませ。」
再び動き出した怪異はそれまでと打って変わって意志を持ったように言葉を紡ぎ、
恭しくスカートの裾をつまんで礼をする。
「私、名をエンプティと申します。ええと、怪異、というのでしょうか。
少なくとも魔物でも人でも、魔族でもありません。
ああでも、人でない、というのはこの顔を見れば誰でも分かってしまうものかしら。」
途中まで述べてから、首をかしげて、唇に人差し指を当ててうーんと唸り、
はっとなったように音もなく両手を合わせて。
「申し訳ありません考えに浸ってしまい。
わたくしの望み、でしたね。
この空間もまた、私同然。窓々に写る光景、それから察していただければ。
みたし、みたされる。即物的ではありますが、事実にして確実。
嗚呼、けれども私、わたくしとお話ができるようになる問いかけをしてくださる方とは
おしゃべりをしてみたいのも、望みになるのでしょうか。
畏れ多くも賢きお方。怪異たる私が摂理より外れていささかの望みを抱くこと、貴方はどう思われます?」
目も鼻も、眉もないというのに、その怪異は表情があるように感情を投げかけて小首をかしげて。
■ホウセン > 天を仰ぐ、視線を巡らせる。
どれもこれもが現世のそれではない。
戯画化された王都の一角。
生き物のような気配は、遠い遠いざわめきの形をして感じなくもないが、詳細を掴もうと意識を向けると霧散する。
只人ならば兎も角、妖仙の耳目であっても。
在るけど無い、即ち”在っても意味が無いと定義される”有象無象が寄り集まって構築された何かということなのだろう。
そんな異界の中で、知性を有していると思しき存在。
人外の中の小分類は、きっとこの人外からすれば些末なこと。
小柄な妖仙からすれば軽く見上げなければならぬ。
「呵々!繰り言しか紡げぬ舞台装置であったら如何しようかと思うておったが杞憂に終わって何より。
心象の具現、理の上書き、そう紐解くのであれば、嗚呼、確かにあからさまに駄々漏れな欲であろう。
片や組み敷かれて犯され、片や跨って搾り取り。
中々に旺盛な好色っぷりが見て取れようというものじゃ。」
ふん、と小さく鼻を鳴らし、両腕を自身の細い腰に当て。
呆れたように、当て擦るように、黒く大きな目を半分閉じて胡乱な目つきに。
揶揄の言葉を、そうと分かる精度で投げ掛けるのは、コミュニケーションの機微がどの程度分かるのかを探る意図もあり。
ともすればふんぞり返ったような姿勢のまま、ぐるりと怪異の周囲を時計回りに。
「何から迂遠なことを考えておるようじゃが、頭の栄養が乳と尻にばかり行ってしまったという訳ではあるまい?
存在の如何を問わず、望みはそこに生じただけで正しいものじゃ。
在るものを無いと韜晦することも、在るものが間違っておるから無いことにしなければならぬ等という理屈もあろうものか。」
俗物的な欲が服を着ているような妖仙にとっては、考えるまでもない問いだったようだ。
だから…というべきか。
怪異の真後ろに歩みが至った時、童の小さな手を振り上げて、ぴしゃんっと豊かな尻肉へと振り下ろし。
服の上からだったし、大した膂力を持ち合わせている訳でもないから、さして痛覚には繋がるまいが。
「故に、儂のこの仕打ちも”正しい”のじゃよ。」
デカ尻が目に留まったから、叩き心地を試したくなって。
荒唐無稽な屁理屈は、万人を納得させるに値しないだろうが。
それでも全く悪びれず、今度は揉み心地を試したくなったと、指を喰い込ませ。
■エンプティ > 「私先日までは怪異の一部だったのですけれど、旦那様と出会ってから、きっかけがあれば自分で動くことが出来るようになりまして。」
そう言うと左手の薬指に填めた指輪を見せて。
「旺盛と仰いますが、これもまた望みでありましょう?
