2017/07/02 のログ
カイン > 「ん?ああ、もうそんな時間かい。それじゃ清算頼むぜ」

しばらく酒を飲み続けていたものの、声が掛かれば看板という話。
流石にそれではしょうがないと立ち上がり、清算を済ませてから店内から去っていく。
後に残されたのは大量のカラ容器のみだったとか。

ご案内:「王都マグメール 平民地区/酒場」からカインさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区/広場」にシナトさんが現れました。
シナト > 麗らかな日差しが差す昼下がり。日の光は天頂を幾許か過ぎた頃合だろうか?ここは平民地区の一角、憩いの場としても知られる大広場の一つ。
そんな場所の一角、日陰に当たる位置にあるベンチで寛いでいるのは一人の青年。
一言で言えば…怪しい黒ずくめ、といった所か。全身ほぼ黒一色で統一した姿が特に目立つ。闇夜なら別だろうが。

「………んぁ~……暇だねぇ」

しかし、その怪しい風体とは裏腹に、半開きの眠たそうな隻眼で周囲を見渡し、呟く声は非常にノンビリしている。
見た目と中身がややチグハグ、というか嚙み合っていない、とも取れそうで。
時折、通行人の幾人かが視線を向けてくる。特に美女や美少女と視線が合えば、ヘラヘラと笑って手を振ってみたり。

――が、どれもこれも空振りだ。好意的どころか胡散臭そうな目をされて足早に去られるだけ。
まぁ、しょうがないというか至極全うな切り返しだろう。青年も分かっているのか、小さく苦笑を浮かべるのみだ。

ご案内:「王都マグメール 平民地区/広場」にカナンさんが現れました。
カナン > 腹は久しぶりに満たされているが、野宿で寝違えて首がピキピキする。
項を掌で手慰みに圧しながらの通りすがり。

何時もより蒸し暑く感じるのは気のせいか、体調か。
涼む場所を探してぶらついていれば、丁度日陰にあるベンチに気が付く。
先客は麗らかな陽気には辛そう、に見える黒づくめ。

「………暑くないの、」

ベンチから一歩空けた背面に立ち、ぽつりと声を掛ける。やや間延びした声。

シナト > 今日は程好く言い感じの好天であり、周囲の人も心なしか薄着や軽装に思える。
そんな中でも、丈の長い黒ずくめといった格好は矢張り昼間では特に奇異に映るのだろう。
とはいえ、肝心の本人自身がそれを全く気にしないマイペースっぷりな訳だが。
声を掛けられれば、そちらへと緩い表情をゆっくりと向けて。相手の姿を見上げつつヘラリと笑う。

「いんやー、大丈夫さぁ。こう見えて丈夫だし、いざとなったら魔法で涼むしねぇ」

実際、その態度を見ても暑そう、には見えないだろう。格好は暑そうでもそれを着込む本人が平然としているのだ。
そして、堂々とベンチのど真ん中を占領して寛いでいた事に思い当たり、モソモソと少しスペースを空けておこうと。

「はいよー座るならどーぞ?日陰のベンチはここくらいだからオススメさぁ」

特に何も考えてなさそうな…いや、むしろ逆に何を考えてるか分からないノリの笑顔でそう相席を薦めてみる。

カナン > 視線を合わせて緩く首を傾げる。笑み返すことはないけれど、眠そうというかやや鈍い反応。

「……魔法で涼めるの?氷を出すとか、そういうの」

快適になっている様子が思い浮かばずに、一つ想像を口ずさむ。
痩せ我慢、にはまるで見えず、少しだけ羨ましそうに視線が泳いだ。
埋まっていたスペースを開けて貰って、居心地よさそうな其処を見下ろす。
視線が、迂回ルートを辿り、正面へと戻る

「ありがとう、それじゃ遠慮なく」

座りたいオーラで訴えてしまっただろうか。相手の言に応じるのは即答に近く。
ひょいと脚を上げてベンチの背凭れを跨ぐ。
座る処を踏んづけて、地面へと降り立ち。
払いもせずに腰を下ろす。

シナト > 緩い動作は奇しくも若干似たようなものか。お互いマイペースそうではある、という点は共通点…なのかもしれない。
彼女の問いかけに、ヘラヘラと笑いながら指先を一本立てる。すると、そよ風が一瞬だけ巻き起こるだろう。

