2019/06/07 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にアーサー・ハワードさんが現れました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にヴィヴィさんが現れました。
アーサー・ハワード > 学内での事件から一日後。
結局、学内教師による問題行為として騒ぎにしたアーサー。

単位の取得が良かったこともあり、数日間は学院に顔だけ出すような対応にさせてもらった。
今も本来なら午前中の授業を受けている時間帯が、ヴィヴィと二人で通りでのデートを楽しんでいる。

「自分なんか飲みたいのあるか? 俺はあれにするわ。」

アーサーは屋台のドリンクを指差す。 冷えたミルクティーを提供してくれる屋台である。
この店は紅茶に混ぜ物を入れないことで人気の店であった。

ヴィヴィ > 「じゃあボクも同じのでお願い」

デートということで、珍しくひらひらの格好をしたヴィヴィは、そういいながら屋台に一緒に行く。
いつもなら自分が払うと頑としておごられるのを断っていたが、気持ちが通じ合ってずいぶん態度が軟化しているようだ。

「あ、やっぱりあれがいいな」

そういって指さすのは恋人用の、ストローが二つコップが一つのミルクティー。
ねだるように腕に抱き着き、上目遣いでおねだりをする。

アーサー・ハワード > 「あ? こっちがええん?」

珍しく見る女の子らしい恰好に割とデレデレしている。
二人で屋台のドリンクを選び、代金を支払う。

手には大きいサイズのストローが二つ刺さったミルクティー。
可愛い可愛い上目遣いのおねだりには弱かった。

「そんな感じやたっか?
いや、今の方がメッチャ可愛いんやけどな。」

腕に抱きつく、彼女らしい彼女をしているヴィヴィと近くのテーブルへ。
腕を組んだまま隣り合うように座ると、片方のストローからミルクティーを味わっている。

ヴィヴィ > 「だって、キミを立てろっていうからね。ボクも甘えようかなと思って」

楽しそうにチューチューともうかたほうのストローを吸う。
二人の距離は非常に近く、頬が当たるぐらいであり、頬が当たるとそのまますりすりと頬をすり合わせた。

「ふふ、だいすき♡」

唐突にそんなことを言いながら、腕に抱き着き、柔らかいものを押し付けながら、ミルクティーを飲んでいる。

アーサー・ハワード > 「まあ言うたけどな、ほんまに守ってくれるとは思わんかったわ。」

ヴィヴィが甘えてくる姿は初めて見る。
夢でも見たことのない姿に気分が昂ぶってくる。
頬をすり合わせて飲むミルクティーはいつもの数倍おいしい気がした。

「俺もだぜ、ヴィーヴィ。」

抱きつかれたまま、もう片方の手で頭を摩る。
甘ったるいデートは初めてのアーサー。
べたべたとするもいいものだなと、身体を近づけていた。

ヴィヴィ > 二人で出かけることはそれなりに多かったが、こうやってイチャイチャするのは初めてで、幸せを感じている。
頭をなでられながらしばらくイチャイチャしながら

「次はどこに行くのかな? エスコートしてくれるよね?」

そう尋ねるヴィヴィ

アーサー・ハワード > 「あ~、せやなあ。」

今までは友達以上の関係を続けていたが、とある事件でいきなり進展することに。
それまでは口の悪い先輩が素直に撫でられては懐いている姿はとても新鮮で。

「せやなあ、暑なってきたしル・リエーとか行こう思うんやけど水着ないやろ?
せっかくやし水着でも買いにいかんか? この辺でええ店あるんや。」

気付けばストローからは空気を吸う音だけが聞こえてくる。
空になったカップを捨てて。

ヴィヴィ > 「みずぎかぁ…… えっち♡」

そういいながらも嬉しそうに尻尾が揺れる。
ミレー族であるということは偽装しているが、アーサーには儀式の効果でありのままのヴィヴィが見えている。

「そうだねぇ、オトナなお店と、普通のお店とどっちがいいかな?」

にこにこと笑いながらそんなことを尋ねる。

アーサー・ハワード > 「そりゃそうやろ、ヴィヴィがえろいからな。」

尻尾でご機嫌ぶりが伺える。アーサーは今までしたことがないのだが、付け根に手を伸ばし尻尾を撫でようとする。
猫耳も忙しそうに動き回り、楽しんでいるのが伝わった。

「皆に見せて回るわけやないし、オトナな方でええんちゃう?
どうせならプライベートプールでな。」

人の多い場所で彼女の肌を晒すことには抵抗があった。
独占欲の強い少年は互いの身体を密着させたまま一件の服屋へ。
この季節、水着の取り扱いに力を入れているこの店は知る人ぞ知るタイプの店。
入口に展示されている無難な服のコーナーを通過し、店の奥へ。