誰も彼もが心に抱いて、それでも社会の枠にはまって押し込めているもの。
その中で最たる、大きな欲。
ここに迷い込んでいただける方は、そういった者が強い方かとも思いますし。
だから、出会いという偶然が必然となって、ここで出会えたのでしょうから」
無作為に現れる怪異と出会う。それは必要なことなのだと『機械仕掛けの神』でなくなった怪異は貴女の揶揄を全て事実として受け入れる。
「それにわたくしも、そういった行為を受け止める存在。存在そのものがそうであれば、望むも仕方ないかと。
けれどこうして畏れ多くも賢きお方と言葉をかわすことにも充足を覚えていますわ。」
欲と知性を兼ねた方は中々お越しにならないので、と鈴の鳴るような声で微笑んで。
しかして、会話の中でスカートの上からでも形が分かるほどの巨尻をぴしゃりと叩けば、
臀部特有の硬さを伴いながらも大きく目の前で弾む。
欲望、男を誘う挙動を示して言外の肉欲を提示して。
「そういえばお名前をお聞かせくださいますか? 後は、そうですね……。
おしりのほうがお好みなのですか?」
嗤う。怪異は行為を望んでいるのだと認識して。
「畏れ多くも賢きお方。お相手の中でも言葉を紡ぐことは可能でして?」
■ホウセン > さて、この空間ごと、妖仙の意図したもので構築されてはいないのだけれど。
怯懦という感情は存在していない。
呪が使えぬようでもないし、害意の存在も気取ることができないのだし。
ならば、遊興に身を浸さぬ理由こそ無い。
「斯様な戯言を吐けるようなら、遊び相手としては十分であろう。
儂はホウセンじゃ。」
尻の方が好きかという直球過ぎる問いには、軽い尻肉抓りで返し。
されど、気分を害している訳ではないらしく、喉の奥で笑い声が漏れて。
「ここ自体が、儂以外の何かの内じゃ。
言の葉を紡げぬ道理は無かろうよ。」
そうして、現世とズレた世界の中、人外と人外の邂逅は――
■ホウセン > 【移動】
ご案内:「王都マグメール 平民地区」からホウセンさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」からエンプティさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にミリアさんが現れました。
■ミリア > 「もう……こう言う仕事は私の専門外ですよ」
平民地区にある酒場の裏にある路地。
表通りからはあまり目の届かないその路地で大きな籠の中に入る芋の皮を剥く。
本当は酒場で給仕のバイトのはずだったが子供っぽいスタイルでは客の受けが悪いと別な仕事に回されてしまう。
「どうせならずっと厨房にしてくださいよ…本当に」
給仕が無理なら厨房に回されたが、今度は忙しくなれば小さくて見えないので危ないと裏で野菜の下処理を任されるようになり。
既にいくつかの野菜を終えて今は芋の皮を剥くも残りは籠の半分ほど。
これが終わればしばらくは暇になりそうと思いながら真面目に雑用を続けていく。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にリクさんが現れました。
■リク > (別の酒場に採集した品を納品した帰り、時間が余ってしまった。さてどうしたものかと歩いていたところで、芋を剥いている女性だろうか。それはまぁ良いんだけど)
「…ぁ…れ?……」
(自分はこの国に来てまだ日も浅いし基本的に単独行動であれば知人も多くない。どこかの冒険者ギルドで見かけたような気がするという程度のその姿を見つけたところで)
「……なぁ……落ちてたぜ?……そこのじゃね?……」
(なにかの拍子に転がったであろう芋、皮むき中の籠にある芋と同じものなので拾って、声をかけてみた)
■ミリア > 後少しで終わってしまいそうと次の芋に手を伸ばす。
その時に視線の隅に人影が移りそちらを見れば成人していると思う男性。
こんな場所を通り人もいるのかと関心をし、芋にナイフを当て皮を剥いていく。
