2015/10/25 のログ
魔王アスタルテ > (アスタルテが精液塗れで寝転んでいると、リーシャがその愛らしい猫のような舌で、汚れを舐めていた。
 リーシャの舌がアスタルテに触れると──)
「あっ……♥」
(リーシャの前でそんな甘い声を零して、思わず自分の口を塞ぐ。
 だがリーシャの舌は止まらず、精液に塗れたアスタルテをペロペロして綺麗にしていく)
「り、リーシャちゃん……だ、だめっ……♥
 あ、あたし……今すっごくえっちな気分なんだからっ……リーシャちゃんにペロペロされちゃ……♥」
(くすぐったくて、とっても気持ちよくて……♥
 その感度がよかった。
 もぉ~、今度またお仕置きしてあげなきゃいけないね!)

「なら、女の子が生まれちゃう事を願っちゃおう♪
 リーシャちゃんをぎゅーって抱きしめちゃうからね♪
 今夜は、絶対放さないよ?」
(赤面させてもじもじと可愛くおねだりするものだから、もちろん断れないよね!
 むしろ、頼まれなかったとしても今夜はリーシャをずっと抱きしめる事は決定しているんだよ?
 小さな身体のアスタルテは悪魔の翼も使って、愛しのリーシャをぎゅっと抱擁する。
 そしてミルクが出れば、迷いなくリーシャの乳首に食らいついていた。

 リーシャは床のぷよぷよ漆黒スライムを撫でている)
「あはは♪ あたしは、そんな淫乱で変態で、だけど心優しいペットなリーシャちゃんが大好きだよ♥
 なら、このぷよぷよをリーシャちゃんのお腹の中にしまっとく?
 リーシャちゃんの意思ででかさとか、口からでるかお尻からでるかとか調整できるようにしちゃうよ?」
(リーシャが望むなら、漆黒のぷよぷよは彼女のお尻からお腹に入っていく事だろう。
 そしてある程度、リーシャがコントロール可能な状態になるものだと思われる)

「もちろんだよー、リーシャちゃん♥
 あたし、無事に生まれるまでリーシャちゃんのサポートいっぱいいっぱい頑張るから……元気な赤ちゃんをあたしに見せてね?
 あたし達の子供だよ……絶対、立派に育っちゃうね♪
 生まれてくるのが、楽しみでたまらないよー」
(アスタルテはリーシャのお腹を撫で続けると同時に、逆の手で彼女の頭を優しく撫でる。
 うとうとしだしたリーシャは、アスタルテに抱きついてくるよー。
 リーシャは甘えん坊だねー。
 アスタルテもまた、悪魔の翼と両腕を使ってリーシャを抱き返す。
 お互い抱きしめ合っている形となった)

「このまま抱きしめ合って寝ちゃおうね、リーシャちゃん。
 そうだね、このまま一緒に夢の中に……入ろ♪
 おやすみ……愛しのリーシャちゃん」
(二人抱きしめ合ったまま、眠りにつく。
 リーシャの『落ち着いて』という言葉のお陰で、彼女に抱きしめられて興奮して眠れない、という事態も起きなかった。
 だけどリーシャに抱きしめられたまま寝ていると、良い夢が見れる。
 それは、リーシャとアスタルテ、そしてこれから生まれる子供の三人が登場する夢だった。

 ──そして夜は更けていく)

ご案内:「とある宿屋」からリーシャさんが去りました。
ご案内:「とある宿屋」から魔王アスタルテさんが去りました。
ご案内:「商工会議所・宣伝部詰所」にフェリルさんが現れました。
フェリル > (明るい日差しが降り注ぐ、食事時の後半戦。遠くから漂う良い香りが人々の足を運ばせる――商店街の大通り。一日分の買い物をする客が数刻前。夕食用の買い出しをする客がこの数刻後。つまり、この時刻は比較的、賑わいと賑わいのちょうど境目くらいに位置する。食堂へ向けて駆けていく人々の足音が、どたどたと背後を通り抜けていくのを肩越しに振り向いて見ていた女性の頭が、前方へ戻された)

……さて。と……

(見るのは、外壁のほぼ一面を埋め尽くすコルクボード。…の、さらにほとんどを埋め尽くしている広告の群れ。どんよりと俯いて)

……ば、場所がない……

(その手の指先には、季節商品の入れ替えを告知するための自店のポスターが挟まれている。俯けていた顔を上げると、何度か首を左右に振った)

ああ、もう。誰か期限切れがいるはずよね……っ

(探して入れ替えてしまおうと、端から順に確認していく)

フェリル > あれ。割とたくさんある……?

