2025/06/01 のログ
■ヨハンナ > 「はぁ…はぁ……」
肩で息をしながら、砦内から魔族の国の方を見やるヨハンナ。
その視線の先には、散り散りに逃げていく随分と数の減った魔族の軍勢。
間一髪援軍の間に合った王国軍は、魔族の軍勢との形勢を逆転、
砦内から魔物達を駆逐し、追い払うことに成功したのだ。
「追撃は…出来ませんね」
だが、逃げ帰る敵の軍勢を追うことは出来ない。
魔族の国は人間にとってあまりに未知の敵地であり、
こちらからの攻勢は常に凄惨な結果に終わった。
「それより、負傷兵の手当と残存兵力の確認を。戦死者は丁寧に弔うように」
副官に手短に告げると、はっ、と敬礼して去って行く。
それからヨハンナは、己の鎧に散る魔族の返り血を拭い、しばし物思いに耽った――。
ご案内:「タナール砦」からヨハンナさんが去りました。
ご案内:「タナール砦」にメテオラさんが現れました。
■メテオラ > 昨日人間側が奪還したタナール砦。
一夜明けて、1つの戦闘団が砦へと到着する。
「ハールファウストが到着した!とりあえず3日分の各種補給品だ!
門を開けてくれ!」
一団の戦闘を走っていた騎馬の騎士然とした恰好の女が声を張り上げる。
門の上から見張りが覗き込み、その姿を確認した上で門が開かれる。
ハールファウスト戦闘団。
どんなに無茶だと言われる場所であろうと突破して補給、兵站を行う、
強行型兵站部隊として知られるこの隊は、奪還部隊が出立してから三日後に、
奪還部隊が奪還した際に不足するであろうものを、
また、奪還部隊が苦戦している時に必要であろうものを準備してから出立したのだ。
そして、情報を常に収集し、今回は戦況有利、砦奪還は確実、ということで、このタイミングで到着するように調整したという訳だった。
砦内へと入れば、持ってきた荷物を広場へと運び、荷解きを行うとともに、
砦内の兵士達と協力して倉庫へはこんだり、補充用のバリスタを敵側に設置したりし始めるのだろう。
「さて、流石に忙しくてどこかで何かしているのかしらね。」
そんな言葉を口にしながら、今後の状況を報告、共有するために砦の司令官室
……正しくは、今回奪還した部隊、または奪還後、タナール砦に駐屯する部隊のいずれかの長が
使っているだろう部屋へ向かって歩いていく。
■メテオラ > 砦内では色々な人が忙しそうに動いていた。
どうやら十分砦内を掌握できる人物が、今は統制を取っているらしいことは見て取れた。
「ここまで統制が取れているならば……」
そう呟きながら、司令官室の前までやってくれば、扉の前に副官の姿を確認。
室内に入ろうとしていたため
「よし、室内にいる、か。これは僥倖。」
そう言葉にした上で、扉をノックして室内へと入った。
その後、補給本隊と、後詰の増援が来る予定を共有し、後詰増援がくるまでハールファウストは砦内に残留することを伝えれば、司令官室を出てまた自隊へと戻っていく。
このあと、どのような展開となるのかはまた、別のお話。
ご案内:「タナール砦」からメテオラさんが去りました。