2018/07/25 のログ
■セイン=ディバン > 「? 何か言ったか?」
酒場もだんだんと賑わってきている。その喧騒で相手の声は聞こえず。
男は、ついそんな風に真っ直ぐ尋ねてしまっていた。
「あぁ? んな訳ねぇだろ気色悪いこと言うな。
……ただまぁ、お前みたいなヤツとかは、特別だな。
たま~にだけど、そういう……気兼ねしなくていい男に出会うと、な」
あ、だけどそれも全員が全員こうじゃねぇぞ? と言いつつ。
男は吹かし芋をもしょもしょと食す。
そのまま、やや酔いの回った状態、細くなった目で相手を見下ろし。
「……つか、変なことを気にするな? 俺がどうだろうと、お前さんには関係ないだろうに。
それとも、俺の夜のテクに興味でも持ったか」
なーんつってなー、と嘯き、また酒を呷る男。なんだかしらんがかなりの上機嫌であった。
そのまま、男は頭をゆらゆらと揺らしつつ笑う。
■リッカ > 「なんでもねぇよ。」
まっすぐ尋ねる男にそっけなく答える。
「まーた下品なこと言ってさ。
……あんまり触られと、その困るんだよ。なんでかは言えないけど」
頬杖をつきながら、酔った男を見る。
大丈夫か?と思い、お冷を汲んで男の前に置く。
「まったく、どうしようもないオッサンだな。
師匠でも弟子にセクハラは禁止だ。わかったか?」
■セイン=ディバン > 「そうかい」
なんでもない。相手がそう言うなら男は追及しない。
そういう男だ。必要以上に踏み込まない。
「……そっか。分かった。じゃあ、あんまり触らないようにしよう」
相手の言葉に、男はふむ、と考えたような仕草でそう短く告げた。
何かを慮ったのかもしれないし……単純に、相手の嫌がることをしないようにしようと考えたのかもしれない。
「んあぁ? オジサンはともかくオッサンはねぇだろ……。
あ~、はいはい。わかったわかった、わかりましたよ……」
少し早めのペースで飲んだからだろう。男はだいぶキているようだった。
そのまま、男は一度水を飲むものの、ばたん、と机に倒れてしまう。
「うぃぃ~……おい、ユーリ。支払いは俺がしとくから……。
満足するまで食ったら、あとは帰っていいぞ……。
あぁ、これ、俺の住所と……連絡方法……」
懸命に、相手にそう伝え。小さなメモ紙を渡す男。
それが精一杯。あとはそのまま高いびきをかきはじめ。
見事、寝落ちしてしまったのだとか……。
■リッカ > 「仕方のない師匠様だこって」
メモを受け取り、店員に「あのオジサンを頼む」とだけ残して店を後にした。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」からリッカさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」からセイン=ディバンさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にチュチュさんが現れました。
■チュチュ > すっかりと夜も更けたというのに、まだその空気は蒸し暑かった。
天変地異の前触れだ、災禍の前兆だ、と騒ぎ立てる者もいたが
平民、庶民は至って平和だった。
勿論、寝苦しい夜も焼き付けるような日差しも好ましくはなかったが。
賑わう元気も左程ないか、平民地区の路地裏には
暗い夜の明かりに浮かび上がるように「白い幼女」が忽然と浮かんでいた。
ただ何をするわけでもなくぼんやりと、建物の外壁に背を付けて。
やや湿った空気は月に煙る雲のせいか、その先を見つめるように見上げたままだった。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」からチュチュさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にチュチュさんが現れました。
■チュチュ > 幼女に行くあてはない。
ふらりと現れ、ふらりと消える。
時折誰か―――凡そは女性――――と共に消えることはあるが
ふとした時には一人で姿を現している。
奴隷市場、魔族の住まう場所、人里。
それは神出鬼没、と言っていいだろう。
けれど何処にいたとしても、自分から何をするでもなく
今こうしているのと同じようにぼんやりと佇んでいるばかりで
■チュチュ > そしてまたその幼女はいつしか消えていた。
どこから現れるのか、どこに現れるのか定かではない。
ただ唯一、求めるものは「快」のみで。
それを追い求め欲し、彷徨い続けて
ご案内:「王都マグメール 平民地区」からチュチュさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にクリス・ナイツさんが現れました。
■クリス・ナイツ > 異国情緒漂う甘味処。
そんな場所に貴族風の男が甘い菓子を堪能していた。
「これがクシダンゴかぁ……!
行儀悪いけど、串にかぶりついて食べるのかな?」
周りの客の食べる様を観察し、これがどういう食べ物か理解し自分の考えが合っていた事を確認する。
その後、彼は思う存分ミタラシという名称の団子をにかぶりついた。
「んー!美味しいなぁ!もちもちとしていて、
普通のお菓子とはまた違った味わいだけど、これはこれで悪くない」
異国風の木造の建物と不釣り合いの男だったが、その味に満足したようだ。
■クリス・ナイツ > もうひと噛り。そして煎茶を飲む。
そして「はぁー」と息を吐く。
男は完全にこの未知の食べ物の虜になっていた。
「なんだか。このお茶を飲むとなんだか落ち着くなぁ……。
すごく美味しいわけじゃないけど、この食べ物には紅茶より合いそうだ」
その調子で一本、また一本と平らげていく。
そしてあっという間に皿の上にあった団子はその姿を消した。
「ありゃ、もうないや。」とつぶやきお茶を口にする。
彼の頭の中は次はあんこにするか、三色だんごにするか、はたまた別の大福なるものにするか、勘定にするかで頭がいっぱいであった。
■クリス・ナイツ > お茶も飲み終わった彼は財布を取り出し中身を確認する。
「うぅ……今月も懐が少々厳しいなぁ……」
そんなにお金がなかったため、彼はここらで勘定を済ませて帰ることにしたようだ。
「ごちそうさーん!」
勘定をすませると彼は店の人にそう声をかけ、満足げな様子で店を後にした。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」からクリス・ナイツさんが去りました。
ご案内:「マグメール 平民地区/広場」に紅月さんが現れました。
■紅月 > ーーーポロロン、ポロン…
大通り広場の噴水の縁に腰掛けて、真珠色の竪琴を弾く女がいた。
紅の髪を風に踊らせる女の手許、その竪琴には弦がない…それなのに何故音が鳴るのか。
その竪琴には、光を紡いだ弦のようなものが張られていた。
…いつもは夜も深まった頃に来る、大通り広場。
今日は久々に楽器が弾きたくて早めに訪れてみた。
楽器と言っても、魔道具の一種で…魔楽器とでも呼ぶべきものだろうか。
人魚から譲り受けた此れは、不思議とヒトを和ませたり穏やかにしたり…そんな音色を奏でる。
人魚が言うには弾くものによって音色が変わるらしいが…そもそも音を出せない者の方が多いらしい。
そんな魔楽器が何故己の許へやって来たのか甚だ疑問ではあれど。
「…気に入っちゃったんだからしょうがないよね、なぁんて」
何となく呟いて、苦笑をひとつ。
つるりとした真珠色を撫でる。
■紅月 > やがて、満足したのか…紅は何処かへと消えていった。
ご案内:「マグメール 平民地区/広場」から紅月さんが去りました。