2016/04/18 のログ
■セラ > 「すごく怖い人? 人じゃないとかなんとか、聞こえてきた気がしたが」
汗ばみ、荒い息をつきながらの少年の説明にふむふむと頷き。気配を殺しきれてない同族なのだろうなと、見当をつける。
パニック状態で街中を駆けまわるほどなのだから、受けた恐怖のほどはどれほどのものだろうかとは若干の憐れみを覚えなくはないものの、自分に害があるは無しとも感じず危機感の欠片もない態度のまま少年を眺め、顔を近づけくんくんとその匂いを嗅ぎ。
「酒やクスリをやっている様子でもなし、いちおうは正気か。
心配してくれるのは嬉しいが、こう見えてもそこらの者よりは強い。それに、守ってくれる人というが当てはあるのか?」
酒やクスリの匂いはしていないようなので、気のせいという事もないだろう。
事はあまり喋り回られて話を広められたい内容ではないが、さして影響力のある人間にも見えないから、無視しても構わない気がするし、こちらを気遣う様子を見せるところを評価して、口封じに殺すのは無しにするとしてと、少年へとどう対処するかと少しばかり頭を悩ませながら言葉を返す。
■フォルテ > 焦るあまり自分の記憶すらも、勢いのまま乱雑にしか掘り返せない少年に反し、少女は至って冷静…もとい余裕を感じさせていた。面白い冗談と受け止められているのだろうか。少年の焦りはますます増大していく。
「う、うんっ!それで…っ…ぇ」
近づいてくる少女の顔。整った顔、闇夜の中で艶を放つ美しい髪にごくりと唾をのみ、そして少女の香りが自ずと己の鼻腔を惑わせる。…一方で、くんくんと己の匂いを嗅がれれば、困り果てた様子で狼狽え、目を逸らした。
「…ごめんね、汗臭いよね…。…っ…!?」
己がどれだけ汗をかいているかはよく分かっている。少女には申し訳なさや恥ずかしさから細々とした返事しか返せなかった。……その際、近づいた少女の華奢な身体、加えてその豊かな胸に目が留まり、何度も瞬きした。
「ごめん…!話聞いてくれてるのに…っ!」
少女にどんな顔をされるか分かったものではない。だが、年頃の少年ともなればこんな少女を前にすれば劣情にも駆られてしまう。
「…えぇっ??つ、強い??君は一体…?…冒険者さん…なの?」
余裕の物腰から、平然と語られる少女の自信に溢れた発言。恐る恐る、憶測で彼女の職業を伺えば、俯いてそっと首を横に振った。…当てにしていた兵士は、高潔で厳格な第一印象が先の件で脆く崩れ落ちた。
■セラ > 「まあ、確かに汗の匂いはするが。不快というほどでもない」
気にする事は無いと、自身の接近に反応して狼狽えた様子を見せる初心な様子を見せる少年へと苦笑とともに告げ。
自身の胸元へと視線を感じて、初心な反応を見せる割にはしっかりと男の子をしているじゃないかと、悪戯な笑みとともに腕を組めば、寄せられた胸元は膨らみを強調され。
「ふふ、気になるか。なんなら、触ってもいいのだぞ?