(とりあえず、作業しやすい場所にありながらも期限の切れている広告を一枚取り除きながら首を傾げる。後ろで、午後のお茶の時間に最も客が増える小さな茶店の扉が開く音がした。温められた茶葉が開く芳しい香りが鼻をくすぐる。瞼を閉じて、顔をそちらへ向けた)

はー…お茶、いー匂い。もしかして、今日作ったジャムを入れても美味しいかも…今度コラボお願いしてみようかな……

(うっとり。とだけしていた柔らかな微笑みに対して、途中から不意に違う笑顔が混ざる。商売人の損得勘定がありありとその表情から漏れ出して、ふっふっふっ。と、肩が揺れた)

はっ。いけない。……貼ってしまわなくちゃ

(ぷし。ぷし。と、入れ替わりに置いた紙の四隅を留めようと木製のピンを突き刺していく。そうして、取り除いた方の紙を畳み。また、コルクボードの前に立って首を傾げた)

……それにしても、はて? 次の広告の納品が遅れてるのかな

ご案内:「商工会議所・宣伝部詰所」にフェリルさんが現れました。
フェリル > (どれどれ。と呟きながら一旦、中へ引っ込んだ女性が、ほどなくして目を真ん丸に見開きながら通りへと戻ってくる。その手には大量の紙束と木ピンの入った小箱が携えられており)

そりゃそうだわね――っ。今週が今月の最終週だって、すっかり忘れてた~

(エプロンの右のポケットに小箱を、これから貼る紙束を筒状に丸めたものを左に突っ込み、既に期限が切れている広告を止めているピンを順に取り去っていく。折悪く強風が吹き始め、何枚かが飛ばされて)

ふぇ

(どたばたと傾き始めた日が当たる路の上を駆けていく。散歩風の急がない通行人や店先を掃除している他店の従業員の横を素通りして、飛翔する紙を追いかけるうちにどこまで行くやら)

フェリル > (やがて、拾い集めたぼろぼろの紙を握りしめて息を切らした女性が戻ってくると、宣伝部にやってきた仲間に後の作業を任せて、自身はへろへろとした足取りで自分の店に戻っていったそうな)
ご案内:「商工会議所・宣伝部詰所」からフェリルさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区・北」にヴィルヘルムさんが現れました。
ヴィルヘルム > 「以前訪れたときよりも発展しているのだな」

【通行許可を貰うため、門を潜ったときの感想はそんなものだった。
 王都マグメールとくれば王国最大の都市であり、人の波間も他国とは比べ物にならない発展を遂げている。
 故に明暗は広く分かれ袂を分かち、治安も比較的水準が高いことで知られる。
 ――というのがこの国のガイド見た限りの印象であり、表向きの説明としてなされていた。】

「諸本のものはアテにならんな。直に見ないことには教養もない」

【――とはいえ、観光目的で来た訳でもないのだけど。
 馬の手綱を引きながらきょろきょろと周囲を見渡す人間風貌。傍から見れば安っぽい鎧からして、おのぼりさんに見えなくも無い。】

ヴィルヘルム > 【アイオーンの庇護下にある国は、魔族またはそれに連なる外敵に対する何かしらのペナルティが敷かれている。
 最近人によるチェックも妙に強化されたらしく、随分と厳しいものがあった。
 目的、装備、滞在期間諸々と数十分かけてようやく入れた。
 とはいえ『そういう輩』はゲートに直接通らず、裏道や転移などの手段を使うのだろうて。弾かれるものといえば見るからに盗賊ですといわんばかりのプレートを持ってる怪しい人物くらいだろう。

 己の根幹にある種族は妖精故に、アイオーンの庇護に合ってもペナルティ、恩恵を共に受けられない。
 人間も魔族以外の種族への対応は大らかであり、むしろ妖精とくれば随分よくしてくれるものである。
 ―――背丈を幻で少々ごまかしたことくらいは何も詐称は無い。】

