2021/05/16 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にエレイさんが現れました。
■エレイ > 「──~♪」
雨がしとしとと降り注ぎ、普段に輪をかけて人気のない住宅街の路地を、
下手くそな口笛を奏でながら、傘布の部分に赤いラインが入っている以外は全てが銀色の蛇の目傘という
奇妙な物体を担いでのんびり歩く、金髪の男が一人。
そんな奇っ怪な傘を差している代わり、普段羽織っているジャケットの姿はなく。
食事を終えた後、暇つぶしを求めてブラブラと大通り、路地裏と歩いてきたが、特に何か特筆するものと遭遇するでもなく、
気がつけばこの場所まで辿り着いていた。
先の二箇所に比べると、余計に事件性の少なさそうなロケーションではあるが──
「……まああ人生ドコでナニが起こるか判らんもんだからな」
なんて、眉下げて笑いながら独りごち。
適当に視線を彷徨わせて住宅街の景色を眺めがてら、なにか面白いモノでも出現しないか、などと
雑な期待をしながら、ぱしゃ、ぱしゃとマイペースに歩を進め続け。
■エレイ > やがて小さな公園の前に差し掛かれば、歩く足を止めて少し思案。
然る後、おもむろに公園の敷地内へと足を踏み入れる。
周囲には見える限りではやはりというか、誰の姿もなく。
フンス、と小さく鼻を鳴らしながら、公園の片隅にある東屋へと足を向け、
その屋根の下に入り込んでゆく。
そこには木製のテーブルと、それを挟むように同じく木製のベンチが設置されていて。
「──ふぃー。ここでちょいと一休みにしましょうかねぇ」
なんて独り言ちながら、傘を閉じつつベンチに腰掛け。
テーブルの上で頬杖ついて、雨に煙る周囲の景色をボケェー……と暇そうな顔で眺めていって。
■エレイ > 「……おおう。いつの間にか止んでいたという顔になる」
そうしてボーッと過ごしているうち、いつしか雨は止んでいた。
男はやおら立ち上がると、傘を手に東屋の屋根の下から足を踏み出し、公園を後にして──
ご案内:「王都マグメール 平民地区」からエレイさんが去りました。
ご案内:「平民地区 小洒落たカフェ」にキルシュナさんが現れました。
■キルシュナ > 休日も残すところ半日を切った週末の午後、平民地区の中でも富裕区にほど近い一等地にある小洒落たカフェの窓際席で、優雅にアフタヌーンティーを嗜む猫一匹。
今日は普段のエロ装束ではなくまともな着衣―――ローライズのジョッパーズからTバックショーツの赤紐をこれ見よがしに覗かせるという煽情的なスタイルではあったが―――という事と、黙っていれば美人と言って問題のない容貌も相まって、ティーカップを持ち上げてベージュの唇に触れさせる様子はそこそこ絵になっているのではないだろうか。
「今日こそはアレや、可愛らし女の子と百合百合いちゃらぶレズプレイを楽しみたい所やな! 催淫かけてウチの事憧れの相手やと思うとる記憶捏造して、恋しとんの丸わかりな目ぇでこっち見つめる可愛ええ子に『お姉様♥』とか呼ばせたりして……くぅぅぅう、たまらんっ♥」
とはいえ、頭の中はいつも通りの真っピンク。
両目を瞑り、大口を笑み歪ませて、おっ立てた尻尾をぷるぷるさせる姿は、卓上のケーキが余程美味かったのかといった長閑な印象を抱かせるも、口走る戯言の内容は安定の猥褻っぷり。
脳内妄想の滾りに合わせ、大胆に露出させた下腹の淫紋を赤紫の魔光で浮き上がらせる様子は、この娘の魔手にかかった事のある犠牲者が目にすれば不穏な事この上ない光景だろう。
