2025/09/03 のログ
ご案内:「王立コクマー・ラジエル学院:共有入浴施設」にリーリアさんが現れました。
リーリア > 「はぁ……気持ち良い……♪」

某日、通り雨に降られた日の夜――
すっかり陽は、シンと落ち静けさを纏う学院の敷地内。
静かな敷地の裏手、ひっそりと建つ職員生徒兼用の入浴施設から
密かな水音と共に少女の上機嫌な鼻歌交じりの呟きが響いている。

その日、突然の雨に降られてしまった少女は雨宿りも兼ねて入浴施設へ駆け込んだ。
この日までこんな施設があるとは知らなかった少女にとって、大変ありがたく嬉しい発見だ。
濡れたローブとワンピース等衣服一式は全て屋外に干している為、脱衣所に少女の衣服は無い。
殆ど使われない施設だからか灯りらしい灯りもなく、外からは無人の様に見えるかもしれない。

生憎の雨天であるその日、もしかしたら、他の入浴客が駆け込む事もあるかもしれない。
果たして、少女の一日にちょっとしたハプニングが添えられるか。穏やかな時間を過ごせるか。
運命というものは誰にも予測出来るものではなく、未来は神のみぞ知る――といった所だ。

ご案内:「王立コクマー・ラジエル学院:共有入浴施設」にエリビオさんが現れました。
エリビオ > 濡れた石畳を踏みしめ、軒先に駆け込めばずっしり重い黒マントを外した。
身を守るためのマントも水だけは防げない。制服がずっしり濡れそぼる様子に溜息が溢れた。
通り雨に打たれた髪が首筋に張り付き、肩口から水が滴っている。
忌みしげに暗い雨雲を睨みつけてから、ただいま雨宿りする施設の看板に流れて

「……へぇ、こんな所に施設があったのか」

灯りらしい灯りもなく、外からはただの廃屋めいて見えた建物。
扉を押し開けて見えるのは薄暗い脱衣所、に奥から湿った空気が流れる湯殿だ。
迷うことなく衣服を脱ぎ去り脱衣籠に放り込んだから生憎先客の衣服には気づかなかった。

からり、軽快な音を立てて戸を開いたなら透き通る鼻歌を響かせて洗い場へと。
頭上から冷たいシャワーをかけて汗と雨に濡れた肌を清めていく。
先に入った彼女にはそのシャワーが流れる音が聞こえるかもしれない。

リーリア > 「えっ、あ……っ、だ、誰か来ちゃった……っ」

少女は、どうやら来訪者の可能性も少し考慮していた様だった。
浴場に入って来た異性の姿を確かめると手拭いを巻き身体を隠していそいそと立ち上がり、
頬を真っ赤に染めながら、来訪者に気付かれぬよう足早に浴場を立ち去って行った。
ハプニングには見舞われたものの、特に発展する様な事もなくその日は終わりを告げるのだった。
まだ衣服は渇ききっていない。これはまた、何処か別の場所で雨宿りをする必要がありそうだ――

ご案内:「王立コクマー・ラジエル学院:共有入浴施設」からリーリアさんが去りました。
エリビオ > 濡れた髪を揺らしながら、立ち去る背中をただ見送った。
湯気の中に残されたのは、水音と、微かに残る気配だけ。

「……おや、誰かいたんだ」

子供じみた笑みが、唇に浮かぶ。
面白い偶然も、掴み取る前に霧散していった。

やがて体を清め終わって無人となった浴場に一歩踏み入れる。
静けさは戻り、雨音だけが遠くから響いていた。

ご案内:「王立コクマー・ラジエル学院:共有入浴施設」からエリビオさんが去りました。