そうして半ばほど皮を剥いたところで声を掛けられ手を止めて。
「落ちてました?あ、転がってたんですね。
拾ってくれてありがとうございます」
声を掛けられた方を見れば先ほどの男性が芋を手に立っていて。
それが籠から転がったのだと判れば笑顔でお礼を告げ、受け取ろうと手を伸ばして。
■リク > 「どういたしまして……」
(芋を手渡せばじゃあと立ち去ればいいのだけれど。見覚えのあった姿と記憶が一致して)
「なぁ、勘違いだったら悪いんだけど……アンタ冒険者だよな?……どっかのギルドで見かけたことあるような気が済んだけど」
(座っている相手に立ったまま上から目線で話すのはどうかと思い近くにしゃがんで世間話をふってみる。お互い好き勝手やっているようで冒険者どうしの繋がりというのは案外馬鹿にはできない、殆どそれがない自分は単独での依頼しか受けられないので、そんなに得意じゃないけれど。そこまで年の離れていないおそらく年下の彼女は少し話しかけやすかった)
■ミリア > 「多分気が付かないと思いますけど、一個でも足りないともったいないですから」
受け取った芋を籠に戻してよかったと笑い。
皮むきを再開しようとするが、そこにいる男性を見上げ。
「そうですよ。これでも冒険者をやっていますね。
そういうあなたも冒険者だったりしますか?」
元の身長差もあるが座っている事もあり見上げれば首が痛くなり。
近くにしゃがみこんでくれれば首も楽になって。
そして問われた事にそうですと、隠す事もなく冒険者と告げて。
自分は気が付かない、というか背が高い人は基本見上げないといけないので顔の確認が大変。
それで知らない人も多いので確認するように問いかけ、手に持ったナイフと芋を籠において。
■リク > 「あぁ、最近こっちに来たばっかだから知らないかもだけど一応な……モンクのリクってもんだ、まだ仕事が安定してねぇからさ、前衛が欲しいときは声かけて欲しいってそな売り込みで声掛けさせてもらった……」
(ひょいと手に取った芋を、自分のカバンから取り出した小型のナイフで剥き始める、野営で料理も良くするので何気に上手い)
「仕事の邪魔しちゃってんな……ちょっと手伝うよ……」
(自分が話しかけたので手を止めさせてしまったのが気になる、基本的に仕事熱心な青年であった)
■ミリア > 「それで知らなかったんですね。
私は神官のミリアです。冒険者は最初は安定するまでが大変なのはよくわかります。
こちらこそ支援が出来ますので必要でしたら行ってくださいね、大体はギルドにいますから」
売り込みという男性に、こちらこそ必要ならと笑みを浮かべて告げていき。
芋を手に取ったと思えばナイフで向いて行く姿に目を丸くして。
「いえ、邪魔に放っていませんよ。
手伝って貰えるのは助かりますけど…お給金、でませんよ?」
親切は嬉しいのだが男性は雇われている訳ではない。
お給料は出ないけど良いのかなと思ってしまいながら皮むきを再開して。
■リク > 「ミリア、やっぱ後衛だったか…じっさい、後衛してくれるの居ねぇと受けられない仕事も多いからさ……そういう下心だったっつ~ことで少しだけ手伝うわ。今日はもう仕事終わったから暇だし」
(大した手間でもない、給料が出ないのはもちろん不満なし。皮むきを手伝いつつ)
「一回観たことあるけど……神官さんの魔法ってのも不思議だよな。普通の魔法とも少し違うし、俺も寺院の出だから信仰系の魔術使えるけど、それともまた違うし……あれ仕組みどうなってんだろ?」
(宗教が違うのでよくわからない、自分は大して信仰心が厚い方でもないというか緩い寺院だったというのもある。ちょっとした思いつきの話題だ)
■ミリア > 「ちょっとだけ戦えますよ。でも得意じゃないんです。
私も後衛だけだと受けれない依頼が多いのでこうやって生活費を稼いでるんです。
下心って言うと変な風に取られますよ?そうですか……ではお願いしますね」
暇だからと言って手伝ってくれる男性の好意を、例え下心があったとしても無下には出来ず。