「とにかく狙うんは可愛らしぅて『お姉様』言うんが似合う美少女や! ど・こ・に・お・る・か・なぁ~~~♪」
ご案内:「平民地区 小洒落たカフェ」にミシェルさんが現れました。
■ミシェル > 冒険者ギルドに立ち寄り、魔導機械関連の仕事を色々と依頼した帰り道。
予想外に暑い日差しを避け一息つこうと、ミシェルはカフェに入った。
もう少し行けば富裕地区だが、貴族向けのカフェはちょっと遠い。
窓際の席に座り、アイスコーヒーを頼んで、ふぅ、と力を抜いて。
そして隣を見れば、少々煽情的な恰好をした女が、
とんでもない事を口にしているのが見える。
「へぇ、いい趣味してるね?君」
しかしまぁ、この女男爵も女好きのご同輩なわけで。
そんなわけでミシェルは隣の女に声をかけてみる。
「やり方は少々強引だけど」
■キルシュナ > 「――――……んぉ?」
獲物探しに爛々と窓の外を見つめていた金瞳が店内に戻ったのは、軽やかなドアベルの音とウェイトレスからの歓迎の挨拶に猫耳が反応したがため。
頭の輪郭に沿った翠髪と涼やかな顔立ちはクールで理知的な印象を抱かせるも、切れ長の蒼瞳には稚気も残り、女らしい可愛らしさも感じさせた。そんな中性的な雰囲気とは裏腹に、ゆっくり下した金瞳が捕らえたのはどぅーん! なんて効果音が背後に浮かんで見える豊乳。かっちりとしたベストはデキる秘書といった風情なれど、たわわな双丘は変態猫の尻尾をくねらせるに十分な破壊力を有している。
ここまででももうターゲットとしてロックオンされてはいたが、不躾そのものの観察眼はそのまま足先まで舐め回すかの様に凝視する。
腰の括れと乳房に見劣りしないサイズの、それでいて形よく引き締まったお尻。
「――――……予定変更や♥」
ギラつく笑みと共にぽつりと零し、立ち上がって獲物に近付こうとした所で
「―――おぅっ!?」
向こうから来た。
ぱちぱちと瞬く金瞳は、この猫にしては珍しく先手を取られたが故の困惑を滲ませる。
『趣味がえぇ? まぁ、ウチがえぇ趣味しとんのは自覚あるけど…』『ヤり方? そら強引さがウチの売り言うか、好き勝手出来るまんこがより取り見取りやたらみんな同じ事するんちゃうかな…?』なんて言葉がベージュの唇から出かかるも、それらを呑み込み彼女に返したのは
「―――ほりゃっ♥」
不意打ちの金ピカ魔眼。
年下の少女に向けて構築していた術式を、敢えてそのまま大人びた彼女―――喰われるだけの獲物ではなく、むしろキルシュナと同じ捕食者の側に立つ事が多いだろう相手にそのまま向ける。
こんな美女に『お姉様♥』とか呼ばれるのも、それはそれで新しい扉が開きそうな予感がしたという、ただそれだけの直感を理由とした瞬眼催眠。
然程気合をいれての術式構築ではないため、ある程度の実力があれば抵抗も叶うだろうそれは、彼女にどの様な変化をもたらすのか。
■ミシェル > 「術返し♡」
いきなりの催眠術だが、ミシェルはまるで予想していたかのようににこりと微笑んでそう口にすると、
魔法陣の描いてある手袋をした手をさっと振る。
すると、空中に鏡のような魔法陣が浮かび上がり、催淫術を跳ね返す。
それは(効くかはともかく)真っ直ぐキルシュナのほうに向かっていくだろう。
「んー、そういう魔法をいきなり使うのは感心しないなぁ。
僕これでも宮廷魔術師でね。残念だけど大体対処できるんだ」
いたずら気にけらけらと笑いながら、ウェイトレスが届けたアイスコーヒーを口にする。
「それに、そういうのは己の魅力と言葉で口説いてこそ、じゃないかい?