「…と、まぁこんな感じでいちおー風系統の魔術を使えるのさぁ。それで、気流…空気の流れを操作して涼しい風を自分の周りに…って感じだねぇ」

立てていた指を引っ込めればそよ風はピタリと止む。魔術の制御もきっちりしているようで。
少女が身軽な動作でベンチに飛び乗り、そのまま払いもせずに腰を下ろせばワイルドだねぇ、と呟きつつ。

「…んー…やっぱり隣に誰か居ると退屈しないねぇ。けっこー暇してたからありがたいさぁ」

と、気さくにお隣さんへと話し掛ける青年。良くも悪くも壁が無い、というかあっても気にしないタイプで。
実際、暇を持て余していたのでそれを潰す口実になるのは悪くないものだ。

カナン > 数秒位はきちんとしていたが、ベンチの背凭れに懐くように寄り掛かる。
なけなしの冷たさを奪って涼を掻き集めていた処、立った指先に視線を釣られる

「…あ、涼しい。」

目を見張ったのも束の間、相手が意思を解けば消えてしまう。じわじわと暑い、けれど
日陰だからか時折涼しい風が通り抜けて、居心地の良さを実感するようになる。

「夏には良いね。…すごく暑い日だと、周りの空気自体が熱くなるけど、冷たい風で涼めるの?
なにしてるんだろ、……涼んでるのかな、と思っていたけど、退屈だったんだ。退屈だと眠たくなるよね。」

うん、と小さく頷いて、起きかけた体躯をまたベンチへと持っていく。

シナト > 最初こそキチンと座っていたお隣さんではあるが、数秒後には背凭れに深く体を預けてリラックスしている様子で。
かく言う青年も、実際はダランと全身を弛緩させたお寛ぎ状態なのだけれど。

「…んー俺の風魔術は異国…東の、海を渡ったズーーッと遠い島国由来のだからねぇ。
風の流れを操作するだけじゃなくて、その温度?もある程度操作出来るとゆーか。
まぁ、それでも限界はあるけどこのくらいなら何とか、だねぇ」

ヘラヘラと笑いつつ、軽いイタズラで人差し指をまた軽く立ててそよ風を。
狙いは…彼女の胸元。シャツと首の隙間から流れ込むように風を送り込んでヒヤッとさせてみようと。

「そーだねぇ。退屈だよねぇ。…うん、だから退屈凌ぎにお互いなるといいねぇ」

と、イタズラ敢行しつつもヘラヘラと笑って。まぁ、強く拒否されたらあっさり引っ込めるつもりだが。

ご案内:「王都マグメール 平民地区/広場」にシナトさんが現れました。
カナン > 「ここにあるものを巻き上げるんじゃなくて、召喚するみたいな感じ?
そんなに遠い所からここまで来たの」

発火等振るうことはあっても、殆ど勘で操るものだから、他の要素の話が新鮮に感じられる。
見目通りの年数しか生きていない為、尚更に。

「!?」

風が生き物のように服の隙間を縫ってきて、目を見開く。
違和感を感じるのか、襟元を摘み、ぱたぱたと仰いで追い出すようにし。

「何か今変な感じが……? ………ずっと笑ってるね、」

首を緩く傾げる。頬痛くならないのかな、と。口元眺めた。

シナト > 「んー…そうだねぇ。俺の名前が…あー俺、「シナト」ってゆーんだけどさぁ?名前に風の神様とかそんな意味合いがあるらしくてねぇ。
だから…んーと、親和性が高いってヤツかもねぇ」

実際、他の属性魔術はサッパリなので間違いとも言えない。そして、彼女の反応にしてやったり、と内心で笑顔ニヤニヤ。

「…んー別に年中笑ってる訳じゃないけどねぇ…こんな感じとか?」

スゥ、と口元を引き締めて無表情に…と、いうよりキリッとしてみる。
そうすると、格好は怪しいが中々の顔立ちになるだろう。が、数秒でへにゃり、と崩れてしまうけれど。凛々しい顔つきは苦手な様子。

その間も、暫くは見えない”風の蛇”で彼女の胸元をあちこち弄る様な動きを続けるだろう。
が、あまりやり過ぎるとビンタか拳でも飛んできそうだ。程々で魔術を止めるだろう。

ご案内:「王都マグメール 平民地区/広場」にシナトさんが現れました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区/広場」にシナトさんが現れました。
カナン > 「シナト。……神様の名前を頂くなんて、すごいね。畏れ多くて、中々つけないものだと思っていた。
それで親和性っていうのも…。あなた自身もけっこうすごい立場のひとなの?
って、ちょっ……」