「……どこに行ったものか」

【己が主を探すために遠路はるばるやってきたものを、情報は0である。】

ヴィルヘルム > 「……まぁ良い」

【騒ぎを起こさない限り平穏に過ごせるはずである。
 "あちら"から襲われた場合は正当防衛を訴えよう。それが罷り通るとは思わんが。
 北のゲート近くにある広場には人間の行き交いが多くあった。この平民層はその層らしく、明るい者達が多い印象を受けた。
 中々人間を見る機会もそう多くない。冒険者や兵団以外の人間を見るのも随分と久しいものである。】

「……」

【ここは随分と穏やかである。日の光が少々眩しくて、恨めしげに空を見上げてみた。深呼吸を、ひとつ。
 馬が嘶き、頭を振る。ふと気付けば馬にぺたぺた触るがきんちょがいたので追い払いながら広場を突っ切って行く。
 一人と一匹の影は太陽の下、陽炎のようにぐにゃりと曲がり、人並みの中へと消えていった。】

ご案内:「王都マグメール 平民地区・北」からヴィルヘルムさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区 広場」にシズハさんが現れました。
シズハ > (結局あの神殿騎士を名乗る女は、自分をさんざんに犯し抜いただけで、その他には特に何もすることはなかった。刀も服も全て汚れはしたが、失われてはいない。)
(衛兵にマークされることもなかったし、焼き印とかそういうものを付けられることもなかった。)

(そして自分が冒険者であり、身の回りのものを奪われていない以上……生きていくのに不都合がなければ、こうした人の多い場所が冒険者にとっては生きていくうえでちょうどよい。)
(いくつか仕事をこなして多少は懐も温まっているなか、さてこれからどうしたものかと緩い思案に沈みながらベンチに座っている夕暮れ時であった。)

シズハ > はー……。
(どうしようか、と言っても……今後の身の振り方、とかそういう重大な悩み事ではない。)
(多少懐の温まってきたところで、今夜の夕食をどこで食べようかとかそういう話である。)

(天頂からだんだんと日が傾き出して、時刻はそろそろ夕方。そろそろ決めておいた方がいいのだろうが、思考はとりとめもなく散逸していくばかり。要するに、考え事にも集中できていない。)

……っ。
(この国に来て、厳重に隠しに隠していたはずのふたなり男根を見られ、あまつさえ犯されることが重なっているせいで、中途半端にその快感を思い出してしまってふとしたきっかけで疼くのだ。)
(いっそのことどこかで発散してしまえば……などという思考が出かかるのを頭を振って追い出すと、本来の考え事も振り出しに戻る、その繰り返し。)

ご案内:「王都マグメール 平民地区 広場」にカレンさんが現れました。
カレン > (騎士団には治安維持を任務とする衛兵の役割もある。
 手分けして衛兵へ協力するのだ。
 とりあえず、仕事が無い時にやる、程度のものである。
 広場に人影を見つけ、まあ敵意の一つも出さずに近づいていく)

おや、異国の方かな。
この寒い中何をしていらっしゃる?
宿がないのであれば格安の場所を紹介しましょうか。

(旅人は珍しくない。
 しかし金がなくて病気になられたり、暴れられたりするのは厄介なのである)

シズハ > ええ、ご覧の通り。
(東国風の装いに東国風の刀。これでこの辺の国の出身だと思ったら逆にこの騎士は大丈夫かと心配になってくるので、そう声をかけられることには驚きはない。)

そうですね、冷えてきました……いえ、宿はあるのですが。このところ仕事が続いて多少懐も温まってまいりましたので、夕食を何にしようかと悩んでいたところで。はい。

(今まで出会ってきた騎士の中ではこの女騎士は別格に良心的だ。とりあえず不審者扱いされない。)

カレン > お仕事が…なるほど、ここにはしばらくいらっしゃる様子。
心配するほどではありませんでしたね。

(軽く微笑みながらそういう。
 しかし夕食を探すと言われれば、これも何かの縁である)

私好みのスープを出す店を紹介しましょうか?
もちろん、条件はあるのですが…

(などと提案するだろう)

シズハ > ははは……どうにも馴染めていないようで、たまに騎士の皆様にもお声をいただくことがあるのです。
(カレンの微笑みに照れたような笑いを返す。処世術の常として、さすがに初対面の騎士の類にいきなりタメ口をきくことはない。)

おや、それはまた嬉しい誘いではありますが……先に条件というのをお聞きしても?
お気を悪くされないでください、冒険者の常として用心深くあらねばなりませんもので。

カレン > 馴染むならその格好はやめたほうがいいのでは?