抱く時のスパイスとしては、いいとは思うけど」
そんな己の哲学を語りつつ、ミシェルの手はそっとキルシュナの手に置かれ。
心なしか、少しずつ距離を縮めているような気がするだろうか。
「ま、そんなもの使わなくたって言ってくれれば一晩共にするぐらいは構わないよ?”お姉様”?」
おおよそキルシュナが求めたものとは違うであろうキザな口調で、ミシェルは言った。
■キルシュナ > 「っ!?」
ピカッとしたらピカッと来た。
自分で1から構築した、しかも素人向けの簡易術式。瞬時解体は問題無く行えるが『―――いや、これ、このまま食らってみるんもそれはそれで面白いんちゃうか?♥』などという気紛れ思考が浮かんでしまう。
しかし同時に『いやいやいや正気に戻れや。ウチがお姉様♥ とか言うてそれ可愛ぇえか? ………もしかしたらイけるかも知れへんけど、空中分解するイメージばっか湧いてくるわ』と刹那の反論に思考を切り替え、パリンッと返された術を破壊した。
突如店内に響いたグラスの割れるような音が周囲の視線を集めるも、その間近にいたであろう二人は何も無かったかの様なやり取りを始めたため、観衆もすぐに意識を逸らした。
まぁ、いくつかの視線はそのまま残り、エロ猫のチューブラ爆乳やら、ウエストコートを大いに膨らませる彼女の乳房やらに鼻の下を伸ばしていたが。
「ほほぉう、大したもんやねぇ。いや、確かにデキそうな顔しとるもんねぇ」
ニヤニヤ笑いで尻尾をくねらせ、ソファーの上のお尻をずらして場所を空ける。対面ではなく隣に腰掛ける事を促す所作。
「あー、それも分からんでもないで。ウチもたまに普通のアプローチで口説きたなるしな♥」
白手の重なる己の繊手を頬杖の金瞳で見つめつつ
「―――おほっ♥ 気前えぇねぇ♥ なんや姉やんみたいな美人さんにお姉様言われるんは妙な感じやねぇ」
喉の奥でクツクツと笑った猫は、白手の重なる甲を翻し、きゅっと彼女の手指を握って名を名乗る。
「キルシュナや。姉やん、名前は?」
■ミシェル > 「ありがとう。君みたいな美女に褒めてもらうのは気分がいいね」
促されるままに席を立ち、キルシュナの隣に座る。
遠慮なく、体が接するほどに詰めて。
高級そうな香水の匂いが、ほのかに香ってくるだろうか。
「ははは…そうかな?僕だってまだまだ若輩のつもりなんだけどね。
それなら逆に君がお姉様って言ってみるかい?」
アイスコーヒーを飲み切り、グラスをテーブルに置くと、
視線はキルシュナの方を向き。
その手はすすす、と彼女の太腿を撫でる。
「僕はミシェル。エタンダル男爵家の現当主で宮廷魔術師をやっている。
…よろしくね?キルシュナ」
指と指を絡め、握り返して。
最後のほうはそっと顔を近づけて、耳打ちするように。
吐息がその猫耳をくすぐるだろう。
■キルシュナ > 大人びた余裕を崩さず、こちらの誘いもあっさりと受け入れ身を寄せる美女。
やはり彼女はタイプこそ違えど、己と同じ捕食者の側なのだろう。
これだけ広い狩場で、わざわざ他者の狩場に踏み込む必要性も無いので、彼女の様なタイプと言葉を交わす機会は中々ない。
互いに牽制を繰り返し、腹の底を探り合う、貴族間のやり取りにも似た大人のやり取り。脳内構造の単純なエロ猫にとっては楽しみ辛いフィールドではあったが、何事も物は試しだ。
『ヤッてるうちになんや気持ちよぉなって来たで♥』なんて経験もあるので、とりあえずはこのまま進めてみようとする。
少なくとも彼女は容姿のみならず、所作にも雰囲気の滲む上物に思えるし。
「いやぁ、実はさっきちょいと試してみよ思たんやけどぉ……」
言葉を切って改めて真正面から金瞳を向けた猫は、重なる手を両手で取って、己が爆乳に押し付けながら
「―――お姉様っ♥」
きゃぴん☆ とした声音を作って言ってみた。
店内が恐ろしいまでの静寂に包まれる。
しとしとと降り始めた雨が、窓の向こうの往来を慌ただしくさせていた。
「こほん……。まぁ、こんな感じでまるで似合わんし、とりあえずは回避しとこかなと」
いきなり素に戻ってズズ…とミルクティを啜る横顔が、褐色の頬にほんのりと朱を滲ませていた。
「ほほぉ、ミシェルちゃん―――いや、ちゃんっちゅう感じでもないなぁ。ウチもそのままミシェルて呼ばせてもらうな」