いや、冒険者ではないな。だが、そこらの者よりは強いぞ。そうだな……魔王くらいには」
偉そうに腕組みをしたまま、どう言ったものかと迷うように視線を泳がせて間を作ってから、にやりとした笑みとともに魔王くらいには強いぞと言い放ち。
「そうか、それなら。ひっそりと口を噤んでいれば、まあ大事にはなるまい。心配なら、加護のひとつもくれてやろう」
兵士だの騎士だののところに駆け込んで騒ぐつもりなら、やはり騒ぎになる前に口封じを考えなければならなかったところだが、そうでないならただの一般人程度なら問題にもなるまいとその判断は懸命だとばかりに鷹揚に頷く。マーキングのひとつでもしておけば、少しは護りになるかと顎先に手を当て考える風情を見せ。
■フォルテ > 己の余裕の無さを看破した少女の反応を見れば、「あう…」と弱弱しい声をあげ、なんて情けないんだろうと自己嫌悪すら感じた。
でも、嫌がられたり拒絶されている様子はなさそうだ。……と思いきや、少女からまさかの一言が返ってくる。
「…!?えええっ、だ、だめだよ…!そんな、簡単に触らせるなんて…っ!?お、女の子の身体、そんな軽々しく…っ!」
全身の身の毛がよだち、汗を噴き出しながらブンブンと首を振り、両手を震わせて否定するも、両腕に持ち上げられた胸にはとうとう興奮のあまり熱い吐息が漏れた。ごくり とつばを呑んで恐る恐る少女の豊かな胸に手を伸ばすも、直後に聞いた「魔王」なる単語に阻まれてしまい、その場で固まった。
「ま、…ま…魔王……っ!?…え…あれ……っ…??」
視線は、「魔王」に匹敵する実力者を自称する少女の瞳と、豊かな胸を往復するように上下へ移ろい続け、戸惑いから口をぱくぱくさせている。…現実が、あまり直視出来ていない模様。
「…ね…ねえ…。…き、君のこと…よく聞かせて欲しいな…。…そ、…その…ま…魔王って…。だ、だから…どこか…場所を変えて…」
実感はないものの、突如見知らぬ少女から「魔王」なんて言葉が飛んできたのだ。驚愕の裏に、自身ら「人」を苦しめる「魔」の頂点に君臨する存在への畏怖が隠れていた。
幸いにも、目の前の少女は、自身が良く知っている「人」の姿をしている。「魔王」なんて自称されても、まさか と笑い飛ばせる根拠があった。
■セラ > 「こういう場合にも、口とは違って体は正直というべきなのか?」
慌てた様子で貞節を重んじる発言をしておきながら、自分の胸元に手を伸ばしてくる様子に呆れるべきか、欲望に正直で可愛いものだと思うべきかと、疑問を口にしながら小さく首を傾げつつも、伸ばされる手に対して無防備なままの姿を見せ。
「いやいや、そんなに驚いてもらえるとは。なかなかに、弄りがいがあって面白いじゃないか、少年。
いいとも、つきあおうじゃないか。どこへ連れて行ってくれるのかな?」
ちょっとばかり高まった煩悩が『魔王』の一言に吹き飛んで、慌て狼狽えた姿を見せる少年の姿に愉し気にくすくすと笑い。
少年の顔を下から覗き込むようにしながら、問いかける。
■フォルテ > 「う……。…だ、だって…こんなの…!…ずるいじゃないか…!!」
己の欲に抗えなかった事にはしょぼくれるも、開き直りにも近い言い分を返せば、少年の頬を冷や汗が伝い、そっと己の鎖骨付近へ滴り落ちる。
「…少年…僕と君、そんなに歳は変わらないじゃないか!…やってきたこと、君の方がたくさんあるかもしれないけど…」
少年呼ばわりには、ちょっとだけ勢い付いて反論するも、余裕に満ちた少女の前にはどうしても威勢が持たずに失速、悔しそうな顔で付け加えた。
「……座れる、ところ…。…!変な下心とか、そんなのはないからっ!!君の話、聞かせて欲しいだけだから!」
懸命に、先ほどまで胸へ手を伸ばした自分を弁護するように言い聞かせれば、うっすらと見える建物の数々を頼りに、ベンチのある広場がある方向を指差した。
「ごめん…!良いお店とか、気の利いたところ、お金なくて…っ!!」