スケスケだったり布の役目を果たしているのか怪しくなるような水着が並ぶ。

「俺はもう水着買ってるし、ヴィヴィが好きなん選んでや。」

ヴィヴィ > 「そうだね、ボクも他人に肌をさらすのは結構抵抗があるかな」

あまり露出の多い服を着ないヴィヴィは、他人に露出するのは抵抗があるようだ。
普段の服装も指定だからひざ上丈のスカートだがほとんど露出はなく、今来ているワンピースもロングスカートである。
おそらく普通の水着でも一般に出るのは嫌がるかもしれない。

「えー、どうせなら、キミに選んでほしいなぁ」

エッチな水着ばかりの店内。興味深そうに見回りながら、そんなことを言う。

「ボクをエッチにする水着、選んで?」

アーサー・ハワード > 「せやろ? あんま存在アピールしてこないだの先生みたいなん出てきても困るからな。」

目立つことはトラブルも呼び込みかねないと危惧する。
それなら狭いプールでも二人きりの時間を楽しみたい。

「あ~。せやなあ。」

ヴィヴィの顔や体系を改めてまじまじと。
長めの服なのでボディラインが少しわかりづらいが、先日の記憶を思い出して。

「これなんかええんちゃうか?」

選び取ったのは純白のフリルタイプ。
可愛らしいデザインだが特殊な生地を使っており、光が強く当たると生地の見た目以上に透けてしまう逸品。

ヴィヴィ > 「ふむ、案外無難なのを選ぶね」

もっと紐みたいなのを選ぶかと思ったが、案外無難であった。
かわいらしいデザインでもあり、結構ご機嫌に受け取る。

「こういうのを求められるかと思ったのだけれども」

そういって手に取ったのは完全に紐だった。
体に当てて、どや顔をなぜかするヴィヴィ。

アーサー・ハワード > 「いや~~、可愛いとは思うんだけどさ。
でもヴィヴィにはそういう際どいのよりこういう可愛いの着て欲しいんだよな。」

露出は高めであるが、指摘通り並んでいる服の中では無難な部類。
機嫌よく受け取っている様子から満更でもないようだ。

「それにさ、そんな水着着られたら落ち着いて泳げないだろ?」

ドヤ顔のヴィヴィの頭に手を載せ、撫でるアーサー。
ここは店員の巡回もほぼなく、他に客もいない。
身を屈めて、キスをするだろうか。

ヴィヴィ > 「んっ♡」

素直にキスをされて嬉しそうにしながら

「なるほどなるほど、キミは本当にボクが好きなんだねぇ」

そんなことを言いながら、ひとまず自分の水着をいくつか買うようである。当然アーサーの選んだ水着も購入していた。

「部屋に帰ったら楽しみにしているといいよ」

そんなことを言いながら袋に水着を詰めて、戻ってくる。
この後は二人同居になった部屋に戻ってもいいし、他のところに行くのもいいかもしれない。

アーサー・ハワード > 「お前も俺のこと好きだろ?」

店の中だからあっさりとしたキスで終わってしまう。
少し物足りなかったが、それは表に出さずニヤリと笑みを見せる。

彼女が水着を複数買う所を横目で眺め、会計を済ませると大量の水着が入った袋を手に店を出る。

「せやなあ、キスしてちょっと火が入ったし荷物もあるから一度部屋に戻るか?」

と言うと、荷物を手に寮へと。

ヴィヴィ > そういって部屋に戻る。
今までは当然二人は別の部屋であったが、正式に手続きをして夫婦として同じ部屋になっていた。

「うふふ、どう?」

荷物を卸し、奥に引っ込んだと思っていると、先ほどの紐水着を着て出てきた。

かなり恥ずかしいようで、見せびらかしながらも顔は真っ赤になっていた。

アーサー・ハワード > 学生寮に夫婦で暮らすなど常識はずれも良い所であるが、そこは諸事情あった故今のところは許可されている。
他の学生の部屋とも離れており、多少騒いだ位では物音も聴かれない。