少し楽しくなってきた。考えてみればキルシュナには、肉便器、性奴隷、ペット、セフレ、などなど都合の良いハメ穴ちゃんは多数いるが、普通に友人と呼べる様な相手はほとんどいない。
『エロ気持ちいい事ヤれるんやったらそれ以外のもんは別にいらんかなぁ……あ、美味い飯と広い風呂、ふかふかのベッドもあるとええな!』なんて桃色思考からすればそれも当然なのだろうが。
「―――くふっ♥ 普通やったらミシェルみたいな美人さんにこないアプローチされたらきゅんっとキてまうんやろなぁ♥」
擽ったそうに猫耳をピクつかせるも、フェロモンたっぷりの戯れに返すのもどこか俯瞰するかの反応。
シチュエーション次第では受けに回る事もあるし、男に抱かれる事もあるバイリバ猫なれど、やはり、己が普段相手にする仔猫ちゃん達の様な可愛らしい反応は湧いてこない。
■ミシェル > 「…………」
手に感じる彼女の胸の柔らかさも思考から吹っ飛ぶほどに、キルシュナのお姉様呼びはイマイチだった。
何かしら褒めるところを見つけようとしても、ミシェルには何も見つからず。
二人どころか店内全部が静寂に包まれるのを感じて、冷や汗すら流れてくる。
「あ、あはは…まぁ人には向き不向きがあるよね……」
ようやく声をかけ、苦笑いをしながら、目線を逸らす。
結局彼女もそういうタイプでは無かったのだろう。自分以上に。
ネコ耳なのにタチなんだね、などと頭に浮かんだが、それを言ってしまうと更に空気が破滅する気がして心の内に留めておいた。
「まぁ年も近いだろうしね。僕も呼び捨てしてもらった方がしっくりくるかな」
貴族といえどそれを鼻にかけるタイプでもなく、ミシェルはフレンドリーに接した。
キルシュナとは思っていた以上に気が合いそうな雰囲気だ。
「おやおや効かないみたいだね。あんまり君好みじゃないのかな?僕は」
いたずら気な笑いを浮かべて、ミシェルはキルシュナに向きなおる。
そして、徐に胸元に手をやると、ネクタイを少しずらし、ボタンを一つ外し、
グッ、と小さく広げれば、白い肌と深い谷間がちらりと見えて。
「それとも、もっと直球に誘ったほうがいいのかな?」
■キルシュナ > 「…………ちらっ」
自分では思い切りスベッたと思えるネタが、実は意外とウケていたなんて事もあるので、赤面の横顔が金瞳をちらりと向ける。
が、そこに映ったのは申し訳なさで胸がいっぱいになる様な冷や汗と引き攣った笑みだった。
「いや、さっきミシェル呼んだ時、もちょい短くした方がそれっぽいなぁ思たんよね。せやからミシェって呼んでみるわ♪」
自分勝手な呼び名の変更。そうした気紛れは、猫としての面目躍如に一役買うのだろうか。
「せやねぇ、見た目的には十分ビビッと来たんやけども、ウチにはさっきみたいなアプローチには耐性があるっちゅうか、むしろイフリートに炎の魔法ぶつけて回復されてまうみたいな感じ……?」
普段己が獲物とするような仔猫であれば、先程のアプローチにはぞくぞくっと背筋に走る何かを感じただろうし、それこそ『お姉様ぁ♥』と蕩けていたのではないか。
キルシュナの猫尾がへにょんと垂れたままだったのは、単純に相性の問題なのだと思う。
「いやいや、ウチもちょいと考えてみたんやけど、ウチとミシェやと普通にセックスしても盛り上がらん思うで。ミシェがどうなんかは分からんけど、ウチは仔猫ちゃんが恥ずかしがる様子やら、普段きりりっとしとる子が快楽でぐずぐずになってまう所とか、そういうんにちんぽが反応するタイプやしな。ミシェはどろどろに蕩ける方やなくて、むしろ溶かしに行くタイプやろ?」
などと言いつつスコーンを摘まむも、はだけられたストライプシャツから覗く白乳はばっちり見下ろし鼻の下を伸ばす辺りはエロ猫らしいと言えるだろう。
「ミシェとウチは、二人で協力して仔猫ちゃん可愛がってみたり、酒でも飲みつつエロ談議に花を咲かせるんがえぇんちゃうかな? で、酒の勢いでついつい手ぇ出してもて朝チュンや♥ いかにもありそやない?♥」
にひひっと円弧を描く大口は、同好の士に向ける屈託の無い笑みを形作る。
