2016/04/17 のログ
ご案内:「王都の路地裏」にフォルテさんが現れました。
フォルテ > 「疲れたよ...騎士のお客さんや団体の冒険者さん...いっぱいいたなあ。」

本日の勤務は終わった。朝は家事、昼は別の料理店、そして夜はすぐ近くの大衆酒場。彼に休む間はあんまりない。

人気のない路地裏で、少年はへなへなと薄汚れた木箱に腰かける。

「いいな...冒険者さん。綺麗な女の人と楽しくご飯食べて...人前であんなに大胆に...」

そういう年頃なんだ、やきもちにも近い感情をどうしても抱いてしまう。皿を洗う手が、嫉妬心でやけに力んでしまう事も少なくなかった。

「僕だって...あんな男の人みたいに強ければ...」

気弱で臆病な少年の羨望は、暗がりのなかで小さく繰り返される。
僕だって、あんな風に派手に遊びたい。女の人と、あんな風にしたい。

フォルテ > 「羨ましいよ...あんなに綺麗な人と、ふたりきりで部屋に...」

客の中には、店が用意した部屋でそのまま寝泊まりする者もいる。
稀に宿泊客が使用した部屋の清掃等を行う機会があったが、その時の光景は忘れなかった。

散乱したちり紙や、床や布に染みる体液。それらの後片付けをしている間は、ついつい想像してしまう。

客同士の営み。一瞬の興奮を、沸き立つ嫉妬心や諦めがすぐに沈めてしまう。

「くそ...羨ましいよ...僕だって、僕だって」

フォルテ > 無言になり、ちらちら と周辺を警戒した。誰も見てないだろうか、ばれないだろうか。

恐る恐る立ち上がり、そっと己の下腹部を見つめる。

「...だ、大丈夫。声を出さなければ...そーっと続ければ...。」

その場でエプロンを脱ぎ去れば、ひたすら辺りを気にした様子で恐る恐るズボンのベルトに手を伸ばす。

「想像するだけなら平気、想像するだけなら...」

破裂しそうな程、ハイテンポで高鳴る鼓動に唾をのみ、自慰に及ぼうとする少年。カチ...とバックルを弄る音が小さく漏れでた。

フォルテ > カチャカチャ...とバックルを弄り、ベルトを緩めればそっと腰をおとし、ゆっくりとズボンを脱ぎ始めた。下着越しに、そっと自己主張を始める己の一物に目がいけば、ごくりと唾を飲んで表情が強張る。

「ぅぅ...」

羞恥心や後ろめたさに目をつむりながら、そっとズボンを脱ぎ終える。

頭のなかで想像するのは、店に訪れていた破廉恥な格好の女冒険者や、麗しの女騎士。

「ご、ごめんなさい...」

そっと、下着を僅かにずらせば、震えながら己の一物に手を添えた。

フォルテ > 冷たい石の床の上で、後ろめたさと寒気に震えながら始める自慰。
やはり見られるのが怖いのか、おぼつかない手付きで静かに息を殺して続ける少年。外気に当てられ、興奮のあまりそっと勃起し始める性器を手で何度もしごく内、微かに震えながら声が漏れた。