なんだか期待されてるような口ぶりと解釈した少年は、引き攣った顔でへこへこと謝れば、少女の同意を求める。特に拒否されなければ、足を進めて色んな事を聞いてみることに。
■セラ > 「ずるいというと、この胸が……か?」
ちらりと自身の胸元へと視線を落とし、胸の双丘を持ちあげてみせ。
まあ、並よりは大きいと自負するがずるいと表現されるとはと新鮮な気分に浸り。
「ああ、なるほど。うむ……とはいえ、名前も知らぬしな」
少年呼ばわりにプライドが傷ついたのか、反論してくるがその内容からすると見た目通りの年齢にこちらを見てる。ならば、向こうもやはり見た目相応の年齢の少年なのだろう。初心な反応からして、確かに経験は少なそうだがと考えながら少年の抗議に、ではどう呼ぶべきなのかと悩むように首を傾げ。
「いやいや、そう強調されると意識してしまうじゃないか。なに、デートでもあるまいし、気にする事は無い」
色仕掛けは弱そうな子だなと、必死に下心は無いと強調する様子を可愛いなと微笑まし気ににやにやと眺め。少年の指さす方向に目をやり、了解とばかりに頷き。拒否することなく、一緒に足を進め。
■フォルテ > 「ぅ…。…か、身体は正直 なんて、そんな恥ずかしい事…。触って良いって君が言ったから…!」
思わずその豊かな胸に見惚れてしまい、苦し紛れの反論にすらならない言い訳しか考えられなくなる。言葉に詰まるたび、実際に触るとどんな心地だろうか… なんて邪心が囁く。真顔で、持ち上げられた双丘を凝視する少年は、堪えたような表情で沈黙を続けた。
「……あっ、そうだ!…僕はフォルテ。…ちょっとガラの悪い、来た道を戻ったところにある酒場で働いてる普通の平民だよ」
少女の言葉に、慌てて名乗り出す少年。今の自分に満足していないのか、少女への劣等感からか、相変わらず弱弱しく心細そうな表情でどこか陰気に話す。
「わわ、ご、ごめんっ!」
少女の言葉により、幾分か落ち着きを取り戻せば、歩きながら自分のつまらない話をいくつか聞かせる。己が親の代わりに日中忙しなく仕事をしている事、戦う力や名誉を持つ者が羨ましい事など。
途中、何度も少女を見てはもじもじと我慢した様子を見せ、ベンチまで辿り着けば緊張の糸が解けたのかその場で盛大に溜息をついた。
■セラ > 「そうだな、触ってもよいと言ったな。ところで、触りたいのは胸だけなのか?
それに、触るだけで満足なのかな?」
向けられる視線に向かって見せつけるように胸の双丘を揺らしてみせると、悪戯な笑みを浮かべて顔を寄せると、誘惑するように耳元に囁きかけ。
「なるほど、ではフォルテと。わたしは、セラだ。ふむ……通りすがりの普通の女の子という事で」
フォルテの自己紹介を受けて、名乗りを返し。どう自己紹介をするべきかと、少しばかり迷ってから普通の女の子を自称する。
「可愛いな、フォルテは。それに、なかなかに勤労少年じゃないか」
親の代わりに働いて、兄弟を養っているとはいい子じゃないかと、ふむふむと話に耳を傾け。代わりとばかりに、冒険者などの力ある者達の逸話や貴族とかの醜聞など雑談のように語る。
ベンチまでの途中に、何度もこちらに視線を向けてくる仕草に、つつけば面白い反応が返ってきそうだと刺激される悪戯心を我慢していたが、ベンチまで辿り着き腰を下ろす段になれば、わざと肌が触れ合うほどに近く、密着するように隣に腰を下ろし。
「それで、フォルテは随分とこちらの事を気にしていたようだが。魔王くらいには強いと言ったわたしを怖がるでもなし、怖い客対策以外に何か期待しているのかな? とりあえず、その怖い客の事を触れ回らない事はお勧めするがな」
愛人がわりに囲って欲しいというのなら――残念だがと首を横に振り。
あんまり、触れ回ると怖い人が怖い事をするかもしれないからなと、冗談めかして脅す。
■フォルテ > 少女の言葉には、再び言い返せないのではと身構えていたが、返ってくる内容は想像の遥か斜め上を行くものであった。