まぁ、酒とエロ話の勢いに任せてベッドインしても、今度はそこでどちらが上になるかというタチxタチだからこその攻防が繰り広げられる気もするのだけれど。
■ミシェル > 「おや、愛称までつけてもらえるとは。嬉しいね。
僕も君に何か愛称を考えるべきかな?」
さらに呼び名を変えられても、女男爵はおおらかに笑ってみせる。
何かしらこう呼んでほしいと提案があれば、彼女もそう呼ぶだろう。
「あーなるほど、ウンディーネに水魔法をぶつけて回復されるみたいな…。
僕は君が同じような誘い方をしてくれたら、喜んで飛び込むのだけれどね」
ちょっと残念そうな顔を見せ、ミシェルは胸元から指を離す。
しかしながら、ボタンは開きっぱなしなので谷間はいまだに見えていた。
「どうかな…僕は割と抱くのも抱かれるのも好きだし、
どちらかと言うと一緒に溶けたいタイプかもしれないね。
あとまぁ…指と舌のほうが好きかな。使うのも使われるのも」
そんな事を言いながら、中指と薬指を揃えてくいくいと動かすのは、
貴族にしてはかなりはしたない姿であった。
「ただまぁ、君と一緒に女の子を捕まえて三人でするのは…面白そうだね。とっても」
タチ二人でネコ一人をどろどろに溶かしきるのは、中々楽しそうな光景だ。
ミシェルもにやりと、少し悪い笑みを見せる。
「僕は君の身体も堪能してみたいけどねぇ…」
少し残念そうに、そんなことも付け加えたが。
■キルシュナ > 「せやねぇ……キルシュナ……キルシュナ……。うむっ、シュナ。シュナでいこ! ほれ、ミシェ、シュナ。なんやしっくりこぉへん?」
どこまでも個人的で感覚的な物なので、彼女も同じようにしっくり来るかは分からないが、とりあえず問われるままに提案を返す。
「そうそうそれや。まぁ、この場合回復いうか……まぁ、効果的なアタックやないのは確かやね。お? そうなん?? せやけど、ん~~……ミシェの場合あれやろ? ウチが似た様に迫っても、余裕たっぷりに誘いに応じる感じやろぉ? ウチとしてはそこできゅんっとなったり、真っ赤になって慌てたり、そういう可愛げを求めとるからなぁ……」
デキる秘書ミシェルが、キルシュナの戯れにそんな可愛らしい反応を返してくれるのならば、ギャップで鼻血を噴いて憤死する自信はあるが、そんな初々しい反応を返す彼女が想像できない。
そんな可愛い生き物ならば、先に放った金ピカもうっかり食らって『お姉様♥』となっていただろうから。
「まぁ、見た感じミシェは生えて無さそやしな」
言いながらテーブルの下に潜らせた手は、フェイント一つかけずにスラックスの股座を撫でる。乳首当てゲームならぬまんすじ当てゲームがあるのなら、一手目で勝負がつくだろう手慣れた淫指はぴとっ♥ と彼女の秘裂に滑り込み、そのまま卑猥に撫で上げる。
そこにふたなりちんぽの大いなる異物感があれば金眼も丸く見開かれようが、そんな不意打ちが無くとも美貌の娘の秘所形状やら、スラックス越しにも感じられるだろう下着の感触と恥丘の柔らかさを感じ取れれば、十分な満足感が得られるはずだ。
「せやろぉ♥ まぁ、3Pは3Pで攻めが二人やと猫ちゃんの関心引っ張り合う事になったりもするし、中々難しいんやけどなぁ。人生はホンマままならんわ……」
同好の士のおまんこをスラックス越しにしつこく撫でまわしつつ、哲学者の様な遠い目で語る猫。
何の術もかけていないので、美人二人の赤裸々なレズ行為が――まぁ、今回はエロ猫からの一方的な悪戯なのだが――男達から『おぉ♥』なんて感嘆の溜息を引き出した。
「ヤるんやったらどないする? ミシェがうちのおまんこペロペロする? それともウチがくちゅくちゅしよか? あぁ、シックスナインとか好きそやな♥」
■ミシェル > 「いいね、シュナ。呼びやすいし可愛らしい」
ミシェルは提案にあっさり賛同する。
可愛らしいという言葉は、目の前の快活な女性にはちょっと似合わない気もするが。
「なるほどそういうのか…それは僕には向いていないね。
初心さなんて16ぐらいで捨ててるし」
ミシェルはまた残念そうな顔でため息をつく。
女男爵は割と昔からこうだったようで。
演技しようにも今更だろう。
「お、大胆だね。じゃあ僕も」
お返しとばかりにミシェルもキルシュナの太腿から内側に指を滑らせて、