「...っあ...っ...!ど...しよ...」

思っているより、我慢は効かなかった。周囲をきにかけながらも、ひとたび気持ちよくなり始めれば止まらない。

「ぅっく...い、嫌だ...ひ、人が来たら...」

フォルテ > 己への呼び掛けも空しく、目先の快楽を優先する自分に逆らえずに暗い路地裏で一人、続けられる自慰行為。

「...っふぅ...っ、っく...だ...めだ...」

声を殺そうと懸命になるも、構わず手は動き続ける。あとに待っているのは自己嫌悪なのに、止まらない。

「っうぅ、あ...あっ...」

己の手に、生暖かく、ぬめりのある液体がついた。己の手の感触に怯えながらも、加速する動きにはだんだん身体を反らせ、びくんびくん震えながらうめき声を繰り返す。

「あっ、あぁっ、あぁ...!で、...る...っ、出る...」


気が付けば、座っていた筈の自分は地に寝そべり、仰向けになって震えていた。

怒張しきった一物は天を見上げ、少年の手に握られたまま小刻みに震える。


やがて

「あ......あぁぁぁあ...!!うわああああぁぁ...!」

恐怖するように、声をあげる少年。とうとう絶頂を迎え、下半身を力ませて射精を終えると、片腕で目を覆い隠しながら歯を食い縛った。

「や...やっちゃった...あぁ...こんなの...」

フォルテ > しばらくの間、彼は身動き一つ取らないまま息を荒げて寝そべっていた。

「......まただよ...」


細々と呟けば、静かに起き上がり、汚れた己の一物や、精液がかかった箇所をボロ布でそっと拭う。

「......はぁ...っ。...無理だって分かってても...割り切れないよ...」

困った様子で、静かに己の一物を下着の中にしまえば、再びズボンを履き始める。ベルトを締め直せば、ゆっくりと立ち上がった。

フォルテ > 己の身体をくんくんと嗅いで見るが、残る生臭さに項垂れる。

「やるんじゃ...なかった...うう、どうやって誤魔化そう...」

途方に暮れながら、暗闇のなかをそっと歩いていく。帰宅後、家族に悟られない為の言い訳をあれこれ考えるも、隠し事をしている罪悪感で余計に傷つく。

「本当に...いけない事をするお店にいった事にしようかなあ...でも、嘘はいけないし...うう、女の人とあんな事をした って話が本当の事だったらいいのに...」


屋外で情けなく、欲情した女性客をおかずに自慰に耽った よりは何倍もましだ。

ご案内:「王都の路地裏」からフォルテさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区【深夜】」にフォルテさんが現れました。
フォルテ > 今日はいつもと様子が違っていた。訪れた客の中に、正体はよく分からないがとにかく禍々しい雰囲気を感じる者が居たのだ。勤務時間を終え、なんだかすごく疲れた様子でとぼとぼ歩く少年。

「…うーん…?僕、疲れてるのかな…最近あんまり眠れていないから…。…今日のお客さん…ちょっと変わってたなあ…」

ごしごし目を擦りながら、思い浮かべるのはフードを目深に被った、いかにも胡散臭い感じが漂う小柄な客。異国の旅人なのかもしれない。

だけど、そんな一言では済ませられない、何だか恐ろしい迫力や禍々しさを、フードの中で煌めく双眸から感じた。少なくとも、人間であのような恐ろしさを放つ事が出来る存在を少年は知らない。

「……う、うん。きっと気のせいだ…そうだ…この街には普通の人しか住んでいないんだから…」

少し、疲れすぎてるだけだ。そう自分に言い聞かせながら、人気のないながらも、なるべく建物に囲まれて悲鳴がすぐ人へ届きそうな道を選んで歩く少年。

今まで無事だったのだが、今日だけは嫌な胸騒ぎが止まらなかった。どうか、気のせいでありますように。

フォルテ > それに、この国には頼もしい冒険者や騎士が大勢いるのだ。実情こそ知らないが、万が一犯罪者や魔物が紛れていたとしても、彼らが暴き出して討伐してくれる。

国の暗黒面を未だあまり見聞きしていない少年は、そんな思い込みで己を落ち着かせつつ、どこか落ち着きのない足取りで歩き続ける。

「……でも、こういうのって正直に兵士さんに伝えた方が良いのかな…。…でも、信じてもらえなかったらどうしよう…。それに、変な事を言って店の評判を落としたら、僕は働くどころか捕まるかもしれない…」

忘れようとしても気になって仕方がなく、誰かに伝えようにもあれこれ憶測が進んでしまい二の足を踏み続ける少年。

しかし、脳裏では今も鮮明に焼き付いて離れない。……フードの中の真っ暗闇から、爛々と輝いていた別の生き物のような恐ろしい目が。

「……!!…も、もしかして…!か、顔を覚えられていたらどうしよう…!?」

急にそわそわし始める少年。悪寒を覚え、震えが走る身体を懸命に動かし、早歩きで進み続ける。

(何も、起きませんように…!!見間違いでありますように…!!)

フォルテ > 「うう、一人で帰るんじゃなかった…」

こんな思いをするくらいなら、同僚に泣き付いて途中まででも、一緒に帰るなりすれば良かった。少年の胸中では、後悔の念が急に勢いをつけて増していく。

「…そ、そうだ。見回りをしている兵士さんを探そう…、きっと助けてくれる…。迷子になったって言えば大丈夫だ…」

強張った笑みを浮かべ、必死に心の余裕を作り出そうと見回りの兵士を探す事に。…一人で殺されたり襲われるよりは、きっとマシだ。

「誰か、誰かいませんか…!」

駆け足になりながら、控え目な声でボディガードになってくれる人を探す。何度も後ろを振り向き、誰かが追って来ていない事を確認するが……暗くて全然分からない。

フォルテ > 「はぁ…はぁ…。…だ、誰も見つからない…」

しばらく夜の街を進み続けるも、頼れそうな人は見つからない。

ふと、息切れ気味にとぼとぼ歩いていると、更に深い闇が広がる路地裏の方向から怒鳴り声が聞こえてくる。

『平民の分際で口答えとはいい度胸だな!!』

思わず、荒々しい声に足がすくんで立ち止まってしまう。

(…平民?)