「そうだなあ、やっぱ良いな。
ちょっと良すぎて起ってきたんだよな。
…沈めてくれるか?」

大きな荷物を床に置くと、椅子に座り両足を広げる。
ズボンの中ではイチモツが大きくなっており、外に出るにも差し支えるだろう。

ヴィヴィ > 「ふふふ、そうだろう?」

そういいながら大きくなっているイチモツを見て。
自分が上にまたがり絞るのもいいが、少し趣向を変えようかと思ったりして。

「うんっ、ごしゅじんしゃま♡ ボクのえっちなおまんこがうずいてしょうがないの♡ ごしゅじんしゃまので、しつけてほしいにゃ♡♡」

ベッドに四つん這いになり、おまんこをアーサーに向けながら、すごくわざとらしい媚を売って、片手でおまんこを開いてアピールする。

アーサー・ハワード > 「まあ、ヴィヴィほんまに可愛いからな~。 これはしゃーないで。」

小柄な体系で胸も尻も控えめだが、その代わり引き締まっている。
そして今のように扇情的な格好をされれば当然のように色気が漂う。

「しゃ~ないなあ。 可愛い奴隷ちゃんをたっぷり躾たるわ。」

ベッドの手前で服を一枚一枚丁寧に脱ぐ。
ソファの上に並べてからベッドへと上がる。

先日はたっぷりと濡らす必要があったが、今はいきなり突っ込んでも良い程。
その証拠に片手で開かれた蜜壺は愛液が光を反射して。

「いつからこんなに濡らしてたんや。」

などと軽口を挟みながら、一物を手にした状態で近づく。
大きくなった亀頭を蜜壺に宛がうと、スブスブと沈ませて…。

ヴィヴィ > 「あふぅ♡♡ お茶一緒に飲んだ時からですぅ♡♡ エッチな子でごめんなさいぃ♡♡」

そういいながら一気に突き込まれて、奥まで占領される。
狭くキツキツな中がイチモツをギューギューと搾り取る。

「はやくかえりたくてっ♡ エッチな奴隷でごめんなさいぃ♡♡」

案外Mっ気があるようで、そんなことを言うとぐしょぐしょに濡れて、イチモツを強く締め付けていた。すぐに行ってしまいそうである。

アーサー・ハワード > 「お茶って、メッチャ手前やないか。
俺あの時はまだ普通やったで。」

妙にスキンシップが激しかったと思えばそういうことかと納得する。
狭い膣内は絶え間なく戦慄き、トロトロの蜜が絡みつく。

「お前ひょっとして学校でも前から濡らしてたりしてたんか?」

狭いと言う事もあり、彼女の弱点である子宮口には容易く届いてしまう。
腰を密着させ、そこを抉じ開けるかのようにトントンと亀頭で貫く。

締め付け具合から絶頂が近い事に気付くが、急ぐ様子はなく。
なんなら自分が達するまでなんどでもイかせようとすら考えていた。

ヴィヴィ > 「キミがっ♡♡ あっあっあっ、いくうぅぅう♡♡♡」

答える前に絶頂し、弓ぞりになってギューギュー締め付ける。そしてそのままこてん、と横たわる。

「キミだって、ボクに発情してたじゃないか、おあいこさまだよ」

そんなことを言いながら、おまんこは早く精を出してほしいと媚びながら締め付けている。

「まあ、日中はそうでもなかったけど……夜は毎日、キミのことを思って慰めたりしてたね」

うつ伏せになっているので表情は見えないが、頬は真っ赤になりながらそんなことを言う。

アーサー・ハワード > 「そりゃ今でもこんなことなっとるからな。」

絶頂を迎え、締め付けてくる感触に刺激される肉棒。
気が抜けばあっと言う間にイってしまいそうになるが、深く呼吸をしてやり過ごした。

「えらい可愛い事言うやないか。」

顔を伏せた状態のヴィヴィの腹に手を回して。
抱え上げるような恰好を取ってはガツンガツンと突き破る様な勢いでピストンを繰り返す。
固い肉の柱が子宮口を突きあげ続け、やがて絶頂を迎える。