ジョッパーズパンツの上からすりすり、くりくりと。
流石にスラックスの上から撫でられてもあまり強くは感じないが、
それでも少し強めのくすぐったさを覚えて。
「お互い女の子ナンパしてスワッピングとかのほうがいいかもしれないね、それだと」
秘所を撫で合いつつ、そんな会話をする様は少し異様な感じもして。
ミシェルは店内を見渡すと、男には「見世物じゃないんだぞ」とでも言いたげな視線を、
こちらをちらちらと見ては赤くもじもじとしている女性客やウェイトレスにはにこやかな視線を器用に送る。
「ヤるんだったら…そうだね、どうせなら綺麗なベッドで時間を気にせずまぐわいたいね」
流石にここではちょっとゆっくりとやりにくい。
■キルシュナ > 「にひひっ、我ながら上手く名付けた気がするで♪」
確かにシュナという語感は己には少々可愛すぎる気もしたが、彼女とセットで考えるなら悪くない。
「いやいや待てやっ! 16てまだまだ可愛い盛りやん。そないな年齢で捨てんといてっ!?」
16の時分の彼女は今よりも小柄で柔らかでさぞ可愛らしかっただろう。
そんな映像が浮かぶとともに、今より幼げな見た目の彼女の死んだ眼と無表情も浮かんで来たのは、かように達観するに至った過去を思えばこそ。
まぁ、そんな幸薄そうな少女をどろどろに甘やかしてついでにエロ調教も施して依存させるなんて言うのも好きなのだが。
「ほれっ、そういうとこやでミシェ! そこは一発『ん…っ♥』とか言うてほんのり頬染めてやな、『シュ、シュナ……見られてる、から……』なんて反応をやな……おふっ♥」
己の考える可愛らしい反応を伝授しようとする猫娘は、イイトコロにくりゅんっと来た指先に、乙女らしからぬ喘ぎを漏らす。
「おぅっ、確かにそれなら良さそうやね♪ まぁ、ミシェはちんぽ生やさんやろし、3Pでも上手い事共存できるかも知れへんな」
己も含めてタチ気質の娘には羞恥心を含んだ可愛げというものが失われる傾向がある。それ故に、それなりに座席の埋まったオープンカフェという公共の場で互いの恥部を弄り合う美女二人という淫靡な光景も、何か物足りない、むしろシュールささえ感じられる物になってしまうのだろう。
そんな感想が浮かんで来たのに合わせて、エロ猫の魔手も粛々と退散する。
「まぁ、ヤるにしても今日はもう時間があれへんけどな。この後、肉奴隷ちゃんのお誕生日会なんよ」
彼女が異性に向ける牽制の視線には『おっ、今の可愛ぇえ♥』と尻尾も跳ねるが、少なくとも今のまま抱き合ったとて盛り上がりに乏しい一夜になりそうな気がする。
「なぁなぁ、ミシェはウチとのセックスに何を求めとるん? ただ気持ちよければえぇっちゅうわけやないんやろ?」
少なくとも自分はそうだ。
ただ気持ちいいだけでいいなら、以前と変わらず男達とのセックスがキルシュナの性生活の中心となっていただろうから。
■ミシェル > 「いやぁ良かったなぁ学院に居た頃は…上級生に可愛がられたり同級生を誘ったり下級生に教えたり…」
どうにも、蝶よ花よと育てられた貴族令嬢の16歳はキルシュナの思うものとは違ったようで。
言わば過激なエス小説のような学生時代を送ったのだろう。
結局のところ、そんな生活は大人になってもあまり変わっていないようだが。
「見られているのは恥ずかしいけど君みたいな麗しい美女の手にお返しもしないのは…ね?」
そんなまるで可愛らしいどころかキザな騎士めいた反応を返しつつも、少し頬は染まっていて。
時折声を漏らしながら、自分の指も止めずに。
このままだとキルシュナのズボンの下にまで入り、パンツ越し、あるいは直接触りに行きそうな勢いであった。
「おや、残念だねそれは…。僕ちょっと濡れてきたんだけどな…」
キルシュナの手が退散すれば、名残り惜しそうにミシェルの指も退いていく。
肉奴隷に関しては深くは聞かないことにした。
「何をか…そうだね、君がどんな風に攻めて、逆にどんな顔で喘ぐのか、そんな知的好奇心を満たしたいかな?」
女性しか相手にしないミシェルは、割と女性と気持ちいいことができれば何でもいいところはあるのだが。
「まぁ、何だ。せっかく友達になったことだし、君のことは色々と知りたいね」
それでも、愛の対象もまた女性なのだ。