2019/05/11 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にエレイさんが現れました。
■エレイ > ──昼間の大通り。
青空の下、金髪の男は雑踏の中を一人大股で闊歩しながら、途中の屋台で買った
ちょっと変わった串焼きをムシャムシャと齧っていた。
「ンムム……味はまあまあといったところかな?」
モゴモゴと咀嚼しつつ味の感想を呟く。
ちなみにその串焼きの何が変わっているかと言えば──兎にも角にもその見た目だろう。
それは緑色の体表をした、大きなトカゲめいた爬虫類。それに無造作に串を通し、丸焼きにした──そんな代物だった。
男も最初にこれをひと目見た時には、思わず店主に『これは化け物のエサか何か?』と訊いたほどだ。
事実、それは一番安いのに一番売れてなかった。
サバイバル生活に慣れており、ヘビなんかでも平気で食うこの男以外に、手を出す人間はほとんど居まい。
見た目のインパクト狙いなのかもしれないが、客の食欲を減衰させかねないのはどうかと思う。
味はまあまあ悪くはないのだが。他にセールスポイントを挙げるとすれば、値段の割に食いでがあってコストパフォーマンスが高いことぐらいだろうか。
■エレイ > これを食いながら歩いているとそこはかとなく好奇の目に晒されるのも少々問題のように思う。
まあ、そこは立ち食いしなければいいだけの話なのだが。
ちなみに町人達にはこの串焼きの存在はある程度知れているのか、こちらに向けられる視線の訴える所は
『なんかヘンなモン食ってる…』というよりは『アレに手を出したのか…』と言った風情のような気がする。
男はそんなこともお構いなしにソレを完食すると、残った串を口端に咥えてプラプラさせながら
のほほんと歩みを進め続ける。
「んー……これだけじゃオヤツにはちと足らんな。なんか甘いモンでも食うかな?」
キョロキョロと周囲を眺めながら、そんな盛大な独り言を漏らし。
■エレイ > やがてそのまま、雑踏に紛れて何処かへと──。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」からエレイさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にロベリアさんが現れました。
■ロベリア > 「あー、結婚したいなぁ……」
人の少ない店内。
空いたテーブルに突っ伏して思わずそんな独り言が出ていた。
今は夜に向けての仕込みも済んで丁度手の空く時間。
食事時でもないし当然店内に客の姿は少ない。
それでも誰もいない訳ではなく、顔見知りの冒険者数人がロベリアの呟きに反応して注目していた。
「……あんたたちじゃないわよ?」
視線に気づき気だるげに顔を上げるロベリア。
動作は緩慢で全く覇気がない。
今度は大きなため息をついて、未だに動き出す気配を見せない。
■ロベリア > 「大体こんな時間にこんなとこにいて、仕事はどうしたのよぉ」
だらだらとしながら絡みだす。
冒険者にも夜からの仕事だってあるし、冒険者たちの憩いの場としての面もある店なのでただのいちゃもんである。
何となく甘えたい気分なのだが相手がおらず、ブルーになって八つ当たりしているだけだ。
暫く続けている女の子を増やそうという企画が思ったほど効果がなくてふてくされているという事もある。
プライベートではそれなりに出会いはあるしウェイトレスも増えてきたが、それはそれ。
見慣れたむさくるしい男たちから視線を外して気だるげなため息をつくと、再び机に突っ伏した。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にリアさんが現れました。
■リア > (小さく扉が開く音がすると、そこからひょっこりと男の子が顔を出した。
前髪は長く、どちらかといえば女の子にも見えなくはないような姿だった。
貴族らしいきちんとした身なりで整えており、トコトコとカウンター席の方に座る)
「...す、すみませぇーん」
(店主であろうロベリアになんとか精一杯の声量を出して呼びかけ、手をひらひらと振る)
■ロベリア > 「んー?
いらっしゃーい。
こんな時間に珍しいわねえ」
聞き慣れない声に顔をあげる。
相変わらず気だるげだが一応仕事中だ。
重い腰を上げて対応に向かう。
「仕事の依頼かしらぁ?
それともどこかのおつかい?」
酒場として本格的に営業するには早く、食事時としては遅い微妙な時間帯。
常連客ならともかく新顔となると、その要件は限られている。
とりあえず少年と目線の高さを合わせ、話しを聞いてみることに。
■リア > 「あ、こ、こんばんは。
今日はお仕事帰りなので...。」
(少し緊張したように少しぎこちない笑みを浮かべて会話をする。
ただ単に会話慣れしいないため、返事などがすぐできず、少々焦ってしまう癖がある。)
「あ、えっと...。
...食事...ごはん!食べに来ました...。」
(初めての酒場にそわそわした様子をしながらも要件を伝えた。)
■ロベリア > 「仕事帰りぃ?
