2020/10/24 のログ
■リーリア > 「す、スカート・・・!?あ、そ、そうだ…!」
思わずスカートを抑える、幸い丈が長いワンピース、抑えれば真下から見られ無い限りは見られることは無い。しかし、今の状況はそれ所では無かった。
レザンが悪戯をやめてしまった事もあり、酒場は落ち着いた状態に戻りつつある、そこでふらふらと少女が地面に降りていたら注目されないはずも無くて…
「え、え…敬意、その…私は何をすれば…」
彼から逃げようとも考えた、明らかに普通じゃ無い妖精。そんな事に今更になって気付く…だけどもう遅い、今逃げてもすぐに彼には追い付かれるだろう。そんなこんなでわなわなと何をすればいいか分からないうちに更に酷い事に…
――風が肌を切り裂く音…しかし痛みは無い、正確に言えば肌を切り裂いていない。そう、切り裂かれたのは洋服、あっという間にすべての衣類が切り裂かれ、そこのには素っ裸の可愛らしい少女の姿があった。
「いやああああああっ!? 嘘、嘘!」
その場に体育座りの様に屈みこんで体を隠す。
更に周囲は騒めいていく。何しろルックスだけで見れば幼く可愛らしい女の子。ルックスだけではない…精神年齢もまだ高くなく、人に肌を晒す羞恥心は人間以上に強いかもしれない。そんな子が…いきなり酒場ですっぽんぽんになっているなら注目を集めないはずもなく…
「いやああああ、見ないで、お願い、見ないで! そんな、土下座…この格好で…何て…!」
幾ら騒いでも…周囲のざわつきと視線は刺さり続ける。
辛うじて彼の言葉は聞こえるが…最早半泣きになっている少女、素っ裸のまま土下座なんてすぐに出来るはずもなく…けたけたと笑う彼と正反対に、床で体育座りで半泣きになっている。 しかし…それでも、何度か体制を変えたりして…必死の思いで土下座をしようとはしているらしい。
■レザン > 「できないの~?」
まったく逆らえる状態になくなったと見たレザンも降りてきて、リーリアの頭上に着地すると
ぺしぺしと小さな脚で後頭部を蹴る。
しばらくそうして遊んでいたが、やがてふわりと浮かんで飛び去ってしまう。
「はい、時間切れ~。
こんなに酒場をむちゃくちゃにして土下座して謝ることもできないなんて、
妖精の風上にも置けないよねっ。
だから服は直してあげませ~ん。パンツもらってくね。色々使わせてもらいま~す」
最初から下着を返すつもりも、服を直してやるつもりももちろんなかった。
相対的に大きなしましまを抱きかかえると、早々に酒場の外に脱出してしまう。
あとに残されたのは、裸でうずくまるリーリアと、彼女を取り囲む酒場の客や従業員たち。
状況証拠的に、この騒ぎの犯人と思われているようだ。
完全に無防備にされてしまった妖精の少女は、無事にはここを脱出することはできないかもしれないが……
それはもうレザンの預かり知らぬところであった。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」からレザンさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」からリーリアさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にクレス・ローベルクさんが現れました。
■クレス・ローベルク > 夜の酒場は、何時も騒がしい。
今日もまた、冒険者たちはそれぞれの席で上機嫌に騒いだり、或いは静かに酒を飲んだりしている。
そして、男はその、後者の立場だった。
「……」
静かに呑んでるとはいえ、別に喧騒が嫌いというわけではない。
ただ単に、何となく"そういう気分"であるだけ。
ツマミとして供されたスモークサーモンを食べつつ、
「さて、どっか、面白い話をしてる連中とか、いないもんかな……」
■クレス・ローベルク > ――結局、この日は一日、一人でお酒を楽しんだ
ご案内:「王都マグメール 平民地区」からクレス・ローベルクさんが去りました。