締め付ける襞肉に搾り取られるようにザーメンを注ぎこむ。

「なあ、フェラとかってしてくれるか?」

残滓まで注いでから何気なく口にする。
先日は懐紙を使ったが、やはり口の中で掃除してもらう方が気持ちいい。まだ温かい体液が付着したままの肉棒を抜き取って。

ヴィヴィ > 「しかたないなぁ、まったく」

そういいながら大きなチンポをなめとっていく。
ちろちろと舐めればきれいになっていくだろう。

「そういうキミだって、ボクのこと思って自慰とかしてくれていなかったのかい?」

ちょっと寂しそうにそんなことを言いながら、チンポをきれいにしていく。

「こうやって一緒になったんだから、キミのやりたいこと、やってもいいんだよ?」

アーサー・ハワード > 「あ~、やっぱ自分で拭くより絶対いいわ。
今度から毎回してくれ。」

ヴィヴィの舌で白い塊が拭い取られると、
舌の絡みつく感触が気持ちよかった。
その証拠にまだ固いままの一物。

「あ~、俺の場合そういうのはあんま無かったかな。
なんて言うかそういうとこまで行ってええもんかちょっと分からんとこあったしな。
まあ、結果的にこうなってしもたんやけどな。」

以前は自分が汚すような気さえしていた。
だが、今はそういったことを気兼ねする必要も無い様子。

ならばと、ヴィヴィの頬にイチモツの先を押し付けて。

「そんならフェラでイかせてや。
ヴィヴィの中がめっちゃ気持ちいいのはよーわかったからさ。」

ヴィヴィ > 「なんか、ボクだけエッチな子みたいで不満なんだけど」

そういいながらフェラでぺろぺろチューチューとチンポを刺激する。
そしてそのまま射精されれば、必死に飲み干そうとするだろう。

さすがに大量に出されれば飲み干せず、鼻や口の端から逆流させながら、それでも必死に飲み干すだろう。

アーサー・ハワード > 「今はお互いエッチやからええんとちゃうか?」

股座に埋もれることになるヴィヴィの頭に手を載せては撫でている。
その間に舌と唇で肉棒が刺激され、二度目の射精を迎えて。

鼻や口から白い精液が吹きだせば、それを紙で拭って。

「やっぱヴィヴィに気持ちよくしてもらうの最高だな。
これからも定期的にやってくれよ。」

二度目の射精で多少落ち着いたのか。
ベッドの上に寝転がる。
ヴィヴィに手を伸ばすと抱き寄せて。

「ヴィヴィは何かしたいことあるのか?」

ヴィヴィ > 「そうだねえ」

したいことと聞かれて、少し思案して

「今日一日ずっとつながったまま、いっぱい激しく犯してほしいかなぁ」

そんなことを笑顔で言う。

「こういう魔法とか使ってみようとおもうんだ」

そういうと、背面立位の体勢で、ヴィヴィの体がアーサーに固定される。

「魔族の性欲が強い連中、オークとかが、女をチンポケースにするための魔法だよ。ふふ、確かにこれは抵抗できないね」

両手は首に、両足は腰に固定され、チンポで貫かれた状態では一切抵抗ができない。そんな魔法を自分にかけて満足そうにしていた。

アーサー・ハワード > 「これは凄いな。」

こいつこんな激しい奴やったかな?と瞬きする。
可愛らしい笑顔だが、とんでもないことを実行する。

一種の拘束魔法で自分から身体に巻き付いているヴィヴィ。
身長はそれなりに差はあるが、オークのように巨体ではないので少し背丈が足りない。

「まあいいや。」

魔法の影響か落ち着きを取り戻していたペニスはいつも以上に隆起しており。
狭い膣内でキツキツに広がっていた。

「じゃ、しっかり子供産めよ奴隷。」

ベッドから立ち上がると、部屋の少し広い場所へ。
プレイ前に首筋に口づけをしてから、相手の腹に手を回し律動を繰り返す。
通常よりも肥大化したデカチンポでガツンガツンと突き上げ、子宮を刺激する。
時折尿道内をザーメンの塊が込みあげると、とどまることなくまるで排泄するかのような勢いで子宮へと注ぎ込む。
それを幾度となく繰り返し、小柄なヴィヴィのお腹が精液で膨らむまではそうかからないだろう。