風だから止めようにも掴み処が無いし、冷たい物が擦り抜けて眉を寄せる。

「いや、どんなひとだってこんな処で披露してたらだめなひとだよ!?」

止まるや否や頭に向かって左の手刀を振り下ろす。べちっとしたい。

キリッとしたところから笑み崩れた瞬間をむしろ狙いたい。

シナト > 「…あー…でも、貰った名前だからねぇ。師匠みたいな人から。俺、その島国でも奴隷階級?の出身で名前とか無かったからねぇ。」

と、ヘラヘラと笑いながらサラリと語りつつ。「ところでお嬢さんのお名前はなんてゆーの?」と、名前を尋ねてみたい。
勿論、魔術でイタズラ、もといセクハラを真昼間の広場でする青年はすごい立場でも何でもない。

「…あいたっ!?…むぅ、ナイスな突っ込みだねぇ」

交わす素振りも無く、むしろ待ってましたという感じでわざと手刀を頭に受けようか。
ちなみに、魔術はもう解除したので彼女的には安心?かもしれない。多分。

「…あーところで一つお願いがあるんだけどさぁ?」

イタズラをやらかして突っ込みを受けても何処吹く風。暢気にまた笑いながらそう切り出す。

カナン > 「師匠がいるんだ。やっぱり教わった方がいいのかなあ…。……奴隷から師匠に教わるって、相当才能があったってことじゃないの。……私はカナンだよ。」

大きな驚きを示すことはなく、多少眉を上げたくらい。
あ、と。忘れていたとでも言いたげに付け足して、手刀を下ろした後はゼイゼイと肩で息を繰り返す。
当たった、等と真面目な顔をして呟いてから。
再びベンチの背凭れに寄り掛かって、寧ろ先程までよりぐったりとした態になる。

「……お願い?って、何」

シナト > 「…いやぁ、魔術を教わるなら、真っ当な人の方がいーんじゃない?俺の師匠は真っ当とは程遠かったしねぇ。
…ふむふむカナンちゃんね。響きが良い名前だねぇ」

名前を聞ければ楽しげに笑って。才能があったかどうかは曖昧に笑って肩を竦め誤魔化す。
才能というより、師匠の地獄のスパルタのお陰だと思わないでもなく。

手刀を受けた頭を軽く摩りつつも、笑って彼女にお願いをしてみるマイペース。
そのお願いとは至極単純で――…不意にそのまま身を彼女の方へとゆっくり倒し。

「うん、ちょいと膝枕お願いするさぁ。女の子の膝枕堪能したい気分だし?」

と、笑いながら述べれば、彼女が返事をするよりも前にその膝に頭を乗せて横になろうとする。
初対面の女性にイタズラしたり、膝枕を堂々と所望する青年…ただの軟派な青年である。

カナン > 「うーん…威力は上げたいけど、堅苦しいのは行ける気がしない。
どんな修行?をしたの、シナトは。
呼び捨てでいいよ、少し変な感じがするから」

程遠いと聞けば惹かれる興味。呼び名には落ち着かない、と。面映ゆそうに笑みを落として付け足す。

「………―――」

返事をするより先に相手の頭が膝に落ちてきた。
何度か瞬きして

「んー……暑い。さっきの風ので涼ませてくれるなら良いよ。潜ってきたらたぶん頭落っことすけど。」

交換条件だった。相手が休みやすいように膝を揃えて、ベンチに捻っていた上肢を戻す。寄り掛かるにとどめて姿勢を整える。

シナト > 「…聞かない方がいいと思うなぁ。…あーでも、カナンちゃ…カナンはどんな魔術を使えるのさ?その口ぶりからだと、魔術は習得してるぽいけども…」

修行内容については、正直オススメしないので口を濁しておこう。
代わりに、彼女の扱う魔術などそっちへと話を持って行こうとして。
呼び捨てに関しては、特に抵抗も無いので普通にそうしておく。あくまでちゃん付けは癖みたいなものだ。

「…えー潜るの無し?まーそれはベッドじゃないと駄目かねぇ。じゃあ、ハイ」

また人差し指を立てて、そよ風の如きヒンヤリとした風を起こす。
今度は先ほどと違い、二人の周りだけを取り囲む形でゆっくりと風が流れる。
人差し指を青年が下ろしても風は続く。「多分これで一時間くらいは持つかなぁ」と、呟くように。
交換条件はきっちりと果たしたので、膝を揃えて貰えれば改めて膝枕を堪能する。