まあいいけど。
それにしても、こんな時間にねえ」
今日はどうにもやる気が出ないが、仕事となれば動かざるを得ない。
このナリで仕事帰りというのも疑問があるが、余計な詮索はせずとりあえず食事の準備に厨房へ向かう。
幸い、あとは夜に温めるだけという状態で料理は出来ている事だしそう手間もかからない。
「あー、注文は?
といっても大した種類はないけど」
厨房へ入る前に振り返り注文の確認。
しかしこうして改めて見ると、かなりミスマッチな客人である。
詮索しないにしても何故わざわざこんなところに来たのかは少し引っかかる。
などと考えていたら、訝しむ様子が少し表情に出てしまった。
やはりどうにも気が抜けていていけない。
頭を切り替えてすぐに表情を取り繕う。
■リア > 「えっと...今日はちょっと遅くまで残ったので、少し遅くなってしまうました...。
せっかく生活費も溜まったので、どうせなら美味しいもの食べようかなっと思いまして...。」
(貴族で子供の様に見える少年。
恥ずかしそうに頬を掻きながら話した。)
「えっと...シチューとパンとサラダ...あ、あとお肉もください!」
(ハキハキとした元気のいい声で注文した。
訝しむ様子その表情に首を傾げるも大丈夫であろうと思い、そのまま料理を待つことにした。)
■ロベリア > 「はぁい。
少々お待ちをぉ」
注文を聞けばすぐに仕事に取り掛かる。
とはいえ既に出来上がっている料理を盛り付けるだけだが。
一人分なら大した労力ではない。
まだ出来上がって間もないので温かいままだが、味が十分染みていないので完成とは言い難いのが惜しいところ。
といっても食べられない味ではないのだが。
「どうぞ。
もうちょっと早く来たら賄いでも出せたんだけどねえ」
まかない用の材料も使ってしまった後なので、今出せるのはこのぐらい。
あまりこの時間の食事は想定していないし、常連となるとそれを分かっているので居てもこの時間わざわざ注文する者は稀だ。
とりあえず料理を置くと、新顔の隣の席に座る。
どうせやることもない。
厳密にはあるのだがそこまで手を回す気力がないというべきか。
■リア > 「いただきます!」
(出された料理にはわわっと嬉しそうに笑いと勢いよく手を合わせて食べ始める。
味は染みてなくても美味しく感じ、出された料理をスイスイとよく噛んで食べ始める。)
「賄いなんて、いただけませんよ。僕はここの従業員ではないので。
まぁ、雇ってもらうことも出来ませんよね...。」
(入る時に見た従業員募集中の広告。
そこにははっきりとウェイトレスと書かれていた。
ウェイトレスは女性。男性である自分が働くことはできず、生活費をもっと稼ぐために掛け持ちしたくとも出来ずであり、少々残念そうに肩を落とした。)
■ロベリア > 「働きたいなら別にいいわよ?
君ならぁ……、まあ制服も似合うんじゃない?」
新顔の容姿をしげしげと観察する。
これならウェイトレス制服を着てもそう問題はなさそうだ。
尤も、雇うという事になったらある程度素性は知っておく必要があるが。
「その歳で仕事帰りって、何か訳あり?」
先程までは無用な詮索をする気はなかったが、こうなってくると事情は違ってくる。
まあ彼に働く意思があるかどうかの方がまず重要なのだが。
■リア > 「...え、良いんですか!?」
(女性にしかできない仕事を受けれると思い、身を乗り出して聞き返した。
新しく仕事が増える事に嬉しく思った)
「ああ、いえ...実は先日、とある冒険者と一緒に暮らし事になって、それで...」
(一緒に暮らすことになり、その生活費稼ぎのために働いているのであった)
■ロベリア > 「何にしても養い親がいる訳じゃないって事ねぇ。
割と肉体労働だけど、その様子なら体力は大丈夫かな」
見た目は小さく一見不安だが、見た目だけでは体力は分からない。
既に働いているというのであればその辺りは多分問題ないのだろう。
あとは何かまずい事情を抱えていなければこちらとしては特に問題はない訳で。
「とりあえず、制服着てみる?
それで嫌じゃなかったら働いてもらってもいいけど」
流石にストックの中でも最小に近いサイズの制服になりそうだ。
本当は幼女に着せるつもりで控えておいたのだが、この際別に少年でもいいだろう。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にリアさんが現れました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」からリアさんが去りました。
■リア > 「はい!こう見えても元召使いでしたので、体力には自信があります!」
(元々、貴族の元で働いており、一日中働いたとしても疲れしらずで働くことができる。
現に同じ飲食店で働いているために、酒場でもなんとかなると思っていた。)
「はい、是非着させてください!」
(ウェイトレスと言う職業は聞いたことがあるが、どんなものかは知らなかった。
故に制服も予想できずでどうなるのかと少しワクワクとした気持ちを持っていた)