(などと茶化すだろう)

もちろん。
貴方のお名前と、ここに来るまでのお話を伺いたいのです。
異国には人並みに興味がありましてね。
名乗り遅れましたがカレン・クラフトといいます。

(そう言うと騎士団流の礼をする)

シズハ > ごもっとも。
とはいえこれがなかなか、示威の役割も意外とあるもので、なかなか手放せませんでしてね。

ああ、そういったことでしたか。
そんなことでしたらばいくらでもお話し申し上げましょう。
まずは……竹森静葉と申します、カレン殿。
私の故郷では姓のほうが先に参りますので……こちらの流儀に倣えばシズハ・タケモリとなるでしょう。
(カレンの騎士流の例に応じて、深々と頭を下げ。)

カレン > いいえ、私が言ったのはカタナではなくキモノの方です。
着慣れたものの方が何かあった時に動きやすいのはわかりますけれどもね。

(くすっと笑う)

シズハ…とお呼びしても?
そして敬語は辞めにしても?

(などと軽く言い放ち)

ここだと冷えるでしょうから、店の方まで歩きましょう。

(そう言ってくるりと踵を返す)

シズハ > いえ、着物も含めてです。人間、良く知らないものを恐れますから。
警戒されて動きが止まると、それが切ったはったでもただの値段交渉でも色々とやりやすいのです。

ええ、もちろん。
それでは私も……これからは敬語を取って、カレン、と。

(踵を返して歩き出したカレンに歩調を合わせてならび)
それにしてもカレン……見たところ巡回の仕事をしていたようだが、いいのか?

カレン > ふむ、勉強になる…
私からは「斬りやすい格好」だなとしか見えないけど。

(早速口調を変えて)

ええ、シズハ。
この方が喋りやすい。
敬語は苦手なものでねー。

(うーんと伸びをしながら)

え? ああ、異国の旅人が食事処を探してたので紹介した。
ついでに一緒に食事休憩をとった…
とでも言っておけば、嘘でもないし、治安維持の一環になるからいいのいいの。

(笑いながら手を振る。
 追記しておけば、そろそろ「フェロモンを抑える薬」の効果が弱まる頃である。
 相手に男性的な部分があれば惹き寄せられる可能性もあるかもしれない)

シズハ > あとは、警戒の結果がどうなるかは当人の腕次第、ってね。
(肩を竦めてみせる。)

そ、そんな感じでいいのか……?
なんというか、意外と緩いんだな騎士って……。
(もう少しこちらの騎士は堅苦しいものだと思っていた。思わず眉間に指先を当てて難しい顔になるが……まあ、本人がいいと言っているものに疑問を差し挟んでも始まらない。)

カレン > ほう…相当腕に自信があると見た。
今度手合わせ願いたいものだな。

(ニヤリと笑って見せ)

いいのいいの…今日のところは、ね。
締めるべきところで締めていれば、緩くやるのも仕事のうち。
例えばシズハが少しでもカタナに手をかけていたら…ね?

(ウインクしてみせる。
 一歩間違えば切り伏せていたかもしれないのだ。
 そして、今もそれは変わらないのである)

シズハ > まあ……それなりに鍛えているつもりだよ。少なくとも路地裏の破落戸くらいなら負ける気はしない。

はは、怖い怖い。
とはいえ、私にも誇りというものはあるし無用な悪目立ちをして得るものも少ない。
むやみに抜いたりはしないさ。
(おお、怖いと冗談めかしてさむがるしぐさ。)

そういえば、そのカレンオススメの食事屋はあとどれくらいになる?

カレン > だろうね。腕に自信がないならこの国で、カタナ一本でやっていこうとはしないだろう。

ま、それが賢明だろうね。
カタナを抜いてトクをするのは強い方だけ、それがこの世の理だから。
それはそれとして、手合わせは願いたいものだね。
人気のないところで…

(騎士団員が私情で異国の剣士と手合わせとなったら上に説明するのが面倒という理由)

ここだ。ついたよ。

(しばらく歩いた後、賑やかな酒場に入ると、テーブル席が空いている)

スープ二人前!アッツイやつを頼む!

