2019/09/03 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区の路地裏」にフィルさんが現れました。
■フィル > すっかりと日も暮れ、賑わいが大通りから酒場などへと流れ始めてから暫く。
食事や酒類を楽しみながら、切り上げるのが早い人々は帰路へと突いたり、別のお店を探して梯子を始めていくのがチラホラ見受けられる頃合いである。
人々が酒場や宿の並ぶ区画へと来たときとは違い、普段なら人気のない路地裏へも、そこそこ人気が感じられるようになり。
その賑わいはこの町の夜はまだまだこれからということを感じさせるかもしれない。
そんな人が一番にぎわい始める頃、大通りから繋がる通りではなく。
少しずつ人が行き交うようになった路地裏を、少年は辺りを見回しながら、進んでいく。
貧民地区に比べれば、比較的安全とは言え、それはあくまで比較的なのである。
富裕地区であっても、油断はできない街なのだから、多少警戒をもって歩いても罰は当たることはなく。
表通りではないのであれば、それは尚更と言えるものかもしれず。
「たまにはこっちの方に…と思ったけど。
お店自体…あんまりないのかな」
少し通りの裏に入ったくらいでは、賑わいが大きく変わることも無く。お店の種類も極端に変わることはない。
久々に配達も無く、食事もスムーズに終えられたのだろう。
折角なら、変わったお店でも一つ見つけて帰ろうといった心持のようであり。
段々と人気が減っていく方向へと、路地を一本奥へと進んでは、また一本奥へと足を踏み込み。
段々と酒場や宿屋が並んでいる地区の範囲なのに、その賑わいも人気もなくなり。
行き交う人とも出会わなくなってくれば、流石に元来た道へと視線を向け。
そんな事をポツリと少年は零していく。
流石に、完全に無警戒というわけでなければ、一応程度には辺りの音に耳を利かせてはいるようであるが。
■フィル > 「雑貨…変わった道具とか売ってたりとか…」
少年自身が雇われているお店でも、普段は見ることが出来ないような道具を目にすることはある。
けれども、自分から見慣れぬ物を探して歩き回るというのは、また別の楽しみがあるのだろう。
いつかは冒険とも称して遺跡などにでも踏込、自ら色々な不思議な道具でも発見できれば、大満足かもしれないが。
まだまだ力も経験も不足しているのは自覚しているようである。
フードを目深にかぶることはないのは、いつもより視界を広くとれるようにしているようであり。
耳を澄ましながら、コツコツと静まり返っていく路地裏へと足音を反響させ。
より奥へ奥へと足を進めていくが、人気どころかお店もどんどんなくなっていっているのだから、簡単に変わったお店が見つかることも無く。
奥へ進む分、危険度も必然的にましていくのだから、自然に物音に意識を向けすぎて、ビクビクとしてしまっているようである。
「…っ!?
空き瓶…?」
硬質な音が響けば、ビクリと肩を竦めるようにして慌てて振り向くが、その先にあるのは中身のない手のひらサイズのガラス瓶。
そんな音ですらビクついてしまっていれば、路地裏を歩きなれているような人から見れば、なぜこんな場所にいるのか。
そう思われてしまっても仕方のない有様とも言えるかもしれない。
ビンの音に大袈裟に驚いてしまったものの、少年は気を取り直すようにほっと一息零せば、手近な空き箱に腰を下ろし。
改めて辺りを見回しては耳を澄ませ。
一度道を戻るかさらに先に進むか、と考えを巡らせ初めていくようであるが。
■フィル > 暫く空き箱の上に腰を下ろして考えを巡らせていたものの、夜風に吹かれて少しぼーっとしてしまっていたようである。
すっかりと夜も更け、酒場などの喧騒も飲み明かす様な人々位なものになっていれば、尚更路地裏などに人気が感じられるわけもない。
進むか戻るか、そんなことを考え始めての思案であったわけであれば、どちらにするか流石に決まったようであり。
ゆっくりと空き箱から腰を下ろし、ズボンのフト揉ま周りを軽くはたく様にすれば、少し舞い上がる埃。
どうやら大分置きっぱなしの空き箱だったのだろう。
しっかりと腰を下ろしてしまったものは仕方なし、後でしっかりと埃を落とそうとでも考えれば、その先へと足を踏み出す。
ことはなく、少年は辺りをちゃんと伺いながらも、今まで歩いてきた道へと向き直り。
「とりあえず今日は…帰ろう、かな」
引き返してそのまま帰路へと着くことにしたようである。