「んあーー…やーっぱ女の子の膝枕は最高だねぇ」

カナン > 「えー…?そういわれると知りたくなる。ちょっとだけ。
………んー………。ひみつ………って言ったら怒る?」

根掘り葉掘り聞いてる癖して。考え直すように告げて、緩く首を傾げる

「昨日、教えないことで切り札に出来ることもあるんだなあって、思ったばかりだったんだった。
手合わせして遊んでくれるなら、出し惜しみなんてしないけど。」

涼やかな風が周回するよう纏わりつく。
頬を緩めてゆっくりと目を細める。膝のあたりの暑さも和らいで心地よく。一寸重いけど。

「うん。……ありがとー。………そんなに好きなの、膝枕されるの」

シナト > 「…んー女の子に秘密が多いのは分かるけどねぇ。一方的に俺だけ教えるのはねぇ…?」

ヘラリと笑いつつ、そこはやんわりと受け流していく。秘密、という事そのものには怒っていない。それこそ女の子の秘密というものだ。

「…あー確かに、切り札の一つや二つは持っておくに越した事は無いからねぇ。俺、こー見えて冒険者一応してるからなんとなーく分かるかなぁ」

と、笑ってのたまうが、実際ジョーカーを切る事なんて青年は滅多に無い。
とことんまで追い詰められないと本気を出さない、という悪癖があるからなのだが。

涼やかな風のドームのようなものでこのベンチだけをすっぽりと覆う。
勿論、周りから見ればその風なんて見えないしそこだけ涼しいのも分かりはしないだろう。

「…んーー女の子との触れ合いは何でも好きだけどねぇ。一番はまぁエッチだけども」

と、昼間の広場で堂々と言い切るが、幸い周囲の人も今の時間帯は少し疎らで誰も聞いていなかったようで。

ご案内:「王都マグメール 平民地区/広場」にシナトさんが現れました。
カナン > 「手札もね、そんなに多くはないから。シナトは底が知れない感じがするけど。
師匠にどんなことをされたかは、私の力と交換?
まさかの冒険者の先輩だったなんて。儲かってる?」

試しに聞いてみて、迷うように言葉を切る。好奇心と実利の板挟みで眉を寄せる。
冒険者稼業はもはやさぼりすぎて最近の自浄にすっかり疎くなってる。
先程よりも風の流れが円熟したような気がして、空を振り仰ぐ。目には空気の流れは分からず、先程と同じ木が枝葉を広げる様が拡がり。ざわ、と揺れた葉が一枚落ちてきた

「膝枕は予想外だったな。シナトが胸が大好きってことはよくわかった」

しみじみとそんなことを言った。

シナト > 「んーー…?底知れないって、この世の中、そんな連中はゴロゴロ居るんじゃないかねぇ?
あと、交換とゆーか、まぁアドバイスくらいは出来るかもしれないしー?
目下のカナンの課題は…応用性…多様性を増やす事…辺りかなぁ?あくまで俺の予想だけどさ?」

あとは、単純にその魔術か何かの出力の向上、とか。考えられる事は幾つかある。
儲かってる?という問いかけには「いんや、基本サボリだし同業者にも殆ど顔も名前も知られてないねぇ」と、笑って答える。
風の流れは穏やかそのものだが、同時に目には見えないもの。発する魔力も微弱というか最小限。魔力に鋭くなければ気付き辛いレベルだ。

「…あーおっぱいはいいねぇ。うん、大きいのもいいけど、小さいのもいいよねぇ」

しみじみと呟く彼女相手に、そんなアホな事を包み隠さず笑顔でいうおっぱい好き。

カナン > 「うん、いっぱいいるね。シナトもそのひとり…かなあ。
応用性と多様性……ってどんなのだろ。
風だったら、涼しくする、ぶつけて遠ざける、切り裂く、足を払う、っていうのが思いつくけど。
其れ以上に発展させることも出来るの?」

出力なら持続時間か。緩くまた首を傾げて思索するが具体的には解決を思いつくことも無く
うーん、と小さく唸り。脚をぶらぶら動かすものだから、相手の頭も多少居心地が悪いことになるかもしれない。

逆に、と。周囲へ視線を巡らせてみる。
あからさまに、この風の要素に反応している人は見渡す限りはいなさそうで、皆思い思いに通り過ぎていく

「……気づく程鋭い人は、こちらに気付かせることもしない…かな」

好みを語り始めた相手に半眼になり、膝を波打たせて堪能を邪魔した。

「そろそろ、行くよ。」

シナト > 「…あははー俺なんて、多分その手の”得体の知れない連中”からしたら雑魚なんだろーけどねぇ。
…他には…んー、空中を歩く、走る、飛ぶ、風の流れで自分の気配や体臭を遮断する、とゆーのもあるなぁ。
あと、空気を無くした状態にして窒息させるとゆーのもあるかねぇ」