奴隷の聞き間違いではないのだろうか。瞬きして聞き入ると、慌てふためく女性の声がしばらくして聞こえてくる。

『ごめんなさい…!ゆ、許して…っ!!?』
『あぁ!?何言ってるのか聞こえねぇよっ!!』

恐ろしく威勢のいい、怖い怒鳴り声に思わずのけぞる少年。そーっと覗き見すると、暗がりで良く見えないが武装した数名の兵士が自身とあまり変わらない平凡な出で立ちの女性に暴行を加えている。

(……っ!?…兵士…さん!?)

『ゆる…して…。…な、なんでもしますから……』

必死に許しを請う女性の声に、少年は心が痛んだ。治安を守る立場である筈の兵士の、荒んだ部分を目の当たりにして随分と複雑な気分でいた。

『ん?何でもする?…そうか。おい、そいつの足をおさえろ』
『了解』

兵士達は暗がりの中に入って行き、見えなくなってしまった。少年はどきどきしながらじっと見入っていたが、しばらくして暗闇の中から、女性の大きな悲鳴が響き渡る。闇の中で何が行われているのか、想像に難くない。

「……そ…そんな……。兵士さんが…、…どうして…!?」

やっと人が居たと思えば、路地裏の中で女性に数人がかりで暴虐の限りを尽くす兵士。己があてにしようとした相手の蛮行には、ショックを隠せなかった。

フォルテ > 闇の中で繰り広げられる謂れなき輪姦。少年は足を止めていたが、程なくしてそーっとその場を後にしていく。色事に現を抜かしそうになる傍ら、自分が勤務中に目の当たりにした恐怖の客を忘れる事はならず、冷や汗をかいて早足で駆け続ける。

「ボーっとしている場合じゃなかった…!」

あの恐ろしい目をしたフード姿の客が、脳裏に焼き付いて離れない。少年は半ば本能で自覚している。己が目にした客は間違いなく普通の客ではない。

料理を運びに行った店子が、顔を真っ青にしていたのを覚えている。あの恐ろしい形相を、一刻も早く忘れてしまいたい。暗闇だらけで、不安は膨れ上がるばかり。息を荒げながら走り続ける。

「嫌だ…!…殺されたくない…!!僕は見てしまったんだ…、…あの店に……ひ、人じゃない客…っ…。…誰か助けて…!」

ご案内:「王都マグメール 平民地区【深夜】」にセラさんが現れました。
セラ > 日中の賑わいが消え、静けさが支配する街中で何やら声をあげながら走る人影を目にして訝し気に首を傾げる。
人影の進行方向が自分から遠ざかっていくのであればともかく、近づいてくるとあれば興味も引かれ。

「おーい、少年。何をそんなに慌てている?」


何やら聞こえてくる言葉の中身も中々に興味深いではないかと、進路を遮るように身を乗り出すと、挨拶でもするように手をあげながら声をかけ。

フォルテ > あのおぞましい双眸が頭に焼き付いて離れない。まるで追いかけられる夢にうなされるかの如く焦燥感に駆られながら、闇の中で追って来ているのかも分からない存在に怯えながら走り続ける少年。寝不足、恐怖心が祟って少年のスタミナも限界が近づいていた。

「え…!?…っわ…っ!?…え…ェ…!?」

突然、己の行く先に立ちはだかる、こんな薄暗く物々しい街中には似つかわしくない出で立ちの少女には、ただひたすら理解が追いつかなかった。

「は…はぁ…はぁ…。…び、びっくりした…」

少年は、ぜーはーと息を荒げながら己の胸をなでおろす。突然、声をかけてきた少女にはどこか戸惑った様子で、視線をうろうろさせながらそっと返事をする。

「……こ、こんな時間に君のような子が歩いていると危ないよ…。…すっごく、怖い人と目が合って…、今も追いかけてきてるかもしれないんだ…!君も見つかれば何をされるか分かんないよ…!!」

汗を垂らし、息を荒げながら頼りない笑顔を見せて対面する少女には、頭の中で未だ整理が追いつかないながらも両手をばたばたさせながら、自身が酒場で働いている間に目の当たりにした恐ろしい目の客について話す。

「……ね、だからこんなところで立ち話してないで、守ってくれる人のところに…!!」

急がないと、と少女の呑気さにはじっとしていられない様子で慌てふためいて催促する。