2025/08/27 のログ
ご案内:「帝都シェンヤン・遊郭」に紅鳳さんが現れました。
紅鳳 >  
「ふあぁ……ぁ、む……。
 ねーぇ、まだ? 今日は集まりが悪いのかしら」

帝都の富裕層が住まう地区、遊場である大きな享楽施設。
湯浴み場が内設された豪華な一室に紅の童女は退屈そうに欠伸を噛んでいた。

目の前に広がる豪勢な馳走も程々に、ゆったりとした深椅子に背を凭れ、手持ち無沙汰に髪を手指で弄りながら。

「私の好みが狭い? そんなことあるわけ……。
 こう、顔がよくってぇ、それなりに長身でぇ…奥手でぇ…私に従順になってくれそうな男って、そんなにいない?」

従者はそれを聞いて、項垂れる。
后の一人である童女の言葉には頷く他なく、我儘であると理解りつつも『もう一度探してきます』と、部屋をでてゆく他ないのであった。

「せっかく遊び場に来たのに…これじゃ王国のほうに出向いたほうが余っ程退屈凌ぎになっちゃうわ」

ぶつりと文句を零しつつ、香酒の盃を手に童女らしさもなく細い顎先をあげて呷る。