流石に夜も遅い時間なのだ、夜食の一つでも何度か通ったことのあるお店で持ち帰りで頼み。
軽くつまみながら家へと軽い足取りで帰っていくことになっただろうが。
路地裏を出るまでは、流石に完全に気を抜くことはなく。
必要に応じて耳だけは獣の良く聞こえる耳へと戻したりと、警戒を強め。
ちゃんと安全に帰っていったではあろうか―
ご案内:「王都マグメール 平民地区の路地裏」からフィルさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区/繁華街」にカインさんが現れました。
■カイン > 騒々しい平民地区の繁華街の真っただ中、
露店で買ったらしい飲み物を片手に道行く人を眺めている男が一人。
誰も彼もが随分と忙しそうに立ち回っていく様子を何処か他人事のように眺めていた。
「そろそろこの騒がしさも落ち着いてくるかと思ったら…そんなことはないな。
真っ昼間からみんな元気なこった、仕事で来る分にはこの騒々しさが面倒ごとだがオフなら気楽なもんだな」
どこか上機嫌に漏らしながらもどこかで騒動が起きたのだろう、
聞こえてくる怒声の方に視線を向けてヤジを飛ばす始末。
仕事らしい仕事もなくたまには休みと位置付けての散歩の最中だけに、
普段用心棒をしてる時の飯のタネも気楽に楽しめる余裕がある。
■カイン > 「入ってた仕事がキャンセルになったからって繰り出してきたは良いものの、
結局手持ち無沙汰は変わらんしなあ…酒飲みに行くにしてもこの時間じゃな」
一番の趣味が酒飲みという男にしてみれば、
酒を提供していないこの時間の飲食店にたいした魅力は感じない。
空を仰いで燦々と陽の光が降り注ぐのを眺めながら、
億劫そうにじんわりと身を焦がす熱気を払うように手を扇いで首筋に風を起こし。
「とは言えこの熱気で街道ぞいの護衛やるよりは管巻いてるほうが良いか。
この時期はほんとに熱気でやりづらいからな」
馬車での移動の場合は馬がバテやすいので休憩が必然多くなり、
そして底を狙う輩が増えるのだ。
楽しい戦いならばいいのだがそこで襲ってくる手合は大抵戦ってつまらないのが困りもの。
コップに一口つけて改めて周りを見回すと、先程の喧嘩は収まったらしく誰かがしょっぴかれていく姿が見える。
が、それとはまた別の方向から喧嘩腰の声が聞こえてそちらに視線を向け。
「なんか今日は妙に皆気が立ってるな。ま、見物する分にはいいんだが」
■カイン > 「ん…時間的にそろそろ準備始めるところがある頃合いか。
とりあえず、酒飲める場所を探しに行くか。」
何を飲むかなと居並ぶ酒場を一瞥してから雑踏に紛れていく。
軽い足取りを隠すことなく酒の勘定をしながら去っていくのだった。
ご案内:「王都マグメール 平民地区/繁華街」からカインさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にセイン=ディバンさんが現れました。
■セイン=ディバン > 「……はぁ」
平民地区、大通りにて一人の男がため息を吐きながらベンチに座っていた。
手には、酒の入った瓶。それを、力無く呷っては、ため息を吐く。
「……だぁぁぁぁぁ、退屈だぜこんちきしょー」
ため息と共に、不満を地面へと吐き出す男。
面白そうな仕事は無い。馴染みの娼館は臨時休業。
お気に入りの酒場は満席にて入れず。なんだか裏目裏目ばかりであった。
しかたなしに、大人しく酒瓶片手に大通りで腐っている男なのであった。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にハーティリアさんが現れました。
■ハーティリア > 「……ん?」
平民地区の大通り…適当な段差に腰掛けてペラリと…赤い表紙の本のページを手繰っていたそれが、顔を上げる。
本を読むことなぞ本来叶わぬ夜の暗さだが、それすら気にした風もないように…ただ、聞き覚えのある声が聞こえたので文字から視線をずらしたような仕草で、見上げると…何か酒瓶片手に管を巻いてる男が1人いたもので。
「……随分ごきげん斜めじゃねぇの、セイン?」
赤い本を片手に、ゆるりと首を傾げ…白磁の美女めいた風貌が問いかける。
■セイン=ディバン > 「げふぅ」
酒臭い息を吐きつつ、完全に酔っ払いモードの男。
ぶつぶつ文句を言う姿は、はっきり言って危険人物のそれだが。
そんな男も、声をかけられたのならば、声の主を見やり。
「……んお?