ヴィヴィ > 「くっ、これ、よそういじょうにやばいっ、いくぅううう!!」

絶頂を何度も繰り返し、最後には一切降りてこられなくなりながら、何度も精を受け止める。
子宮に精がたまり、大きなおなかになってもさらに精を注がれ、絶頂を繰り返す。
また突き上げも体が完全に拘束されているため衝撃を逃がすこともできなかった。

「もうはらんだからぁ♡♡ んぎいいいいい」

拘束魔法は自分でかけたからこそ、解けないようになっている。
夜までずっと、ヴィヴィは犯され続ける。
無事、いくつもの受精卵をお腹に抱えながらも、気絶しても起こされずっと犯されるのであった。

アーサー・ハワード > 「俺をその気にさせたんはそっちやろ?
ちゃんと付き合ってもらうで。」

妊婦を思わせる程のボテ腹になっても若い性欲は止まることが無く。
小柄な身体を縦に揺さぶりながら、何度も種付けが行われ。

互いの体力と魔力が完全に尽きた頃、漸く長い一日は終わりを告げたのであった。

ご案内:「王都マグメール 平民地区」からヴィヴィさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」からアーサー・ハワードさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にルリアさんが現れました。
ルリア > あまり治安の良くないこの地域。
場違いに身なりの良いナイトドレス姿の女がふらふらと彷徨っていた。
酔っている訳ではない。
だが何を目的にしてどこに向かおうとしているのか。
そういった意図の読み取れない不規則な足取りだ。
豊満な肉体を包む真っ赤なナイトドレスは薄闇の中でもよく目立つ。
少しも隠蔽する気もない無防備な挙動。
悪意を持った者がこの姿を見ればカモでしかないだろう。

「ふぅん……。
何人かかかったみたいね」

誰にも聞こえないような小さな声で女は呟く。
口元には一瞬薄っすらと笑みが浮かぶが、すぐに元の無表情に。
辺りには数人の気配が取り囲むように広がっている。
足音もろくに消せないし大した練度ではなさそう。
大方ただのチンピラだろう。
だが動きは思い切りが良いようだ。
ある程度取り囲むと、体格のいい男が物陰から飛び出してきて女の体を抱える。
やり口はお粗末ではあるが人攫いの手際としてはまあ悪くはない。
しかし彼らはただの生き餌だ。

「(転べ)」

抱えられながら、魔力を込めて女が念じるとその通りに人攫いは足をもつれさせて転んだ。
投げ出された女は悲鳴をあげて助けを求める。

「いやっ、やめて!
だれかぁっ!だれかぁ!!」

舌打ちと共に今度は数人がかりで取り囲むチンピラ達。
今ので辺りに気づかれたら面倒だという表情。
女はなおも悲鳴をあげている。
ここまでは女、ルリアの目論見通りだ。
自らの体を囮にしてチンピラ達をおびき寄せたのは、襲われている女という構図を演出するため。
ルリアの目的は、それを助けに来る正義感の強い人間の方だ。
そういった人間を狙って落とす事がルリアの悦び。
ただの遊びなのだが、魔族陣営にとっても益のある行い。
なので特に咎められる事もなく趣味の人間狩りに精を出す事が出来るのであった。

ご案内:「王都マグメール 平民地区」にインファさんが現れました。
インファ > 表は穏やかな平民地区も、一本入れば仄暗さが付き纏う。
日当たりが悪く湿っぽい通りに、怪しげな店がチラホラと。
或いは、少し歩けばガラの悪い酔っぱらいやならず者に巡り合うことも少なくない。
迷い込みでもしなければ、女子供は到底近寄らない――裏路地とはそんな場所だ。

どこか陰鬱とした空気の中、微かな足音を立てつつ歩く。
流れる銀髪、風に揺れるスカート、その矮躯は自然と目立つ。
見目だけを鑑みるならば、凡そこの様な場所に縁遠そうな雰囲気。
それ故か、すれ違う人々は例外なくこちらに一瞥をくれる。

「……分かっては居たけれど、居心地はあまり良くないわね」

嘆息しながらもすたすたと、足早なペースは崩さない。
所用は手早く終えたのだから、陰気な場所とは早くおさらばしたいのだ。
そして日の当たる表通りで一頻り休憩して、気晴らしの買い物にでも行きたい気分。
――だが、今日はどうやら、思うように行かない運命にあるようで。

