2018/01/07 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にカタナさんが現れました。
カタナ > ここ数日は用心棒…護衛の仕事依頼も鳴りを潜めており、どうにも手持ち無沙汰になりがちだ。
副業として傭兵の真似事や冒険者もしているが、そちらは簡単な依頼を最低限受けるのみ。
金銭的にはまだ余裕があるとはいえ、そろそろ戦場か大きな仕事が欲しいものだ。

「……などと考えてもしょうがないがのぉ。まぁ、こういうのは巡り合わせもあろうて」

若干年寄りぽい口調で呟くのは一人の男。平民地区の大通りの一角にあるベンチに腰を落ち着けて寛ぎ中だ。
白と黒の斑模様の頭髪や、顔の傷。そして東方の異国風味の衣装…そして同じく異国由来の刀剣である刀。
雑踏でも若干目立つ程度には特徴的な出で立ちだがそれはそれとして。

「…まぁ、依頼があろうと大抵は平穏に事が済んでしまうからのぉ」

護衛なので金持ち商人や貴族、王族…は流石に無いが、まぁ依頼人は多岐に渡る。
用心棒…護衛職に限ればそこそこ知名度はあるが、だからといって依頼に困らないという訳でもない。
何より、斬り合いが無いのがいまいち退屈でしょうがない。そこは態度にも口にも出さないが。

カタナ > 「…まぁ、焦っても良い事は無いしのぉ…不満は残るが致し方無し、とな」

ベンチの背凭れに背中を預けて小さく吐息。瞳は大概閉じている事が多くジッとしていると居眠りと勘違いされそうだ。

(…まぁ、斬り合いだけなら傭兵辺りに転職すれば手っ取り早いのじゃろうが)

時と場合にもよるが戦いには困らない。ただ、男が求めるのは単に斬り殺すのではなく強敵との斬り合いなのだ。
有象無象を斬って捨てても得るものはさして無く、むしろ逆に不満がたまるだけだ。
傭兵に完全に転職せず、副業としてキープしているのもその辺りの理由が大きい。

ともあれ、今は時間を持て余しこうやって大通りの一角のベンチで寛いでいる訳だが。

カタナ > 顔見知りでも通り掛かれば、暇潰しに声の一つでも掛けるのだろうが流石にそんな都合の良い偶然は無い。
ベンチに背中を預けながら、何となく酒かお茶が欲しくなるが今、その手には無いのが悲しい。

(……むぅ、帰り掛けにどっかで軽く一杯やっていくとするかのぉ)

そんな事をボンヤリとした思考で思いつつ。閉じた瞳のまま雑踏を何となく眺めている。
心眼を極めつつある為、目を閉じていても残る感覚で周囲の状況は結構把握できる。
そも視覚だけに頼っていては、ここまで生きてくる事も出来なかった訳で。
とはいえ、魔術や異能力を一つも持たない身としては、このくらいは技能を修めていないと生き抜けない。
正直、世渡り上手とはとても言えないのでその分、自身の生存…生き抜く為の技能は欠かせない。

「……まぁ、用心棒稼業ばかりしていてもいずれ金が底を付く可能性も無きにしも非ず、と。冒険者か傭兵の副業の出番かのぉ」

とはいえ、どちらも殆ど実績が無い新人扱いに近いので完全に無名に近いのだが。特に冒険者の方はギルド登録してから1,2度足を運んだかどうか。

カタナ > さて、ここで管を巻いていてもしょうがない。欠伸を噛み殺しながらゆっくりと立ち上がる。
傍らに置いていた相棒たる古刀を左腰へと差せば、軽く首や肩を鳴らして。

「では、予定通り何処か適当な店で一杯引っ掛けていくかのぉ」

呟けば、飄々とした足取りで歩き出す。その小柄な姿もやがて雑踏の中に消えていくだろう。

ご案内:「王都マグメール 平民地区」からカタナさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区/冒険者ギルド」にクウさんが現れました。
クウ > 日の落ちた時間の冒険者ギルド。
昼間に受けていた荷運びの報告を終えて少ない報酬を受け取り依頼版の前にと場所を移す。
そこに張られた仕事、とは言っても昼間の残りなだけに新しいものも特にはなく新人向けや割の合わないような仕事が残るだけ。

「何か……」

その中でも比較的問題なく出来そうなものが無いかと視線を向けて探す。
昼間にやったような配達でもこの際ウェイトレスの募集でもよく。
何か少しでも稼げる仕事でもないかと仕事を探して。

ご案内:「王都マグメール 平民地区/冒険者ギルド」にセブンさんが現れました。
セブン > 「――…昼頃と大差ない、か」

決して大きくは無いが、それでも豊富な種類数多くの依頼を掲載するだけあって依頼板の規模は小さくない。
いまだ数人の冒険者や、日銭を稼ぎたい者達が依頼板を眺める中から、数歩後ろ歩きにて列から出たのは割と長身。

「まぁ、野犬駆除でそれなりに稼いだ。明日の新規依頼に期待しようか」

眉間に皺が寄る程に細めた双眸は、どこか依頼板を眺める者達に対して同情の色が浮かんでいたかも知れない。

クウ > 「ん………」

残っている依頼に目を向けるがやはりこれと言ったものは見つからない。
そこそこに稼げそうなものはやはり害獣や小規模な妖魔の駆除というもの。
勿論出来なくはないがこういう仕事はあまり一人ではというのが本音。
なのでどうしても目を向けるのは安くても近くで住む配達というもの。