おぉ! ハーティ! いいところに来たー!
退屈なんだよ! 付き合え!
ってかヤらせろ抱かせろファックさせろ!」
すっかり出来上がっているのか。
男は、相手に近づくと抱きつき、すりすり頬ずりなどする。
無精ひげがじょりじょり相手に当たるかもしれない。
■ハーティリア > 「……うわ、完全に酔っ払いじゃねぇか。」
こちらを見て、酒臭いゲップをこぼす彼に呆れ顔で…抱きつかれ、頬ずりされるとじょりりと擦れる無精髭にちょっとした懐かしさを覚えるのは、遠い過去。
「や、俺今読書中なんだけど…っていうかアブねぇ!」
とっさに彼に触れぬよう離した赤い本…よく見れば、赤く塗られた人の皮で作られたそれは、生きた人間が触れるのすらためらわれる呪いの書物で…慌てて、かばんの中に触れられぬよう押し込んだとか。
■セイン=ディバン > 「はぁぁ~?
コレくらいで酔うかよ。
ちっと呼気に酒気が混じってるだけだ」
人はそれを酔っているというのではないだろうか。
そんな通行人たちの無言のツッコミを無視し、相手に抱きつく男。
「いいじゃねぇかよぉ~。
つれねぇこと言うなよぉぉぉ~。
……うん? 今何隠した?」
相手に抱きつき、感触を楽しむ男であったが。
相手が読んでいた本を隠したのを目ざとく見つければ。
カバンを奪おうと、ぐいぐい、と引っ張ってみたり。
相当に性質の悪い状況であった。
■ハーティリア > 「息が酒臭ぇんだよ離れろ!」
抱きつく男の頬ずりする顔をグイグイと押しのけ始め、文句を垂れ流せば、まるで美女にすがりつく中年男の図に見えなくもない。
実際は悪友のじゃれ合いじみたそれだけども。
「うっせぇ俺は本を読む邪魔されるの嫌いなーのー!
って、バカ止めろお前、薬品も入ってんだぞこのカバン!てめぇが読んじゃいけねぇ本だよスカポンタン!」
この酔っぱらい一発ひっぱたいてやろうか、なんて思いつつも…カバンをぐいぐいと手繰られると流石にやばいと思ったのか、両手でカバンを抱え込んでゲシグリと、彼の脚を踏みつけようと。
■セイン=ディバン > 「んだよー! ずいぶん冷たいじゃねぇかよぉー!」
相手にんんぅぅぅぅっ、と唇伸ばし、キスするような仕草。
だが、こうして実際には押し退けられている辺り。
男、かなり手加減している。
本気で力をこめれば。(単純な腕力勝負となればの話だが)
男が相手を組み伏せるなど余裕なのだから。
「ほぉぉぉ、そりゃあ初耳~。
あー、スカポンタン言ったかぁ!?
そういうこと言うと、怒るぞー!
おしおきしちゃうぞー!」
相手がカバンを庇いつつ攻撃してくるのも気にせず。
男は、相手に抱きついたり、カバンを奪おうとするのを辞めない。
そんなハチャメチャな行動をする二人も。
いつしか、その場からいなくなっており。
通行人たちも、その二人の行方を気にしなかった、とか……。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」からセイン=ディバンさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」からハーティリアさんが去りました。