(店主にそう告げて席につく)

シズハ > 刀一本、というわけでもないのだけど……そうだね。私もカレンとの手合わせを楽しみにしている。
だから、これ以上は言わないでおこう。
(だから楽しみにしていて、とウィンクしてみせる。この国に来てしばらくしたころに覚えたものだ。)

ほう……いい店だ。活気がある。高級なところも言ったことがないではないけど、私はこういうところの方が肩肘張らなくていいし、好きだよ。
(向かいの席に座って)

カレン > 奥の手があるみたいね。
ま、そこのところは本番で見せ合いましょう。

(器用にウインクする相手に笑って見せ)

私もね。こういう性格だから、仮にも貴族なのに騎士団員なんてやってるわけだけど…
て、私の身の上話をするんじゃなくて、シズハの話を聞きに来たんだよ。

(眉をひそめてみせるが口元は楽しそうである)

シズハ > 奥の手じゃないけれどね。効果的なタイミングで使うだけだから、割合平気で使う。

へえ、カレンは貴族だったのか……ああ、そうだったそうだった。
じゃあそこの話はおいておいて、私の話だな。
とはいえどこから話せばいいかな……。
(伸ばした人差し指と中指とを揃えてこめかみに当てて、首を傾げる。悩んだ時の癖だ。)

生まれは東国なのは分かってるし、そうだな。まずは退魔武家について話したほうがいいかな?

カレン > 東のシノビは汚い手でも平気で使うとか噂に聞くけど、そういうものかね。

(などと話しているうちに、器にたっぷりのスープが運ばれてくる。
 野菜の切れ端がこれでもかと入っている。
 それだけだとただの余り物のようだが、肉の切れ端や煮込んだスジ肉、内臓も入っているので、
 食の細い者ならこれだけで満腹であろう)

あっつ!どこからでもいいよ。
たいまぶけ?ヴァンパイアハンターみたいな職業?

(スプーンで口に運ぼうとするが、あまりの熱さに一度冷ます。
 そして聞きかじりの知識で聞き返す)

シズハ > あー……それ、だいぶ脚色入ってる。というか、ええと何と言うべきか。
要するに忍びって、敵中に潜入したりする内部工作したりするスパイみたいなものなので。
こっちの国だって内部工作員はあんまり褒められた話じゃないこととかするだろう。それと同じだよ。

と、来た来た。
(ちなみに、シズハは結構な健啖家である。運んできた店員に、ついでに肉料理やらサラダやらパンやら注文していく。)

大体あってる。
ただしこっちのヴァンパイアハンターと違って別に吸血鬼に限らないのだが。
というか、実は向こうに吸血種の妖怪……ああ、魔物のことな。妖怪っていないんだ。人を丸ごとバリバリ食べるのはいるけど。

カレン > スパイ…内部工作員、ねえ…

(スープを啜りながら頷く。
 やはり専門家から事実を聞き出すのは重要な事である)

おっと、店を案内するとは言ったけど、奢るなんて一言も言ってないからね?

(言いながら、自分も肉料理を追加で注文する)

吸血鬼がいない代わりに人食いの魔物がいる国ねえ…
どっちも嫌なものだね。

(溜息一つ)

その人食いの魔物を退治するのがシズハの仕事ってわけ?

シズハ > もちろん承知しているって。
(釘をさすカレンの言葉には苦笑しながらうなずいてみせて)

正確には、私の一族が、ってところだな。
妖怪と一口に言っても、そうだなあ……たとえば川沿いで豆を洗う音をさせるだけ、とかそんな無害な妖怪もいたりするし。
はたまた山の「神」を名乗って付近の村人に生贄を差し出せって要求してくるようなのもいるし、まあ千差万別。
互いの領域を侵したりしないようにある程度共存もされているけど、どうしても被害が出たときに出張っていって、というような感じ。

カレン > 素敵な男性になら奢られても…って雰囲気でもないしね。

(肩をすくめた)

神を名乗るなんて、こっちには住めないわけだ。
ま、動物と魔物の中間みたいなのもいるってところかな。
で、人喰い熊が現れたらシズハの一族が退治に借り出されると。

(運ばれてきた鶏もも肉を無作法にかじりながら)

で、なんでアンタがこの国に来たのかな?