今日は無理をせずに明日を待つ方がいいかもしれないと掲示板かめをそらせれば離れる少し背の高い人影。
その人が何かを口にしたのが聞こえた気がして…振り返ってみてしまう。

セブン > 日付が変わってすぐに新たな依頼が舞い込む、というものでもなく、寧ろ刻一刻、常に舞い込む事も珍しい事ではない。
そうともなれば、こうして依頼を漏れなく見直すのも当然といえば当然であり、少なくない人々が停滞する理由ともなる。
幾分暑苦しい人の群れから外れてしまえば、特段も用も無いとばかり、報酬を得て購入したばかりの煙草を咥えた。

「……討伐系はそこそこ難易度も高いし、何より危険だものなぁ…」

そういった類の依頼は、基本的に実力のある者が請け負う事が多いが、時間的に見て、今日中に捌ける事は無いだろう。
と、此方を振り返り見てくる視線に気付けば、仏頂面を更に深くした切れ長の双眸を向け、

「…何か?」

単純に問いかけた。
浮かべた表情のせいか、不機嫌そうに見えるかも知れない。

クウ > 無理な仕事を受けるのなら御贔屓に最近してもらっている配達の方がよさそう。
偶に甘いお菓子のようなおまけも貰えるのでむしろ最近は楽しみにもしていて。

つい見てしまった相手も視線に気が付いたのかこちらを向き。
その顔を見れば怒っているようにも見えて小さく頭を下げて。

「何か言った?聞こえた気がしたから」

不機嫌そうな顔で問いかけられた事。
何か起こらせるようなことを舌かと首を傾げながらストレートに問いかえし。

セブン > 此方を見てくる姿を、頭から爪先まで一往復。
成程、と僅かに頷いて後、今一度依頼板へと視線を向けた。

「昼頃と対して変わらない依頼ばかりだな、ってな。 ……イレギュラーの危険がある討伐系は、稼ぎが良いと思うが?」

咥えた煙草を口元から離し、どうにも踏ん切りのついていないといった風体の相手に告げる。
一目見れば、という程ではないが、それでも現在ある討伐系統の依頼を何事か起きても無事に遂行出来るかどうかは、判断が出来る。
ともすれば、危険性の低い害獣程度ならば、彼女一人でもなんとかなろう、と。

クウ > 相手の視線が動くのを追う様に頭が動き見つめて。
何かを納得したという姿、そして視線が依頼版へと向き。

「そうなんだ。昼間は依頼を取って見なかったから判らなかった。
前に凄いのを見たから危ないかと思って……そう言うのが出たら報酬に合わない」

告げられた言葉に討伐は儲けは良いのだが場合によっては割に合わないと。
以前に依頼の帰りに牛の化け物にあった事もあるだけにそういう事には慎重になっていて。
猪や狼程度の害獣ならば大丈夫だがイレギュラーを考えれば踏ん切りがつかないと。

セブン > 「成程、それならもう見るだけ無駄じゃないか?
ハッキリ言って、新しい依頼はたぶん明日にならないと来ないぞ?」

彼女の言う事も尤も。
確かにそういった突発的事象が発生すれば割に合わないだろう。
何よりも稼ぐ事に主点を置くならば、討伐系の依頼は敬遠されがちなのだ。
だからこそ、逆に討伐系の依頼の数はかなり多い方でもあり。

「……アンタ、その牛の化物の牙やら皮やら、どうしたんだ?」

ふと、脳裏に浮かんだ仮説に行き着いた。
彼女の言葉は、報酬に合わない、とあった。
もしや、だった。

クウ > 「やっぱり……?何かあればいいと思ったけど…。
明日じゃないともうないよね」

微かな可能性を信じてはいたが相手の言う通りならば明日にならないと新しいものはない。
判ってはいたがそれを言われれば肩を落としてしまう。

そうすれば出発が明日以降の討伐系を受けるのが一番早い。
しかしどうにもそれはと報酬と危険度を考えれば避けてしまう。

「……どうもしてない。勝てないから逃げるので精いっぱいだった」

倒すことが出来れば売る事で少しでも足しにはできた。
でも勝てない相手で逃げるしかなかったと静かに告げて。

セブン > 「時間的にもな。まぁ、陽が出てからまた来れば良いさ」

僅か苦笑いを浮かべ、火を灯してもいない煙草をしまい。
そして続く言葉には少しばかり目を開いた。

「なぁちょっと、懸賞金のリストと素材リスト出してくれよ。
――………あぁ、悪い待たせた。これを見てくれ」

ギルド職員へと声を掛け、依頼板に掲示される依頼しかこなさない者には縁の無いリストを借り受ける。
牛、牛、と呟きながら数枚綴りの羊皮紙の束を捲り、目当ての頁に辿り着けば、彼女へと手招きを。

「この中にその牛の化物は居るか?」

歩み寄ったならば、十数種類の牛型の化物、というか魔物とでも言えば良いのか、とかくそういった危険な生物の絵が規則正しく描かれた頁を見せた。