男性ほどは上手くないが芋の皮を剥いていき。
「普通とは違いますけど魔法は魔法ですよ。
勉強すれば覚えて使えるようになりますからね」
宗教は関係なく覚えればと説明をしていく。
自分も教会に所属はしているが信仰心は殆どなかったりして。
男性の問いかけに覚えれば、今なら学院でも教えてくれると真面目に説明をしていって。
■リク > 「変な風って……」
(自分で言っておいてやっぱ少し恥ずかしかったのか少しむずかしい顔して頬を赤らめる。背伸びして慣れない軽口を叩くものじゃないなと)
「回復系、自己治癒は少しはできっけど……使えたほうがいいかもなぁ……じゃあさ。」
(考え事をしている感じになると何故か皮剥きが早くなる。細かい作業好き)
「下心ついでに、仕事終わったらさ。飯でも行かね?……多少はお互いに得もありそうだし、いきなりパーティー組もうぜってのも図々しいから、親睦会?……ナンパとかそういうんじゃねぇけど」
(青年にしては珍しく、食事でもと誘ってみる。でもこれナンパだよなとか少し照れつつ)
■ミリア > ちょっとした注意に赤くなって俯いてしまった姿に首を傾げ。
恥かしがっているとは全く思っていなくて。
「回復が出来るか出来ないかで依頼を選ぶのも変わってきますよね。
でも……戦えないとやっぱり受けれないんですよ」
やっぱりもう少し戦える方がいいのかと思えば少し皮むきが遅くなってしまい。
考え事をすると手が止まるタイプなようで。
「食事ですか?んー……リクさんでしたら変な事はしそうに無いですし構いませんよ。
親睦会ですか?そうですね、お互いを知るのも大事ですね」
いきなりに食事に誘われ驚きを見せる。
考えると男性と自分はお互いに欲しい職種は一致している。
パーティーもいきなり組もうという強引さもなく、何より無害っぽく感じたのでいいですよと笑って。
■リク > 「お……おぅ……じゃあ、これ終わらせちまおうぜ?」
(珍しくこういう誘いが成功してしまったとなぜか自分が気後れしてしまう、皮剥きスピードアップ)
「………こないだ捕ったアルミラージを納品した店が近くにあってさ、ていうか俺が取ってるギルド兼酒場なとこなんだけど。たぶん、今日明日くらいがいい塩梅で熟成してっと思うんだよな……ちなみに酒は?」
(変なことしなそうとか、釘を刺された気分だし、紳士の縛りでもかけられた気分だ。さすが神官とか思いつつ段取りなども)
■ミリア > 「そうしましょうか。これが終わったら私の仕事は終わりそうですし」
少なくとも自分の仕事はこれで終わりそう、そう考えていて。
そしてやる仕事がないなら終わらせてお給金を貰おうと気合を入れて。
「アルミラージですか?あれは私だと倒せないのであんまり見た事ないんですよ。
あのお肉は美味しいって聞きますからいいですね。お酒はたしなむ程度でしたら」
男性の言葉に何度か頷き、自分で倒せない得物を倒したと聞くと凄いと感心し。
それを食べれると聞けば目を輝かせて。
■リク > 「こないだ駆除の依頼を受けてさ。下処理ちゃんとしてあるからって店主もまぁまぁ褒めてくれたし……」
(冒険者より猟師とかが向いている説がある少年はそんな話をしつつ)
「じゃ、とっととおらわせっか……」
(目を輝かせた顔が可愛らしくて少し頬を赤らめ。そのまま慌てたり少し浮かれつつ、サクサクと皮むきしていく)
■ミリア > 「手慣れてますね。でしたらなおさら楽しみです」
狩猟メインでやっているのかなと思い。
男性と組むことがあればそっち方面がメインかなと考え。
「そうですね、やってしまいましょうか」
また顔を赤くした姿に首を傾げ。
そうして芋の皮を剥いてしまえば自分の仕事は終了となり。
お給金を受け取っては男性と共に酒場へと向かう事となって。
■リク > 【部屋移動】
ご案内:「王都マグメール 平民地区」からリクさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」からミリアさんが去りました。