シズハ > ひとくいぐまもそうだし、限度を超えて長生きした蛇やら蛙やらがバカでかくなって変な力とか高い知能とかを持ったのもそれにあたるかな。
……ここで注意しておかないといけないのは、こっちと違って「神」自体はたくさんいる。それこそ山一つにも神がいるし、台所にも神がいるし果ては米粒一つにまで神が宿っている、なんて言われるし。
(まあ最後の一つは食べ物を大事にしなさい、という意味だけどね、などと付け加えて一緒に運ばれてきた骨付き肉をいただく)

(カレンのもっともな疑問には頷いて答えて、)
まあ、そんな家だから、精鋭も精鋭を育てないといけなくって。文武両道。
私の場合は剣術はだいぶいけたんだが、どうにも魔法があまり得意ではないので……それで、修行兼見聞の旅が長引きすぎてこっちまで来ちゃった、って感じ。

カレン > へぇー、色んなのがいるんだね、ヨウカイってやつは…

(関心したような声を漏らす)

なるほどね。
「こっち」と言っちゃ何だけど、こっちにもヤルダバオート神の他にも神はおわすけど…

(声を潜めて)

その辺は、敬虔な信徒の前では口にしないほうが身のためだね。

(時と場合によっては異教徒とみなされ斬らなければならなくなってしまう。
 幸運にもカレンは理解のある信徒であった)

なるほど、私とは逆だね。
私は魔法が得意だから、小さい頃から家中を荒らしまわってね。
性格とも相まって晴れて騎士団入りってわけ。

(スープを器から直接飲むその仕草からは、貴族らしさは感じ取れないだろう)

ふぅ、で、シズハはこの国で仕事にありつけて、宿代にも困ってないと。
だいぶ端折るとそんなところかね。

(頼んだ料理は成人女性としても量が多かったが平らげてしまった)

面白い話だったよ。声をかけて正解だった。
この紙、書き込めば私宛に時間と場所が指定できる。
手合わせする時や助けがほしい時に使ってね。
手合わせは…喜びヶ原の街道沿い、こっちから行ってすぐの一本大樹の下あたりがいいかな。

(そう言って一枚の紙を差し出す。
 白紙であるが伝達手段として用いられる、マジックアイテムである)

シズハ > ああ、それはもちろん。私もそういう話をするときは場所を選んでいるつもりだよ。
カレンの場合、わざわざ道端の冒険者に声をかけてまで異郷の話に興味があるみたいだったから、まず大丈夫かな、と思って。
(カレンの心配に微笑みを浮かべて謝意を示す。)

それじゃあ、
(私と同じ魔法剣士というわけか、と言いかけて口を噤む。手合わせをするなら手の内は明かしきらない、と言ったのはついさっきのことだ。)
カレンは剣も魔法も両方いけるんだ。羨ましい。

まあ、そんなところ。
……これ、だいぶ強い同調の魔力が籠ってる。いいマジックアイテムだ、さすが貴族。
(頷いて同意を示しながら紙を受け取る。自分の目にも魔力の込められた業は明らかで、素直に賞賛を示して)
愉しんでもらえたなら何よりだよ。場所も了解、手合わせしたあとにもまたこんな旨い食卓を囲みたいね。

カレン > まあね。異端審問官だったらその格好をしているだけで処罰の対象だからね。

(苦笑しつつ)

どちらが得意かは、実際に戦ってみないとわからないからねえ?

(面白そうに笑う。
 実際魔法剣士なのだが、初手にどちらを使うかなどで勝敗は大きく変わるものである)

それは貴族だからっていうか、騎士団の備品なんだけどね。
それなりにお高いよ。話が面白かったから、特別にね。

(ウインクしてみせる)

それじゃあそろそろ店を出るか。
手合わせ、楽しみにしてるよ。

(適当な額の貨幣をテーブルに置き、立ち上がる。
 この格好をしていれば多少ちょろまかしても咎められはしないのだが、そういうことはしない。
 そして、大分寒くなった夜の中、巡回に戻るのであった)

シズハ > それは怖い。それっぽい雰囲気の人間にはなるべく近寄らないようにするよ。
(冗談めかしてわらいを返すが、これは結構重要な情報である。教えてくれたカレンに感謝だ。)

ああ、それじゃあ。
(自分の分の代金もきっちり計算して、巡回に戻る彼女の姿を見送るのだった。)

ご案内:「王都マグメール 平民地区 広場」からシズハさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区 広場」からカレンさんが去りました。