「あー……この鉢合わせは、拙いやつね」

また一つ路地を曲がった時のこと、向かいからこちらへとやってくるのは一人の女。
その後ろにはガラの悪い男が数人と、更にその後ろにリーダー格と思しき者がいる。
一見すると、追われる女と追う男――明らかに悪いのは、徒党を組んだ男の側だ。
彼らは目の前の女を追うことに夢中だが、その奥に居た男は別。
ちらと視線を向けると、目が合って、それから男は声高に叫ぶ。
獲物の女が二人に増えた――確かに、状況からすれば、鴨が葱を背負ってきたようなものだろう。

「あぁ、もう!そこの貴女、さっさと駆け抜けて。後ろのはどうにかするから!」

こうなれば仕方ない。彼らには悪いが、手早く始末するとしよう。
腰元の短剣を引き抜き、構える。後は距離が縮まれば、決着は一瞬だ。
一つ少女に計算違いがあるとするならば、この事態の一部始終が、彼女の仕組んだものだということ。
眼前の男達に注意を向けている少女は、悪辣な罠に足を踏み入れたことに気づかない。

ルリア > 手間取る程、彼らは妨害されるリスクが跳ね上がっていく。
弱々しいが抵抗を見せるルリアは先程の不意打ちのように簡単に攫う事が出来ない。
それで焦っていた事もあるのだろう。
闖入者の対処に遅れ彼らは総崩れに。
地力の差もあるのだろう。
ルリアを助けてくれた少女は素人の動きではない。
襲われた女性を助けるという真っ直ぐな心根も持ち合わせた人物のようだ。
事が終わり、男たちが片付いたところでルリアは少女に駆け寄りその手を握る。

「ああ……、ありがとうございます。
貴女のような方が助けに来てくれて、本当によかった……」

少女の手を握りながら、少し演技臭く大げさに感謝の意を表すルリア。
まあ実際演技なのだが。
改めて少女の瞳をじっと見つめると、ルリアの足元の影が膨れて少女を包み込む。

「本当、あなたみたいな子が引っかかってくれて良かった♪」

演技をやめて本性を現し、愉快そうに笑うルリア。
少女を包んだ影は直接危害を加えるような威力はない。
しかし一時的に動きを止めるには十分だし、同時に【私に危害を加える事は出来ない】という思念を注ぎ込んだ。
至近距離、手に触れての不意打ちの精神干渉はそうそう抵抗出来るものではない。
人目につかない場所に行くまで拘束するにはこれで十分だろう。
後は少女を包んだ影を担いで、邪魔されない隠れ家まで行けばお楽しみの時間だ。

インファ > ごろつき達は数こそ多いものの、単体の練度はそこまで高くない様子。
狭い裏路地ともなると、全員で一斉に襲いかかることは出来ない。
二人、或いは多くて三人。この程度ならば、返り討ちにするのも容易だ。

「――仕事じゃないから、命は取らないであげる。
 数日間、箸を持つのにも苦労するだろうけれど、ね?」

短剣の切っ先で、向かってくる男達の手指を斬りつける。
それだけで切っ先に宿した麻痺の術が、彼らの握力を奪い取った。
後は統率を取っていた男の首筋を掠めるように、黒塗りの短刀を投げ放つ。
風切り音の後、石を削り打つ鈍い低音。そして男の首筋を一筋の赤が伝う。
そこからは、少女も舌を巻くほどに早かった。逃げ足だけは一流、ということか。
蜘蛛の子を散らす様に、彼らは薄暗い路地の彼方へと消えていく。

「ふぅ……ったく、大丈夫?怪我してない?
 貴女も貴女よ。こんな場所に、そんな格好で!」

感謝の意を表す彼女に、呆れながら説教を一つ。
後ろめたいことなど無いから、自然と互いの視線が交わって――。

「――なっ、ぁあぁあっ!?」

奇襲とは、バレない限り、仕掛けた者に圧倒的な優位を作り出す。
それは今回も同様で、吹き上がるように湧いた影に、少女は身動ぎすら出来なかった。
刹那、絡みつくそれは泥濘めいて少女を捕らえ、眼前の瞳に釘付けの状態。
密着した距離から流し込まれる強烈な暗示は、常人よりも強固な魔術耐性を貫いて。
精神を揺さぶられる得体の知れない気分の悪さに、思わず苦悶の悲鳴が漏れた。
その後、少女に襲いかかってくるのは軽い目眩。日常ならば耐えられる、しかしこの場では致命的な揺れ。
こうして、少女は一切の抵抗ができないまま、彼女の隠れ家へと連れ込まれた。
目撃者は居ない。或いはチンピラと人攫いが遠巻きに見ていたかもしれないが、彼らが口を割ることはないだろう。
むしろそれこそ、いい気味だ、等と思ったに違いない。

