2025/09/05 のログ
ご案内:「宿屋『綺羅星の籠』」にブールドさんが現れました。
■ブールド > 「毎度ー。」
気乗りしない挨拶と共に宿泊客の見送りが終わる。
先日宿泊していた老夫婦も元気に、それはもう見違えるほどつやつやとして何があったか知りたくないレベルで察して余りある二人組を見送る。
部屋の清掃は業者に任せているし、何より空き部屋が多いのであの二人組の宿泊した部屋意外に通せば良いだけだろう。
そんなこんなで日当たりのよい宿帳が置かれた受付カウンター。そこに頬杖を突きながら今日も今日とて金にならない論文やらチラシの作成。
他にかつての記録映像を金に換える伝手を求めての伝書鳩も組み合わせた連絡のやり取りをしていた。
客が来ればいいのだが、客が男や老人出ない事を祈るばかりと言った有様。
あまり秘蔵のコレクションを外に流出させたくはない。
(そりゃ自分だけのプレミアムな価値が見込めるもんなぁ)
■ブールド > (――とはいえそろそろ華も道具も食事にも手を加えないとなぁ。
食べたら即の物は強いが対応策もあるし、お偉いさん方にもウケのよさそうなモンも仕入れとかんと。)
宿屋と言えば聞こえはいいが実態は裏側、闇の世界にほど近い存在。
マッサージと言えば体調を整える効果もある、という噂がある程度。
実際にそれほどの技量を持っている訳でもないのだからまさに看板倒れがふさわしい。
強いて言えば部屋が少し豪華な造りになっている事。
華の香や花の薫りが普通の宿屋よりも甘い香りが漂う事。
最近の入浴といったブームに乗る形で小さいながらスチーム風呂を作るといった『宿泊しなくては良さがわからない』宿になっているのも問題だった。
宿屋の値下げをしたところで本格的に安!となるような店には負ける。
利便性という点でも負けると、中途半端な宿なのも足を引っ張っている。
(どっかイイトコロのお嬢さんなり、金持ちそうな冒険者でもトッ捕まえられりゃいいけどなぁ。)
現実は非情なものである。