と、応用性云々については、大雑把に例を適当に挙げておく。勿論、青年はそのどれもこなせる。
ただし特化型なのか風の魔術以外は矢張りサッパリな訳だが。

「…お…お?」

足をブラブラされて振動が。だが膝枕は堪能する。彼女の呟きにノンビリと周囲を眺めて。

「まー最小限の魔力で最大限の効果を、とゆーのがウチの師匠の教えの一つだしねぇ。
…あ、取りあえず手合わせとか話したい時は呼び出しオッケーな感じで。ここ連絡してくれれば多分気づくと思うさぁ」

と、懐から羊皮紙を取り出して。それは平民地区のとある安宿の一室が記されている。
基本、貧民地区で野宿か平民地区のこの安宿のどちらからで寝泊りする日々だ。
彼女の魔術だか異能力だかも気になるし、連絡先を教えておこうと。

「…あーこの振動がある意味で癖になりそう…って、ほいほい分かりましたよー」

と、言いつつ上半身を起こして膝枕タイム終了。軽く伸びをしてこちらも立ち上がろうか。

「んじゃ、気が向いたら連絡してくれなー。まーまた偶然会う事もあるかもだけど」

と、言ってにこやかに笑って。そうすれば、「んじゃまたなーカナン」
と、軽く手をヒラヒラ振って歩き出そうと。

カナン > 「雑魚…」

何か全然しっくりこなかった。ナゼダロウ。考えてみたけど分からなかった。

「…うわ、窒息はずるい!対抗手段は脱ぐしか思いつかない」

つまり気を逸らして集中力を乱し、そのすきに何か攻撃や逃走や交渉に転じる類。
其れで気が逸らされてくれるかは全く分からないけれど。

「……あ、ありがとう。手合わせもありなんだ…」

連絡先を受け取ってまじまじとそれを見下ろす。折りたたんで、腰に提げた袋の中にしまい込む。

「色んな特殊性癖がありそうだ…!? うん。またね、ありがとうシナト」

一寸痺れた膝をぷらぷらとさせてから立ち上がる。相手と反対方向にゆっくりと立ち去る

ご案内:「王都マグメール 平民地区/広場」からカナンさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区/広場」からシナトさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区/雑貨屋」にピングさんが現れました。
ピング > 日中の気温上昇も激しい今日この頃。
その熱気をいや増す様に、暑苦しい声が雑貨屋の中から響いてくる。

「うおぉぉ…!良かったぁ、本当に良かったぁ…!
 今回はちょっと長かったから心配してたんだぞぉ、ぴんくちゃん…!」

無事を喜ぶ声がでかい。
カウンターの上に広がっている桃色透明のスライムちゃんは、うにょうにょしながら懐くみたいにその手に絡みついていた。
おおよしよし、とその相手を迎え入れる様に。
突っ伏す形で、ぺちゃぁ、と広がるスライムの上に上半身を預ける形。
ひんやりとしていて、実に気持ちが良い。

どんな風に外から見えているかは、敢えて考えはすまい。
今はこの相棒との再会を喜ぶのが先だ。

ピング > ぺっちゃぺっちゃとそのまま暫くスライムと戯れる。
それは酷く奇妙な光景に映っただろう。
しかして店主は気にする事もなく、ピンク色のスライムと絡み続ける。
後日、またよからぬ噂が広がったらしいが、それはまた別のお話――――

ご案内:「王都マグメール 平民地区/雑貨屋」からピングさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区/河川敷」にカインさんが現れました。
カイン > 繁華街を横断するように流れる大きな河。その袂、河川敷に胡坐をかいて座り込み
のんびりと酒を煽る男の姿があった。上から漏れ聞こえる欲望の喧騒を肴に、
純度の高い――それだけに値段も相応に高い酒をのんびりと煽る様子はまるで全てに忘れられたかの様ですらある。

「普段は安酒の方が好みだが、こういうのもたまには悪くないな。
 あんまり一気に飲めないのが難点だが」

エールのような安酒の様に樽単位で売ってる訳もなし、陶器製の小さな容器に入った酒を
若干恨めし気に眺めて猪口の中に入った酒を煽る。金銭的に困ってる訳ではないが、
あまり多く買った所で持ち運ぶのが面倒そうな容器だと肩を竦める。