ルリア > 少女を包んだ影を担いで隠れ家の一つへとやって来た。
ドアをノックすると妙齢の女性がルリアを迎え入れる。
この女性はルリアの部下だが人間で、過去に陥落させた者の一人だ。
既に精神支配の影響はないがルリアに忠誠を誓っており、こうして便利に使役されている。

「地下室を使うわ。
気が向いたら貴女も後で遊んでアゲル♪」

そう言い残し隠された地下室へと消えていくルリア。
万が一追手が居たとしても上の彼女が誤魔化してくれるし、心置きなく新たな獲物で遊ぶ事が出来る。

「生きのいい子だから、念には念を入れておきましょう」

地下室、とはいえ窓がないのを除けば一見民家の一室といった造り。
そこのベッドに影から開放した少女を寝かせるが、そこには首輪がつけられていた。

「ようこそ私の隠れ家へ♪
気分はいかが?
その首輪は私からのプレゼント。
これでもう貴女は【私に危害を加える事はできない】……」

首輪に触れて、改めて精神干渉をかけなおす。
この首輪はそれだけでは大した効果を持たないが、ルリアの精神干渉を強化する事が出来る代物だ。
結界の影響で能力の低下する王都での活動では重宝する。
チンピラを退治した手際から油断出来る相手ではないと分かっている。
そういう相手をいたぶるのが特に好きなので、既に内心わくわくだが。

「ふふふ……、試しに抵抗してみる?
危害を加える事は出来なくても、頑張ったら逃げられるかもしれないし」

既に体を戒める影はなく、縄で縛ったりもしていない自由な状態だ。
もし逃げ出そうとしてもそれを捕らえる手段は無数にあるという余裕からくるルリアの遊びだが、少女は果たしてどう反応するだろうか。

インファ > 軽い吐き気すら感じる、一時的な酩酊――精神の防御を撃ち抜かれた代償。
冷や汗が滲むのを感じながら、少女は静かに反撃の時を待っていた。
頭の中で術式を組み立て、暗示を解こうと試みる。しかし、練り上げた魔力は霧散した。
掛けられた錠前に差し込んだ鍵が合わなかったような感覚。ぎり、と奥歯を噛みしめる。

やがて、何者か、別の女性の声が聞こえてくる。
恐らくは彼女の息がかかった者――単独でない、というのはそれだけで厄介だ。
そして足音は小刻みに続く。階段を降りているのだろう。その長さを体感で覚える。
少しの後に、少女は柔らかな寝台の上で開放された。首元に土産を残した状態で。

「っ……あれ自体も貴女の仕込み?だとすれば、とんだ女狐ね。
 ふぅん?洒落てるじゃない。でも、こういうのは間に合って――っ!?」

軽口を返そうとした少女は、精神干渉の強烈な不快感に目を見開く。
半仙半人故の強固な精神を、無理やり掻き回され、弄くられているのだから当然だ。
全身から冷や汗が吹き出る。呼吸も自然と荒くなり、ずきずきと米神が鈍く痛んだ。
寝台の上で悶絶する間に、少女の中に根付いた暗示はより強く、根深く進行する。
首輪さえなければ解呪可能な範疇だったはずのそれは、補助を得て呪いに変わる。

「ぐ、ぅっ――それも、そう、ねっ……!」

彼女の言葉に、少女は自尊心を踏み躙られた様な不愉快さを覚える。
同時に意識だけは凪いで、キンと冷たい氷を飲み込む錯覚。
答えを返すと共に、少女はベッドから跳ね起きて、一目散に出口へ駆ける。
彼女に危害を加えなくても、この場を逃げおおせればどうにかなるのだ。
暗殺者としての熟れた身の熟しは、例え此処が彼女の領域であっても、一筋縄ではいかない筈。
――無論、少女が想像すらしない、想定外の罠が仕掛けられていなければの話だが。