「……!?え、え、えっ…!な、なんて事を言うんだい…!?まるで、誘うような言い方を…」
少女の言葉がどこまで真意かは分からないが、からかう……にしてはどこまでも肝が据わっている。間近で囁かれる、劣情への煽りにはごくりと唾を飲み、
「……僕…だって……したいよ…」
弱弱しく、息を荒げながらぽつり と零す。既に誤魔化すだけの自制心の強さは失われつつあった。
「セラ…ちゃんって言うんだ。あ、…ちゃん付けは馴れ馴れしいかな。嫌だったら気を付けるから…」
セラと名乗る少女には、互いの名を知り合った故かより親近感を感じ、どこか嬉しそうに微笑んでじっと見つめる。普通の女の子 と聞けば、何の疑問もなく頷いてみせた。
「嬉しいよ。そんな風に思って貰えたなら、よかった」
少女の言葉には、とても報われた思いだった。にっこりと笑いながら、少女の話に嬉々として耳を傾けるも、想像せぬ内容にいちいちオーバーなリアクションを見せていた。途中から、己の様子には完全に勘付かれている自覚はあったようで、辿り着くや否や謝ろうとした矢先、少女から問いかけられる。
「ぅ…。あんな露骨にしていれば流石に分かるか…。…こうして気さくに話してくれてるから、都合よく安心しているのかもしれないね…」
実態を目の当たりにしていない、人間の都合のいい思い込みを自嘲しながら弱弱しく告げれば、少女の言葉には図星のようで身体を反らせる。
「……はじめは無事に帰りたい一心だったよ。普通の女の子と思ってたから…。それが…こうして近くにいる内…うっ、ごめん、ちょっと」
慌てて何かを隠すようにして、もじもじしながら背を向ける。思わず力が入り、自己主張を始める下半身を見せるまいとして。
「……ごめん、少し…期待した」
ご案内:「王都マグメール 平民地区【深夜】」からセラさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区【深夜】」からフォルテさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール メインストリート」にイニフィさんが現れました。
■イニフィ > 馬のひづめの音に、ふと振り返る。
そこを通っていく馬車を眺めながら、ふうっと軽いため息をついた。
そこに乗っていたのは、煌びやかな衣装を身にまとった貴族と思わしき2人組み。
馬車の向かう先は確か富豪の家が軒を連ねる富豪地区だったはず。
「……見せ付けてるつもりなのかしら?」
このあたりは平民が多い地区。そこをわざわざ通る必要はないはずだ。
自分たちの力や富を見せ付けてるつもりなら、なんと悪趣味だろうか。
■イニフィ > 「ま、人間はああいう風に力を誇示しないとやってられないのよね…。」
その気持ちだけは、なんとなくわかってやらなくはない。
ただ、解るだけで理解するわけではない。
自分からしてみたら、人間なんて結局皆同じで、皆変わらない。
ただ、お金があると言うだけでああいう風に誇示できるものを手に入れられるのだから、なんと簡単なのだろうか。
■イニフィ > まあ、それが悪いとかは思わない。
人間の社会だ、好きにすればいい。自分の邪魔さえしなければ。
「さってと、きょうはどうしましょうか。」
そろそろ、新しい場所を見てみたいきがする。
そういえば、まだ遺跡群のほうにはいってなかった。
あのあたりは危険だ、と言う話を聴くけれども―――。
■イニフィ > 行くとしたらいろいろと準備しなければならないだろう。
少しだけ遠出になるわけだし、お弁当やキャンプの準備などもしていってもいいかもしれない。
後は―――まあ、アレはどうにでもなるだろう。
「さて、そうと決まったら早速いきましょうか。」
いろいろと買い物もしなければならないし。
早速宿に帰って、なにを準備するのかリストアップすることにしたようだ。
風を纏わせ、ふわりとその場からいなくなった―――。
ご案内:「王都マグメール メインストリート」からイニフィさんが去りました。