ルリア > 「あら、素早い」

駆け出す少女を見ながら他人事のように感想を漏らす。
あれが殺意を持って自分に向かってきたのなら、かなり苦労した事だろう。
やはり安全策を取っておくのは大事だ。

「でも残念。
古典的だけど偽扉でした♪」

少女がドアに手を触れたところでそのドアはかき消えてしまった。
そして別の位置に同じようなドアが出現する。

「私の許可なくこの部屋からは出られないわよ?
もっとも、それが嘘でもしかしたらいつか本物のドアが出てくるかもしれないけど」

くすくすと小馬鹿にしたように笑いながら、少女の動向を見守っている。
外に出るための条件はいくつかあるが、その一つが今言ったようにルリアが許可を与えた者というものだ。
例えばこの家で待機している部下などは許可されている為自由に出入りは可能だが、捕らえた少女には当然そんな許可は与えていない。

「どうする?
まだチャレンジする?
まあ、今のはサービスだから何もしなかったけど、次からは偽扉だった場合罰ゲームをしてもらうわよ。
ちなみにぃ、貴女に罰ゲームの拒否権はないからね♪」

にやにやと心底楽しそうに。
椅子に腰掛け悠然と、足掻く少女の姿を見守るルリア。
さて、罰ゲームは何がいいだろうか。
オーソドックスに鞭打ちか、浣腸を追加していって便意に悶える姿を見るというのもいいかもしれない。
笑顔の下で悪趣味で邪悪な考えを募らせていく。

インファ > 間の抜けた言葉を置き去りに、瞬速を以て扉の前へ。
そして、ドアノブに触れた瞬間、眼前の脱出口は淡雪の様に消える。
同時、別の所に現れる、先と同じ上への扉――つまりこの場は彼女の手の内、ということだ。
理解すると、小さく舌打ちを一つ。行儀悪いとは分かっていても、出てしまうから仕方ない。

「……まぁ、そう簡単に逃がしてくれる訳無いわよね。
 嘘かどうかは分からないけど、これまでの貴女の性格を鑑みると、真実よね?
 ーーだって、私が貴女の立場で、貴女の振る舞いをするなら絶対にそうするもの」

厭味ったらしく零しながら、彼女の隙を探る。
油断しきって隙だらけな彼女は、意地悪い笑みをこぼしながら何かを考えている。
――ならば、と密かに用意するのは、魔殺しの長針。その標的は彼女、ではない。

「だから、私もこうする、までっ――!」

手首のスナップだけで新たな扉に向けて針を投げると、同時に少女は刹那を駆ける。
彼女の魔術がかかった扉なら、それを殺して固定してやれば、扉は本物になる。
少女からすれば、今打てる最善の策。油断しきった彼女に一泡吹かせる最後の一撃。
対応されれば彼女の勝ちで、その時は罰を受けるより他はない。
だがそれでも、唯々諾々と従うよりは随分と良い――だからこれは、少女の意地。
かきん、と扉に針が刺さる硬質な音を合図として、少女は扉に肉薄せんと跳躍。
彼女の罠が勝つか、少女の全力が勝つか。決着までは、凡そ一瞬。

ルリア > 逆境で諦めない胆力と未だ策を残しているというその実力。
どちらも非常に好ましいものだ。
もちろんそれらを台無しにして踏みにじる事がだが。

「惜しかったわねえ。
でも今のは中々感動したわ」

扉を開かんとする少女の背につかつかと歩み寄っていく。
偽扉の仕掛けは解呪されてしまったが、脱出を拒む仕掛けは別に魔術だけではない。
扉を開いた先にあるのは出口ではなくただの石壁。
実にシンプルな理屈だが、強制的に扉を本物にしてもそこが出口に繋がっていないというだけのこと。
偽扉の位置がたまたま出口に繋がっていればもしかしたら目もあったかもしれないが、そうはならなかった。

「罰ゲーム、決定ね♪
私、あなたみたいな子が屈辱に顔を歪ませるのがとっても好きなの。
だから浣腸刑にしてあげるわ♪」

にこにこと満面の笑み。
しかし邪悪な思惑を抱えたそれを浮かべながら、その手には既に浣腸器が握られていた。

ルリア > 【部屋を移行します】
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